砂の城/一条ゆかり
592 名前:砂の城(一条ゆかり)1/2[sage] 投稿日:05/03/21 02:30:28 ID:???
フランスの金持ちの一人娘ナタリーは自分が生まれた日に屋敷の
前に捨てられていた男の子フランシスと一緒に育てられ、二人は
自然と愛し合うようになり、結婚を約束するが親戚は身分が違うと
反対していた。
両親はフランシスのことを認めていたが事故で死んでしまい、
二人の結婚を認める人間は誰もいなかった。二人は家から逃げ出すが
追い詰められて心中(崖の上から海に飛び込む)。しかしナタリーは
一人発見されて助かってしまう。

自殺未遂などの後ようやく少し落ち着いたナタリーは故郷を離れ、
童話作家として名をなすようになるが、偶然から、記憶を失って
既に別の女性と結婚していたフランシスに再会。だがフランシスは
ナタリーを思い出したのもつかのま、交通事故で死んでしまう。
妻だった女性も後を追って自殺。
ナタリーは身寄りの無くなった二人の間の子供(5歳の男の子)を
引き取って「フランシス」と呼び、二人で暮らす。
母親を恋しがる少年とお嬢様育ちのナタリーの間は初めは
ぎくしゃくしがちだったが友人達の助けなどで二人はなんとか
うまく行くようになる。

593 名前:砂の城(一条ゆかり)2/2[sage] 投稿日:05/03/21 02:31:34 ID:???
フランシスが少年のうちは彼を自分の子供のように愛していた
だけのナタリーだったが、彼が昔のフランシスの年に近づくに
つれて男として見ていることに気づく。年齢差や立場、また彼を
昔のフランシスの身代わりにしたいだけではなどと考えて
苦しむナタリーは数年ニューヨークに行き、フランシスと離れる
努力をするが、結局忘れることは出来ず、またフランシスも
同じようにずっとナタリーを愛していて、ようやくフランスに
戻ってきたナタリーと結ばれる。

だが昔からずっとフランシスに片思いしていた美少女ミルフィーヌ
は諦めずつきまとう。それでもナタリーが妊娠してようやく
落ち着くと思った時に、フランシスはミルフィーヌの「最後の
頼み」を断り切れずに日帰りで旅行につきあい、彼が不在の間に
ナタリーはその事を知ったショックもあって階段で転んで
流産してしまい、さらに精神に異常をきたし現実から離れた
状態になってしまう。

フランシスは二人が昔暮らしていた家にナタリーを連れて行き、
二人だけの生活をする。年齢差などからいつも心に不安を抱えていた
ナタリーが本当に幸福そうなのはこの時だけだった。
ある冬の日フランシスを探してさまよったナタリーは高熱を出し
危険な状態になるが、目覚めて正気に戻り、集まった友人一同を
安心させる。だが皆が帰った後ナタリーはフランシスの腕の中で
幸福なまま息を引き取ったのだった。