風の城砦/河惣益巳
590 名前:風の城砦[sage] 投稿日:2006/06/18(日) 03:22:40 ID:???
パトウ家:青い瞳を持つ女が非業の死をとげるという呪いがある。 
兄カスパール :女中と駆け落ちしてパトウ家を出る。現在外人部隊でアルジェリア独立戦争中。
弟アントワーヌ:妹と近親相姦。妹がいなくなった後に政略結婚してソレイユをもうける。故人。
妹アデライード:兄と近親相姦して妊娠。抹殺されかかりアルジェリアへ逃亡。
        アルジェリアでシナーンを産む。部族長に見初められて
        ウルージを産む。23歳でラクダに踏まれてしぼん。

ソレイユ・ルナ:主人公でパトウ後継者。女で青い瞳の呪いを恐れており、呪いを解くべく奔走中。
シナーン:ソレイユの従兄弟。超病弱で霊媒体質。
ウルージ:アルジェリア部族の戦士で後継者。兄のシナーンを超大事にしている。

上記の人は皆青い瞳。

パリの名門貴族パトウ家には、女にだけ代々伝わる呪いがあり
ソレイユは結婚前にその呪いを解いておくべく日々奔走中。
パトウの後継者だけど家を継ぎたくない彼女は、はるか昔に出てった
叔父カスパールを探しにアルジェリアに行きました。そこで彼女は
カスパールのほかにも青い瞳=パトウの血縁=後継者の証をもつ、
ウルージとシナーンを見つけます。後継者候補の一人シナーンを誘拐した
彼女は、結局カスパールとウルージもくっつけてパリへ帰還しました。


591 名前:風の城砦[sage] 投稿日:2006/06/18(日) 03:26:59 ID:???
ソレイユやカスパールが霊媒師使って降霊術やったり、シナーンが
霊にとりつかれるなどして青い瞳の呪いに迫っていくうちに、
パトウ家の闇の歴史が明らかになります。
呪いの発端は、中世時代のパトウ家の女の因縁によるもの。
罠にかけられ子供を殺されたパトウの未亡人が自殺し、パトウ家を
継いだ女を悪魔と契約して呪い殺したのが始まりだといわれていました。
しかもその未亡人は自殺したはずなのに死体が消えていた。
過去のパトウ家の面々は、未亡人の生まれ変わりを恐れて生まれたばかりの
青い瞳の女児を全て殺していた。パトウの家には殺された赤ん坊達の恨みが
つきまとっていました。

赤ん坊達は霊媒師に成仏させてもらいました。さらに呪いの発端と思われた
パトウの未亡人が、なんと600歳の霊媒師のバーさんになって生きながら
えていることも判明。驚くソレイユたちですが、バーさんは
「呪いなんかない。パトウの女が早死にしまくったのはありもしない呪いに
縛られていたからだ」と身もふたもないことをいいます。
パトウの家はつぶしてもいいとソレイユたちはいい、パーさんが放火して
呪われたパトウの家は崩壊しました。ソレイユは恋人と結婚できて幸せです。
シナーンは元々虚弱体質であったのが、パトウの呪い騒動関連で弱りきり
ソレイユお勧めの医師団で心臓の手術を受けましたが体力足りずあえなく死亡。
兄のシナーンを亡くしたウルージは4年間士官学校に行き、植民地戦争が続く
アルジェに戻ることになりました。

アルジェはフランスから独立しようとしているのでソレイユとウルージは
敵同士となりますが、ソレイユは従兄弟であるウルージを送って行きました。
しかしウルージはソレイユのような貴族こそがアルジェ独立を妨げている
ガンだと考えていました。別れを告げて歩みだすウルージの後ろで、
ソレイユの乗った船がダイナマイトで爆発炎上して終了。
パトウの呪いはない、といいながら最後は呪いで死んだのかと思わせるような形で
                              
                              THE END

592 名前:風の城砦書いたヤシ[sage] 投稿日:2006/06/18(日) 03:27:47 ID:???
ここで終わってた方が衝撃的でよかったと個人的には思いますが、
とりあえずハッピーな続編がついております。


593 名前:風の城砦「ブルー・ブラッド」[sage] 投稿日:2006/06/18(日) 03:33:36 ID:???
アルジェ戦士としてテロ活動しまくるウルージですが、ある日フランスの
捕虜となります。収容された病院で、ウルージは死んだはずのソレイユが
医者として働いているのを発見。驚くウルージですが、ソレイユは部下の
捨て身の行動で一命をとりとめていました。
流産して子供を失った彼女ですが、テロ活動をする奴なんぞ構ったら
亡くした子供が穢れるぜとタンカをきりウルージをののしりました。

その夜ウルージは仲間に助けられ、病院を爆破して脱出。
ソレイユを砂漠に置き去りにします。彼は兄のシナーンが死んだのは
ソレイユのせいだとずっと恨んでいたのでした(一理ある)。
砂漠で死にやがれとソレイユを一人砂漠に放置しさっさといなくなります。
置き去りにされたソレイユは青い瞳の呪いなんぞないわネバーギブアップと
執念で歩き続け、探しにきたカスパールに発見され一命をとりとめました。

一方病院を爆破して逃げたウルージはアルジェの民族の英雄ではなくなり
嫌われ者となってしまいました。ウルージの姉はこれ以上弟の評判が
落ちるのが見てられないと、フランス軍にチクッてウルージは逮捕されます。
絶望するウルージにソレイユは新たに生まれた子供を見せます。
その子はシナーンにそっくりで、ウルージはシナーンが残した
「自分が死んでも誰も恨むな、僕は生まれ変わって幸せになるよ」
という言葉を思い出し泣きます。

ウルージはソレイユに実はラブでしたが、恋人がいたためシナーンとの
恨みがあいまって彼女への殺意にすりかわっていたようでした。
しかし吹っ切れたのでこの先すげービッグになるに違いない。
きっと英雄になるよ…ということで終了。