空の帝国/喜多尚江
90 名前:空の帝国 簡潔編[sage] 投稿日:05/01/29 03:27:31 ID:???
以上、章別に書いて見ましたが、短いのが好みの方のための縮小版↓


急死した帝王イデアの失敗クローン、ローズ。
自分はイデアじゃないのだと、ローズとして生きようとするのだが
イデアのクローンだからと助けられたり、イデアであることを求められたり
自分の周りの人間は皆イデアの知り合いだったり
イデアの遺産を受け取ったりするので別人だとは言っていられなくなる。

なんやかや頑張ってるうちにローズは力をつけ、イデアの片鱗を見せていく。
しかし自分であろうとするほど、大事なものを守ろうとするほどに、イデアの影に苛まれ
神のようなイデアの劣化版でしかない自分に対し
自分ってなんなんだ?生まれてきて良かったのか?と悩む。

王宮を奪還しようとする中、実はイデアは生きているということが発覚し、
自分はいらない存在と絶望するローズ。
しかしローズと対面したイデアは別のことに絶望していた。
力がありすぎるのもいいことじゃないらしい。
ローズに力を与えて消滅するイデア。
結局、イデアのクローン計画の黒幕はイデア本人であった。
ローズはイデアとは違うからこそ世界を救う可能性を持っているらしい。
そして、しばらく空だった帝国はローズという新しい王を向かえる。 

40 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:05/01/27 20:26:28 ID:???
リクのあった「空の帝国」やります。

空の帝国は通常の連載体系を取っておらず、読切、連載を繰り返したため
全体では長い話もあれば短い話もありのバラバラな章構成です(話は大体時系列だけど)

一応リスト
・空の帝国(プロローグ)
・空の帝国U
・空賊キッド
・神の名前
・新帝イデム
・ニセモノの恋
・僕たちの時間(番外編)
・目覚めの鳥
・鏡のヒビ
・らせんの花

41 名前:空の帝国(プロローグ)[sage] 投稿日:05/01/27 20:28:38 ID:???
西暦2500年過ぎ、若くして世界を統一した帝王イデア。
しかし彼は急死し、その反動で世界は混沌とし荒れ放題に。

王都ジオリアにある王宮ではイデアのクローン計画が持ち上がるが、
「培養液で成長させても、イデアの経歴が不明なので別の人間になってしまう」
と、イデアの親友でクローン研究第一人者の天才科学者・英里(♂)はこれを断る。

英里と共に暮らすリリカは"猛獣使い"との通称の鞭装備の強い美少女。
彼女は路地の死体を金目のものは持ってないかと調べていた。
(金目のものなくても身体の一部が機械なら売り飛ばせるよbyリリカ)
しかしその死体は生きていた。「俺はイデアじゃない」と呟き意識を失う少年。
そこに通りかかった英里はその少年がイデアと同じ顔であるのを見て驚く。

少年を保護した英里は、宰相らが無断で英里の研究を持ち出したのではと考える。
少年は記憶を失っており、リリカは彼に額の薔薇のようなアザ(銃傷)から"ローズ"と命名。
(それ女性名だよリリカ・・・(汗 by英里)
しかし町でもイデアに似てると騒動になったり、暗殺者に狙われたりとまぁ大変。
英里はローズがイデアのクローンだと遺伝子検査で確信するが
英里から真実を聞く前に、ローズは暗殺者に自分のことを聞こうと家を飛び出す。

王宮からクローンを一人逃がしてしまったので探して始末するよう言われる英里。
断られても諦め切れずに、作って失敗だと思ったら殺し、また作り、を繰り返していたらしい。
「いらないから殺すの?」と涙するリリカ。彼女は孤児で英里に拾われた少女なのだ。

暗殺者にクローンという事実を突きつけられ、ショックを受けるローズに
「自分が出会ったのはローズでイデアなんて知らない。関係ない。」と言うリリカ。
ローズを殺そうとする暗殺者だが、いくら撃っても当たらない。
イデアは不思議な力を持っていて、ローズも最初銃口を押し付けられたとき力に目覚めたのだ。
額の傷はそのときのもの。頭部に銃弾を受けながら死ななかった理由はこれだった。
ローズは暗殺者に銃を向けるが結局殺さなかった。英里も王宮からの命令は無視する。
(僕はイデアの言うことしか聞かないよby英里)
ローズも俺は俺だよ、ということで空の帝国Iは終わり。

42 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:05/01/27 20:42:17 ID:???
>>38
全部やればいいんでしょうか?
とりあえず「たまごやき」と「世界の終わりに君を思う」を明日までに投下します。

43 名前:空の帝国II[sage] 投稿日:05/01/27 20:44:35 ID:???
クローンを野放しにはできないと、王宮公認となり王宮で暮らすことになったローズ。
いきなり帝王学を詰め込まれるわ、周囲に逐一イデアと比べられるしでローズは不満。
イデアは完璧万能だったらしい。(どうせ俺はイデアじゃねーよbyローズ)
ローズも滅茶苦茶優秀なのだが、イデアに比べると全然駄目らしい。

コンプレックスに苛まれるローズは、英里に「イデアを見て来い」と言われたことを思い出し
死体安置場所に行くが、もぬけの殻。
イデアの死体は盗まれてしまったために、ローズに高待遇になっていたのだ。
死体がなくてはクローンは作れない。

犯人はイデアの秘書官だったイリヤと、イデアを盲信する一派だった。
自分はイデアじゃないと主張するローズだが、
「だから許せないのですよ。」「イデア様のクローンを作るなど神への冒涜だ。」
と殺されそうになる。ESPシールドを付けているために対抗できない。
しかしイリヤが一転して身体を張ってローズを庇い、散弾に倒れるのだった。
「・・・やっぱりあなたはイデア様に似ていますよ。」
王宮の異変に気付いていた英里は、リリカとともに王宮に乗り込み、
リリカがESPのロックキーを持ち出し、ローズは力を解放して事態を収める。
ローズに頼まれ英里が執刀し、イリヤは一命を取り留める。
「あなたはイデア様の命令しか聞かない人でしたね。」とのイリヤの言葉に、にっこりと笑う英里だった。

44 名前:空の帝国III −空賊キッド−[sage] 投稿日:05/01/27 21:08:38 ID:???
またもイデアの死体が盗まれ、その捜索をローズがすることになる。
犯人は空賊の大男・キッド。
下町に詳しいリリカと情報収集に乗り出すローズだが、酒場で顔を見られて店は大混乱。
そこに現れた美女にローズは攫われてしまう。彼女はキッドの恋人・アヤ子。
キッドはイデアを憎んでいたと言う。頬の傷はイデアに付けられたもの。
しかしローズの弱さにキッドは怒り、ローズをイデアとして裏取引しようとする。
ローズを買おうとした男は、キッドに金など払うつもりはないとキッドの空飛ぶ船を砲撃。
石油地帯に船が墜落しかかるところを、ローズが火事場の馬鹿(超能)力で大惨事を防ぐのだった。
そして、本当はイデアのことを好きだったんだろと指摘。
キッドは、イデアの強さに恐れそして憧れていたのだ。
「ローズがイデアより強くなるまで殺すのは保留にする」とキッドは言う。
イデアの死体は通称"右目"という右目しかない男に売ってしまったらしい。


***
この辺でちょっとおさらい

ローズ・・・イデアのクローンの中で唯一人ESPを発揮し、生き延びた。
      身体年齢は15,16だが、実年齢は1歳。リリカが好き。
リリカ・・・元々は孤児で英里と共に暮らす15歳の小柄なチャイナ服の美少女。
     見た目に反して鞭を握らすと危険人物。唯一英里にだけは絶対忠誠。
英里・・・10歳で医学博士となり18の現在では遺伝子学の第一人者という奇才。
     帝王イデアと親友であると共に、彼にとってイデアは絶対的な存在。
イデア・・・世界統一させた後突然死した帝王。誰に聞いてもどこをとっても万能で
      ESPも持っていた人間離れした人物。その出自と死は謎に包まれている。
イリヤ・・・イデアの元秘書官。ローズを殺そうと画策するが、彼の中のイデアを見て寝返る。
      現在はローズに対して絶対的忠誠を誓っている。
キッド・・・空飛ぶ船を根城に活動する義賊の頭。2Mもの大男だが過去イデアに辛酸を舐めた。
      何かと味方になってくれている。下町の人気者だが中身は子供のような男。

46 名前:空の帝国IV −神の名前−[sage] 投稿日:05/01/27 21:30:08 ID:???
右目が無法都市ディスオーダにいるとの情報を手にしたローズはそこへ行くことに。
ディスオーダは、リリカが英里に引き取られる以前暮らしていた場所で、
そこはイデアが世界統一後も唯一光の当たらなかった場所。

リリカを好きなローズだが、リリカは英里が好き。
ローズは、英里がリリカを好きにならない理由を英里に聞くと
「イデアがリリカを好きだったから、リリカは駄目(自分の対象ではない)」とのこと。
イデアは以前お忍びでディスオーダに出かけたときにリリカに会ったことがあるらしい。
自分がイデアと同じ人を好きになったこと、英里がローズにリリカを好きになるよう仕向けたことに
気付きショックを受け英里を責めたて、ローズは王宮を飛び出し一人ディスオーダへ。

英里は右目と逆で左目しかなく、英里の右目は特殊な義眼である。
本来の右目はイデアを身を持って助けた人間にあげたのだと言う。
彼は英里の右腕の助手だった。そして彼の恋人はイデアの護衛の一人だった。
イデアが暗殺されかかったとき、イデアを助けようとして、彼女は命を落とし彼は両目を失明した。
イデアを助けた褒美を聞かれ、男はイデアも彼女も綺麗だと言っていた英里の目を求める。
その男が「右目」だったのだ。

「イデアが死んで、なんのために彼女が死んだのか判らなくなった。」
イデアが死んだせいで恨みが増したとローズに語る右目。
イデアの死体は危険だ。なぜなら・・・――――クローンの材料となるから。
そうしてまた神が一人生まれた。
ローズは心の整理をつけ、王宮に戻る。

53 名前:空の帝国V −新帝イデム−[sage] 投稿日:05/01/27 23:40:05 ID:???
>>46の続き

英里は右目が新たなクローンを作り、いずれ城が奪われるであろうことを予見する。
そして自分は「イデア」の味方だから、どっちの味方にもならないとローズを牽制。
その時が来たらイデアの遺産を探すよう示唆する。

予見通りに右目は他国の王・ヒンメルに取り入り、クローン・イデムを連れ、王宮に急襲。
冷酷なイデムに歯軋りする英里だが、イデアのクローンには逆らえないと言う。
「だからリリカは好きに動いて、僕の代わりに。」
その言葉の真意を受け取り、ローズ救出に向かうリリカ。
圧倒的な能力を持つイデムに、ローズは城からはるか下の海に落とされてしまう。
リリカはローズの無事を祈りながらイデムに対抗する。
ESPのシールド阻まれるも、隙をついて毒針をイデムに刺すことに成功。
形勢は逆転しイデムを倒そうとするが、現れた右目の麻酔銃の前にリリカは倒れる。
同じクローンでありながら、ローズの方を選び助けようとしたリリカをイデムは不可解に思う。
英里はイデアの遺産のある場所を教える代わりに、城の人間を解放するよう要求する。

ローズは浜に打ち上げられたところを、近くの洋館の主"伯爵"に助けられた。
伯爵はイデアの友人で、生前イデアがローズのことを予言していたとのこと。
イデアの遺産を探すために案内された洞窟は罠だらけで、しかも時間ごとに構造が変わる。
罠に引っかかったり、ヒンメル達が伯爵を人質にしたりしながらも最奥へ着くローズ達。
そこにあったのは王冠だった。それを手にした瞬間、光を浴びてローズは倒れる。
王冠を手にしたヒンメルは意外とつまらないものだったと呟く。
そして王宮を乗っ取った彼らは、戴冠式を設け新帝としてイデムを即位させる。
しかしイデアの遺産とはローズの受けた光のことだった。

***
右目・・・元は英里の助手。イデアのせいで恋人を失い、復讐を企みイデアのクローン・イデムを作る。
     右目というのは通称。彼の右目は英里の目である。イデムを作った目的は後々・・・。
イデム・・・右目に認められようとイデアに成りきろうとするクローン。なぜか最初から高い能力を持っている。
ヒンメル・・・砂漠の国エンデの王。裏の世界に通じている。右目と組んで王都を乗っ取る。

55 名前:空の帝国VI −ニセモノの恋−[sage] 投稿日:05/01/28 00:06:00 ID:???
イデアの後継者から、一転して追われる立場になったローズ。
リリカが英里にべったりなことに不貞腐れるローズは、
空賊キッドに誘われ自らに掛けられた賞金を奪おうを画策する。

時同じくしてリリカは、ブラッディという殺人用アンドロイドに攫われ王宮へ。
リリカを切望したのはイデムだった。彼はリリカがイデアの想い人だったと聞き、
イデアに成りきるためにリリカを求めたのだった。
「イデアがリリカを好きだったなら、私もそうならなくては」と言うイデム。
右目は勝手な行動を取るイデムを諌めるが、ヒンメルはイデムに取り入ろうと考える。
復讐以外に全く野心のない右目に、ヒンメルは愛想をつかしているのだが
イデムは右目の言うことしか聞かないからである。

賞金奪取に失敗したキッドとローズは王宮内を逃走中、リリカが捕まっているのを発見。
一旦退避したローズは、メイドとして女装し城に再潜入。
リリカは英里に思いをはせるが、同時に自分を引き取った英里に対し初めて不信感を抱く。
リリカを救出したローズに、英里の元へは帰れないとリリカはぐずるが、
結局、キッドの船で迎えに来た英里の手を泣きながら取るのだった。
イデムはどうしてもイデアになりたいから、リリカを手に入れると言う。

***
伯爵・・・イデアの友人で城の近くの洋館に双子の妖精と共に住んでいる。
      見た目は若いが実は歳を取りにくい体質なだけで、相当な年齢らしい。
ブラッディ・・・ヒンメルに使われる殺人用アンドロイド。元は人間であったらしい。
        その時の記憶は隠蔽されているが、時折フラッシュバックに苛まれる。

途中省略したキャラとか。
ダスト・・・王宮の科学者で、英里の研究を勝手に持ち出しローズを作った人。
キリー&キアラ・・・伯爵と共に暮らす双子の妖精(というかキメラ)。見た目は可愛いが残忍。
            過去虐待を受けた経験から、伯爵とイデアを除く他人を信用しない。
アイリーン・・・右目を慕う少女だが、あまり報われてない。ディスオーダ通らしい。
ミア・・・王宮のメイドでイデムを想う少女。リリカに嫉妬する。

56 名前:空の帝国番外編 −僕たちの時間−[sage] 投稿日:05/01/28 00:43:00 ID:???
イデアのことを周りの人に聞きまくるローズだが
誰の話を聞いても本当のイデアについて聞いたような気がしない。
しかし英里にだけはイデアのことを聞かないローズをリリカはからかう。
夜、眠ろうとするローズの元に訪れ、勝手にw語り始める英里。

英里がイデアと出会ったのは英里が10歳の時だった。
彼は優秀な子供の集まる施設に幼児期に超高額で売り飛ばされた天才児で
医学博士の称号を取った後、施設から逃れるため、ありとあらゆる利権を振り切り
遺伝子学の権威、ルービック=リッジウェイの養子となった。
優秀さから周囲を蔑む英里に、助手の絵理子はつい「売られた子供」と暴言を吐いてしまう。
その言葉に泣いているところをイデアという少年に出会った英里は、
彼が治癒能力を持っているのを見る。
その後、絵理子と仲直りした英里だが、前後してリッジウェイ博士は倒れ
英里は助からないことを知りながら足掻いていた。
イデアならなんとかできるのでは、と思う英里だが一向にイデアは姿を見せない。
そしてリッジウェイの死後、英里の前に現れたイデアに、英里は怒る。
ナイフで切りつけ、治癒能力を引き出させようとするが、傷が深かったため中々治らない。
その傷を見て謝る英里。イデアは、自分にリッジウェイは助けられなかったと言う。
正体を問う英里に「君は自分が何者は知っている?僕は知らない。」と言うイデア。
イデアには未来が見えるらしい。
イデアは三年後に世界で遊ぼうと言い、英里の前から姿を消した。
そして三年後、イデアは支配者として英里の前に現れ、世界統一を始める。

話の間耳を塞いでいたローズだが、しっかり聞いていたらしい。
好きに解釈するように言い残し、英里はリリカとともにローズの部屋を後にする。
真実は闇の中・・・。

57 名前:空の帝国VII −目覚めの鳥−[sage] 投稿日:05/01/28 00:51:54 ID:???
キッドの空賊船をブラッディが急襲。
応戦するローズだが、船の上から一人落ちてしまう。
木にひっかかり助かるが、エメラルドの谷に住む少年ベリルらに捕まる。
顔を隠すローズが信用を得られるはずもなく拘留されてしまうが、そこに追手が現れ、
ベリルの父ダリルは息子とともにローズを身を挺して逃がすのだった。
ダリルはイデアの知り合いで、ローズがクローンであることに気付いていたのだ。
ローズにそんな価値はないと、ベリルはローズを憎む。

その頃イデムは、王宮内に安置されているイデアを消そうと考えていた。
彼は右目に認められたいのだが、能力を使わないよう言われている上、体調が思わしくない。
遺産もローズの手に渡ってしまい、焦りを感じている。
イデアを消せば、自分がより貴重になると英里の入れ知恵で、言いつけを破り棺桶を開けた。
しかし中を見て絶望したイデムは王宮を飛び出してしまう。

ベリルに刺され、深手を負ったローズは英里にきついことを言われ落ち込むが、
リリカは英里がローズを気に入っているのだと諭す。
そこへヒンメルの追手が現れ、リリカとローズは捕まってしまう。
情報を提供したベリルだが、賞金を手にすればそれを狙われ殺される。
そのことに気付いたローズは、リリカとベリルと引き換えに
怪物が飲み込んだらしいエメラルドを取ってくるとヒンメルに約束。
なんとかエメラルドを取ったローズだがそこへ様子のおかしいイデムが現れ、
力を使い果たしていたローズはその場に拘束されてしまう。
三日で生物は皆死ぬと言われるその場所で、ローズは生き続けていた。
一羽の鳥が彼に水を運び続けていたのだ。
イデアは生前多くの鳥を従わせていたという。
ローズには一匹・・・。
城を勝手に脱出したリリカをブラッディが助けたり、ベリルに認められたり色々あって
ローズ達は英里の元へ戻る。

58 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:05/01/28 01:13:04 ID:???
なんか和風の名前だったり西洋人風のファンタジー風の名前だったり
クローンや遺伝子技術があったり妖精が居たりESPがあったり
世界観に節操がないな

59 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:05/01/28 01:47:08 ID:???
>>58
色々省略しているので判りにくいのもあるかも・・・。
妖精や怪物は、色々な生物の違法な遺伝子操作の結果生まれた生物
・・・ということになってます。
後、イデアは超万能でどう考えても人間じゃないので、なんでもありらしい・・・。


88 名前:空の帝国VIII −鏡のヒビ−[sage] 投稿日:05/01/29 03:17:31 ID:???
>>57の続き

ローズと再会したイデムは、ローズに仲間にならないかと持ちかける。
そして自分達以外のクローンを作れないよう製作者を殺さないかと。
戸惑うローズに、イデムは「イデアが生きている」と真相を告げる。
それなら自分に存在意義などないと絶望したローズは、リリカ達の前からイデムと姿を消す。

王宮に潜り込んだリリカはそこで英里を見て驚く。
イデアから離れられないから王宮に戻ってきたのだと英里は言う。
真実を聞き、イデアが生きているのになぜローズを作ったのかと英里を責めるリリカ。
自分も嫌だったんだと言う英里に別れを告げ、リリカはローズの元へ駆けつける。

愛憎が裏返り、右目を憎むイデムは右目の居場所を突き止める。
完全にヒンメルから離反した右目達は潜んでいたが、
イデムには本人の気付かぬうちに発信機がつけられており、追手に見つかる。
右目を嫌いきれないイデムは、結局右目を助けようとして銃弾に倒れた。
イデムのESP能力が高かったのは、右目が無理に身体をいじっていたせいだった。
右目から離れて久しかったため、投薬を受けられずに弱っていたイデム。

右目のために右目の嫌うイデアにならなければならなかった、とイデムは告白する。
そんな自分が右目に好かれるはずはないのだと。
それでもイデムは自分の存在価値を見出すために、イデアになろうとしていたのだ。
なぜ右目が死んだ恋人のクローンではなく、憎むイデアのクローンを作ったのか。
どう作っても別人になってしまうことを知っていたからである。
そして自分の作ったクローンにイデアを求めることで復讐をした。
これほどつらいことはないから。
とうとう自分は最期までイデアにはなれなかったと言い、息を引き取るイデム。
しかし最期に右目に「イデム」として認められた彼を、ローズは羨ましく思うのだった。

ローズは王宮に戻って真実を見ようと決意する。

89 名前:空の帝国IX −らせんの花−[sage] 投稿日:05/01/29 03:21:09 ID:???
イデアのもとへ辿り着いたローズは恐る恐るイデアを見る。
そこには自分と同じ顔の、髪の長いイデアが眠っていた。
イデアを見ても会ったことを思い出さないと言うリリカの背後でイデアが突如目覚める。
イデアと話し、ようやくかつてイデアに会ったことを思い出すリリカ。
感慨深げでどこか悲しげな英里。
イデアはこの世界に同じ人間は二人もいらない、と言う。
そしてイデアは自分の見た未来は絶望で、いずれ世界が滅ぶことを示唆する。
イデアは万能でなんでもできた。しかしそれ故に何も出来ない存在でもあるという。
世界に対する執着を失い、世界が滅びるのを待つだけ。
イデアが何をしても、世界は滅ぶのだ。
ならばそんな絶望の未来を見る自分を消してしまおう。
それがイデアの出した答えだった。ローズはイデアよりずっと力が小さいが
彼は世界に執着し、自分にはない希望を持った存在だと言う。
そうしてイデアは全てをローズに渡して本当に消えた。
だから嫌だったんだと英里は涙を流し、直後失踪する。
ローズとイデアの攻防を見たヒンメルは、化け物と戦う気はないと、自国に撤退した。

一年後、ローズの戴冠式に英里は現れ、即位を祝う。
「世界で遊ぼう」
と英里を誘うローズ。
物語は回帰し、そこでストーリーは幕を閉じる。