ニコイチ/金田一蓮十郎
81 名前:ニコイチ 1/4[sage] 投稿日:2006/03/06(月) 17:53:30 ID:???
>>57
単行本でしか読んでないのでとりあえず1巻の内容まで。
うまく書けなくて長くなってしまいましたがご勘弁を。

小学5年生の須田崇は、母親と2人暮らし。
元気で優しくて美人でスタイルも抜群、おしゃれなママは崇の自慢。

そんな崇の母親、須田真琴29歳。真琴は崇に秘密を2つ持っていた。
1つは自分達が血の繋がらない親子であること。
もう1つは…本当は自分は男で、女装して美人ママを演じているという事だった。

真琴はゲイでも性同一性障害でもない。
通勤途中のトイレで化粧を落としてスーツに着替え、会社では
ごく平凡な男性社員として過ごしている。もちろん女性が好き。
そんな真琴が奇妙な二重生活を送るようになったきっかけは8年前にあった。

82 名前:ニコイチ 2/4[sage] 投稿日:2006/03/06(月) 17:54:33 ID:???
当時、大学生だった真琴は年上の彼女成美と付き合っていた。
メイクの好きな彼女との穏やかな交際が始まって1年。
彼女は突如、交通事故でこの世から去ってしまう。
遺体を前に悲しみにくれる真琴の前に現れた幼い少年。
真琴や周囲には伏せていたが、彼女には2歳半になる息子がいたのだ。
父親もわからず身寄りも無かったため、このままでは施設送りになると話す
保育園の職員の言葉に、真琴はその子を引き取る事を決意。
大切な者を失ったもの同士、寄り添って生きていこうと決心したのだ。

しかし当時2歳の崇に母親の死や真琴の考えなどわかるはずもなく、
まったく懐かず、母親を求めて大泣きされる毎日。
数日で育児ノイローゼ気味になる真琴だったが、崇が母親の化粧品に
固執する様子を見て、ふとある事を思い付く。
彼女の使っていた化粧品を自分が使えば、崇は少しは自分に慣れるのではないか、と。
かくして完璧な女装の為、メイクの勉強やダイエット、
さらに育児に大学生活と有り得ないような努力の日々を過ごした真琴。
今やご近所でも評判の美人ママとなり、いつの間にか崇の記憶もすりかえられ、
死んだ成美は「父親」という事になってしまっていた。

早く崇に本当の事を話して、普通の女性と普通のお付き合いをしたいと願っている、
そんな真琴の愛と苦難の物語。

83 名前:ニコイチ 3/4[sage] 投稿日:2006/03/06(月) 17:57:29 ID:???
完璧な女性を演じるがゆえに、女装時の真琴はモテモテ。
会社の後輩竹内からは根掘り葉掘り聞かれるので本名をアナグラムで
置き換えた偽名「戸田須真子」として(写真で)紹介する破目になったり、
崇の担任の男性教諭からプロポーズされたりと気苦労が絶えない。

そんな真琴は通勤電車でよく見かける可愛らしい女性が気になっていた。
ある日、満員電車で痴漢に遭っている彼女に気付き、
女装時であった為、自分が被害にあった事にして痴漢行為をやめさせた真琴。
彼女から助けて貰ったお礼にと食事に誘われ、快諾する。

自己紹介で藤本菜摘と名乗った女性は、真琴と同じ会社の経理として勤めていた。
慌てて真琴は偽名の方の戸田須真子と名乗る。意気投合した2人。
菜摘は須真子にトラウマを相談したりとすっかり懐いてしまったようだった。
男の姿で仲良くなりたいとあせる真琴は、後輩の武田に相談。
経理の子に合コンを持ち掛けてもらい、菜摘も誘ってもらうことに。
しかし、その際武田から聞いた藤本さんは「仕事の鬼と恐れられてるメガネの怖い人」という、
普段真琴♀が会っている菜摘とはかけ離れた印象だった。

実際合コンに現れた菜摘は眼鏡をかけ、笑顔も見せず無愛想。
色々話しかけてくる真琴♂を嫌ってしまう。
そして合コン真っ最中真琴の携帯に菜摘からメールが入る。
「しつこい人(真琴♂)がいるから抜けるので今から会えないか」という
須真子宛てのメールを読み、凹む真琴。
とりあえずその場で急用と称し、途中で着替えて菜摘との待ち合わせ場所へ向かった。

84 名前:ニコイチ 4/4[sage] 投稿日:2006/03/06(月) 18:00:02 ID:???
菜摘から会社では眼鏡をかけて強い自分を作っているという話や
合コンでの真琴♂へ愚痴を聞かされていた真琴♀は終電を逃してしまう。
そして流れで菜摘の部屋に泊めてもらう事に。
男性とばれる事も無く、理性を総動員して何事も無く朝を迎えるが
早く真琴♂として接したい!と切望するのだった。

ある日、須真子として菜摘と映画に行く約束をしていた真琴。
なんと崇がこっそり付いてきてしまった。
仕方なく、息子として紹介すると、菜摘は嫌な顔一つせず崇とも仲良くなる。
そんな彼女の様子にますます惹かれていく真琴であったが、
崇と会わせてしまった事で、今後これ以上の発展を望む場合
菜摘にも自分が女装していたことを告白しなければならない状況に
なってしまった事に気付き愕然。

そんなこんなで真琴の目下の悩みは、彼女にいつ自分が男だと告白するかということ。
須真子と菜摘の距離はぐんぐん近づく一方、真琴♂と菜摘の距離は一向に縮まらなかった。
会社で見かけた菜摘が悩んでいる様子でも真琴♂では声をかける事もままならない。
菜摘の深刻そうな様子に須真子として菜摘の相談に乗る真琴。

重たい口をようやく開いた彼女の口から聞かされた言葉は、
なんと須真子に対する彼女の恋心の告白。

こうして真琴の目下の悩み「いつ男であることを告白するか」は
ますますタイミングを逸していく事になるのであった…。(続く)

ここまでが一巻です。長くなってすみませんでした。

85 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/06(月) 20:33:49 ID:???
乙です。菜摘って人はレズだったってことですか?

87 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 09:15:49 ID:???
>>85
もとからレズという事ではないようで、
過去男性と付き合ったこともあるらしく、告白の際は
「その人(須真子)に出会うまでは、同性が恋愛対象になるなんて有り得なかった」
という言葉付きです。
最初は「友達の話」として、同性を好きになってしまって悩んでる子の事を
須真子に相談中、勢い余って告白!という感じでした。