夜叉御前/山岸凉子
527 名前:夜叉御前 投稿日:04/11/08 14:32:18 ID:???
一見オカルト物だが、読み進めていくうちに、
父親に強姦され続け、頭がおかしくなってしまった少女の話だとわかる。

540 名前:夜叉御前 投稿日:04/11/09 18:22:12 ID:???
主人公は家族と共に山奥の新しい家に越してきた。家に入った途端、何か嫌な物を感じる。
その夜主人公は、鬼のような顔をした者を見かける。
幼い弟妹や体が弱く寝たきりの母、老いた祖父母を怖がらせないために、主人公はその事を告げずにおく。
それからも毎日、その鬼のような顔に監視するように見つめられ続ける。

主人公はこの所食欲がない。あの鬼は、人が弱るのを待っているのだと思う。
主人公は食べた物をよく吐くようになった。誰かが食事に変な物を入れているのではと怪しむ。
弱い気持ちを持てば付け入られると、主人公は吐き気をこらえ、平気なふりを装い生活した。
まもなく吐き気が出ないようになった。
夜中、主人公は苦しみに目を覚ます。何か黒い物が体の上に乗っていた。
跳ね返そうとしてもその黒い物はビクともせず、主人公は黒い物をどかそうと必死に抵抗するが無駄だった。
それから毎晩黒い物が体の上にのしかかるようになった。
そんな時、ふと横を見るとそこには鬼がいた。鬼はじっとこちらを見ている。
なぜか主人公には、黒い物よりも、その鬼の方が恐ろしく思えた。

主人公は少し太った。鬼が変な物を入れなくなったせいだ、鬼に勝ったと喜ぶ。
しかし、主人公は物を際限なく食べるようになり、歩くのが辛くなるほどに太りだした。
鬼は自分を太らせ、身動きできないようにする気なのではないかと主人公は思う。
ある晩、また重苦しさに目を覚ますと、黒い物がのしかかっていた。横には鬼が。
鬼は立ち上がり、手斧を黒い物に向かって振りかざした。
主人公は気づく。黒い物は裸の父で、鬼は恐ろしい顔をした母だったと。
「お前も死ぬのだよ!」鬼のような形相で母は叫び、主人公は裸で逃げた。

気づくと主人公は病院にいた。医者が「生まれたよ」と言い、赤ん坊を見せる。
主人公はその赤ん坊に角があるような気がした。
祖母が言うには父は死に、母は病院に入り、そこで毎日泣いたり笑ったりしているらしい。
主人公には鬼のたたりとしか思えず、ただ泣き続けた。弟妹とも会わせてもらえない。
だからこの家は嫌だったんだと、主人公は祖母に話す。
祖母は泣き出し、主人公を母と同じ所に連れて行くと言った。
しかしそこにこそ、あの恐ろしい鬼がいるような気がした。