新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd/原作:GAINAX 漫画:林ふみの
212 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd[sage] 投稿日:04/05/29 08:58 ID:???
その朝、中学生の碇シンジは光の巨人を見上げる奇妙な夢を見た。
いつも通り、幼なじみのアスカに叩き起こされ、遅刻寸前で猛ダッシュしていると、飛び出してきた女の子に衝突する。
何とか始業前に教室に着いたところ、彼らのクラスには転校生が。
綾波レイと名乗るその少女こそ、シンジが激突したあの女の子だった。
「転んだときに私のパンツを見たチカン」とシンジを見るなり糾弾するレイだが、衝突の際に彼が怪我をしていた事を知ってしおらしくなる。

担任のミサトの指示でシンジは一応保健室へ。養護教諭のリツコは最初からシンジに用があったと言い、NERVからの要請だと言って彼の身体検査をする。
NERVはシンジ達の住む研究都市の中でも、最大の研究所。アスカの両親やシンジの両親もそこで働いているが、何をしているのか詳しくは知らない。
リツコはシンジに「あなたのお父さんが好きなのよ」と打ち明ける。動揺するシンジ。

放課後、シンジとアスカ、それにクラスメートのカヲル、トウジ、ケンスケはNERVの研究所に呼ばれる。
レイにも招集がかかったのだが、土地に不慣れで場所がわからない。アスカに同行を断られたレイは、シンジの手を引いて走り出す。
大胆な行動に出ながらも、他人と手をつないだ事に気づいて赤面するレイ。意外な一面に、シンジは「急ごうか」と自分から手をさしのべる。「うん」

一方、アスカは激怒しながらケンスケとともにNERVへ。ふと溜息をついたアスカの表情に見惚れるケンスケ。
トウジがクラス委員長のヒカリの仕事を手伝って遅れる事になったので、一人で研究所に向かうカヲル。
先刻、教室でシンジが話していた「光の巨人の夢」を思い出しながら彼は「来たんだ、とうとう」「アダム」と謎の言葉を呟く。

(つづく)

213 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd[sage] 投稿日:04/05/29 08:59 ID:???
集められた六人はバイオパターンデータを取る実験に参加する事に。計測室のミサトとリツコ。
「適格者がみんな私のクラスからなんて」と複雑な表情のミサトに「第壱中学のAクラスは、AランクのAなんだし」と、こともなげなリツコ。
カヲルが異常に高いシンクロ率を記録し、二人は彼を不審に思う。
「この為に来た」レイなら騒ぐほどじゃないけど、なぜ今までノーマークだったカヲルが…?

「人間を乗せて移動するシステムの人体への影響を調べる為」として、今後ともNERVに集められることになった六人。
帰り道でアスカは怒りを爆発させ、笑顔でレイに手を振るシンジに平手打ちを喰らわせる。

翌日の授業は調理実習。相変わらずふて腐れているアスカは、同じ班のレイとシンジに協力したくなくてボイコット。
しかし、常識はずれなまでに料理を知らないレイに、シンジが甲斐甲斐しく世話を焼くのを見て爆発。
暴れた際に吹っ飛んだ鍋がシンジを直撃してしまう。
火傷を負ったシンジだが、アスカを責めることなく「自分は男だからいいけど、女の子に痕が残ったら大変」と逆にアスカの心配をする。
意地を張り続けてきたアスカは涙をこぼし、シンジに謝るのだった。

ある日の昼ご飯。一緒に食事しようとすると、トウジはそそくさとどこかへ行ってしまう。
実はここのところ、ヒカルの手製弁当を二人で食べていたのだ。知らなかったのはシンジだけ。
「羨ましいのかい」とカヲルにからかわれたケンスケはふと、アスカの笑顔を思い出して飛び出していく。
「みんな誰かを好きになって、こうしてバラバラに離れていく」とカヲルは微笑む。「シンジくんはどうかな?」

その頃アスカは、クラスメートにシンジとの仲をからかわれ、焦って否定する。
「自分のタイプはもっと大人な人」そこへ、遅刻したレイを伴って加持がやって来る。
加持はNERVの職員で、シンジやアスカには小さい頃よく遊んで貰ったお兄さん的存在。
彼はリツコとミサトに渚カヲルの調査結果を報告する為に来たのだ。
カヲルの履歴はデータ上、何の問題点もないのだが、不思議な事に在籍していた筈の小学校では誰も彼の事を覚えていない。
「そんな子がどうして『適格者』にリストアップされたの、どうやって紛れ込んだのかしら…」

214 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd[sage] 投稿日:04/05/29 09:00 ID:???
教室にレイがやって来ると、クラスの女子は明らかに不愉快そう。レイは嫌われているらしい。
アスカは加持が来ていると知って、窓から身を乗り出し熱烈にラブコールを送るが、シンジがレイに加持との関係を説明していると二人の仲をやっかんでまたむくれるのだった。

放課後、ヒカリにつきあって学校に残っていたアスカは、カバンがなくなって探しているレイと出会う。
レイのカバンは彼女を嫌いなクラスの女の子達が、焼却炉で燃やそうとしているところだった。
アスカは単身乗り込んでいって彼女のカバンを取り返す。
シンジに色目を使うレイをこらしめてあげたのに、という彼女らをアスカは「私はこんな汚いことやらない!」と一喝する。

焼却炉の中にもぐりこむ様にしてカバンと中身を取り返した為、煤だらけのアスカにレイは感謝する。
「ただでさえ一人だけ制服違ってクラスで浮いてるんだから」と何かにつけ調子はずれなレイに忠告するアスカ。
レイは「実はここの制服は作っていない」「たぶんそんなに長くいる時間はないから」と打ち明ける。
帰り道、レイはアスカに、シンジの事が「好き…なんだと思う」と打ち明ける。「アスカは?」
答える事が出来ず、走り去ってしまうアスカ。

屋上からそれを見ていたカヲル。「また一人になった」「変わらなければいいのに」
「変わらなければ独りにならないのがどうしてわからないんだろう」

第一巻・おわり。

217 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd[sage] 投稿日:04/05/29 09:16 ID:???
アニメとの相違点

・シンジとアスカは10年前から第三新東京都市で育った幼なじみ。
・碇ユイは生きている。
・レイは裏表なくニコニコ笑顔の天然キャラ。むしろ全く負の部分を持たないところが不自然。
・カヲルは最初からクラスメートとして登場。アスカには「シンジに変なのが伝染る」と気持ち悪がられている。
・ミサトのクロスがない。


265 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd(2巻) 投稿日:04/07/05 22:21 ID:???
シンジの夢の中だけではなく、第三新東京都市に「光の巨人」が突如出現して消えた!
正体不明の巨大な人型の光にテレビも特番を組む騒ぎだが、アスカは「目の錯覚よ」とにべもない。
彼女はそんな事よりも、レイの「シンジの事が好き」という発言で頭がいっぱいだ。
授業は半日で終了し、ケンスケと図書館に立ち寄ったシンジは、彼の様子から、もしかしてアスカの事を好きなんじゃ…と気づいて愕然とする。

その頃ヒカリは、一緒にお弁当を食べる仲になってもそれから一向に進展しないトウジとの関係に焦れていた。
アスカに「言っちゃいなよ」と励まされて背中を押されるヒカリ。
入れ替わりにシンジがやって来て、彼の事ばかり考えていたアスカは赤面が止まらない。
体調が悪いのかと彼女を気遣うシンジは、具合が良くなるまでついていると言って隣で絵本を読み始めた。
「そういうの小学生のうちに卒業したらー?」とバカにしながらも、笑顔になるアスカ。
シンジが変わらないなら私も変わらない。手をつないで一緒に帰る二人。

NERVの研究所では光の巨人に対する警戒態勢がようやく解除され、レイは待機状態から解放された。
シャワーを浴びながらシンジの事を想うレイ。帰り道、カヲルが待ちかまえていて笑顔で言う。
「もっと騒ぎが大きくなれば、転属もなくなってずっとシンジくんといられるのに?」
見透かされたかの様で苛立つレイは「あなた、何者? 敵なの? 味方なの?」とカヲルを問いつめるが、
カヲルは微笑んだまま「僕はシンジくんだけの味方」と答えるのだった。

266 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd(2巻) 投稿日:04/07/05 22:23 ID:???

二日ぶりに登校したレイはシンジに話しかけようとするが、カヲルにやんわりと邪魔される。
取り残されたレイにアスカは「ヒカリの告白成功祝いに行こう」と誘い、女友達とそんな風に出かける事のなかったレイは大喜びだ。
初めての友達と初めての恋。もっと「普通」を楽しみたい。
一度だけの今なら後悔したくない、とレイはリツコに第壱中学の制服をねだる。

学校を出て行く少女達の耳に聞こえる管弦楽器の音。カヲルとシンジが音楽室で弾いているのだ。
カヲルのバイオリンの練習にシンジがつきあってやっており、どうしていつもつきあってくれるのかと問うカヲルにシンジは「友達じゃないか」と答える。
ずっと友達だというシンジに、珍しく素の表情を見せて「ありがとう」と言った。

その夜シンジの家にケンスケから、芦ノ湖に物々しく封鎖されている廃坑道があるから明日の放課後探検に行こうと電話がかかる。
いざ翌日にはアスカ、トウジ、カヲル、レイも加わって気が付くと「適合者」全員で出かけることに。
真っ暗なトンネルの奥には工事用のエレベーターがあり、乗り込んだ六人は突然の衝撃とともにそこに閉じこめられてしまう。
巨大な未確認物体が襲撃してきたのだ。「とうとう来たみたいだよ、彼らが」謎めいた言葉を口にするカヲル。
無線のつながらない状況に焦れたレイは、自分のNERVのIDカードを使い回線を開く。

「地上で未確認物体が暴れているらしい」レイの報告に「それってアダム?!」とケンスケが色めきたつ。
「アダム?」「朝のニュースで発表になった『光の巨人』の名前だよ!」
だがカヲルはそんな発表のずっと前、シンジの夢の話を聞いた時にその名を口にしなかったか…? 
シンジの懐疑の視線にカヲルは静かに微笑む。

エレベーターが動き出し、着いた先は地下の格納庫。
待ちかまえていたミサトに「早く避難しろ」と怒鳴られた彼らだが、リツコに止められる。
「テスト段階でも彼らはパイロット。ここにいて貰わないといけない」「レイはすぐに出撃準備を」
彼らは人造人間エヴァンゲリオンのパイロットなのだから…と、宣告するリツコの背後には巨大なロボットの顔があった。

267 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd(2巻) 投稿日:04/07/05 22:25 ID:???
レイと、シンクロ率が最も高かったカヲルに出撃命令が下される。
友達に危険な事をさせたくない、とシンジは自分が乗り込むと宣言する。
NERV中に知れ渡ったシンジの初号機搭乗に、母親のユイは青ざめるが父親のゲンドウは「自分で選択した事だ」と冷たく言い放つ。

発進するエヴァンゲリオン。レイと違って不慣れなシンジはいちいち戸惑ってばかりで操縦もままならない。
モニターで彼の戦いを見ていたアスカは「あいつケンカだって出来ないのに!」私を乗せて、とミサトにくってかかる。
シンジを庇ってレイの機体が頭部に損傷を追う。友達を守りたい、と気力を振り絞ったシンジの活躍によって、アダムは活動を停止する。
「私が代わったげれば良かった…」涙をこぼすアスカと、無言で俯くカヲル…。

機体の損傷によってレイ自身も負傷していた。
「ありがとう、助けてくれて」と血まみれになりながら笑顔を見せるレイにシンジの感情が爆発する。
「守れなかった。怖くて動くことが出来なかった。生き物を殺す事がこんなに怖いだなんて」
動揺するシンジをミサトはなだめ、アスカに後を託す。ずっと物陰でシンジの叫びを聞いていたアスカはぶっきらぼうに彼にジュースを差し出した。買ったばかりのはずのジュースがぬるくなるまで見守っていてくれたアスカの気持ちを察するシンジ。
「いやな事やらせちゃってごめんね。ありがとう」泣きながらそう言うアスカに、シンジもまた拳で顔をぬぐった。

338 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd(3) 投稿日:05/01/08 08:09:51 ID:???
朝、シンジが目覚めると珍しく母のユイがいた。
昨日自分がEVAに搭乗した事を父ゲンドウは何と言っていたかと尋ねると「シンジが選択したことだ」との答え。
どうしてそんなに他人事なのか、どうして母の事も自分の事もほったらかしで、自分の事ばかりなのか。
憤るシンジはユイに食ってかかるが、アスカが迎えに来た事でご破算に。

教室に着くとシンジは猛烈に不安になる。昨日の戦いにまきこまれて、級友の誰かが怪我をしたんじゃないかと…。
「皆いるよシンジくん」笑顔で迎えるカヲル。
「大丈夫、いつも通りだよ」照れてぶっきらぼうに囁くアスカ。
レイの包帯以外は何も変わらない朝だ。

下校途中、一同は河原にピクニックに。
シンジとケンスケはふざけて土手から落ちたり、女の子達はヘアスタイルを変えて楽しんでみたり、楽しいひとときを過ごす。
シンジはカヲルに、定期演奏会に一緒に出ないかと誘われる。
断るつもりが、レイがひどく楽しみにしている様子なので言い出せなくなってしまう。
ヒカルとの仲をひやかされたトウジが、逆にアスカを挑発し、追いかけっこの末アスカは川に落っこちてびしょ濡れに。

翌日、演奏会の日。
アスカは昨日のずぶ濡れがたたって熱を出してしまう。
学校も休み、つきっきりで看病してやるシンジ。
演奏会会場ではカヲルがシンジを待っているが、事情を知っているので半ばあきらめ顔。
ドレスアップしたレイが到着するが、アスカの看病でシンジは来られないと聞いてがっかり&イライラ。
「あなたがもっと食い下がれば、シンジくんの気が変わったかも知れないじゃない」
「いやだよ、シンジくんを困らせるのは本意じゃない」
大道寺知世ばりの深い愛を見せるカヲルだが、レイは諦めきれない…。


339 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd(3) 投稿日:05/01/08 08:11:05 ID:???
ミサトは加持の陣中見舞いに訪れる。
それまでの経歴がまるで不明という謎の少年・渚カヲルに関する調査ははかばかしくない。
たまたままぎれこんでいた20年前の生徒名簿に婿入り前のゲンドウと、ユイの名前を見つけはしゃぐミサト。
ところがその名簿に何故か「渚カヲル」の名前が…。

NERVのユイとゲンドウ。
「まさか本当にEVAを使う日が来るなんて…あなたの言ってた通りになったのね」
「私が言ったのではない」
ゲンドウの胸に残る20年以上前の言葉。…「君はこの世界を守れるかい?」
「約束を果たす為だ。その準備をしたまでだ」
どこか悄然としたゲンドウの手を、ユイの手がそっと包む。

演奏会の後、レイはシンジに電話をかけて呼び出す。
様子がおかしかったのが気になったシンジは、眠るアスカを置いて駆けつける。
シンジの顔を見て決意したレイは、強引に彼を連れ出して海辺のデートを敢行。
人為的に適格者を養成できるかどうかの実験材料だった自分はこれまでずっと一人だったこと
シンジや皆に会えてよかったと思っていることを打ち明け、シンジへの思いを伝える。
「好きよ シンジくん」

その頃、シンジがいなくなった事を心配したアスカはふらふらと外に出て倒れてしまう。
居合わせたケンスケがおぶってつれて帰ってやった。マンションの入り口でアスカを呼び止めるケンスケ。
「好きな奴いる?」「俺じゃダメ?」


340 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd(3) 投稿日:05/01/08 08:12:53 ID:???
シンジも、アスカも、受けた告白には何も答える事が出来ず、夜が明けた。
浮かない顔のシンジを案じたカヲルが、彼を屋上に誘う。
「どうしていいのかわからない。変わりたくないよ」
シンジの悩みを聞いて、カヲルはレイを責める。「シンジくんはあんな事望んでない」
逆ギレしたレイは、カヲルに詰め寄る。「それはあなたの理想の世界なんじゃない?」
決裂する二人。

アスカはケンスケに正式に告白された。
その事をシンジに伝えると「僕が口挟んでいい事じゃないし」と煮え切らない返事。
「バカ!!」
飛び出していってしまうアスカ。

そして再び使徒が第三東京市にあらわれた…。

第三巻・終わり。

332 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd(4)[sage] 投稿日:05/02/21 09:00:30 ID:???
使徒と膠着状態が続き、待機していたチルドレンは交替で休憩をとる事に。
トウジは「一人で行くのはしんどい」と言って、シンジとともに一目ヒカリに会いに行く。
戦うことへの恐怖に涙しながらも、ヒカリを守るためにと決意して拳で涙をぬぐうトウジ。
彼の想いの深さを目の当たりにし、シンジは「自分には、これほど大事な人はいるのだろうか」と自問する。

加持はゲンドウに渚カヲルについて質問する。
出自の曖昧なパイロット・カヲルは、ゲンドウの中学時代の同級生と何か関係があるのだろうか?
だがゲンドウはまるで覚えていないという返事。同じく同級生の筈のユイに訊ねても同じ結果だった。
渚カヲルについて思い出そうとすると、頭の中にもやがかかったみたいにわからなくなるという。
ゲンドウはかつて誰かに「こんな世界でも守ってやる」と約束したことがあるらしいのだが…。

使徒再始動。チルドレンはEVAに乗り込む。
零号機はレイ、初号機はシンジ、弐号機にアスカ、三号機にトウジ。
四号機はケンスケで、カヲルは待機の予定だったが、彼はミサトに「何も知らないくせに」と言い捨てるとケンスケに当て身をくらわせ、自分が四号機に乗り込んだ。

戦闘中。アスカを庇って使徒の前に飛び出した初号機は、そのまま光の巨人に呑み込まれてしまう。
不思議な空間の中で、カヲルがシンジを誘う。
「ここにいようよ。僕と一緒にいれば君の望む世界をあげるよ」
たとえば優しい父親のいる世界。たとえばずっと変わらない友達のいる世界。
それがシンジの望んだ世界…?
「バカシンジ! 一人で勝手にどこ行くのよ!」
弐号機が初号機の腕を掴む。アスカのもとへ還らなきゃ! 
シンジを解放すると同時に、光の巨人は消えてしまった…。

333 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd(4)[sage] 投稿日:05/02/21 09:01:41 ID:???
戦闘態勢が解除され、チルドレンもそれぞれ家路に。
研究所の廊下でカヲルがシンジに訊ねる。
「きみは幸せ?」
シンジはうなずき「これからもっと幸せになる」と答えた。微笑んで頷くカヲル。
シンジはアスカと手をつないでマンションに帰って行った。
こんな時間がこのままずっと続けばいいのに…。

上層部の命令によって五人は、パイロットとして各国の研究所に派遣されることになった。
「どうして子供じゃないとエヴァに乗れないんだろう」ぼやくケンスケにレイは答える。
「大人が嫌いなのよ、きっと」
はなればなれになっても、きっとここに戻って来ようと、彼らはタイムカプセルを埋めることにする。
何を埋めていいのかわからないと遠巻きに見ているカヲルにシンジは、いつかこの河原で撮った写真を渡す。
「一緒に埋めよう」「アンタも一緒に帰ってくるんでしょ!」「入れなよ」「お前の手で入れろよ」
仲間達に言われカヲルは嬉しそうな笑顔を見せた。
「ありがとう」

それぞれの旅立ちの日。アスカが乗る船の出航時間が迫る。
見送りに来たケンスケにアスカは「あんたが友達で良かった」と言う。苦笑するケンスケ。
港に駆け込んできたシンジはレイに「大事な友達だけど、綾波さんを一番に想えない」と告げる。
「アスカが待ってる」レイに急かされ、シンジはまた走り出す。

アスカの元に駆けつけるシンジ。アスカは彼の腕に飛び込んだ。
「アスカ、好きだよ。大好きなんだ」
「私も」
大事なのは君なんだ。シンジは答えを見つけた。

334 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd(4)[sage] 投稿日:05/02/21 09:03:11 ID:???
一人涙をこぼすレイに、カヲルが声をかける。
「これで良かったの?」
「悲しいけど、これで終わりじゃないもの。いつかこの街に帰ってくるの。またみんなで笑って」
「ぼくは君が羨ましい。同じ時の中で、みんな大人になっていくんだね」
カヲルの姿がゆっくりとぼやけていく。
「シンジくんが大人になっても見上げる空は青いのかな」
青空の下、渚カヲルの存在は消えてしまった。

数年後。
一時帰国したチルドレンは、タイムカプセルを掘り返すことに。
懐かしい写真が出て来るが、シンジは一瞥して「知らない人が写っている」と訝しむ。
シンジの隣で微笑む少年。知らないのに懐かしい面影。
わけもわからず涙を流すシンジ。シンジの隣には、もう誰も写っていない。

チルドレンとヒカリはそれぞれ青い空の下を歩いていく。
背が伸びたシンジは空が近くなったように感じていた。
アスカに思いを伝えた日。仲間達がばらばらになった日。子供時代が終わった日。
「あのときもこんな青空だった」

完(ゲンドウ・ユイ・カヲルの中学時代編に続くらしいです)

238 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd(5)[sage] 投稿日:2005/07/19(火) 16:12:48 ID:???
使徒襲来から34年前。六分儀ゲンドウ14歳。
母親が再婚し、祖母に養育される事になってからというもの、彼は
ケンカ三昧の荒れっぱなしな日々を送っている。
クラスメートの碇ユイはそんな彼を心配しながらも、声をかけることも
出来ない。
ある日、「こんな世界なくなってしまえばいい」と苛立ちを露わにして
いたゲンドウは、光の巨人の姿を見る。
そしていつの間にか隣には、見たことのない少年が…。
「それが君の本心かい?」

翌日、転校生がやってきた。渚カヲル。あの少年だ。
クラス委員のユイがカヲルに校内を案内していると、例によってケンカ
しているゲンドウに出くわす。
「見なかったことにするの?」カヲルの言葉に背中を押されて、ケンカ
を止めに入るユイ。
そんなユイの行動は後から、優等生のお前が六分儀にかかわるな…と
教師に釘を刺されてしまう。

学校の授業で、誰かに宛てて手紙を書くことに。ユイはそっとゲンドウ
への手紙をしたためる。
ゲンドウは…出す相手すらいない。どこにも届かない紙飛行機を作る。


239 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd(5)[sage] 投稿日:2005/07/19(火) 16:13:22 ID:???
「私、六分儀くんに嫌われてばっかり」ユイはカヲルに打ち明ける。
「私、人に好きになってもらえる人間じゃないから」
息子さん似で後ろ向きなユイ。
「嘘つきだね」
「相手の思考をわかったようなつもりで。何を知った気になっているんだい?」

それからユイは一生懸命ゲンドウに話しかけようとするが、ゲンドウは
「お前なんか嫌いだ」と言ってユイを傷つけ、彼女の涙に胸の痛みを覚える。
「嫌われるから嫌いだなんて、悲しい話だね」
カヲルの言葉に、傷つきたくないあまり孤独の中に閉じこもっていた
自分に絶望するゲンドウ。
翌朝、それでもユイは話しかけてきてくれた。

ゲンドウと話すことによってユイはクラスから浮き上がり、クラスで
やるはずだった草むしりを一人でするはめに。
それに激怒したゲンドウはまたケンカ騒ぎを起こして暴れ、そこに光の
巨人が現れた…。

すべてが光に呑まれて消えていく。
「これが、君が心の底に隠していた闇だよ」光の中で微笑むカヲル。
自宅にいたユイは、その光を見てゲンドウの身を案じ、ひたすら走った。
「これが君の望んだ世界?」カヲルは、ゲンドウが新しい世界のアダム
になるという。ゲンドウの望む通りの世界が出来る。
だがそこには、ゲンドウすらいない。
「俺は…自分まで、いらないんだ」目を伏せるカヲル。
そこへユイがやって来た。あれほどゲンドウの憎んだ「世界」とともに。


240 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd(5)[sage] 投稿日:2005/07/19(火) 16:14:01 ID:???
ユイの腕を取るゲンドウ。現実が甦る。
「それでいいのかい」
母親に捨てられた世界。友達にいじめられた世界。
「私が六分儀くんを一人にはしない」
ユイが言い切ると二人はいつの間にか教室にいた。
ユイはあの時の手紙をゲンドウに手渡す。「すきです」と書かれた手紙。

廊下で出くわすカヲルとゲンドウ。
「結局きみはこのままがいいんだね。君と世界をつなぐものは、それだけなのに」
「守ってやるんだ。俺が、この世界ごと」
「守れるかな」
先に行って、待ってるよ…。
すれ違った瞬間、渚カヲルの存在は世界からもゲンドウの記憶からも
消えてしまった。

それからずっと先。妊娠中のユイは、懐かしい手紙を見つけて微笑む。
「すきです」と書いた自分の手紙。「守ってやる」と書かれたゲンドウからの手紙。
お腹を撫で話しかけるユイ。
「安心して生まれてきなさいね。パパとママが守ってあげるから」
「今日も綺麗な空よ、シンちゃん」

おわり。