ポーの一族/萩尾望都
728 :ポーの一族 1 :04/02/12 04:07 ID:???
うわ、昔の漫画って元がエッセンス凝縮で略すの難しいな……
基本的には永遠を生きるバンパネラであるポーの一族(主にエドガー)と彼らに関わった人間達のエピソード集。
が、連載順に並べると時間があちこち飛ぶので、重要な話だけ時系列順に行きます。

四歳のエドガーと生まれたての妹メリーベルはある日乳母に捨てられ、
老ハンナという老婆に拾われて、彼女の屋敷で育てられる。
屋敷の傍のスコッティ村にはバンパネラ伝説があり、しばしば被害があると噂されていた。
ある日、老ハンナの元へポーツネル男爵がシーラと言う女性を連れて訪れる。
実は老ハンナの夫、キング・ポーを祖とするポーの一族はバンパネラで、
ポーツネル男爵もその一員。シーラと愛し合い駆け落ちした彼は
シーラを一族に加えるために老ハンナの元へ訪れていた。
しかし一族に加える儀式を目撃してしまったエドガーは、この話を口外しないよう
メリーベルを人質にとられて、大人になったら一族に加わると約束させられる。
エドガーはメリーベルを安全なように遠くのアート男爵家の養女に出させる。
十四歳になり、大人になる前に何とかしないとバンパネラにされてしまうと危惧したエドガーは
ある日スコッティの村人を焚きつけて、バンパネラ狩りを行わせる。
しかし追い詰められたポーの一族は、エドガーをとっととバンパネラにして村からずらかる。
事件のドサクサで老ハンナは亡くなり、エドガーはポーツネル男爵の養子になった。
一方成長したメリーベルは、ある日オズワルト・オー・エヴァンスと言う青年と
その弟のユーシスと出会い、メリーベルはユーシスと恋に落ちる。
オズワルトもメリーベルを愛していたが、彼は父の昔の愛人の肖像画から
メリーベルトは異母兄弟である事を知る。
ユーシスは母の愛人との子なのでメリーベルトは血が繋がっていないことから
オズワルトは身を引きユーシスにメリーベルを幸せにするよう誓わせる。
しかし、かつてエドガーとメリーベルの兄弟を殺すよう命じたのが(命じられた乳母が殺せずに捨てた)
実は愛する母である事を知ったユーシスは、自殺しようとし、
メリーベルの様子見に来ていたエドガーに止められ、すったもんだでうっかりエドガーに殺され
さらにそれをオズワルトが目撃してしまう。


729 :ポーの一族 2 :04/02/12 04:27 ID:???
もはやかつて愛した兄は、化物になってしまった事を知ったメリーベルは
彼が自分の元にやってきても殺そうと決意するが、実際にあった瞬間やはり耐えられず
エドガーについていき、バンパネラとなる。
取り残されたオズワルトは、しかしやがて家庭を築き、子孫を残す。

エドガー、メリーベル、シーラ、ポーツネル男爵の一家は
しばらくポーの隠れ里である、ポーの村に住んでいたが、
やがて新しい人間の地を求めて都会へ旅立つ。
新しい街で、シーラは医師クリフォードの婚約者であるジェインという娘を
エドガーはアランという市に名だたる財閥の少年を気に入り、吸血しようとする
アランは死んだ婚約者のローザ(メリーベルそっくり)を慕っていたが、愛のないマーゴットと
金銭目当ての結婚させられそうになっていた。
医師クリフォードはシーラを気に留め、恋仲になろうとするが
彼女に脈がないことに気づき、その他いくつかの発見からバンパネラであると見抜く。
シーラを刺し、銀弾でメリーベルを撃ったところ、彼女が灰になったため確信を得た彼は
町中にそれを知らせようとして、エドガーに殺される。
しかし、逃げる途中でシーラも灰となり、そばにいた男爵も馬車に轢かれて灰になりエドガーは一人になる。
一方アランに結婚を勧める母の主治医が、母と恋仲であると知ったアランは自棄になり
うっかり主治医を階段から突き落として殺してしまう。
追い詰められたアランに、一人は淋しいとエドガーが誘いこみ、
アランもまたバンパネラとなる事を受け入れて、二人の旅が始まる。

730 :ポーの一族 3 :04/02/12 04:57 ID:???
ぎゃあ、さっきの後半の説明が日本語になってない……。

あちこちで旅をして、様々な人と出会い、色んな足跡を残すエドガーとアラン。
その知り合った人間の一人であるジョン・オービンは、
エドガーがバンパネラであるという可能性に惹かれて、彼を追い求め
いくつかの証拠と証人を集めて、集会を開く。しかし証拠隠滅のために
エドガーが忍び込み屋敷に火を放ち、逃げ遅れたシャーロッテ(オズワルトの子孫の一人)を
アランが助けようとする。しかしかえって彼女の動きをあやまたせ、死なせてしまう。
アランはしばし後悔の念に駆られる。
ある日、エドガーそっくりの少女エディスと出会うアラン。
彼女はシャーロッテの妹で、すでに両親はなく、二人の兄とともに暮らしていた。
兄達は、エディスを育てるために盗品売買に手を染めていたが、ある日捕まってしまう。
アランは彼女に惹かれていくが、それはシャーロッテに対する贖罪の想いに過ぎないと
エドガーに指摘され、迷うアラン。それでも彼女を一族に加えたいと思った彼は、
兄たちが警察に捕らえられて傷心のエディスに迫り、拒絶される。
仕方なくエディスを気絶させて、時計の中に隠し、アランはエドガーを呼びにいく。
しかしガスコンロの付けっぱなしで、火事が起こり、二人はエディスを救出する。
しかしアランは時計ごと階下に落ち、死ぬ。一人置いていかれたエドガーも二度と姿を見せることはなかった。
エディスの知人であったオービンは、その事を知り、エドガーも死んでしまったと嘆くが、
そもそもの存在の是非も分からないエドガー。
しかし彼の実在を胸に刻み込むオービンは、彼と、彼にまつわる物語をまとめ
ポーの一族という物語として記すのであった。

終わり