魔神探偵脳噛ネウロ/松井優征
359 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 1-1/2[sage] 投稿日:2006/05/03(水) 02:01:09 ID:???
女子高生・桂木弥子の父は、何者かに殺害された。
葬儀がとり行われているなかにも、刑事が聞き込みに来ている。
母親の遥に少し休むようにいわれ、お手伝いの美和子さんからは好物のケーキを
貰うが、食欲もなくひとり部屋で涙ぐむ。
そこに突如生えてきたかのように現れた男。彼はいう。
「貴様は泣くのではなく笑うべきだ」「至近距離に美味しそうな『謎』があるのだぞ」
混乱する弥子に彼は名乗った。
「我が輩の名はネウロ。“脳噛”ネウロ」男の顔がブレて、
牙の生えたくちばし、節のある角、ギョロ目に変わる。
「『謎』を喰って生きている…魔界の生物だ」
弥子は相手が人間ではないと確信する。
ネウロは魔界から地上に出て、弥子の父殺害事件の『謎』の気配にひかれてやってきた。
その前に、近くにある別の小さな『謎』を前菜として喰いたいから手伝えと弥子に強制する。
「事情があって我が輩は下手に地上で目立てない。そこで1人 人間の奴隷にんぎょ…
もとい、良き協力者がいると心強いのだ」
弥子「え いま明らかに奴隷人形って言おうと」
ネウロ「おお急がねば 時間がない」


360 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 1-2/2[sage] 投稿日:2006/05/03(水) 02:02:15 ID:???
弥子はネウロに、とある喫茶店に連れて行かれた。
「もうすぐこの店内で…殺人が起きるぞ」ネウロの言葉に、飲んでいたものを吹く弥子。
次の瞬間、客のひとりの男がマーライオンのように盛大に血を吐いてテーブルに突っ伏す。
嬉しげによだれを垂らすネウロ。
彼は、『謎』を解き明かすことにより引き出される『エネルギー』を主食にしているのだ。
弥子の父の事件を調べていた刑事の武田と笹塚がこちらにもやってきた。
ソファの隙間から毒薬の瓶が発見されて、同席していた被害者の部下が疑われる。
ネウロはくちばしから、昆虫のような脚が生えたいくつもの目玉の塊を吐き出した。
魔界777ツ道具、『魔界の凝視虫(イビルフライデー)』である。
目玉虫たちは、うじゃうじゃあたりをはい回って、ネウロの目となって情報収集する。
やがてネウロは刑事や店内の人々に、弥子“先生”が事件を解決したと告げる。
ネウロの力で、意志とは関係なく無理矢理弥子の手は動かされ、
「は…犯人はお前だ!!」指さした先にはひとりの女がいた。
ネウロが弥子の推理だとして解説した内容は、
その女はトイレの近くの席につき、男女共用のトイレに被害者が入ったのを見すまして
トイレのノブに毒物をぬり、被害者の指に付着させ、直後に拭き取る。
被害者はその手でサンドウィッチを食べて死亡、というもの。
さらにネウロは店員に聞いて、女が、喫煙席なのに毎日同じ席に座り、
しかもタバコを吸わなかったということも指摘した。チャンスを待っていたのだ。
(男が吐いた血のしずくが自分の顔まで飛び散ったのを、ほほえみながら指でなぞる女)
うろたえる女のバッグからネウロが毒薬の瓶を取り出す。
敗北を認めた女から立ち上る『エネルギー』をバクッと食らうネウロ。
そしてもはや彼の関心は消え失せた。
「待たせたなヤコよ。さあ貴様の家の『謎』の番だ」


365 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 2〜3[sage] 投稿日:2006/05/04(木) 00:39:40 ID:???
喫茶店の殺人事件を解決し、帰宅した弥子とネウロ。
ネウロは刑事の竹田と笹塚に、30分もあれば先生(弥子)が、
彼女の父親の密室殺人の謎を解いてみせるといっている、と告げる。
弥子の部屋でネウロは、魔界777能力(どうぐ)『異次元の侵略者(イビルスクリプト)』に変えた右手を
パソコンに突っ込んで、警視庁のパソコンのセキュリティを握りつぶしてハッキング。
「フハハハ。食事を始めるぞ、ヤコ。この『謎』ももはや我が輩の舌の上だ」

呼び集められた家人と関係者、刑事たち。
弥子の指をネウロが動かす。「犯人はッ…おまえだッ!!」
指し示されたのは、刑事の竹田だった。
先生(弥子)の推理と称して、ネウロが解説する。
密室のトリックは、開けた窓に定規を立てかけて、外に出てから窓を閉めると
定規が倒れてつっかえ棒のようになり、開けられなくなる。
わざわざ密室と思わせた理由は、刑事の立場を利用して真っ先に「殺人現場」に入りたかったから。
なぜなら、竹田は犯行時にコンタクトレンズを片方落としてしまったから。
現場検証のフリをしてそれを回収するためだった。
ネウロの手には、血が付いたコンタクトレンズがあった。
竹田刑事から、解かれた『謎』のエネルギーがドロロロ…とあふれる。
「魔界変異種の我が輩にとってこれこそが」「何物にも代えがたい食料なのだ!」
いただきます…ゴクン。満足してにこにこ顔のネウロ。

竹田は告白した。人のネガティブな表情を見ることにこの上ない喜びを感じると。
ファミレスで見かけた弥子親子の笑顔を「加工」して変えたいと思ったと。
唖然とする弥子の表情を、なおも楽しもうとする竹田。
その顔はもはや今までの温厚なものではなく、目をむきだし長く舌を突きだした変質者そのものだった。
その時ネウロが彼にだけ、タコのような吸盤のあるおぞましい化け物の姿を見せる。
「喰わないでくれェェェエ」錯乱し恐怖におびえながら、竹田は笹塚に連行されていった。

その夜、あれこれ物思いにふけりながら眠ろうとしていた弥子の部屋を
いきなり窓から逆さにぶら下がったネウロがのぞき込む。
これからも食料のために、どんどん事件を解決させまくるつもりのようだ。

366 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 4〜6 -1/2[sage] 投稿日:2006/05/04(木) 00:49:56 ID:???
学校帰り、弥子はネウロに呼びつけられ、『謎』の気配が感じられる方へと連れて行かれる。
たどり着いたのは、食事をした者に「成功を呼ぶ」と超人気のフレンチレストラン「シュープリームS」
そこで出くわしたのはあの笹塚刑事と石垣刑事。
店に脅迫状が届いたというので、調べにきたのだ。
捜査を手伝うと称して、強引についていくネウロ。
オーナーシェフの至郎田に事情聴取をしていると厨房で物音がし、
行ってみるとチーフ・シェフの海野が倒れて死んでいた。

厨房にはできあがった『成功を呼ぶ料理』が並べられていたが、
一口食べた弥子が「おいしい…けど」「料理じゃ…ない」とつぶやくと
至郎田は異常に逆上して自分用の厨房にこもってしまう。
「あの料理は幸せな気持ちになれなかった」と弥子。
ネウロは腕を巨大な鎌のような形に変化させる。
魔界777能力(どうぐ)『断面への投擲(イビルジャベリン)』である。
物質を切断する刃ではなく、「通過した物質の原材料を解析するのだ」
至郎田の料理の材料には、ドラッグと筋肉増強剤が多量に含まれていた。



367 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 4〜6 -2/2[sage] 投稿日:2006/05/04(木) 00:51:01 ID:???
「犯人は……おまえだ!!」ネウロの力で動く弥子の指が指したのはもちろん至郎田。
弥子の推理ということでネウロが語る。
海野を殴り殺した至郎田は、2本のひもを凍ったトマトを通してつなげ、
海野をひっかけて立たせておく。
時間が経ってトマトが溶けて引き裂け、死体が倒れた時には、
他の所にいた至郎田のアリバイは成立する、と。

至郎田は自分のすばらしいドラッグ入り究極料理を批判する海野が許せなかったので殺したという。
そして、注射器を取り出し、スープ皿のコンソメスープを自らの腕に注射した。
「これが…長年にわたる研究の結果たどりついた…俺の究極の料理!!」
みるみる至郎田の体は筋肉でふくれあがり、血管が浮き上がり、化け物と化した。
「ドーピングコンソメスープだ…」
そんな料理をネウロはこともなげに生ゴミ呼ばわりし、
怒った至郎田は両手でゴシカァンとネウロを床にたたきつけた、
と思われたが、ネウロは片手の指でなんなく相手の攻撃を止めていた。
触手のような髪の毛を至郎田の頭に差し込み、『謎』を喰らうネウロ。
骨と皮になって倒れる至郎田。

「食物の価値は、美味いか不味いか、多いか少ないか、それだけでいいのだ」
「ヤコ、そこに違いはないはずだ、物質を喰う貴様も、『謎』を喰う我が輩もな」
うそぶくネウロだった。


397 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 7〜10[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:39:32 ID:???
ネウロは謎をもっと呼び込むために、弥子の知名度を上げようと目論んでいた。
サイトを作り、探偵事務所を開こうというのだ。
そんな時ネウロはあるビルの一室から謎の気配を感じ取る。
そこは悪徳金融会社の事務所で、社長が首を切断され殺されていた。
ネウロは弥子先生が事件を解決する代わりに、事務所を明け渡すようにともちかける。
5人の社員は全員、危ない人間の屑臭プンプンの連中だった。
中でも吾代忍は暴力的で凶悪。
だが会話を交わすうちに弥子は、吾代が彼なりに
自分を拾ってくれた故人に恩義を感じていたらしいことを察する。

社長を殺したのは、社員のひとり、鷲尾だった。
鷲尾はいつも「巣の中心」にいなくては気が済まなかったのだ。
そのために、じゃまな社長を排除したのだ。
社長はネウロに幻覚を見せられ、謎エネルギーを喰われて、逃げ去った。

事件が解決し、出ていくようにいわれた社員たちはいきり立ったが
ネウロにぼこぼこにされてしまう。
ここに、桂木弥子探偵事務所が開かれた。


398 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 11〜15[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:40:34 ID:???
探偵事務所の部屋では、前の住人がアレなだけに、
「片栗粉」(とろんとする)の袋がどっさりあったり、
壁の人型のふくらみの頭部あたりから、
三つ編みのおさげ髪が垂れ下がっているのが見つかった。

依頼人第一号は、なんと世界中の大勢の人を虜にする歌姫、アヤ・エイジアだった。
彼女のプロデューサーとマネージャーが首つり自殺をした件を調査して欲しいとのこと。

アヤの歌は「わたしは世界でひとりきり」と真に感じている人の脳を揺さぶる音楽。
アヤがそういった人たちを魅了できるのは、彼女自身もそう感じているから。
そして、自殺に見せかけて二人を殺したのはアヤだった。
TVの生放送のアヤのステージで謎を暴くネウロと弥子。

初めてアヤを理解してくれたプロデューサー、
つらいときも支えてくれたマネージャー、
彼らの温かい友情のせいで、孤独感が癒されたアヤの歌は力が弱まった。
アヤは自分をひとりきりの暗闇へ戻すために、二人を手に掛けた。
そしてその贖罪のために自ら、探偵に調査を依頼したのだった。

ネウロは謎以外にも、自分が持っていないがアヤや弥子にはある
「人間として人間の心を捕らえる力」に関心を持ったようだ。
そして、名推理を全国ネットで中継されてしまった弥子は一躍有名に。


399 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 16〜23[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:41:42 ID:???
事務所の壁からはみ出ていたおさげ三つ編みは意志を持っていた。
名前は「あかね」というらしく、探偵事務所の秘書をやることになった。

有名になった弥子につきまとうマスコミ対策として、
ネウロはコンビニでバイトしていた吾代を用心棒として使うことにした。
キレる吾代を、ネウロはジャンプに500円玉をはさんで
クレープみたいにぺらぺらにつぶして脅したのだ。

ネウロと弥子は、明という少年の素行調査を引き受けた。
夜に家を抜け出す明を尾行して廃ビルに入る。
その一室には、いくつもの檻に入れられた動物たち。
床は血塗れ、そして謎のガラスの箱。

通報でやって来た警部補の筒井は
数年前から活動していた「怪盗X(サイ)」の仕業ではという。
Xは犯行時にさらった人間をこなごなにして、きっちりガラスの立方体の箱に詰めて返す。
だが明は彼に憧れてまねをしだけで、ほんもののXは明の祖母に姿を変えていたのだ。
正体を現して少年の姿になったXは明を殺害。
筒井に連行されるも、途中で警官たちを殺して逃走。
弥子に化けてネウロの元に現れる。

Xは昔の記憶が無く、自分が誰だかも分からない。
姿を自由に変えられるが、今の姿も本当の自分かどうか分からない。
中身を「観察」するために「赤い箱」を作るのだと彼は言う。
ネウロに興味をもったXは、殺そうとしていたのをやめて姿を消す。

Xのような恐ろしい人間を理解できず落ち込む弥子だったが、
ネウロに人間の「進化の可能性」について聞かされ
少しは元気が出たようだった。


400 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 34〜30[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:42:37 ID:???
刑事の笹塚は、素人で女子高生の弥子に次々事件を解決されたことで
同期だがキャリアで上司の笛吹(うすい)に叱責される。

ファーストフードで爆発事件が起き、現場に残されたカードから
連続爆弾魔「ヒステリア」の仕業と判明。
謎に引かれてやってきたネウロと弥子はそこで
笛吹、筑紫(部下、キャリア組)、笹塚、石垣ら刑事に会う。
弥子たちに敵意を燃やす笛吹の自身まんまんな推理を覆すネウロ。
ネウロの予想では、爆弾魔の次のターゲットは高層ビルのホテル。
ネウロを信じてホテルに向かう笹塚と、怒る笛吹。

平凡でまじめそうな4人の容疑者たちの中からネウロが示した
ヒステリアの正体は、よき妻、母親の顔を装う反動で
破壊衝動を抑えきれなくなった女、安由美だった。
ネウロは牙をむき出す「本能に忠実な犬」安由美を、おとなしい犬に変えてしまう。
届かない高所に仕掛けられた時限装置を銃で撃ち抜いて壊す笹塚。
笹塚は事件の解決に免じて、弥子たちを追求しないで欲しいと笛吹に頼む。

つねに自分を押さえて、感情を表さない笹塚。
筑紫の話では、かつては笛吹ともライバル関係にあった
笹塚がこうなったのは、家族全員をXに惨殺されてからだということだった。
殺された妹は年格好や雰囲気が弥子に似ていたらしく、
そのため弥子を気に掛けていたのだと。


401 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 31〜35[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:43:29 ID:???
母親から温泉旅館無料招待券を貰ってウキウキの弥子。
ところが、ネウロが自分が一緒に行くといいだす。
三つ編みおさげのあかねちゃんも、携帯につないで連れて行く。
ネウロの下僕と化した吾代は、むりやり事務所の留守番に。

旅先で知り合った大学のゼミ仲間グループ。
外国人のデイビッドに日本の文化を説明したりして楽しそうだ。
そのなかのひとり、露木さくらが自室でガス自殺をした。
彼女は最近何物かにつきまとわれて嫌がらせをされ落ちこんでいた。

だが、実は嫌がらせも、さくらを殺したのもデイビッドだった。
ネウロに正体を暴かれて開き直るデイビッド。
人は自分より格下と思う人間を見下し、優越感を感じることに快感を覚えると。
デイビッドにとって異文化交流とは、そのための手段だった。
日本人や日本文化を見下して楽しんでいた。
しとやかで控えめなさくらに告白してやったが断られ、
プライドを傷つけられたので殺した。
ネウロはデイビッドの胃に魔界の虫を仕込み、嫌いな納豆だけしか食べられなくする。

弥子はようやくあかねちゃんと露天風呂に向かうが、
ネウロが放した奇怪な魔界魚が湯に浸かっていて入れずじまいなのだった。


402 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 36〜43-1/2[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:44:24 ID:???
ネウロと弥子が温泉に言っている間、探偵事務所で留守番の吾代。
そこにやってきた暴力のにおいがする男たち。
機嫌の悪い吾代は男たちをボコるが、ユキという若い男に一瞬で倒される。
取り立て屋時代の凶暴な吾代を見たことがあるというユキは
「今のあんたずいぶん寒いよ」「冷えきってる」という。
吾代は弥子たちと知り合ったことで「心が広くなってしまった」自分に
いらついて、事務所を出ていってしまう。

ユキのボスは、民間調査機関の社長の望月。
望月は、話題の女子高生探偵・弥子を広告宣伝に使いたいと申し出る。
そのかわり、自社の情報網で得た事件のネタも提供すると。
総務部長の早坂はユキの兄で、彼らは裏で会社のためにいろいろ手を汚している。
吾代はユキの「トラブル処理班」に適材ということで雇われる。

深夜、ネウロと弥子が望月に指定された倉庫で待っていると、
いきなり麻薬の密売取引が始まった。
そのうえあの笛吹警視が指揮する大勢の警察官に取り囲まれてしまった。
はめられたと知ったネウロは1人で情報収集にいく。
隠れていた弥子に迫る早坂兄弟の追っ手、そして吾代に発見されてしまう。
だが吾代は、早坂たちの手駒扱いにされるよりは弥子の雑用のほうがましという。
弥子を連れて逃げた吾代とネウロと合流し、別の倉庫へ向かう。


403 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 36〜43-2/2[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:45:47 ID:???
そこでは別の麻薬取引が行われていた。
望月は最初の麻薬取引ネタをわざと警察に漏らし、
首謀は女子高生探偵弥子であったという情報を入手したことを自社の宣伝にし
なおかつその逮捕騒ぎの陰でこっそり自分たちの麻薬取引をしようとしたのだ。
ところがその望月を、早坂は裏切り、同時に大量の銃器の密売を企てた。

早川はすべてを暴いたネウロを殺そうとするが、そこは魔界生物、
機銃掃射でも堪えるはずはなく、逆に部下をたたきのめされ、倉庫は爆破炎上。
その時、吾代はユキとのタイマン勝負で雪辱を果たし、
幼い頃雪崩で両親を亡くした弟ユキの親代わりだった早川のことを聞かされていた。
燃える倉庫に兄が残っていると知ったユキは火の中に飛び込み、兄を救い出す。
いずこともなく立ち去るふたり。

ネウロは望月を脅して、吾代を雇うという名目で
調査会社を乗っ取らせた。
ネウロはこのために、彼好みの謎もない事件なのに
相手の策略に載っていたのだった。


404 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 人物紹介[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:46:51 ID:???
主な登場人(?)物

☆脳噛ネウロ(のうがみねうろ)
魔神。通常は人間の男の姿をしているが、
実体はくちばしやかぎ爪のある奇怪な姿で、肉体の形状も自由に変形させられる。
魔界でも変種中の変種で、「謎」を解いたときに放出される「エネルギー」を主食にしているが、
魔界の謎を食い尽くしたために人間界にやってきた。
桂木弥子に探偵事務所を開かせてその助手になりすまし、実質彼が事件を解決する。

☆桂木弥子(かつらぎやこ)
大食いだが脚は細い女子高生。
ネウロに探偵に仕立て上げられ、実質、下僕扱いでひっぱり回されている。
父親が殺された事件でネウロと出会った。

☆吾代忍(ごだいしのぶ)
元・悪徳金融会社社員。会社のあった部屋をネウロに乗っ取られ、
おまけに今は桂木探偵事務所でこき使われている。
本来は暴力上等・流血大好き男。

☆あかねちゃん(あかねちゃん)
意志のある三つ編みおさげ。
事務所の壁に塗り込められていた死体の、おさげだけがはみ出していた。
探偵事務所の秘書となる。

☆笹塚衛士(ささづかえいし)
刑事。弥子の父親の殺害事件を担当した。

☆石垣筍(いしがきじゅん)
刑事。笹塚とコンビを組んでいる。

☆笛吹直大(うすいなおひろ)
笹塚の同期で上司。笹塚に屈折したライバル意識?を持っている

406 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 23:27:23 ID:???
あかねちゃんはおさげだけぷかぷか浮いてるんですか?

408 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/08(月) 09:33:15 ID:???

勝手に補足しますと
あかねちゃんはネウロの力の影響で動けるようになりました。犯人は悪徳金融会社とは関係ないようですが詳細は不明。
基本的に死体の位置に固定され、髪が伸び縮みして雑用をこなしてます。
外出するときはおさげだけ切り離してヤコの携帯にストラップみたくなって外出。
ただあまり長時間だとそこらからエネルギーをとる(ヤコの携帯のメモリーをとっていた)

397 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 7〜10[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:39:32 ID:???
ネウロは謎をもっと呼び込むために、弥子の知名度を上げようと目論んでいた。
サイトを作り、探偵事務所を開こうというのだ。
そんな時ネウロはあるビルの一室から謎の気配を感じ取る。
そこは悪徳金融会社の事務所で、社長が首を切断され殺されていた。
ネウロは弥子先生が事件を解決する代わりに、事務所を明け渡すようにともちかける。
5人の社員は全員、危ない人間の屑臭プンプンの連中だった。
中でも吾代忍は暴力的で凶悪。
だが会話を交わすうちに弥子は、吾代が彼なりに
自分を拾ってくれた故人に恩義を感じていたらしいことを察する。

社長を殺したのは、社員のひとり、鷲尾だった。
鷲尾はいつも「巣の中心」にいなくては気が済まなかったのだ。
そのために、じゃまな社長を排除したのだ。
社長はネウロに幻覚を見せられ、謎エネルギーを喰われて、逃げ去った。

事件が解決し、出ていくようにいわれた社員たちはいきり立ったが
ネウロにぼこぼこにされてしまう。
ここに、桂木弥子探偵事務所が開かれた。


398 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 11〜15[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:40:34 ID:???
探偵事務所の部屋では、前の住人がアレなだけに、
「片栗粉」(とろんとする)の袋がどっさりあったり、
壁の人型のふくらみの頭部あたりから、
三つ編みのおさげ髪が垂れ下がっているのが見つかった。

依頼人第一号は、なんと世界中の大勢の人を虜にする歌姫、アヤ・エイジアだった。
彼女のプロデューサーとマネージャーが首つり自殺をした件を調査して欲しいとのこと。

アヤの歌は「わたしは世界でひとりきり」と真に感じている人の脳を揺さぶる音楽。
アヤがそういった人たちを魅了できるのは、彼女自身もそう感じているから。
そして、自殺に見せかけて二人を殺したのはアヤだった。
TVの生放送のアヤのステージで謎を暴くネウロと弥子。

初めてアヤを理解してくれたプロデューサー、
つらいときも支えてくれたマネージャー、
彼らの温かい友情のせいで、孤独感が癒されたアヤの歌は力が弱まった。
アヤは自分をひとりきりの暗闇へ戻すために、二人を手に掛けた。
そしてその贖罪のために自ら、探偵に調査を依頼したのだった。

ネウロは謎以外にも、自分が持っていないがアヤや弥子にはある
「人間として人間の心を捕らえる力」に関心を持ったようだ。
そして、名推理を全国ネットで中継されてしまった弥子は一躍有名に。


399 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 16〜23[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:41:42 ID:???
事務所の壁からはみ出ていたおさげ三つ編みは意志を持っていた。
名前は「あかね」というらしく、探偵事務所の秘書をやることになった。

有名になった弥子につきまとうマスコミ対策として、
ネウロはコンビニでバイトしていた吾代を用心棒として使うことにした。
キレる吾代を、ネウロはジャンプに500円玉をはさんで
クレープみたいにぺらぺらにつぶして脅したのだ。

ネウロと弥子は、明という少年の素行調査を引き受けた。
夜に家を抜け出す明を尾行して廃ビルに入る。
その一室には、いくつもの檻に入れられた動物たち。
床は血塗れ、そして謎のガラスの箱。

通報でやって来た警部補の筒井は
数年前から活動していた「怪盗X(サイ)」の仕業ではという。
Xは犯行時にさらった人間をこなごなにして、きっちりガラスの立方体の箱に詰めて返す。
だが明は彼に憧れてまねをしだけで、ほんもののXは明の祖母に姿を変えていたのだ。
正体を現して少年の姿になったXは明を殺害。
筒井に連行されるも、途中で警官たちを殺して逃走。
弥子に化けてネウロの元に現れる。

Xは昔の記憶が無く、自分が誰だかも分からない。
姿を自由に変えられるが、今の姿も本当の自分かどうか分からない。
中身を「観察」するために「赤い箱」を作るのだと彼は言う。
ネウロに興味をもったXは、殺そうとしていたのをやめて姿を消す。

Xのような恐ろしい人間を理解できず落ち込む弥子だったが、
ネウロに人間の「進化の可能性」について聞かされ
少しは元気が出たようだった。


400 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 34〜30[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:42:37 ID:???
刑事の笹塚は、素人で女子高生の弥子に次々事件を解決されたことで
同期だがキャリアで上司の笛吹(うすい)に叱責される。

ファーストフードで爆発事件が起き、現場に残されたカードから
連続爆弾魔「ヒステリア」の仕業と判明。
謎に引かれてやってきたネウロと弥子はそこで
笛吹、筑紫(部下、キャリア組)、笹塚、石垣ら刑事に会う。
弥子たちに敵意を燃やす笛吹の自身まんまんな推理を覆すネウロ。
ネウロの予想では、爆弾魔の次のターゲットは高層ビルのホテル。
ネウロを信じてホテルに向かう笹塚と、怒る笛吹。

平凡でまじめそうな4人の容疑者たちの中からネウロが示した
ヒステリアの正体は、よき妻、母親の顔を装う反動で
破壊衝動を抑えきれなくなった女、安由美だった。
ネウロは牙をむき出す「本能に忠実な犬」安由美を、おとなしい犬に変えてしまう。
届かない高所に仕掛けられた時限装置を銃で撃ち抜いて壊す笹塚。
笹塚は事件の解決に免じて、弥子たちを追求しないで欲しいと笛吹に頼む。

つねに自分を押さえて、感情を表さない笹塚。
筑紫の話では、かつては笛吹ともライバル関係にあった
笹塚がこうなったのは、家族全員をXに惨殺されてからだということだった。
殺された妹は年格好や雰囲気が弥子に似ていたらしく、
そのため弥子を気に掛けていたのだと。


401 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 31〜35[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:43:29 ID:???
母親から温泉旅館無料招待券を貰ってウキウキの弥子。
ところが、ネウロが自分が一緒に行くといいだす。
三つ編みおさげのあかねちゃんも、携帯につないで連れて行く。
ネウロの下僕と化した吾代は、むりやり事務所の留守番に。

旅先で知り合った大学のゼミ仲間グループ。
外国人のデイビッドに日本の文化を説明したりして楽しそうだ。
そのなかのひとり、露木さくらが自室でガス自殺をした。
彼女は最近何物かにつきまとわれて嫌がらせをされ落ちこんでいた。

だが、実は嫌がらせも、さくらを殺したのもデイビッドだった。
ネウロに正体を暴かれて開き直るデイビッド。
人は自分より格下と思う人間を見下し、優越感を感じることに快感を覚えると。
デイビッドにとって異文化交流とは、そのための手段だった。
日本人や日本文化を見下して楽しんでいた。
しとやかで控えめなさくらに告白してやったが断られ、
プライドを傷つけられたので殺した。
ネウロはデイビッドの胃に魔界の虫を仕込み、嫌いな納豆だけしか食べられなくする。

弥子はようやくあかねちゃんと露天風呂に向かうが、
ネウロが放した奇怪な魔界魚が湯に浸かっていて入れずじまいなのだった。


402 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 36〜43-1/2[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:44:24 ID:???
ネウロと弥子が温泉に言っている間、探偵事務所で留守番の吾代。
そこにやってきた暴力のにおいがする男たち。
機嫌の悪い吾代は男たちをボコるが、ユキという若い男に一瞬で倒される。
取り立て屋時代の凶暴な吾代を見たことがあるというユキは
「今のあんたずいぶん寒いよ」「冷えきってる」という。
吾代は弥子たちと知り合ったことで「心が広くなってしまった」自分に
いらついて、事務所を出ていってしまう。

ユキのボスは、民間調査機関の社長の望月。
望月は、話題の女子高生探偵・弥子を広告宣伝に使いたいと申し出る。
そのかわり、自社の情報網で得た事件のネタも提供すると。
総務部長の早坂はユキの兄で、彼らは裏で会社のためにいろいろ手を汚している。
吾代はユキの「トラブル処理班」に適材ということで雇われる。

深夜、ネウロと弥子が望月に指定された倉庫で待っていると、
いきなり麻薬の密売取引が始まった。
そのうえあの笛吹警視が指揮する大勢の警察官に取り囲まれてしまった。
はめられたと知ったネウロは1人で情報収集にいく。
隠れていた弥子に迫る早坂兄弟の追っ手、そして吾代に発見されてしまう。
だが吾代は、早坂たちの手駒扱いにされるよりは弥子の雑用のほうがましという。
弥子を連れて逃げた吾代とネウロと合流し、別の倉庫へ向かう。


403 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 36〜43-2/2[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:45:47 ID:???
そこでは別の麻薬取引が行われていた。
望月は最初の麻薬取引ネタをわざと警察に漏らし、
首謀は女子高生探偵弥子であったという情報を入手したことを自社の宣伝にし
なおかつその逮捕騒ぎの陰でこっそり自分たちの麻薬取引をしようとしたのだ。
ところがその望月を、早坂は裏切り、同時に大量の銃器の密売を企てた。

早川はすべてを暴いたネウロを殺そうとするが、そこは魔界生物、
機銃掃射でも堪えるはずはなく、逆に部下をたたきのめされ、倉庫は爆破炎上。
その時、吾代はユキとのタイマン勝負で雪辱を果たし、
幼い頃雪崩で両親を亡くした弟ユキの親代わりだった早川のことを聞かされていた。
燃える倉庫に兄が残っていると知ったユキは火の中に飛び込み、兄を救い出す。
いずこともなく立ち去るふたり。

ネウロは望月を脅して、吾代を雇うという名目で
調査会社を乗っ取らせた。
ネウロはこのために、彼好みの謎もない事件なのに
相手の策略に載っていたのだった。


404 名前:魔神探偵脳噛ネウロ 人物紹介[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 19:46:51 ID:???
主な登場人(?)物

☆脳噛ネウロ(のうがみねうろ)
魔神。通常は人間の男の姿をしているが、
実体はくちばしやかぎ爪のある奇怪な姿で、肉体の形状も自由に変形させられる。
魔界でも変種中の変種で、「謎」を解いたときに放出される「エネルギー」を主食にしているが、
魔界の謎を食い尽くしたために人間界にやってきた。
桂木弥子に探偵事務所を開かせてその助手になりすまし、実質彼が事件を解決する。

☆桂木弥子(かつらぎやこ)
大食いだが脚は細い女子高生。
ネウロに探偵に仕立て上げられ、実質、下僕扱いでひっぱり回されている。
父親が殺された事件でネウロと出会った。

☆吾代忍(ごだいしのぶ)
元・悪徳金融会社社員。会社のあった部屋をネウロに乗っ取られ、
おまけに今は桂木探偵事務所でこき使われている。
本来は暴力上等・流血大好き男。

☆あかねちゃん(あかねちゃん)
意志のある三つ編みおさげ。
事務所の壁に塗り込められていた死体の、おさげだけがはみ出していた。
探偵事務所の秘書となる。

☆笹塚衛士(ささづかえいし)
刑事。弥子の父親の殺害事件を担当した。

☆石垣筍(いしがきじゅん)
刑事。笹塚とコンビを組んでいる。

☆笛吹直大(うすいなおひろ)
笹塚の同期で上司。笹塚に屈折したライバル意識?を持っている

406 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 23:27:23 ID:???
乙です。あかねちゃんはおさげだけぷかぷか浮いてるんですか?

408 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/08(月) 09:33:15 ID:???
ネウロの人乙です。

勝手に補足しますと
あかねちゃんはネウロの力の影響で動けるようになりました。犯人は悪徳金融会社とは関係ないようですが詳細は不明。
基本的に死体の位置に固定され、髪が伸び縮みして雑用をこなしてます。
外出するときはおさげだけ切り離してヤコの携帯にストラップみたくなって外出。
ただあまり長時間だとそこらからエネルギーをとる(ヤコの携帯のメモリーをとっていた)