RAVE/真島ヒロ
54 :RAVE 1 :04/05/04 07:53 ID:???
主人公ハル・グローリーはガラージュ島で姉カトレアと二人で暮らしていた。
父は15年前に失踪、母は10年前に亡くなった。
ある日、ハルは奇妙な物体を釣りあげる。
困った顔で鼻がドリルの様に尖っている謎の生物(一応犬らしい)
しゃぶ太郎と名付けて可愛がる。

ハルが喫茶店で顔なじみのマスター、ゲンマと話しをしていると一人の爺さんがやってきた。
名前はシバ。
遠い昔にガラージュ島に住んでいたという。
二人が店から出ると、一人の男がシバを待ち伏せていた。
ハルは事情も分からないが、とりあえず男に一撃食らわせてシバと共に森の中に逃げ込む。
そこにはぐれていたしゃぶ太郎が現れる。
「プルー!」と驚くシバ。
シバは、しゃぶ太郎ことプルーを50年も探していたのだ。
清算しなければならないことがあり、それにはプルーが必要なので返して欲しいと頼まれる。
訳が分からないハルにシバは語り始める。

今から50年前、光と闇の不思議な石による戦争があった。
世界中の人々を脅かした闇の力、魔石DB(ダークブリング)と
それに対抗できる唯一の光の力、聖石レイヴの闘い。

若かりし頃のシバは、プルーと共にその戦いの真っ只中にいた。


55 :RAVE 2 :04/05/04 07:58 ID:???
【回想】
シバは最後のDBを破壊した−
けれど喜ぶシバとは裏腹にプルーは必死に何かを訴えている。
しかしシバは気付かない。
気付いた時は既に遅かった。
DBは完全に死んでいなかったのだ…
DBはオーバードライブ(大破壊)を引き起こし、
世界の1/10を破壊し逃げていった。
プルーは、その衝撃からシバを守って死んだ…
しかし、その時レイヴは突然光り出し、世界の何処かへ飛び散っていった。
そしてプルーの死体も姿を消した…

それから50年。
あの時のDBが今になって動き出した。
全ては、自分のつめの甘さのせいだとシバはDB討伐の旅に出たのだった。
その為にはまずバラバラになったレイヴを一つにしなくてはならない。
そしてそのレイヴの場所を知る者は、レイヴの使いであるプルーだけなのだ。
それを聞いたハルは、プルーを返すと言う。

そこに先程の男が現れた。
男はDBを持つDC(デーモンカード)の一員だった。
シバからレイヴを奪うのが目的らしい。
呆気なくやられてしまうシバ。
レイヴがシバに反応しなかったのだ。
瀕死のシバは、レイヴをハルに託し遠くに逃げろと言う。
けれどハルはレイヴを受け取ると勇敢に男に立ち向かっていった。
そして凄まじきパワーとスピードで男を打ちのめした。

それはまさしくレイヴの力。

56 :RAVE 3 :04/05/04 08:00 ID:???
レイヴを使えるのは世界でただ一人しかいない。
そしてシバにはもう使えなかった。
シバは確信を持ってハルに告げる。
「後継者が現れた」と…

事のいきさつを話すとカトレアは猛反対。ハルは悩む。

その頃、ハルにボロボロにされた男はDCの幹部であるシュダに会っていた。
シュダからDB「フルメタル」を貰い受けた男は、全身を金属に変換させて再びハルの前に現れた。
ハルはレイヴを握り締め拳を奮うが金属の体にはびくともしない。
そこにシバが剣を持って現れた。
剣にはレイヴと同じ形のくぼみがあった。
DBと戦う時は素手では無理だ!そこにレイヴをつけて戦えとハルに渡す。
剣の名前はTCM(テン・コマンドメンツ)
レイヴの力で10の姿に変わるという。
ハルは爆発の剣エクスプロージョンで男を倒した。

シバは剣を手にして間もないのに使いこなしているハルに頼もしさを感じる。
レイヴを使えるのはハルだけだからDBを倒しに行ってくれと頼むが、ハルはカトレアとの約束通り断った。
そんなハルに幻滅し、その場を去るシバとプルー。
一部始終を見ていたカトレアは浮かない顔をしていた。

ハルが戦いで壊れた家を補修してると、町が襲われていると情報が入る。
急いで町に走ると、そこにいつもの平和の影はなかった。


57 :RAVE 4 :04/05/04 08:16 ID:???
海岸ではシュダがシバを倒しレイヴを手に入れようとしていた。
間一髪取り返し、シュダのDBを壊す。
面白い小僧だと笑いハルの名前を聞くと
「まさか…ゲイルの息子か?おもしれェ事になってきたな…」
意味深な言葉を残してシュダは去っていった。

一難去ってまた一難。
TCMが壊れてしまった。
シバは伝説の鍛冶屋ムジカなら治せるはずだといい倒れる。
ハルは親父について教えてくれとカトレアに頼む。
カトレアに代わってゲンマが話し出した。
ハルの父、ゲイルが15年前に島を出たのはレイヴを探しに行く為だった。
ハルは壊された町を見ながら言う。
「なんとなくわかるよ
あいつらが悪さすると他の町もこんなんだろ?だったらかわいそうだもんな」
それを聞いたカトレアは、どこかへ走って行った。

プルーは壊れたTCMを傍らに、一人でイカダを作っていた。
プルーでさえ自分の使命を貫いている…
それを見て決心する。
「プルー決めたぞ。オレは行く!」

カトレアは母の墓石の前にいた。
ハルはレイヴの後継者としてDCを倒しに行くと告げる。
「オレ…自分で決めたんだ。でも約束する。必ず帰ってくるから」
カトレアは止めなかった。

こうしてレイヴの後継者ハルはプルーと共に旅立った。
残り4つのレイヴを探す為、そしてDCを倒す為に…

1巻終わり

63 :RAVE 5 :04/05/04 14:41 ID:???

イカダに乗って遂に大陸にやってきたハルとプルー。
着いて早々悪い奴に騙されプルーを連れ去られてしまう。
必死に探すハルはドッグレースに参加させられてるプルーを見つける。
強行突破でプルーを取り戻す為に入り込む。
しかしそこはDC経営の場所だった。
ジョーコという男が現れハルに戦いを挑む。
煙になるDBを持つジョーコに苦戦しプルーを残し一時退散。
逃げる途中でハルはエリーという女の子に出会う。
そうこうしている内に最終レースが始まった。
そこにはまたしてもプルーの姿が。
見殺しに出来ず必ずレースを止めに来るだろうとジョーコが仕掛けたのだ。
止めに入ろうとするハルにエリーはプルーに全財産をかけたから邪魔するなと言う。
大人しく見ていたハルだったが、様子がおかしい。
レースは過酷で何匹もの犬が命を落としていた。
ハルは我慢できずに止めに入り、まんまとジョーコの罠に嵌まる。
危機を救ってくれたのはエリーだった。(エリーは賭けに負けた腹いせで暴れただけ)
ハルはジョーコも無事に倒す。
エリーに礼を言い、ついでにムジカについて聞いてみた。
するとムジカはパンクストリート(P・St)にいると聞いたことがあると教えてもらう。
P・St。そこは世界最大の武器市。
善人でも悪人でも例外なく武器を買える街だと言う。

64 :RAVE 6 :04/05/04 14:43 ID:???
エリーも探しものをして旅をしてると聞くと、ハルは手伝うから一緒に行こうと誘う。
けれど、エリーは簡単には見つからないからと断る。
エリーが探しているものは自分の記憶だった。
世界中を回れば自分を知る誰かに会えるかもしれないと旅をしているのだと。
それを聞いたハルは一緒に探そうと励ます。
かくしてハル、プルーにエリーが加わって、目指すはP・St。

程なくしてP・Stに到着。
エリーは早速カジノに繰り出し、ハル達は腹ごしらえにやってきた。
そこに酔っ払いが現れる。
そいつこそがムジカだった。
TCMを直してくれと頼むハルにムジカは告げる。
「2日かかる。その間この家には絶対に立ち寄るな」と…
ハル達が出ていくとDCが現れた。
しかしTCMにレイヴはついていない。
レイヴを手に入れる為にハル達を追う。

一方のエリーもムジカに出会っていた。
しかしそのムジカはハルが会ったムジカと違い女好きの軽そうな若い男だった。
エリーは若ムジカをハルに会わせる。
若ムジカは盗賊団のムジカと名乗る。

そこにレイヴ目当てのDCが現れる。
結局レイヴは見つからず、老ムジカが持っていると分かるとDCは去っていった。


65 :RAVE 7 :04/05/04 14:46 ID:???
一緒になって戦った若ムジカとハル達は意気投合。
若ムジカはハルにレイヴ使い(マスター)がどうしてレイヴを持ってないのかと聞く。
鍛冶屋ムジカに預けてあると話すと、若ムジカはそいつは偽物だと言う。
ムジカ家は事故で滅び、残ったのは自分だけだからと…
しかしハルはあのじいちゃんはムジカだと否定する。
嘘つきには見えないと…

そんな話しをしていると、プルーとエリーがいないことに気付く。
捜し当てた時にはランスというDCの奴に捕われていた。
エリーはレイヴと交換だと、二時間以内に持ってこなければ斬り殺すと告げ去っていくランス。
若ムジカは一足先にランスの城に行き、ハルはレイヴを取りに老ムジカの所に急いだ。
事情を告げ、2時間以内に剣を直してくれと頼むハル。
TCMがないとランスに勝てないと言うと老ムジカの顔色が変わった。
ランスは、老ムジカが打った最後の剣を持つ男だった。
老ムジカが打った剣で家族を殺されたのだ…
ハルの強い意思に心を動かされ、剣を打ち始める。


66 :RAVE 8 :04/05/04 14:52 ID:???
その頃、ランスの城の前では若ムジカがハルを今か今かと待ち侘びていた。
タイムリミットまでは後30分。
しかしDCの一員に存在がばれ、先に城に入ることに。
若ムジカの強さに殺しがいがありそうだとランスが立ち上がった。


場面変わって老ムジカの家。
遂に剣は完成した。
ハルに、過去を話し始める老ムジカ。
ランスは自分が最後に剣を打ってやった奴だった。
そして、その剣で家族を皆殺しにされた。
完成させた剣をハルに渡し、呪われし剣を破壊してくれと泣く老ムジカに、ハルは言う。
「剣を鍛えるのは鍛冶屋の道。ムジカは立派にたたかった!
ここから先はオレの道。まかせろアイツはオレが倒す!」

ランス城ではランスと若ムジカが戦っていた。
ランスは若ムジカに圧倒的な強さを見せ付ける。

そこにハルが現れる。
ランスとハルと、そして老ムジカの戦いが始まった。

2巻終わり

103 :RAVE 9 :04/05/05 10:34 ID:???

思った以上に苦戦し、体力的に必殺技(エクスプロージョン)は、あと一回が限度という所まで追い詰められる。
ランスを羽交い締めにし、自分ごとランスを貫けと言う老ムジカ。
しかしハルはエクスプロージョンでランスのDBを壊す。
ここからは剣と剣の勝負だと告げるハルにランスは土下座し負けを認める。
ランスは騙し討ちを試みるが、ハルはそれを一撃で打破。
今度こそとどめを刺せと叫ぶ老ムジカに、ハルは どんな悪い奴でも殺せないと首を振る。
かわりにランスの剣を殺すと、限界を超え、エクスプロージョンを使う。
「この剣のせいでじいちゃんの家族は死んだ。無くなれば全ておわる」
爆発と共に剣は壊れ、ハルは気を失った。

その夜、勝利の宴で盛り上がる。
皆が寝静まると、若ムジカは一人立ち去った。
ハルが追い掛けてきて、老ムジカは血の繋がった家族じゃないのかと問う。
もしそうだとしても名乗り出る気はないと告げる若ムジカ。
そこへ老ムジカが現れ、右腕に印された家紋をみせる。
もしも孫なら右腕に同じ紋章が入ってるハズだと言うが、若ムジカの右腕には何の印もなかった。
若ムジカはそのまま去って行く。
左の袖を捲くると、そこには老ムジカと同じ印が彫られていた…

一方老ムジカも、真実に気付いていた。
「分かり合う必要はない…生きていただけで幸せじゃないか」
老ムジカがそう言うと、ハルはもう何も言わなかった。

104 :RAVE 10 :04/05/05 10:38 ID:???
3日後。
老ムジカから『星降りの地』を捜してみてはどうかと勧められ一行は北を目指すことに。
エリーは馬車を買ってきた。
馬のタンチモと、運転手で謎の生物、グリフォン加藤(通称グリフ)が加わりP・Stを後にする。

スカという村に近づくと天候は雷雨。
尋常じゃない様子で雷を怖がるエリーを休ませることに。
宿の一室にエリーを寝かせ、ハルはプルーと村を探検しに外に出る。
チーノという男の子が悪魔退治だと言い、蛙に石を投げているのを見付ける。
止めるハルだったが、チーノは「何にも知らないくせに!」と走り去る。
それを見ていた老人が、ハルに言う。
「あの子には何を言っても無駄じゃ。青空を見たことのない子供の心を晴らす事はできん」

宿に戻るとチーノがいた。
おかみさん(ラザーニャ)の子供だったらしい。
ハルはラザーニャから衝撃の事実を聞かされる。
この村では5年間、休む事なく雨がずっと降り続いているのだという。
5才のチーノは生まれてから一度も青空を見たことがなかったのだ。
それは『雷を操る男』がこの村に来てからだという。
二人の会話を立ち聞きしていたエリーは
「雷の男…やっと見付けた」
呟いて雨の中出て行く。


105 :RAVE 11 :04/05/05 10:49 ID:???
【エリー回想】
(一年前)
エリーは目覚めると、何故ここにいるのか、そして自分が誰なのか何も覚えていなかった。
そこに現れた一人の美青男。
「生きていたか」
「ココはドコ?あたしなんでこんな所にいるの?」
問い掛けるエリーに男は何も答えない。
ただ一言
「雷が教えてくれるさ」
そう言うと、魔法で雷をおこしエリーに直撃させた。
「死んだか…ならばそれが答えだ」
男は去っていく。
しかし、エリーはまだ生きていた。
『生きてるよ…なんで生きてんだろ。あたしって何なの?』
何も思い出せないエリー。
自分の左腕に『ELIE』と書かれたロゴを発見する。
「エリー?あたしの名前かなァ」
−−−−−

エリーを追うハルにチーノはTCMを渡す。
チーノから雷男がDCの一員だと聞かされ、館を目指すことに。
雷男をやっつけに行くハルに向かってチーノは自分も悪魔退治していると励ます。
ハルはチーノがやってることは弱い者いじめだと非難し、蛙をいじめるなと言う。
雷男に勝てる訳無いからと蛙をいじめてたチーノに、ハルは宣言する。
「オレが勝つ!オレがおまえに青空を見せてやる!!」
そう約束すると雷男の待つ館へと急いだ。

3巻終わり

119 :RAVE 12 :04/05/05 17:27 ID:???

エリーは一人、雷館についた。
DCのゴウが現れるが、あの美青年とは似ても似つかない。
人違いだったと言うが帰してはもらえない。
そこへハルもやってきた。
雨を止めろと要求するが、映画に必要だから止められないと断られる。
(ゴウが監督でゴウの彼女ローザは女優)
エリーがレイヴマスターと誤解したローザは、男どもを動けなくして、エリーに勝負を挑む。
戦いの途中、ローザの顔に傷がつくのをかばってやったエリーに、
ローザは負けを認め、ゴウに頼んで、雨を止めてくれた。
館を出る際にゴウはエリーに一枚の写真を見せた。
それはまさしくあの美青年だった。
その男は名前、居場所全てにおいて不明の人物だが、エレメントマスターといわれ、
雷はおろか、炎や水、大地までも操れるとの噂らしい。
ハルとエリーは礼を言うと館を後にした。
村では5年ぶりの太陽に皆が喜んでいた。
それを遠目で見ているゴウとローザは自分の過ちに気付き反省するのだった。
エリーは、本当はゴウはいい人なのかもと言うと、ハルも頷く。
「悪いのはDBだ。そんな物があるから人は悪くなるんだ」

120 :RAVE 13 :04/05/05 17:28 ID:???
村人から有力な手掛かりを得て、ハル達は北の山、トレモロ・マウンテンにきた。
けれど既にDCの大部隊がレイヴの発掘をしていて迂闊に近寄れない。
そこにはあのシュダの姿が。
隊員の一人がレイヴマスターがここに向かっていると報告するが、シュダは暗殺者をつけてあると不敵に笑った。
ハル達はDCの一員を装い潜入に成功。
洞窟の中で、Drシュナイダーという男に危ない所を助けられるが、そいつこそが暗殺者として雇われた男だった。
間一髪助けてくれたのは、あの若ムジカだった。(以後はムジカで進めます)
ムジカは別の何かを追って来たらしいがガセネタだったからとハル達のレイヴ探しを手伝ってくれることに。
突然プルーが走り出したのを追うと仰々しい扉にたどり着いた。
失われた古代シンフォニア文字で書かれたものを何故かすらすら読むことが出来るエリー。
決して入るなと書かれていたが構わず入るハル。
そこにはレイヴの番人だというクマがいた。
50年前にシバと共に戦ったという蒼天四戦士の一人ディアハウンド。
四人は戦争で命を落としたが、動物の姿を借り、50年間各地でレイヴを守り続けてきたという。
ディアハウンドは知識のレイヴをハルに託した。

4巻終わり

121 :RAVE 14 :04/05/05 17:31 ID:???
突然ディアハウンドが倒れた。
先刻のシュナイダーの仕業だった。
シュナイダーはハルに戦いを挑むがTCMの一つ、音速の剣シルファリオンで倒される。
レイヴの知識のお陰でまた一つ技を手に入れたハル。
あと7つの剣もきっかけさえあればいつでも使うことができるとディアハウンドは説明する。
「だが、最終形態だけは特別じゃ。知識だけでは使うのは不可能。
全てのレイヴが揃う時 その姿を見せるじゃろう。
そしてレイヴの本当の意味を知る事になる」
意味深な言葉をハルに聞かせ、役目を終えたディアハウンドは、あの世へと旅立つ。
涙するプルーに「オレ達はレイヴの戦士なんだ。強くなれ」と言うハル。

そこにシュダが現れた。
強くなる為には弱さを捨てればいい。
けれど人はなかなか弱さを捨てられない。
お前の父ゲイルもそうだった。
そう話すシュダにハルは否定する。
弱さを知ってるから強くなれると。

シュダは移動要塞を操作し、空中へとハル達を連れて行く。
ムジカに手下二人を任せてシュダとの戦いが始まった。
シュダは言う。
「証明してやる。お前もゲイルと同じ弱い人間だという事を」
親父の何を知ってると詰め寄るハルにシュダは、「ゲイルは仲間だった」と語る。
動揺し、戦いに集中できないハルは瀕死状態に。


122 :RAVE 15 :04/05/05 17:33 ID:???
【ハル回想】
ガラージュ島を出る晩。
カトレアが話しているのを聞いてしまうハル。
「いつかはこんな日が来るような気がしてた。あの子…そっくりなの、父さんに」
父ゲイルのように戻って来ないのを心配してるのかと問われるとカトレアは首を振る。
「あの子はきっと帰ってくる。約束したのよ。私は信じるわ」

−−−
ハルの迷いは消えた。
親父を信じ、必ず帰ると言った約束を果たす為、シュダに立ち向かう。
シュダに深手を追わせることに成功するがシュダも粘る。
「二度も負けられねェ 同じグローリー家の者に」
シュダの目的は、レイヴではなかった。
自分を負かしたゲイルを倒す事だったのだ。
しかし、ハルは背負っているものが違うとエクスプロージョンでシュダを吹き飛ばす。
足場を失い、落ち行く寸前、ハルがシュダの手を取る。
けれど限界まで力を使ったせいで引き上げるのに苦労する。
「ハル・グローリーか…見事。オレの負けだ。
お前は自分の信じる道を行け。ゲイルのように。
何があっても決して諦めるな!生きろ!」
そう言うと、シュダは、ハルに支えられていた自分の右腕を切り、地上へと落ちて行った…


123 :RAVE 16 :04/05/05 17:35 ID:???
DCの本部では六祈将軍(オラシオンセイス)の一人であるシュダがやられた為
キングが残りの幹部達を呼び集めていた。
お色気たっぷりの美人、レイナ、龍使いのジェガン、あとの3人は連絡が取れず欠席。
そこにエリーを襲ったあの美青年もいた。
エレメントマスターのジークハルト。(オラシオンセイスの一員ではない)

キングはレイヴマスター抹殺の指令をジークに与える。
人を探しているからと断るジークだったが、キングの命令は絶対、仕方なしに承諾する。
レイナは面白がってジークをからかうが、ジークは
「すべての‘時’のために3173の女を殺す」と語る。
3173は‘時’を暴走させるほどの大魔力、エーテリオンを持っているのだという。
しかし、それは50年前にリーシャという女の子が死んだのと同時に失われた力のはずだった。
存在してはならないエーテリオンが覚醒すれば破滅が訪れる。だから殺すのだとジークは言った。
3173…ELIEのことだった。

ソング大陸最大の都、エクスペリメント。
ハル達はしばしの休憩の為にこの町にいた。
王国戦争博物館というのがあり、行ってみようということに。
途中で気分が悪くなったエリーは皆と別行動をとる。
偶然入り込んだ場所で、エリーは自分にそっくりな女の子の絵を見付ける。
そこにはリーシャ・バレンタインという名前が書かれていた。

5巻終わり

148 :RAVE 17 :04/05/05 23:12 ID:???
>>123続き

エリーの元にジークが現れる。
自分は時の番人、時を狂わせるすべてを破壊消滅させるのが使命だと説明。
エーテリオンは、創造と破壊の魔法で、50年前、リーシャ・バレンタインはエーテリオンを使ってレイヴを造った。
破壊の力は、全てを無にする。
リーシャの死後も研究が続けられていて、エリーはそこにいた実験台の一人だと告げ、
時の秩序を守るために殺すと言う。
そこにハルが現れる。
「オレはエリーの笑顔が大好きだ。だから…その笑顔を奪う奴は全員敵だ」
エーテリオンの封印を解く鍵がレイヴの力だと気付いたジークはハルと戦うことに。
エクスプロージョンもシルファリオンも回避され、全く相手にならない。
しかし、エリーを守りたい気持ちが封印の剣、ルーン・セイブを生んだ。
ジークの魔法を斬って消滅させ、そしてTCMの基本形、鉄の剣アイゼンメテオールで攻撃。
何の力もない鉄の剣は魔法では防げないと読み、見事的中。
世界の為なら人一人の命なんてどうでもいいのか問うハル。
ジークは、逆に一人の為なら世界はどうなってもいいのかと問う。
ハルは、人を殺さなきゃ手に入らないような平和はいらないとキッパリ告げるのだった。


149 :RAVE 18 :04/05/05 23:16 ID:???
ジークは最強の宇宙魔法でハルを葬ろうとする。
しかし、計算外なことにエリーのエーテリオンが覚醒。
世界が終わる時だとジークは告げる。
ハルは剣をエリーに掲げる。
皆が固唾を呑んで見守る中、ハルはエリーに剣を突き刺す。
エーテリオンの暴走は止まった。
ハルはルーンセイブでエーテリオンを封印したのだった。
思いもよらない展開にジークは負けを認める。

ジークはDCについて、残りのオラシオンセイスは自分と同格かそれ以上、
そしてそれを束ねるキングは今のハルには絶対に勝てないと話す。
ルカ大陸へ渡り闘争のレイヴを手に入れろ、と告げ去って行った。

(6巻終わり)

ハル達はルカ大陸に到着し、地底の都ラーバリアにやって来た。
そこは蒼天四戦士クレア・マルチーズの孫だというレミが結界で魔人から守る都。
魔人の頭はゲイルと言う…
奇しくもハルの父と同名だ。
魔人を全滅させる為に協力してくれと頼まれるが、ハルは断り一人、ジンの塔へ向かう。
たった一人で1000の魔人と戦うハル。
倒しても次々出てくる魔人に流石のハルもうんざりする。
ボロボロに傷付いたハルの前に遂に父ゲイルが現れた。
魔人達はゲイル様と囃し立てる。
ゲイルはハルを払いのけ塔を目指す。
「幾年この時を待ったか…全てを捨て、全てを失い…全てを忘れ…ただ闇に身を潜めては願った。
この日が来るのを…貴様を倒す…キング…いや、ゲイル・レアグローブ」
塔の前にハルの父と同名のキングがいた。

150 :RAVE 19 :04/05/05 23:17 ID:???
ハルは何が何だか分からないが、二人の話しは進む。
今日は時の交わる日だという。
キングは毎年、新たなDBを造る為の儀式エンクレイムの為に必ずジンの塔へとやってくるらしい。
そしてやっとこの場所を見付け、ゲイルはやってきたという。
今日この日が時の交わる日といわれる所以を話し始めるキング。
レイヴが造られた日、それと引き換えにリーシャの死んだ日。
オーバードライブが起こった日、そしてキングとゲイルが生まれた日でもある。
同じ名前をつけられた二人が出会い二人でDCを作った日…
そして今日、ゲイルとハルを殺す…そう言うとキングは塔の中へと消えた。
ゲイルはハルに、エンクレイムが始まった今、全てを話してる時間はない。
この戦いが終わったら必ず全てを話すと約束し、二人でキングを倒しに行くことに。
最上階ではキングがエンクレイムを行っていた。
その場を動けないキングは5つのDBの1つを取り出す。
魔界から王宮守五神を召喚させ、ゲイルとハルを待ち受ける…

7巻終わり


151 :RAVE 20 :04/05/05 23:18 ID:???
最上階を目指すゲイルとハルだがトラップにより分断される。
ゲイルを先へ行かせ、ハルは王宮守五神に捕まる。

究極のDBエンド・オブ・アース
オーバードライブを起こすものがあと一時間で完成してしまう。
ハルを追って来たムジカ達も加わり戦いが始まった。
ハルは戦士の一人竜人(ドラゴンレイス)レットとの戦いで双竜の剣ブルー=クリムソンをマスターする。
炎と氷の剣を同時に使える二刀剣でレットを倒す。
続いて現れたラカス戦に苦戦するハルにレットは助言する。
そのお陰で勝利し、他の戦士はムジカ達によって倒された。
ケガ人が多数出た為、ハルは皆を帰し、キングの所までは一人で行く決心をした。
エリー達が戻っている途中、鳥に姿を変えたクレアが闘争のレイヴを届けに来た。
クレアはハルに届けてくれとエリーにレイヴを預け、天に召された。
残り4分。最上階ではゲイルとキングが戦いを繰り広げていた。
ハルも加わり2対1で戦うも、キングとの力の差は歴然としていた。
そして遂にエンド・オブ・アースは完成してしまう。
顔色が悪くなるゲイル。
キングは笑いながら告げる。エンド・オブ・アースはゲイルの体の中にあると。
そして、キングがゲイルを殺した瞬間、オーバードライブが起こると…
何故そんなことをするのかと問うハルにキングは言う。
「ゲイルを殺すことだ。最も苦しませながらな」

キングの目的は戦争でも殺戮でも何でもなく、ゲイルを殺すのが最終目的だと語る。
世界を騒がせれば正義感の強いゲイルは必ず姿を現すと思ってのことだった。
そこまでする確執は何なのかと聞くハルにキングは語り始める。
今から25年前のこの日。
二人のゲイルが出会いDCを作ったのが全ての始まりだった−

8巻終わり

339 :RAVE :04/05/08 23:00 ID:???
キングとゲイルは、当時人々を脅かしていた魔物の討伐を目的にDCをつくった。
(デーモンガードとする筈がスペルを間違えデーモンカードに)
やがてDCは巨大な組織となっていったが、ゲイルはDCを脱退。
その後ゲイルはガラージュ島でハルの母サクラと恋に落ち、10年間幸せな時を過ごしていた。
しかし、ゲイルが脱退した後、DCは武力を強化する為DBを手に入れ、悪魔の組織へと変わっていた。
それを知ったゲイルは、キングを止める為、レイヴを求め旅に出る。
5年後…レイヴは見つからなかったが、話し合いで解決しようとDCへ。
キングも結婚し妻と子供がいた。
DC解散を口にしたゲイルはキングに追い払われ、仕方なしに帝国へ。(政府のこと)
昔帝国の一員だったゲイルは、知り合いにDCアジトを教え、キングを捕まえてもらうことにした。
しかし帝国は、DCを根絶やしにとキングを除く全ての者を虐殺した(妻と子含)
キングを逮捕するだけだと聞かされていたゲイルは激怒するが、後の祭だった…
キングは捕らえられた。が、DBを使って脱獄し、放心するゲイルの前に現れる。
そうして、ゲイルを心配しやってきたサクラをゲイルの目の前で殺し、オーバードライブのタネをゲイルに埋め込んだ。
「生きながらに全てを失うがいい。しかしいずれ必ず殺す…」
オーバードライブはいつ起こるかわからないから、他人を巻き込みたくなければ一人でいろと告げ去って行く。

340 :RAVE :04/05/08 23:01 ID:???
ゲイルはその後、サクラの亡きがらをガラージュ島へ送ると、
孤独とオーバードライブの恐怖と戦いながら10年間を砂漠で過ごしていたという。
(エンド・オブ・アースが未完だと知らなかった為)
全てを知ったハルは泣きながらキングに立ち向かう。
母を殺し、父を苦しめてきたキング。
けれどハルは言う。
「お前だって悪くない!こんな戦いはもうたくさんだ!」
エリーが届けてくれた闘争のレイヴを手に、DBを壊す。
勝利を確信するが、キングは裏DBという制御不能のDBを取り出した。
理性を失ったキングの強さに、ゲイルも秘剣を繰り出す。
ハルの援護があり、遂にキングを倒す。
しかしゲイルには親友を殺すことは出来ない。
「ならば終わらせてやろう」
理性を取り戻したキングはそう言うと、最後のDB(瞬間移動のDB)を使い、
エンド・オブ・アースをゲイルの体からDC本部に移し爆発させた。
キングは本部に予めオラシオンセイスを集結させていた。
DCを完全に壊滅させようと決めていたらしく、自らもまた命を絶った。

キングの最期を看取り、ハル達は崩れてきた塔からの脱出を試みる。
しかし途中で足を滑らせ、ハルとゲイルは危機にさらされる。
ゲイルは、15年前カトレアとした約束を一番に考えていたが、約束より大切なものに気付いたと言う。
それはハルの命だと、落下してきた無数の瓦礫からハルを守り、ゲイルは息絶えた。

9巻終わり


341 :RAVE :04/05/08 23:06 ID:???
【シバの過去回想】
今から51年前、平和な世を乱す大きな国があった。
大国レアグローブ(キングはその子孫)
全世界の統一を目論むレアグローブを阻止する為に立ち上がった小国、シンフォニア(ハルの父の祖先)は、
レアグローブのDBに対抗すべくホーリーブリング(後のレイヴ)の開発をしていた。
ガラージュ島のシバは王国の騎士団に志願しシンフォニアへ。
しかし何の為に戦っているか分からないようでは、これ以上強くなれないと言われ、シバは壁にぶち当たる。
そんな時、シバは一人楽しそうに踊ってる女の子に出会う。
その女の子がホーリーブリングを造るリーシャだと知ったシバは、彼女を自由にしてやりたいと思う。
けれどリーシャはそれを望まなかった。
世界の為に、平和を取り戻す為に自分が出来ることをしたいというリーシャ。
そしてリーシャは、平和への願いを込めたホーリーブリングの完成と引き換えに亡くなった。
シバは形見とも言えるそのホーリーブリングを手に、初めて世界の為に戦う決意をした。
そして皆がリーシャのことを忘れないようにと、シバはホーリーブリングを
ReshA ValentinEからRAVEと名付け、レイヴマスターとして立ち上がったのだった…

−−−

二人のゲイルが死に、DCはキングの放ったオーバードライブにより壊滅。
残党は帝国に検挙され世界には平和が訪れていた。
ムジカとエリーは、それぞれ本来の目的の為に別行動を考えていた。
そんな二人の前に、あのレットが現れた。
全部のレイヴがそろう時、レイヴの向こう側への道が開く。
そこにはすべての答えがあると言う。
エリーの過去も、ムジカの探している『シルバーレイ』も、レイヴの本当の意味も…
それを聞き、新たにレットを加え、残り2つのレイヴ探しに行くことに。


342 :RAVE :04/05/08 23:07 ID:???
ハル達はムジカの飛行船で、まずはレイヴ発祥の地シンフォニアを目指す。

途中、空中カジノに立ち寄るハル達。
カジノオーナーであるルビーは、大金持ち。
珍品収集が趣味で、ドリユー幽撃団と呼ばれる奴らと取引をしていた。
彼らが捕まえてきた珍品にルビーがお金を出すシステムだった。
闇の最大勢力だったDCがなくなり、闇の世界では権力争いが始まっていた。
中でも力を増してきてる組織は3つ。
ドリュー幽撃団、鬼神、ブルーガーディアンズ。
その中の一つである、ドリュー幽撃団。
力こそキングと互角にあるものの、資金力がなくて頂点に立てなかった。
ルビーは亡き父の教えを守り、悪い奴には決してお金を渡さなかった。
そんなルビーを騙し利用していたドリュー。
しかし、怒りに任せ幽撃団の一人がばらしてしまう。
騙されていたことに留まらず、実はルビーの父もドリューに殺されていたことを知り、ハルは怒る。
しかし、幽撃団はDBを使う為、一筋縄にはいかない。
DCは消滅したがDBは増え続けていたのだった。
(王国戦争でシバが倒せなかったマザーDB、シンクレアが存在する限りDBは増え続けるのだという)
とりあえずドリユー幽撃団からルビーを連れ逃げたものの、
シンフォニアはオーバードライブにより周辺をデスストーム(大嵐)に覆われていた。

10巻終わり

445 :RAVE :04/05/11 22:33 ID:???

命懸けでデスストームを抜けるとシンフォニアに着いた。
オーバードライブのせいで辺り一面には何もないが、エリーとプルーのおかげで、地面に世界地図が現れる。
白い光でレイヴの場所が示され、残りのレイヴは東の果てと南の果てだと分かる。
突然白い光が失せ、今度は黒い光が現れた。
どこからか現れた男が、その光はDBだと告げる。
レイヴ同様、5つ揃う時、『星の記憶』への扉が開くと。
自らをDBマスターと名乗る男は、あのマザーDBシンクレア(シバが壊せなかった最後のDB)を手にしていた。
金髪の悪魔と呼ばれ10年間牢獄にいたという。
シンフォニアにはエリーに会いにきたと言うと、エリーに口付け去っていった。

そこに死んだと思われていた、あの六析将軍が現れた。
レイナ、ジェガンに加え、ベリアル、ユリウス、ハジャの5人が集結。
キングの計画に気付いた彼らは、本部には行かず生き延びていたのだった。
金髪の悪魔を追って来た彼らは、奴がエリーに近付くとエーテリオンに影響を及ぼすのではないか。
そう考え、エリーを殺しにきたと言う。
エリーを守る為に戦いが始まった。


446 :RAVE :04/05/11 22:34 ID:???
【レット×ジェガン戦】
いつも冷静なレットは怒りをあらわにしていた。
レットは、ジェガンに愛する女ジュリアを殺された恨みがあったのだ。
(ジェガンも同じ竜人で、ジュリアに横恋慕していたが、手に入らず、ジュリアを殺した)
竜人は、『解竜の儀』を行い一人前になるのだが、レットはまだ行っていなかった。
失敗すると、人格が失われ野性の竜となり二度と元には戻れなくなる。
レットは覚悟を決め、解竜の儀を行い、見事成功させた。
ジェガンはそんなレットに衝撃の事実を告げる。
ジュリアは死んでいなかった。レットに幻を見せ、ジュリアを連れ去ったのだと。
そして解竜の儀を失敗したジュリアは龍となり自分が飼っていると。
六星DBを取り出しレットを樹に吸収させ、ジェガン勝利…
【ムジカ×レイナ戦】
銀術師同士、互角の戦いを繰り広げていた。
流石はあのリゼの弟子とムジカを褒め、シルバーレイの場所を教えろと詰め寄る。
シルバーレイ。
それはレイナの父が造った船の模型。
国宝となり、王の所有物になっていたが、ある時盗まれたという。
真っ先に疑われたのはレイナの父だった。
元々国王が強引に奪った物だった為、取り返しに来たのだろうと。
レイナの父は、リゼの仕業だと訴えたが聞き入れられず、度重なる拷問の最中に死んだ。
レイナはリゼを恨み、シルバーレイを取り返すのに躍起になっていた。
ムジカは、自分はリゼからシルバーレイは兵器だと聞かされ、壊すと約束していると話す。
兵器を手に入れどうするつもりだとなじるムジカに、
レイナは、ただ父の作品を取り戻したいだけだと泣き叫ぶ。
そんなレイナに、ムジカは本当にシルバーレイのありかは知らない、代わりに自分を殺せと言い出した。

11巻終わり
35 :RAVE :04/05/16 00:15 ID:???
レイナの攻撃にされるがままのムジカだったが、ある可能性に気付く。
リゼは確かにシルバーレイを盗みに行ったのかも知れない。
けれど、そこにはすでに無かったのだとすれば辻妻が合う。
戦意を取り戻したムジカだったが、六析DBの前にムジカも敗れてしまう。

【エリー×ユリウス戦】
ふとしたことでユリウスの顔に傷をつけてしまうからさあ大変。
ナルシストのユリウスは理性を失い猛攻撃してくる。
エリーはグリフを庇い腕を折り、そんなエリーを、今度はグリフが庇い真っ二つに斬られた。
グリフが殺されたショックでエーテリオンが発動。
(封印されているが一時の感情によってはみ出した)
自分のせいでグリフが死んでしまったと泣く。
そこにハルが助けに来た。
しかし、ハジャの一撃により倒れてしまうハル…
絶体絶命のピンチを救ってくれたのは、かつてエリーを殺そうとしたジークだった。
「この星を救うにはハルやエリーの力がいる。その力を守りにきた」
ジークの登場に分が悪いと悟ったハジャは、一時退散を命じ、去って行った。

ジークのおかげでレット、ムジカが助け出され実はグリフも生きていた。
ジークは皆に大事な話があると話し出す。

「最も邪悪で強大な者が現れ、この星が破滅するかもしれない。
その男こそ金髪の悪魔。ルシア・レアグローブ、キングの息子」

一方、DCは完全復活に向け着々と準備を進めていた。
残るは、巨大な要塞、六人目の六析将軍、新たな王。
DCはキングの息子ルシアを新たな王として迎えた…


36 :RAVE :04/05/16 00:17 ID:???
「DCの目的は星の記憶。おそらくシンクレアを完成させて星の記憶へ入るつもりだ。
奴を倒すには全てのレイヴを集め、
レイヴを一つの完全な形に戻さなくてはならない」
リーシャの死後、5つにわかれてしまったレイヴは、
エーテリオンによってしか一つになることはないだろうとジークは考えた。
しかし、エリーにはエーテリオンを制御できない。
その為にエリーの記憶を取り戻すのが重要だという結論に達する。
それを解く手がかりはエリーの腕のELIEの文字。
ELIE、3173は世界座標と考え、早速その場所へと進む。
結界魔法によって守られていたその場所には、一体のガイコツが。
ガイコツは何故かエリーと全く同じ首飾りをしていた。
森の奥にはリーシャの墓、そして一部的に蘇るエリーの記憶…
しかし、エーテリオンには繋がらなかった。

ジークは、時を守る使命があるのでここで別れることに。
一行が次に向かったのは風の村、デバコ。
エリーの骨折の治療の為、秘薬エリクシルを求めにやってきた。
調合したアリス(508才じいさん)から薬をもらうと、今度はアカペラ島へと船を進めた。
残り二つのレイヴどちらから進むべきか予言者の言葉に従うことに。
一人一人に向け予言がなされる
ハル:運命は南に集う。そこに未来が見える。
ムジカ:南の地で人生を左右する大きな二択をせまられる。
エリー:南の地で悲しみの中に身をおく。逃げてはいけない。
レット:南の地で大切な何かを失う。
ルビー:巡り会い、そして剣を抜く。
プルー&グリフ:光を求め彷徨う。

12巻終わり

93 :RAVE :04/05/19 08:23 ID:???
>>36
新しい六析将軍は、帝国にスパイとして送られていたディープスノー将軍に決まった。
DCは復活。それはまたレアグローブ王国の再建を意味していた。
早速シンクレアの集結を急ぎ、まずは南の地サザンベルクにレイナ、ジェガン隊を向かわせる。
そこでは、一時的に同盟を結んだドリュー幽撃団と鬼神が2つのシンクレアを手にしていた。

ハルはリーシャの夢を見る。
『あたしが死んで50年…もうすぐエンドレスが来る…』
夢の中のリーシャはエリーに瓜二つ、罪人と呼ばれ手枷と足枷をしていた。
何故かルシアもまた、同じ夢を見ていた。

サザンベルクについたハル達は、岩にはさまっていた人魚セリアを助け、お礼に村(海中)に誘われる。
しかし、案内された村は、荒れ、人魚たちの姿もない。
一年ぶりに村に帰ってきたセリアは混乱。
セリアの姉だけが、ぽつんと佇んでいた。
「村は鬼に壊された」
人魚の持つ魔力が狙いで、兵器の動力として連れて行かれたという。
ハルは、すぐさま助けに行こうと息巻くが、ハルがレイヴマスターと知ると、セリアも姉も遠慮。
「レイヴマスターは世界の剣。こんな所にいるべき人じゃありません」
「確かに俺達は世界を守る為に旅してる。
けど目の前でつかめそうな小さな平和を通り過ぎて、俺達はどこに行けばいい」
皆もそれに同調し、人魚を救う為、セリアと共に鬼神のいる海底基地へ向かった。

13巻終わり


94 :RAVE :04/05/19 08:26 ID:???
基地を目指す途中、鬼の大群と遭遇し、ハルが囮になる。
ムジカ達は、無事に基地:宵藍(シャオラン)に到着するが、罠にかかり全員牢に閉じ込められてしまう。
一方大群を打破したハルだったが、敵幹部とのバトルに突入。
動きの不自由な水中戦でピンチに陥る。
牢から抜け出たプルーとグリフによりムジカ達を救出。
人魚を救出し、魔法によってハルを助けるセリア。
しかし、毎日魔力を取られていた人魚達は次々に力尽きて行く。
だが人魚達は死を覚悟してまで力を使い続ける。
これじゃあ父の時と変わらない、誰にも死んで欲しくないとハルは敵を打ち負かす。
一方エリーは、人魚よりも強大な魔力を持つと気付かれ、オウガ(鬼神総長)に捕えられてしまう。
ムジカが助けに入るが、ドリューに殺され、ルビーは連れ去られる。
エリーを連れて本部リバーサリーに戻るオウガ、ドリュー。
エリーの魔力を使ったマーメイドキャノンを放ちハル達ごと宵藍を消滅させる気だった。
気付いたレットは、逃げようと言うが、ハルはエリーの力で何かが壊れたら悲しむだろうと斬ると言う。
エリーも無意識に力を使い、二人の気持ちが通じ合いマーメイドキャノンは斬られた。
ハル達はリバーサリーを目指すが途中でドリューの戦艦に引き込まれる。
未来永劫の闇の世界を作る為レイヴマスターを殺すと告げられる。
仲間を取り戻す為、そしてドリューを倒す為、先へ進むハル達。
まず現れたのは15年前に処刑された筈の最凶殺人鬼、クラッシュクッキーだった。

14巻終わり

118 :RAVE :04/05/22 09:30 ID:???
>>94
死んだ筈のクッキーは、ドリューの反魂の術によって蘇ったゾンビだった。
日の光を浴びて消滅するのを見てセリアは気付く。
ドリューは、闇魔法を極めた為、反対属性の光には弱いだろう…

次に現れたのは狼男と博士マミー。
狼男は、マミーに改造されたムジカだった。
アリスにもらった薬を飲ませ、見事ムジカは復活しマミーを倒す。

その頃ルビーは、リリスという女に殺されそうになっていた。
タイミングよくハル達登場。
水中戦に持ち込まれたので、セリアが食い止め、ハル達はルビーを連れて先を急ぐ。
(セリアは見事リリスを打ち負かす)
次に現れたのは、毒霧のオロチ、幽撃団一の強者。
レットが対戦するも、力は互角で毒霧により見失ってしまう。
足跡を追うと、呆気なく殺されたオロチがいた。
それはDC六析将軍ジェガンの殺し方だった。
ジェガンとジュリアが気になるレットは、別行動することに。

最後に現れた敵には、ムジカが残り、ハル達は城内へ。
プルーとグリフは通気孔を通ってエリーを助け出すことにした。
遂にドリューの元へ着いたハル、ルビー。
元々キングと互角だったドリューだが、DBを極めた為にキングをも超えたと自負する。
DBを極める、それは、DBは一つの能力だけでなく、対極にある力も持てるということだった。
(キングは知らなかった)
つまり、ドリューのDBは引力支配だが、その対極の、斥力も使いこなせるという。
ハルは、ドリューに攻撃を当てられず、逆にドリューの剣に貫かれた。
「人類は今…ひとつの希望を失った」

15巻終わり


119 :RAVE :04/05/22 09:40 ID:???
突然、ルビーの持つ鐘が剣に変わり、蒼天四戦士の一人ダルメシアンの祠へと移動。
生きていたハルの治療を行ってもらう。

ムジカは、オウガの基地リバーサリーへ移動していた。
リゼの意思には反すが、シルバーレイを使いドリューを倒すつもりだった。
DCレイナも到着し、再会を果たす。
ムジカは、オウガを倒す為、レイナと一時的に手を組む。
シルバーレイは発動していた。
照準は合わせられず、大陸一つ消滅するという。
オウガのマザーDBは、物理的な力を無効にするもので苦戦する。
ムジカは『紲の銀』を使うことを提案。
信じ合う二人の銀術師が使える究極技で、物理を超える。
オウガは消滅したが、シルバーレイは止まらない。
レイナは、核を破壊すれば止められるかもしれないと言う。それはシルバーレイと二人の死を意味する。
ムジカは承諾するが、レイナはムジカを船から突き落とす。
「死ぬ前にもう一度人を愛せてよかった」
海へ落とされたムジカに銀を使って会話するレイナ。
「離れていても繋がっていれば紲の銀は使えるわ」
レイナだけを犠牲にするなんてできないと叫ぶが、ムジカは死ぬべきじゃないと諭される。
その時、予言が脳裏をかすめた。
『人生を左右する二択をせまられる。心して選べ』

一つの兵器は消滅し、一つの武器となって誕生した。
レイナの想いが詰まった銀槍を手に、ムジカは仲間の元へ…

ハルは、瀕死の体でドリューの元へ行こうとしていた。
止めようとするルビーにハルは言う。
「俺はこの戦いで死ぬかもしれない。だからこれから俺が言う名前を忘れるな…
そいつが三代目レイヴマスターだ」

16巻終わり


229 名前:RAVE[sage] 投稿日:04/05/29 14:36 ID:???
>>119
一方、グリフ達の活躍により、エリーは助け出され、ドリューの前に全員集結した。
そして、ハルとルビーも現れる。
「一人じゃ勝てないかもしれない。けど皆がいれば勝てる」
ハルの言葉通り、最初はハル達有利に進むが、ドリューは闇魔法を使ってきて苦戦する。
それを止めたのは、ダルメシアンから魔法を教わったルビーだった。

ドリューが光を忌み嫌い、闇を好むようになったのは、悲しい過去にあった。
魔界の魔王だったドリューは、身分を捨ててまで人間界にやってきた。
亜人と人間が仲良く暮らせることを夢見ていたが、人間に裏切られてしまう

「光を受けるのは人間だけ、魔物は闇へ落ちろ」
囃し立て暴行を加えてくる人間達に、絶望するドリュー。
そんな時、偶然か、選ばれたのか、シンクレアが目の前に存在していた。
ドリューは、シンクレアを手に、人間への復讐を誓った…

ドリューは魔王の姿に戻り、更なる力を見せ付ける。
そんな中、傷が悪化しハルが倒れてしまう。
しかし、皆、ハルに希望を託し、諦めずドリューに立ち向かう。
それに応えるべく、ハルは立つのもやっとの中、命をかけた一撃をうちにいく。
ドリューは、禁呪でもって迎え撃つ。

「みんなの力が一つになれば、どんな強敵にも必ず勝てる。
信じることを忘れないでくれ。
みんなの声は俺に届く。
みんなが呼べば俺はそこにいるから」
ハルは、TCM第八の剣ミリオンサンズでドリューを打ち破った。
喜ぶ皆の前で、ハルは光の中に消えていった…

17巻終わり


230 名前:RAVE[sage] 投稿日:04/05/29 14:38 ID:???
死んだのかと思われたが、ダルメシアンが、治癒の為に光の中に連れ去ったのだった。
数日後、ハルの傷も治り、セリアが、お礼も兼ねて星歌祭に招待してくれた。
皆がはしゃぐ中、ムジカだけはレイナを想い、浮かない顔をしていた。
今年は魚がいないと残念がる人魚達だったが、何故か続々と魚が集まってきた。
銀色に光る魚。それはまるで銀術のようだった。
レイナの励ましを感じたムジカは心の整理をつけた。
人魚達に船を貰い、ハル達は旅立つことに。
ダルメシアンから未来のレイヴを受け取り、残るレイヴはあと一つ、真実のレイヴのみ…

DC本部には、続々と強者達が現れていた。
DCと同じ戦闘力と言われる、ブルーガーディアンズ(BG)
ドリューの力を遥かに超えると言われる、四天魔王。
そしてハジャの師にあたる、世界最強魔導師シャクマ。
これらを仲間に加え、新生DCが誕生した。

帝国本部は、六析将軍ディープスノーによって崩壊されていた。
その地で、ジークは死んだと思われていたシュダと会い、DCの近況を知る。
DCは、5つのシンクレアのうち4つを手に入れている。
ルシアが持つもの、BGのハードナーのもの、四天魔王アスラのもの、そしてオウガのはジェガンの手に渡ったという。
残るはハルが持つドリューのもののみ…

「ハル達に一斉攻撃をしかけてくるだろう」

その言葉通り、ハル達の船に六析将軍ジェガンが現れた。
夥しい数の龍を操るジェガン。
立ち向かうのは、もちろんレットだった。

18巻終わり


231 名前:RAVE[sage] 投稿日:04/05/29 14:42 ID:???
レットに全てを託し、ハル達は龍から船を守る為に加速させた。
その時、未来のレイヴから予言者の声がし、レットの予言は今だと告げる。
『大切な何かを失う』
それはジュリアのことなのか、それとも…

ジェガンの強さにまだまだ敵わないレットは、秘策を持っていた。
自らの死をもってジェガンを倒す…伝説と言われる竜人最終奥義を発動させた。
「昔は友と呼べる男じゃった」
レットの言葉に、ジェガンは友だなんて思ったこともないと強がる。
しかし、レットは真摯な眼差しをジェガンに向けた。
「真の友じゃった」

レットは、ジュリアに向かってエリクシルを投げた。
元に戻るかは分からない。けれど戻ると信じて。
そして、ジェガンを打ち負かし、自らも倒れた。
意識が遠のく中、ジュリアが元の姿に戻ったのを確認できたレット。
ジュリアはレットに優しく口付けた。薬の半分をレットに飲ませたのだ。
薬のお陰でレットも復活し、二人は再会を喜んだ。

ジェガンが負けた為、ハル達を襲っていた龍達は帰っていった。
それを見ていたディープスノー。ジェガンが失敗したのを知り、部下達と攻撃を仕掛けてくる。
龍との戦いで負傷している為、ひとまず逃げることを選択したハル。
逃げる先にはシュダが立っていた。
「洞窟である男が待っている」
そう告げると、ここは自分が戦うと言いハル達を逃がしてくれた。
ハルは、DCに騙されているのを気の毒に思い、追って来たレイゼンビーも連れて洞窟の中へ。

そして、シュダとディープスノーの戦いが始まった。

19巻終わり


232 名前:RAVE[sage] 投稿日:04/05/29 14:48 ID:???
ディープスノーは、潜在能力を極限まで引き出す、五六式DBを解放した。
生まれてすぐ体に埋め込まれ、ある時、無意識に力を使った。
キングは、その力に驚愕し、以後の使用を禁じ、帝国へと送り込んだという…
それでもディープスノーのキングへの忠誠は揺るがなかった。
生涯でただ一度、キングだけが自分を抱きしめてくれたのだ。

しかし、シュダも負けられない。
「ゲイルの血を受け継ぐのがハルならば、俺はゲイルの剣を受け継いだ」
自分の剣を托し、涙ながらハルを守ってくれと頼んだゲイルに、シュダは、心を動かされた。
絶対に負けない。その想いは、ディープスノーを超えた。

とどめをさす前に、シュダは、キングの話をする。
キングは、ディープスノーに、死んだルシアを重ねていた。
「できるなら平穏に暮らさせてやりたい。俺のもう一人の息子なんだ」

自分がキングを父として思っていたように、キングもまた自分を本当の息子のように思っていてくれた…
涙するディープスノーを見て、シュダは、そっとその場を立ち去った。

ハル達は、星跡の洞窟で、ゲイルの育ての親、エバーマリーという爺さんに会う。
「かつて、この場所には『星の記憶』があった」

驚くハル達。だが話の続きはルシアに奪われた。最後のシンクレアを奪いにやってきたのだ。
ハルはTCM第九の剣、サクリファーを使って立ち向かう。
しかし、それは、制御不可能、使用者の命までも奪おうとする危険な剣…
全てを理解した上でその剣を使うハルは、ルシアを一方的に追い詰める。
だが、既にハルの右腕は魔剣に取り込まれていた…

20巻終わり


233 名前:RAVEここまでのまとめ[sage] 投稿日:04/05/29 14:50 ID:???
レイヴ
・リーシャが自らの命とひきかえに魔導精霊力(エーテリオン)を使って造った
・レイヴを5つ集め完全な形に戻さなければ、DBの親玉『シンクレア』は壊せない
(その為にはエリーのエーテリオンが必要不可欠)
・現在4つ所持

DB(ダークブリング)
・反則的な能力を持つことが出来る石
・マザーダークブリングと呼ばれる『シンクレア』がある限り増え続ける
・現在、4つ所持。残り1つはハルが所持

星の記憶
・そこでは時空を操作できるという
・歴史を覆すことでも、個人的なことでも叶えられる
魔導精霊力(エーテリオン)
・この世の最強魔法と言われ、ただ一人、リーシャが使える神の力
・何故かエリーも使えるが制御は出来ない
・無から物を造り出すことが出来、全てを無に戻すことも可能らしい

DC(デーモンカード)
・元は、ハルの父ゲイルとルシアの父キングが作った平和組織だったが、
DBを手にし、悪の組織へと変わる
・ルシアの即位により、ブルーガーディアンズ、四天魔王、シャクマがDCの支配下に入る

六析将軍(オラシオンセイス)
・DCの幹部。
・初期はハジャ、ジェガン、ベリアル、レイナ、ユリウス、シュダ
・シュダ死亡(とされていた)後、ディープスノーが入る
・現在はジェガン、レイナが死亡し、ディープスノーも戦意喪失した為3人に

82 名前:RAVE 投稿日:04/06/16 16:51 ID:???

ハルは、プルーのお陰で正気を取り戻すが、後遺症により剣も握れない。
シュダはルシアに取引を持ち掛けた。シンクレアを渡すからハルを殺すなと。
しかしシンクレアを受け取った途端、シュダを斬り落とすルシア。
ハルは怒りによって遂にルシアを打ち負かした。けれど、殺す事は出来なかった。
「それでいい…お前の勝ちだ」
生きていたシュダに、皆、喜んだ。

そこに突然、『エンドレス』が現れた。凄まじい破壊力に何も出来ないハル達。
続いて現れた四天魔王メギドは、エンドレスの動きを一時的に止めてくれ、ルシアを引き取り去って行った。

エンドレスとは、遥か昔、誰かが時間を操作した為に生まれた魔物だった。
倒すことは不可能と言われるが、エーテリオンなら倒せるかもしれないという。
その為には、全てのレイヴを揃え、エリーの記憶を取り戻す必要がある。
DCにシンクレアが奪われ、圧倒的不利だが、シュダは全てを揃わせない為に手を打っていた。
オウガのシンクレアは、現在、DC本部ではなく、ハジャの手にある。それを追っているのは、あのジークだった。

時を刻む街ミルディアン。ジークは、ハジャを追って故郷に来ていた。
街の最高権力者・ミルツに会い、世界の為にハジャを倒さねばならないと熱弁。
しかし、ミルツはハジャと手を組んでいた。ジークは反逆者とされてしまう。
1000人の街人(全員魔導師)相手に魔法剣で挑み、見事勝利。ジークは、続いてミルツを一撃で倒した。
そして無限の魔力を持つハジャに、ジークは1000人分の魔力を吸収した体で挑む。

21巻終わり


83 名前:RAVE 投稿日:04/06/16 16:53 ID:???
ハジャはジークとの決戦の場所を街の地下へと移した。そこには『超魔法クロノス』が封印されていた。
この世で唯一エーテリオンに近い力を持つという禁呪。
封印を解くには大魔道(=ジーク)の命を生け贄にする必要がある。
クロノスを得ることこそがハジャの真の目的だった。

7日後。ミルツは様子を見に地下へやって来た。不眠不休で戦っている二人に驚く。
そして、ハジャの真の目的がクロノスと知り、阻止すべく立ち上がった。
無限のハジャには到底敵わない。しかし、それでも諦めないミルツの姿に、ハルを思い出すジーク。
ジークは、ミルツの杖でハジャを突き刺した。“魔導士は、魔力なき物は防げない”ハルのお陰だった。
ハジャは死の間際、全力の魔力でもってジークを道連れに自爆した。
けれど、ジークは生きていた。戦いの最中にハジャを超えたのだろう。
ハジャの持っていたシンクレアを地下に封印し、ジークは安心したように眠った。

一方のハル達は、資金不足を解消すべく、舞姫の村リベイラの舞踊大会に出る事にした。
姉の元彼、ブランチと再会するハル。ブランチはDCの部隊長になっていた。
嫌いながらもブランチが気になるハル。ムジカはブランチのパートナーの少女が気になっていた。

大会当日。前回優勝者はあのユリウス(六析将軍・ナルシスト)だった。
そして、ブランチのパートナーは、ユリウスを狙う暗殺者だった。

22巻終わり


84 名前:RAVE 投稿日:04/06/16 16:55 ID:???
エリーの出番がやってきた。“舞姫の曲”が流れ、エリーの体は勝手に動く。
50年程前、村を襲う大蛇がいた。そこへやってきた踊り子リーシャ。
その踊りは素晴らしく、大蛇までもが魅了され、以来、大蛇は二度と現れなかったという。
“舞姫様”の再来を思わせるエリーの舞に皆感動し、見事優勝を勝ち取る。

そこへDCの傘下に入ったBGが攻めてきた。レットとジュリアも加わり、急いでユリウスを捜しに行くハル。
部屋には、暗殺者の少女が、ユリウスに銃口を突き付けていた。
ユリウスは、エリーの舞にすっかり意気消沈。エリーとは争いたくないと涙していた。
少女はユリウス暗殺に失敗し、自分で舌を噛み切った。

避難所には村人が集まっていた。BGの目的がエリーだと知ると、皆エリーを守ってくれる。
そして、リーシャに魅了されたという大蛇が現れ、エリーと村を救ってくれた。

暗殺者の少女は、ブランチによって、BGの船へ連れて行かれていた。
少女は、DCに対抗する民兵組織『解放軍』のリーダーの娘 ナギサ。
BGの幹部から、解放軍のアジトを吐かせられなければ殺すと脅され、ブランチはナギサを拷問する。
ナギサは、酷い拷問にも決してアジトの場所を吐かなかった。
さらわれたナギサを助けにきたハル達。ムジカは、ナギサにレイナをだぶらせ、ブランチとBGに怒りをぶつける。
ムジカの活躍により、ナギサ奪還は成功し、BGの飛行機を奪ってハル達は船を後にした。

23巻終わり


85 名前:RAVE 投稿日:04/06/16 16:57 ID:???
ナギサの為、病院を探すが、周りには街の姿はない。
ナギサが、アジトに案内しようと申し出るが、ムジカは断る。
そんな中、BGから定期通信が入った。解放軍のアジトが判明し、一斉攻撃をしかけるという内容だった。
ナギサが命掛けで守った場所が、何故…急いでアジトに向かう一行。
しかし、それは罠だった。BGの船でアジトに向かった為、場所を知られてしまう。
遂に解放軍とBG六つの盾(シックスガード)の戦いが始まった。
六つの盾は、元々DCの六祈将軍を倒す為に集められた戦士達。実力も互角かそれ以上。
解放軍のリーダー・ユーマとハル、レット、ムジカ、エリー、ジュリアは六つの盾とそれぞれ一対一で戦うことに。
レットとルビーがまず一人を倒し、ジュリアもかろうじて一人倒すことに成功。
ハルは、エリーを庇いながらの戦いに苦戦する。
六つの盾の一人、コアラは、エリーを捕まえる任務を受けていた。隙を突かれエリーはさらわれる。
追い掛けようとしたハルの前には不気味なロボットが立ちはだかった。

コアラとの戦いで、地下に落とされるエリー。エリーは地面に突き刺さった杖を見つけ、手に取る。
時空の杖。エリーは、それを使いこなしコアラを倒した。
コアラは、時空の杖に覚えがあった。船長が欲しがったものだ。恐ろしい力がある事をエリーはまだ知らない。

一方のハルは、不気味なロボットと戦っていたが、サクリファーの後遺症に苦しむ。
一瞬の隙を突かれ、殺されそうになるが、寸前でぴたりとロボットの動きが止まった。
中からは「たすけて…」と、か細い声が聞こえた。

24巻終わり
→続く

219 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/08/15(月) 20:51:23 ID:???
声の主はコアラに体を改造されたブランチだった。
こんな姿で生きるのは嫌だ、殺してくれと頼まれるハル。
ナギサをあんな目に合わせ、カトレアにも酷い仕打ちをしてきたブランチ。
けれどハルにはどうしても殺すことは出来なかった。

BGはエリーから時空の杖を奪うと何故か一気に撤退し始めた。
それを見て、アジトに爆弾が仕掛けられたから逃げろと言うブランチ。
アジトの一部は飛行船になっていて仲間も全員脱出に成功。
しかし、そこにブランチの姿は無かった。
爆弾はブランチの体に埋め込まれていたのだ。
ハルが叫ぶ中、ブランチは一人地上で爆死した…

時空の杖は、リーシャがエンドレスを呼び寄せる為に造ったものだとユーマは言う。
エンドレスを倒す為、奴を星の記憶につれ込む際に必要なのだと。
リーシャの時代にはエンドレスが現れなかった為、サガの予言に従い50年後のエリーに杖を託した。
杖を使えるのはエリーだけ。なのに、BGがエリーを追って来ない事に疑念を抱くユーマ。

5年振りの飛行に無理が生じ飛行船の調整をする為に一つの町に降り立った。
そこでハルはベルニカという少女に出会う。
聞けばベルニカも旅の途中で無理が祟って休養していると言う。
ベルニカはハルの腕におまじないをしてくれた。すると、不思議と痛みは消えていた。

船の調整も終わり、遂にBG船侵入に成功。
しかし、先客がいたらしく既に何人もの敵が倒されていた。
ハードナーは不敵な笑みを浮かべる。
「今日で魔界は滅びる。エンドレスの力によって」
魔界出身のレットとジュリアは困惑する。
シュダとユリウスも加わり、ハル達は散り散りになってハードナーを追う。
ハルは、そこでベルニカと再会。ベルニカは唯一無二である筈のエーテリオンを人工的に得た少女だった。

25巻終わり

220 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/08/15(月) 20:51:55 ID:???
ベルニカは侵入者を倒しにやって来たのに、ハルがレイヴマスターだと知り驚きを隠せない。
平和が目的なのに、何故同じ目的の人達と戦わなくてはならないのか。
納得できず、ハードナーを追う。
騙されていた事を知るが、父親のように慕っていたジェリーボーンを人質に取られ命令に従うしかなかった。

そんな中、遂に、生を司る禁断の地『誕生の祭壇』に到着。
15年前まで同じBGの一員だったユーマは、ハードナーを止める為にやって来た。
しかしハードナーは呆気なくユーマを撃ち殺す。
邪魔者を消し去ったハードナーはベルニカと共に祭壇へ。

チャンスは今しかない。ベルニカはエーテリオンを使って自爆を試みるが失敗する。
そこへハルが到着し、何もかも忘れたいというハードナーと戦いを開始する。
「エーテリオンならその杖を壊せる。杖を壊せ!」
ハルの言葉に力無く首を横に振るベルニカ。
15年間、毎日を痛くて苦しい修行と実験に費やしてきた。
全てはエーテリオンを修得する為に。
「やはりこれはリーシャへの冒涜だった」
ハルに言われる前からずっと杖を壊そうとしていた。けれど壊せなかった。
自分にエーテリオンがなかったと気付き、涙するベルニカ。

ハードナーの目的。それはエンドレスと一つになり、神として生まれ変わる事だった。
誕生の祭壇は生命の融合進化が可能な唯一の場所。
そのあまりの危険性に魔界元老院が一部を破壊し全面閉鎖する程…
しかし、ハードナーの持つDBは再生の力(アナスタシス)
その力を使い、祭壇を復元していく。
ベルニカが駄目ならエリーでエンドレスを呼ぶまでだ。
ハルとベルニカを突き落とし、ハードナーは高らかに笑った。

26巻終わり

226 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/08/15(月) 21:04:48 ID:???

ハードナーの部下ルナールはエリー確保に動き出した。
祭壇から落下したハルとベルニカは、ベルニカの力によって一命を取りとめた。
15年間の修行はエーテリオンの替わりに別の魔法を授けてくれたようだった。
そしてベルニカは気付く。ハードナーはエリーと融合するつもりなのだろうと。
しかし動くことは出来ない。ハルとベルニカは侵略者と認識され魔界の民に捕らえられてしまったのだ。

レットとジュリアは魔界を守る為、それぞれ、ハードナーとシックスガードのボスに戦いを挑む。
ジュリアは命と引き換えに攻撃するも、力の差は歴然。
しかし、ハルの心の強さを思い出し、ジュリアは見事ボスを打ち負かす。
そしてレットもまた、何度倒されようともハードナーに果敢に立ち向かっていた。

捕らえられていたハルとベルニカの元に傷ついたジュリアとハルの剣TCMを乗せた竜がやって来た。
竜人であるジュリアを抱きかかえて進むハルに魔界人は圧倒されて手を出せないでいた。

その頃ルナールは、エリーを手中にハードナーの元へ戻って来ていた。
倒れたレットは最後までハルの無事と勝利を信じていた。
願いが通じて現れたハルは、再びハードナーに戦いを挑む。
そこへ唐突に魔界に現れたのは忘却の王、エンドレスだった…

27巻終わり

221 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/08/15(月) 20:53:38 ID:???

呼ぶ手間が省けたと喜ぶハードナーだったが、融合進化には数分を要す。
その間互いが静止していないと成り立たない。
魔界を消し去る勢いのエンドレスに、ハルもハードナーも為す術無く立ち竦む。
その動きを止めたのは、リーシャの意識を持ったエリーだった。
チャンスとばかりに融合進化を始めるハードナーに、ハルはハードナーと祭壇を同時に攻撃。
体と遺跡を同時にはなおせないだろうとの読みは大当たり。
意識を取り戻したエリーは、エーテリオンでエンドレスをここから消し去ろうとする。
不死身と思われていたハードナーだったが、レットとの戦いで確実に体力を消耗していた。
「つみ重ねてきた意思が今 オマエに刃を向けてんだ」
レットはまだ戦っている。
この戦いの意味が分からないなら、オレ達には絶対に勝てない!
ハルの言葉通り、ハードナーは倒れ、そしてエンドレスは姿を消した。
ボロボロの体で尚、自分の体を再生するよりも祭壇を復元しようとするハードナー。
あの日を忘れたい…ハードナーが悲痛の面持ちで過去を語り始めた。

15年前、BGがまだ小さな空賊だった頃、隣にはいつも妻ソフィアと親友ユーマがいた。
もうじき自分の子供も生まれる、正に幸せ真っ只中だったある日。
飛行船の突然の原因不明の墜落事故で全てを失った。
身重の妻と仲間は全員死亡。生き残ったのはハードナーとユーマだけだった。
その日を境に一人旅に出てエンドレスの事を知ったという。
悲しみを忘れたかった。
何をしても思い出すあの日を、忘却の王なら忘れさせてくれると思っていた。
そう涙するハードナーの目の前に、一命を取り留めていたユーマが立っていた。
怒りの矛先が見付からないで苦しむハードナーにユーマはある事実を告げる。
「オマエの娘は生きている」
15年間自分の娘として育てた。それは他でもないナギサの事だった…
驚愕するハードナーは自らの過ちに泣き叫んだ。
その姿を見て、「戦いは終わった」と剣を収めるハル。

222 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/08/15(月) 20:56:12 ID:???
しかし、戦意を喪失していたハードナーに斬りかかる者が。
先客として現れていたルシアだった。目的は私欲に溺れた制裁とマザーDBの回収。
以前よりも強さを増しているルシアは、底の見えぬ亀裂にハルを突き落とす。
助けてくれたのは、魔界人達だった。
瀕死のハードナーまで助ける事に納得がいかないナギサ。
ユーマはハードナーの言葉を思い出していた。
「ナギサに会えなくてもいい。事実も伝えなくていい。だけどただ一つ願う。
これからもオレの代わりにナギサを守ってやってくれ。…友よ」
その言葉を胸に、ナギサを抱き締めるのだった。

そして、ハル達は人間界へ帰還する。

最後のレイヴの在り処は、デルハリア山脈。
そこには、蒼天四戦士アルパインとあのシバの姿があった。
アルパインだけは生き延び、他の四戦士の霊魂を動物に宿し待っていたのだ。
真実のレイヴを手にする為に、今までで最大の試練がハルを待ち受けていた。

28巻終わり

223 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/08/15(月) 20:56:57 ID:???
真実のレイヴの眠る場所、それは蒼天四戦士の眠る場所でもあった。
ハルは仲間を残し、一人で奥へと進んだ。
嫌な予感がするというベルニカに仲間は気にしていないが、エリーだけは浮かない顔をしていた。

中で待ち受けていたシバにアリスにムジカのじいさん。
そして、蒼天四戦士アルパイン。
シバの手から光り輝く真実のレイヴを手渡されるが、ハルが手にすると光は消え失せた。
真のレイヴマスターはシバだと示しているのだ。
それでも尚、ハルが先へ進むと言うのなら、道はただ一つ。
「初代レイヴマスターを超えてゆけ」
シバを倒せば真のレイヴマスターになれるだろう。
そう言い、シバはムジカのじいさんから剣を受け取り、アリスの秘薬を口にした。
薬の効果は15分。剣聖と呼ばれた全盛期の頃のシバにハルはたじろいだ。
レイヴマスターの座を賭けて今、真剣勝負が始まった…

シバを斬る?ハルはまだ実感が沸かないでいた。
そんなハルに容赦なく剣を繰り出すシバ。
「主の剣は軽過ぎる」
剣に宿す想いが軽過ぎると言うシバに、ハルは世界にかける想いは自分を強くしたと反論。
数々の死線をくぐり抜け、身も心も成長したハルの2年間は確かだろう。
しかし、自分の想いは50年だと圧倒的な格の違いを見せ付ける。倒れるハル。
「全ては、リーシャの為に」
だったら、自分は何の為に戦う…?
ガラージュ島の為に、姉ちゃんの為に、仲間の為に。
それだけじゃ足りないのか…
情けない。結局何一つ守れないで、たった一人の女の子さえも。
エリーさえも。
…そうだ。
エリーを不安や悲しみや恐怖から、そして何よりルシアから守りたい。
そうだ、この想いだけは誰にも負けない。

「エリーの為にオレは戦う!!」

224 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/08/15(月) 20:57:33 ID:???
想いを込めた一撃に、レイヴもハルを真のレイヴマスターだと認めたようだ。
シバは見事だと言いその場に崩れ落ちた。
尋常でない様子にハルはうろたえる。アリスに何か薬を!と頼むが皆黙って涙していた。
シバが先刻飲んだ薬は、若さを取り戻す代わりに命を奪う秘薬だったのだ。
涙が止まらないハル。
そこへやって来たエリーを見て、シバは全てを悟る。
リーシャは生きていたと…
エリーに抱き締められながら、シバは長岐に渡った旅を終えたのだった。

こうしてシバはこの世を去り、ハルの手に、全てのレイヴが集まった。

アルパインは、最後に一つだけ告げなければならぬとDBの正体を話し始めた…
「エンドレスとは“時”を犯した我々人類の罪」
遥かなる古、世界規模の砂漠化、気温上昇、疫病、出生率の低下により世界は滅んだ。
最後の人類になった一人は、星の記憶に辿り着いた。
そして、世界がまだ豊かだった時代へ時を戻した。
それが、我々のいるこの世界“平行世界”
時空を操作した時、世界は二つに分かれたという。
その歴史を元に戻そうとする力、それはこの世界そのものを消そうとする力。
それこそが、忘却の王、エンドレス。
人類存続という新しい未来を手に入れたと同時にエンドレスという恐怖と共に生きなければいけない。
そんな絶大な力が一人の人間の手に渡ろうとしていた…

その頃、一人別行動をしていたシュダは、ジークの元へと急いでいた。
ルシアが全てのマザーDBを揃えた時、「それ」は起こる。
ミルディアンに封印した最後の一つを守るべく、ルシアの目の前にはジークが立ち塞がっていた。

その頃、エンドレスは刻一刻と迫っていた…

29巻終わり


569 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/10/02(日) 19:11:17 ID:???



最後のDBを賭けてジークとルシアの戦いが始まろうとしていた。
そこに間一髪現れたシュダは、ジークにすぐに離れるように言う。
「マザーDBが一つの場所に集まると大変な事になる!」
それはルシアさえも知らなかった真実だった。
しかし、時は遅過ぎた。
集まったDBは共鳴し出し、ジークは自身の体の中に死守していたDBを奪われてしまう。
そして、5つのDBと、姿を現したエンドレスは一つになった。
「そうか…そういう事だったのか…
 マザー、エンドレス…一つになったんだ…」
震える手でルシアはそれに手を伸ばす。 
「いや…そうじゃない…」
確信をもって呟くルシアの目からは、涙が溢れていた。
「これこそが双方のあるべき姿だったんだ。次元崩壊のDB、エンドレス!!!!」

時を同じくして、エンドレスの正体をアルパインから聞かされたハル達。
全てのマザーDBが揃う時、エンドレスはDBへと姿を変える。エンドレスと同等の力を持つDBへと…
対抗出来るのはレイヴだけだが、レイヴはまだ完全ではない。
一つの姿に戻す為には、エーテリオンの完全制御が必要不可欠だ。
そして、それにはエリーの記憶を甦らせる必要がある。
予言者サガの言葉に従い、一行はシンフォニアにあるリーシャの墓を目指す事にした。

そして翌朝。
ハル達を飛行船が迎えに来ていた。それはジークの故郷であるミルディアンの船だった。
中には、ミルツや街の魔導士達、そして深手を負ったジークとシュダが待ち受けていた。
ルシアとエンドレスが一つになったと知り、一刻も早くレイヴを完成させなければならなくなった。
しかし、最強の魔導士シャクマによって行く手を阻まれる。
ハルとエリー、そして負傷して戦力にならないジークを下ろし、仲間はシャクマを迎え撃つ事に。

570 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/10/02(日) 19:12:38 ID:???

ハル達がシンフォニアを訪れると再び結界を解いてくれ、姿を現したガイコツ。
やはりエリーと同じペンダントを首に下げていた。
エリーが全てのレイヴを手に祈りを捧げると、エーテリオンと反応してハル達は過去へと飛ばされてしまった。

52年前のシンフォニア。
ハル達の出現により、歴史は大きく変わろうとしていた。
その日、リーシャは故郷であるエリー村で舞を披露する事になっていたが、
レアグローブの暗殺者により攫われてしまったのだ。
祭りは3時間後。それまでにリーシャを連れ戻さなければならない。
そうしなければ、歴史が変わったままになり、レイヴの存在が消滅してしまう恐れがあるのだ。

(30巻終わり)

ハルの活躍により、無事にリーシャの救出に成功。これで歴史も守られる筈。
長居は無用と現代に帰ろうとするも、エリーがペンダントを忘れた事に気付く。
リーシャの身代わりをしていた時に外していたので、まだリーシャが身に付けている可能性が高い。
ハルとジークはそれを取り戻す為、宮殿に向かった。
そこで2人は国王(ハルの祖父)の口から信じられない言葉を聞く。
世界を守る為に、リーシャを殺すというものだった。

9月9日運命の日。
歴史上では、リーシャがエーテリオンの使い過ぎで、レイヴの完成と引き換えに死んだ日。
自分の祖父がリーシャを殺すなど到底信じられないハルは、リーシャの元へと向かった。
ハルを止めようとしたジークだが、不意にある仮説が頭を掠めた。
「まさか…そんな…」
否定しようにも、過去の事実は、その仮説が正しいと示している。
ジークは愕然としてその場に崩れ落ちた。

571 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/10/02(日) 19:16:07 ID:???
1人残されていたエリーは、記憶を全て取り戻していた。
自分は、リーシャだった。国王と相談し、自分は死んだ事にして50年の眠りについたのだ。
全ては50年後に現れるというエンドレスを倒す為に…
それでも自分の犯した罪の大きさに耐え切れず、泣き叫ぶエリー。
ハルは真実を知った上で、エリーはエリーだと抱き締めるのだった。
そんな光景を静かに見守っていたジークは、ある決意を胸に秘めていた。

ジークが2人を連れて来たのはリーシャの墓が立てられる場所。
“時の亀裂”が3人を迎える。
あらゆる時と時を繋ぐそれは、入ったとしても現代に帰れる保証はないという。
だが、誰かが外から“時の亀裂を”操れば…そう言うと、ジークは2人を亀裂に押し込んだ。
「オレが必ずおまえたちを現代に還す」
ジークを置いて行けないと涙するエリーにジークは涙を堪えて諭す。
「帰るんだエリー…全ての時の為に。
 そして、何よりもお前がお前であるために」
泣き叫ぶエリーを見つめ、ジークは1人呟く。
「エリー…幸せになれ」
2人を送り出したジークは、静かに涙を零した。

ハルとエリーを現代に送り出してから4日が経った。オーバードライブまでは、あと361日。
ジークは、歴史を変えてはならぬ為、何も出来ずにいた。
する事もなくリーシャの墓の前にいると、そこにリーシャがやって来た。
取り返せなかったペンダントを手にしているのを見て、ジークは思わず声を掛けてしまう。
驚くリーシャに向かって、ペンダントを譲ってくれないかと頼む。
「心から大切に思っている友人のものなんだ…
 だけどオレはその友人とは二度と会えない…」
もう会えないと思っていたエリーが目の前にいる。
ジークは抱き締めたくなる衝動を必死に堪えていた。
「そのペンダントの持ち主は幸せですね。あなたのような素敵な男性に想われてて」
ジークはその言葉に笑みを返し、ペンダントを首に下げるとリーシャの墓の前に腰を下ろした。
『この時代では何も出来ないかと思っていたが、オレにもただ一つやれる事があった。
 それはエリー…お前を守り抜く事。何も心配しなくていい。全てのものから守ってやる』

572 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/10/02(日) 19:20:34 ID:???
現代に戻ってきたハルとエリーは、目の前の一体のガイコツがジークだったのだと知る。
50年も自分を守り続けてくれていたジークの想いに、涙が止まらないエリー。
そこに現れたのはあのシャクマ。ルシアから命を受け、エリーを連れ去りに来たのだった。
微動だにしないエリーに焦れたシャクマは、魔法でガイコツを吹き飛ばした。
ジークを傷付けられた怒りに、エリーは立ち上がった。
エーテリオンはとてつもない威力を持つが、それでも経験と知識が及ばない為、苦戦する。
シャクマは国王を呪い殺したと告げ、エリーの怒りを煽る。
「本当に操れるとでも思っているのかね?オーバードライブをも凌ぐその破滅の力を」
一歩でも間違えれば、世界中を滅ぼしてしまう。
シャクマは、この平行世界が消えて無くなれば本望だとエリーに迫る。
「その怒りに満ちた魔力で全てを消し去るがいい!!」

(31巻終わり)

シャクマの狙い、それはこの偽りの世界を滅ぼす事にあった。
世界最強の魔導士シャクマ。その正体は、ルシアの祖父だった。その事は、ルシアさえも知らない。
エリーとハルは、剣と魔法を一つにする事でシャクマを打ち負かした。
シャクマはそれでも悠然と笑って言う。
「シンフォニアとレアグローブの最終戦争は面白い事になりそうだ」
ルシアはこの平行世界を滅ぼし、現行世界で神になる者だ。
そう言うと、シャクマは息絶えた。

ハルはジークの骨をリーシャの墓に埋めてやる事にした。仲間の前でハルは言う。
「オレはシバからレイヴを受け継いだ。親父やじいちゃんからはシンフォニアの血を…そしてジークからは信念を…」
TCMを地面に突き刺すハル。
「みんなの魂がここにあるんだ。だからオレたちは進まなきゃならない…
 運命とか宿命とかじゃない…自分の意思で前へと…」
みんな一つだけジークに約束してくれ、とハルは続ける。
「ここから先は誰一人死ぬな!何があっても絶対死ぬな!」

573 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/10/02(日) 19:21:37 ID:???

所変わってDC本部。
ルシアは四天魔王である獄炎のメギド、絶望のジェロ、漆黒のアスラ、永遠のウタを呼び覚ました。
「オレはこの世界を滅ぼす為に生まれたんだ。全ての偽りを滅ぼす為に…」

飛行船では、エリーがエーテリオンを使ってレイヴを完成させようと頑張っていた。
ムジカは旅立ちの日に祖父から渡された本を読んでいたが、突然本を投げ出した。
近くにいたニーベル(ミルディアン出身の子供)を伴って2人でP・Stへ向かう。
四天魔王・絶望のジェロによって氷漬けにされてしまった街を見て、絶望するムジカ。
TCM第10の剣が存在しないと知って、祖父に聞きに来たのだった。
しかし、肝心の祖父も凍らされていたので打つ手がない。
ニーベルは、だったらムジカさんがやればいい!と嗾ける。
頑張るムジカだが、何度挑んでも剣は完成しない。
予想以上に体力を消耗するムジカ、遂には素手で剣を鍛え始めた。
仕上げにムジカが何よりも大切にしている紲の銀を垂らす。
そして…遂にハルの為の剣、聖剣レイヴェルトが完成した。

その頃、飛行船では、ムジカがいなくなった事に気付いたハルが探しに行こうと息巻く。
しかし、シュダはそれを諌める。
「ここから先は誰一人死ぬなと言ったが、オレの考えは違う。
 守るのに値するものの為なら死んでも構わん」
シュダは仲間の為に落とす命なら惜しくないと考えていたのだ。
結局、ハルは仲間と共にP・Stへと降り立つ。
凍り付いた街に驚きを隠せぬまま、とにかくムジカの元へ。
ムジカから最強の剣を受け取ったハルは、打倒ルシアを誓った。

飛行船に戻ると、エリーが遂にレイヴを完成させていた。
こうして新しい剣とレイヴを手にする事が出来たハル。
決戦はいよいよ明日。仲間達は飲めや歌えと大騒ぎして夜が更けていった。

(32巻終わり)

574 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/10/02(日) 19:34:33 ID:???
騒ぎ疲れて皆が眠りについた頃、ハルは1人旅立ちの準備を整える。
これ以上誰も死なせない。扉を開けると、そこにはエリーが。
50年この時の為に待ったんだから一緒に戦いたいと言うエリーに、ハルは頷く。
「この戦いが終わったら一緒に暮らさないか?」
ハルの問いに「いいよ」と答えるエリー。それを影から見守っていた仲間達。

ルシアは星の記憶にいた。
そこには今まで一緒に戦った仲間が全て集結していた。
不思議がるハル達に手紙が届いたのだとミルツが告げる。
「ジークハルト。彼は全てを見越し、準備をしていた。自分の存在しない世界なのに…たった1人で未来を見つめていた…」
ハルは涙を流し、必ず勝つとみんなに誓うのだった。

ルシアの前には四天魔王が集う。アスラに命令し、見事エリーを手中に収める事に成功。
エリーを追うハルを援護する為、仲間達はそれぞれ四天魔王に挑む。
【ベルニカ+ジュリア+ニーベル×絶望のジェロ戦】
ベルニカはかなりの深手を負った。
それでもただでは死なないと、ジェロ相手に自爆を試みるがそれも失敗…
瀕死の状態になりながらも、一瞬の隙を作ればジュリアの攻撃が当たる筈だと粘る。
ニーベルは、自らの体を成長させ強大な力を得る事が出来る変身魔法を唱えた。
成長は止まることなく老いてゆく…
ニーベルの魔法でジェロは足止めを食らい、ベルニカは一瞬の隙を作る事に成功。
そして…ジュリアの攻撃により、遂にジェロを倒す。
【レット×永遠のウタ戦】
魔界一の剣の使い手と言われるだけあって、レットはとても敵わない。
けれども戦を楽しんでいるウタに、レットは昔の自分を重ねて勝てると確信。
「戦を楽しむだけの者にはこの技は使えん!!」
膨大な力を得られる代わりに自らの命を捧げる究極の技。
勝利も栄光も、武勇も快楽も何一ついらない。
ハルの言葉を信じているから戦えるのだとレットは渾身の一撃を放つ。
倒せたかと思ったが、修羅と化したウタがそこにいた。

(33巻終わり)

575 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/10/02(日) 19:43:32 ID:???
今までどんな困難に陥ろうとも決して手を出さなかった秘策。
だが、命を失おうと、心を失おうと、仲間を守る為ならば。
レットは己を竜の姿に変えた。
圧倒的な力を見せ付けウタを倒すも、自らもまた命を失った。

【ハル×漆黒のアスラ戦】
ハルはプルーを庇った傷で動く事さえ出来ずにいた。
アスラはそんなハルを嘲笑い、聖剣レイヴェルトを取り上げる。
2人の想い、そして仲間の、父の想い。
ハルは立ち上げるのさえやっとの中、聖なる光でもってアスラを倒した。
しかし、ルシアによって再びエリーを奪われてしまう。
ハルの前には最後の四天魔王メギドが立ちはだかる。意識を失ったハルに向かって灼熱の炎が放たれた。
それを斬り裂いて現れたのはシュダだった。

【シュダ×獄炎のメギド戦】
「ゲイル、約束を果たす時が来た。ハルはオレが守る」
シュダはゲイルから受け継いだ剣を手に獄炎に立ち向かう。
『あのときの約束を果たす事が出来たなら。オレはアンタを越えられるだろうか…』
ゲイルの想いを乗せた剣で、シュダは獄炎をも斬り裂きメギドを倒した。
しかし、その凄まじい威力に地面までもが崩れ落ちてしまった。
シュダは瞬時に岩につかまるも、既に這い上がる体力など残されていない。
落ちかけたその時、シュダの手を掴んだのは、意識を取り戻したハルだった。
「あの時と同じだな」
自嘲気味にシュダが言うと、ハルはあの時とは全然違うと否定する。
「今は仲間だろ!!今度は絶対に落とさねェからな!!」
シュダは、ハルに支えられている方の腕に刃先を宛てた。
「ゲイルを越えて何一つ悔いはない」
「越えてねェよ!!ここで死んだら父ちゃんと同じじゃねーか!!」
その言葉にシュダは目を見開く。ハルの言う通りだ。自分は生きなくては。
ゲイルを…そしてハルを越えられる日まで…
新たな目標を胸に、シュダはハルの手を取った。

576 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/10/02(日) 19:44:50 ID:???
ルシアはエリーを連れ、エンドレスの目の前までやって来た。
目を覚ましたエリーにルシアは告げる。
「エンドレスにより起こるオーバードライブ、その一撃はこの平行世界を消すのと同時に
 オレたち2人を現行世界へと導く」
エリーはエーテリオンを使ってエンドレスを破壊しようとするが、
ルシアに嵌められた腕輪によって魔力を封じられてしまった。

その頃、シュダを残し、1人でエリーを追っていたハルは体力の限界を超えていた。
そこに現れたのはムジカ。
ムジカはハルにエリクシルを飲ませて回復を祈った。
その時、大きな地鳴りが辺りに轟く。

ルシアの耳には、エリーを殺せという声が響いていた。
それでは新世界へ着いても人類は繁栄しないと反論するルシアだが、エンドレスは続ける。
『神とは、時に愛する者の命を奪わねば辿り着けぬ頂きなのだ』
「それが、マザーの意志ならば…」
エリーに向かって剣を振り上げるルシア。
「お別れだ、エリー。おまえだけはこのオレの手で殺してやる」
そこに現れたのは、エリクシルによって回復したハルだった。

(34巻終わり)

いよいよ最後の一戦が始まった。
ルシアの体を見て驚くハル。ルシアの体はエンドレスと同化しつつあったのだ。
エリーは2人が戦っている間に何とかして腕輪を外そうと格闘していた。
しかし、何をしても外れない。そこでエリーは自分の腕を切り落とそうとする。
それを止めたのは、追って来たムジカ。
自分には操れない金属などないと、エリーの腕に嵌っていた腕輪を破壊した。
そして時空の杖をエリーに託す。
それを見たルシアはエーテリオンの発動を阻止すべく、ハルをエンドレスの体内へ連れ去った。
ハルがいてはエーテリオンを使えない。エリーとムジカはハルの勝利を信じて待つ事に。

577 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/10/02(日) 19:49:59 ID:???
中ではルシアとハルの戦いが繰り広げられていた。
この世界は間違っているから破壊しなければならないと言うルシアに、何の権利があってそんな真似をするんだと詰るハル。
「世界滅亡時に残った人類最後の1人、アルシェラ・レアグローブ。オレの先祖だ」
先祖の犯した罪を自分が破壊するのは当然で、その為だけに自分は生まれたと涙を見せるルシア。
けれど、何度倒されようと決して諦めずに立ちあがるハル。
ルシアは、そんなハルに最後の一撃を放つ。
「これで終わるんだ…やっと終われる…」
「この世界は終わらねェ!!!!」
ハルの想いの前にルシアは崩れ落ちた。
「人…は何の為に生きるのだ」
ルシアは息も絶え絶えに、ハルに問う。
「オレは新世界へと行きたかった…新世界へ行けばきっと…オレにも未来が待っていたんだ」
「この世界にもおまえの未来はあるんだ。これから切り開けばいいっ!!」
ルシアの体は限界を越え砕け始めていた。
この世界は終わらない、手をのばせ!と叫ぶハルに、ルシアは穏やかな顔で告げた。
「ハル…あとはおまえの好きにしろ…」

ルシアが滅んだのを確認して、ハルはやるせない気持ちながらも必死に出口を探した。
しかし、何をどうしてもエンドレスの中からは出られない。
ハルはエリーに呼び掛けた。
「オレに構わず撃ってくれ」
ハルの声はエリーに届いたが、エリーはその願いを拒否する。
「ここから先は誰も死ぬなって言ったじゃん…戦いが終わったら一緒に暮らそうって!!」
「思い出せよ。何の為に名前や50年間を捨ててここまで来たんだ。シバやジークは何の為に死んでいったんだ!!」
「わかってる…だけど今のあたしは…ハルの事で頭がいっぱいなの。せっかくあたしたち…出会えたのに…」
「だからこそ…守らなきゃ。オレたちはこの世界で出会えたんだ。この世界が無くなったらその事まで消えちゃうんだ。
 オレたちの出会いを消さないでくれ…この世界を守るんだ!!」

578 名前:RAVE[sage] 投稿日:2005/10/02(日) 19:56:42 ID:???
エリーは泣きながら立ち上がった。杖をエンドレスに振りかざし、そして。
「あたし…ハルが大好き」
「オレもだよ、エリー」
この日、世界中に散らばる全てのDBが砕け散った。レイヴとDBによる石の戦争はここに幕を下ろす。
人々はこれから訪れるであろう平和に歓喜した。沢山の傷跡を抱えながら。
エリーは記憶を全て失っていた。
知らない方が幸せと、仲間はエリーに何も伝えないでいた。
そして、あの戦いから1年後。

ムジカ、ジュリア、ルビー、シュダ。そして死んだ筈のレット、ベルニカ、ニーベル。
仲間達は記憶の無いエリーを連れ、ハルの墓へと向かった。
エリーは誰の墓とも知らずに黙祷を捧げる。
その時だった。凄まじい光と音がして、現れたのは、あの日のままのハル。
そうして、みんな気付いた。
みんなが助かったのも、ハルが生き返ったのも、全ては星の記憶に守られていたからだと。
それが、この星の恩返しなのだろう。
「ただいま」
そう笑ったハルを見て、エリーは全てを思い出す。
「おかえり」
抱き合って涙する2人を見て、仲間もみんな涙するのだった。

場面変わってガラージュ島。
姉が待つ故郷に、ハルはエリーを連れて帰って来た。
約束を果たして帰って来た弟を、カトレアは笑顔で迎えた。

人生とは旅をする事。
旅をするとは生きるという事。
それは時に辛く困難でもあるけれど…みんながいるから歩き出せるんだ。
いつまでもずっと…この旅は終わらないんだ。