神さまのつくりかた。/高田慎一郎
219 :神さまのつくりかた。 1 :04/04/10 11:12 ID:???
主要登場人物と主な用語説明

小春:一神殿で悪を祓う神として崇められてきた戦闘用の生神。戦御子(いくさみこ)と呼ばれている。
  遊風稜を倒すため一神殿で育成されている。主に風打ちと呼ばれる術で敵と戦う。
八歳(やつとせ):小春のお付の者。八歳の時から小春の元にいるがそれ以前の記憶が無い。
        神々の存在を見てとる能力が備わっている。
遊風稜(ゆせみ):小春が倒すべき相手と教えられてきた悪の御霊(みたま)。16の刃を操って攻撃をする。
        そして、本来は一神殿が祀るべき神である。
        小春が住んでいる周辺で起こっている自衛隊機や住民の行方不明事件の元凶。
都家弥十郎:清く正しい男女交際がモットーの剣道少年。
都家千鳥:弥十郎の姉。剣の修行の旅に出ていた。
藤宮治親:弥十郎の先輩。
羽成宣篤:阿曇八人衆の一人。阿曇八方流と呼ばれる流派の剣の使い手。
鴨井芥佐二郎(けさじろう):500年前の人狼狩りの際に妻と子を殺され自身も死にそうになるが工作栄によって生かされる。
             そして工作栄の支援を受けて遊風稜を神とし、阿曇一族の再興を目指している。
工作栄(にわさか):天御門に所属し、鴨井を支援している。小春と遊風稜は工作栄の能力をベースに天御門によって作られている。
阿曇(あずみ)一族:人狼の一族。500年前の人間の人狼狩りで大きく勢力を後退させたといわれている。
         そして現在は人狼の里に隠れ住んでいる。
阿曇八人衆:阿曇の中で選抜された者が修行の末に能力を得た者たちのこと。
一神殿:下界と天御門の狭間に存在する空間のこと。
天御門(あまのみかど):一神殿を指揮する組織。

220 :神さまのつくりかた。 2 :04/04/10 11:14 ID:???
ある日、女ばかりの空間である一神殿に嫌気が差した小春は男が見たいと理由で一神殿から脱走する。
神殿の女官総出で小春を捕まえようとするが、小春は見事に逃げ出し下界に降り立った。八歳は小春が逃げ出したことにショックを受けた。
一神殿の長老は八歳に小春に必要なものを渡し、小春のそばに付くように言った。そして八歳も下界に降り立った。
一方、下界に降り立った小春は男がいる下界を満喫していた。その一方で男(鴨井)と魔物の影が小春を見ているのであった。

街をうろついていると小春は2人の男にナンパされた。小春は喜んでその男たちについて行こうとした。
しかし、そこを剣道の稽古の帰りに通りかかった都家弥十郎がナンパした男達を追い返した。
そのことに納得のいかなかった小春は帰ろうとする弥十郎を呼び止めた。そして弥十郎とケンカになった。
一緒にいた治親とその友達が2人のケンカを止めた。そして治親は妙な服装をしている小春に何者かと聞いた。
小春は「神さま」と答えた。3人「はぁ?」
その時八歳が小春を見つけ、小春の元に駆け寄って必要なものを渡そうとしたが男嫌いの八歳は小春の後ろに隠れてしまった。
その様子を遠くから見守る鴨井は言った。「さあてあなたの初陣ですよ…小春様」そして小春たちの元に魔物が出現し、小春を襲おうとした。
この魔物は八歳が言うには遊風稜の魂から造りだされる下等魔獣の「無尽(つくな)」で、土塊で出来た傀儡とのこと。
色々あったが小春はどうにか無尽を倒した。戦いの様子を見ていた鴨井は「…これからが楽しみですね小春様」と言い姿を消した。
そして、小春と八歳は一神殿が用意したマンションに暮らすこととなり、小春は弥十郎と同じ高校に通うこととなった。

ある日八歳のいるマンションに一神殿から武器などの荷物が届いた。そして弥十郎と治親を呼び、2人に刀を渡し一緒に遊風稜と戦ってくれるよう頼んだ。
弥十郎は戦うことにしたが治親はそれを断った。
弥十郎達が帰った後八歳は届いた荷物を整理しながら遊風稜の事を隠してる一神殿のやり方に疑問を持った。そしてどんな事をしてでも小春を守ることを決意する。
一方鴨井は仲間と連絡を取り遊風稜の行方を捜していた。そして鴨井は新たな刺客を小春の元へ送った。

221 :神さまのつくりかた。 3 :04/04/10 11:16 ID:???
ある日の放課後、小春は学校で治親に会った。そして一緒に学校の外に出た。その時小春は怪しい気配を感じたので治親と別れ学校の裏へ行った。
裏へ行き小春は「おまたせ、いいかげんでてきたら?」と言った。すると小春の周りに無尽が数体現れた。
そして八歳から渡された戦装束(いくさしょうぞく いわゆる戦闘服)に着替える道具で小春は戦装束に着替えた。そして小春は無尽を1体倒した。
この戦いの騒ぎで野次馬の生徒が来たので小春は学校の外へ移動した。そしてこの様子を鴨井は見ていた。
その頃教室に具足をまとった男が現れた。宣篤は弥十郎に小春の居場所を聞こうとした。
宣篤が言い終わる前に弥十郎は八歳から渡された刀を抜きながら言った。「戦神子なら帰ったばい」「お前、遊風稜の手のものか?」
そして宣篤も刀を抜いて言った。「神の子を守護するものか…面白い」
2人は刀を交えたが弥十郎は宣篤に斬られてしまいそして倒れた。そして宣篤は小春を捜すために教室を出て行った。

一方八歳は思念妨害術(バリアみたいなもの)のため空間上から小春の反応が見えなくなってしまったので小春を捜しにマンションを飛び出した。
その時、学校から帰ってきた治親に会った。治親に小春の居場所を聞こうとしたが、何でも無いと言って走り去ろうとした。
しかし治親は八歳を引きとめ八歳と一緒に小春を捜しに行った。

小春の住んでいるマンションの近くまで移動したところで無尽は突然合体した。
合体した無尽を小春は攻撃したが、無尽は硬くなっていて攻撃が利かなかったのでとりあえず逃げた。
物陰に隠れて対策を考えていた時、宣篤が小春の元に現れた。しかし、宣篤は小春の顔を知らなかったので小春は難を逃れた。
小春が去った後、鴨井が宣篤の元に来て小春の写真を見せた。それを見て宣篤はへこんだ。

250 :神さまのつくりかた。 4 :04/04/11 15:10 ID:???

小春が無尽と戦い続けている時に、不意に女の子(大苑真由子)が現れた。危険なので真由子をかばいながら逃げた。
そして真由子を離そうとするが縄跳びが絡まって離れない。
それでも無尽は攻撃するので仕方なく真由子を抱えたまま風打ち第三座「貫(ぬき)」を放った。
(ちなみに風打ちは表と裏それぞれ第十三座まであり、
様々な性能がある。詳しい説明は省略します。まだこの時点で小春は第一座から第三座までしか使えませんが。)
攻撃は無尽に当たり無尽は土へと返った。しかしその反動で小春の目が見えなくなってしまった。
小春は風打ちを放った時だめにしてしまった縄跳びを弁償するためにコンビニへ行った。そこで再び宣篤に出会った。
刀を抜いた宣篤の殺気を感じたまだ目の見えない小春は逃げようとする。その時、弥十郎が宣篤に斬りかかる。
しかし、深手を負っている弥十郎は倒れて冷たくなってきた。それを見て小春は泣いた。そして小春が泣いたことで思念妨害術が解けてしまった。
その時、思念妨害術が破られたことを感じた鴨井は遊風稜に小春の存在を気づかれてしまうと言った。
そして小春を捜していた八歳は思念妨害術が解けたことで小春の居場所が分かるようになったので小春の元へ向かった。
小春の周りで突然爆発が起こった。そして爆発の向こうには遊風稜がいた。
視界が元に戻った小春の元に遊風稜が襲い掛かってきた。小春はなす術もなく遊風稜にボロボロにされた。
遊風稜の刃が小春の腹を貫く。小春の血を見て遊風稜は「お…お姉ちゃ…」と言った。そして遊風稜は立ち去った。
廃墟と化したコンビニに八歳と治親が着くと、倒れている真由子と血まみれの小春と弥十郎がいた。
一方、宣篤は遊風稜と接触したショックで気絶して狼の姿になっていた。そして気が付くと鴨井の元にいた。

251 :神さまのつくりかた。 5 :04/04/11 15:11 ID:???
小春と弥十郎は八歳が一神殿から持ってきた薬草によって傷も塞がり、無事復活した。
真由子も頭を打っただけで大事は無かった。真由子が八歳に駆け寄り抱きついた時、八歳は妙な感覚を感じていた。
弥十郎たちを帰した後、八歳は遊風稜の事を聞き出すために一神殿へ戻ろうとする。
しかし、一神殿の入り口は固く閉ざされていて八歳は戻ることが出来なくなった。
八歳のいない間小春は、一神殿からの道具がしまってある部屋に入り新しい戦装束を見つけた。そしてその新しい戦装束を着て飛行の練習を始めた。
そのころ鴨井は宣篤と小春の偵察を行っている安曇八人衆の一人小刀禰(ことね 禰の字は本当はネではなく示)とともにアジトへ向かっていた。
そしてアジトの周りには狼の姿の安曇の者が集まっていた。
また、弥十郎は学校の剣道部をやめ小春を守るために一人トレーニングをしていた。その時、修行の旅から戻ってきた千鳥に出会った。

千鳥も小春たちが住んでいる部屋に一緒に住んだ。その間に千鳥が弥十郎に剣の稽古をつけたり、八歳と治親をくっつけようと千鳥が頑張ったりした。
その一方で鴨井が再び動き始める。鴨井は新たな刺客として安曇八人衆の一人である十八騎(とどろき)景経を送った。

252 :神さまのつくりかた。 6 :04/04/11 15:12 ID:???
小春と真由子は一緒に街に繰り出して買い物へ行った。その途中剣の稽古へ行く途中の弥十郎と千鳥に会った。
その時、突然小春たちがいる近くの電話ボックスのガラスが割れ、針手裏剣が飛んできたので小春たちは身構える。
通行人に向かって針手裏剣が飛んできたので小春は通行人を助けた。
しかし、通行人は小春に襲い掛かった。その正体は無尽が化けていたものだった。
小春を襲う無尽を千鳥が斬り捨てた。そして千鳥は出て来いと言った。
すると小春たちの前に景経が現れた。小春は戦装束に着替えた。そして景経は小春に襲い掛かった。
小春を守るため弥十郎と千鳥は景経の前に立ちはだかる。しかし千鳥は景経の仕掛け腕の武器によって斬られてしまうが服だけで済んだ。
その時謎の化け物3体が通行人を倒し、真由子を連れ去ろうとする。
化け物の正体は八歳がマンションから遠隔操作している傀儡「御影三使(みかげのみつかい)」であった。
御影三使は無尽を見てとる能力があるので御影三使の力を借りて弥十郎と千鳥は無尽を倒し始めた。
そして小春は景経と戦う。景経は防戦一方であったが、この戦いを見ている鴨井と工作栄の協力によって小春は結界の中に封じ込められてしまう。

弥十郎と千鳥は八歳の御影三使の協力で順調に無尽を倒した。しかし御影三使が突然その動きを止めてしまう。そして2人の前に宣篤が現れ、弥十郎と宣篤は再び剣を交えた。
そのころマンションでは御影三使を操作するのに八歳の体は負担がかかっていて倒れてしまった。その時八歳の元に小刀禰が現れた。
そして、小刀禰は御影三使を操作するための魂増幅器を破壊しようとした。八歳はそれを止めようとするが小刀禰に倒されてしまう。
(ちなみに御影三使を操作するのには魂増幅器が必要である)
小刀禰は八歳に言った。「ここで死ぬわけにはいかないでしょ。八歳さん」
その時異変を感じた治親がやって来た。

結界に封じ込められた小春は何かが崩れる音を聞いた。それは小春の後ろの地面が崩れる音であった。
前方から景経の攻撃をかわしつつ崩れる地面から逃げ続けた。そしてしばらくたって工作栄が結界を解除した。
そこは空中であった。空中に投げ出された小春は地面に向かって落ちていった。


空中に投げ出された小春は何とかして空を飛ぼうとした。しかし小春は飛ぶことが出来ない。
(ちなみに空を飛ぶためには風打ち第七座「駆(かけ)」をマスターする必要がある)
空中ではなおも景経が攻撃をし続ける。攻撃を何とかかわした小春であったが地面に叩きつけられそうになる。
もうだめかと思われた時、小春は空中を飛ぶことに成功する。
景経が小春に攻撃を加えるがパワーアップした小春にあっさりとやられてしまった。

マンションでは治親が小刀禰に向かっていった。しかし治親はやられてしまう。
そして小刀禰は魂増幅器を破壊してマンションから逃げた。しかし魂増幅器は完全に破壊されていなかった。
そして小刀禰と入れ替わりに小春が帰ってきた。

弥十郎と宣篤は刀を交えていた。無尽と戦っている千鳥が隙を見て宣篤に斬りかかる。宣篤の刀はへし折れてしまった。
それを見た弥十郎は刀を捨て素手での戦いをする。そして弥十郎のアッパーが宣篤に入り、宣篤はKOされた。
倒れた宣篤は狼の姿になってしまった。千鳥は怪我をした弥十郎と狼の姿の宣篤を連れてマンションに帰った。

小春は宣篤に何故自分達を襲うのかを聞いた。そして、鴨井のやり方に疑問を持ち始めた宣篤を解放した。
小春はアジトに向かう宣篤を尾行する。それをさらに八歳の支援で弥十郎と千鳥が尾行する。
宣篤が安曇のアジトに着いた。そして宣篤は鴨井に疑問を投げかけた。
すると一緒にいた安曇八人衆の一人、土門一角が宣篤を斬りつけた。
土門は宣篤に止めを刺そうとする。その時小春が来て土門を倒した。そして小春と鴨井は初めて出会った。
その時工作栄が現れた。工作栄の力の前に小春はなす術が無かった。
やっと居場所を突き止めた弥十郎と千鳥は小春を護るため工作栄の前に立った。しかし工作栄は姿を消した。
また、鴨井は宣篤に向かって言った。「あなたの信じる道で安曇をお救いなされ」そう言って鴨井は姿を消した。
こうして宣篤は小春たちの側につくこととなった。

253 :神さまのつくりかた。 7 :04/04/11 15:13 ID:???
学校の終業式の日小春と千鳥と弥十郎が家に帰る途中、真由子が遊風稜を連れて現れた。
遊風稜は食べ物が欲しいということなので近くのコンビニに行った。その途中買い物中の宣篤に会い一緒になった。
コンビニに着いたとき前に小春をナンパして来た男が遊風稜をナンパしようとした。
弥十郎はナンパを追い返そうとするが、男はナイフを取り出し弥十郎を刺そうとするが弥十郎はその刃を手でつかんだ。
それを見て男は逃げ帰った。しかし弥十郎の血を見た遊風稜は光を放ち、小春、弥十郎、宣篤、真由子が消えてしまった。

遊風稜の精神世界に迷い込んだ小春と弥十郎、宣篤、真由子は離れ離れになってしまった。弥十郎達は遊風稜の直霊(なおひ)に出会った。
直霊が言うには今の遊風稜の心は直霊と曲霊(まがつひ)に分かれてしまっていて、今暴れている遊風稜は曲霊の仕業との事。
その時真由子がなぜか曲霊を鎮めるための生贄として捕らえられていた。弥十郎、宣篤、直霊は真由子を助けに向かった。
この犯人は工作栄が送ってきた安曇八人衆の太楽と郷之丸であった。この2人は弥十郎たち(後で小春も合流した)に倒された。
そして遊風稜と小春は出会った。(ちなみに遊風稜の体は小春たちの住むマンションにいる)
直霊が小春に曲霊の居場所は遊風稜の精神世界にある大鳥居にいるとの事。小春たちは曲霊を倒すため大鳥居へ向かった。
大鳥居には巨大なしめ縄があり、真ん中で切れていた。このため遊風稜の心が2つに分かれたしまったのである。
そこに、戦闘機1機を連れて曲霊が現れた。

小春は戦装束に着替え戦闘機と曲霊に向かっていった。直霊は注連縄をつなぐために大鳥居に向かった。
曲霊は小春に向かってミサイルを放つが外れる。そして小春は風打ちを放ち戦闘機を撃ち落とす。
その時、小春は突然結界に捕らえられてしまう。それを見て直霊は言った。
「見せてあげる。遊風稜の今までの悲しみを苦しみを小春ちゃん、あなたに…」

254 :神さまのつくりかた。 8 :04/04/11 15:14 ID:???
小春が気付いた時には遊風稜の記憶を見せられていた。遊風稜が生まれた時の一神殿を。
そこで遊風稜が小春の妹であることを知ることとなる。
そして時間が進み遊風稜が1歳のとき、初めて母親の御由(まゆ)と会える「初召の祝い」が行われた。
(何故今まで会えなかったと言うと、出産の際の出血によって赤ちゃんを汚すから)
その時、御由の前に工作栄が現れた。そして自らの腕を傷つけ、その血を遊風稜に浴びせた。
血を浴びた遊風稜は突然成長し暴走を始めた。遊風稜は周囲の建物を破壊した。
工作栄を倒すために近衛督(近衛巫の隊長のこと)の御髪桧(みくしえ)が斬りかかるが工作栄に逃げられてしまう。
そして、血で汚されてしまったため清泉苑(初召の祝いが行われている場所)と東の飛稜院(遊風稜が育った場所)を朱興殿ごと一神殿から分離し、
近衛巫(近衛部隊)は一度下界に降り工作栄を追撃することとなった。
その後天御門から一神殿に命が下った。小春を戦御子として育成し、遊風稜を討つ命令を。

小春は現実に戻った。そして遊風稜は直霊と曲霊が融合し小春に向かって言った。「私はずっと独りぼっちだったのに」
小春は遊風稜の攻撃を受けながら言った。「遊風稜はずっと寂しかったのね」
それを聞いて遊風稜は言う「安っぽい同情を支払うなぁぁ」
そして遊風稜の刃が小春の腹を貫く。刃に貫かれながら小春は言った。「私達…けんかばかりじゃ…お母さん悲しむよ」
地面に落ちた小春の元に弥十郎たちが駆け寄る。地上に降りた遊風稜も小春の元に向かおうとする。
真由子は「だめ!」と立ちはだかる。そして遊風稜は「私はただ…お姉ちゃんがうらやましかっただけなの…!!」と言い泣いた。
そして失踪した人々が元の世界に戻された。マンションに戻った小春が気付いた時には遊風稜が傍らで眠っていた。

322 :神さまのつくりかた。 9 :04/04/12 22:56 ID:???

安曇のアジトでは八人衆をはじめとして安曇の者達が集まっていた。安曇の者は待機しながらにうずうずしていた。
その時安曇八人衆の隠(なばり)拓磨と十八夜(かなぎ 一応言っておきますが女です)が現れた。
そして拓磨は遊風稜は一神殿の元にいると言い、その情報は工作栄が隠していると言った。
そして工作栄から分かれるべきではないかと言った。安曇の者達は沸き立った。

(この辺から一神殿がらみの事件を追いかける記者の柴本が登場したり、
一神殿の巫女で自衛隊員の戸田が現れたりしますがややこしくなるので省略します。あと、この戦いで自衛隊も動いています)

街では空が突然暗くなり、上空から音が聞こえてきた。そして上空に一神殿の姿が現れた。
一神殿が現れたのを受けて小春たちはあわただしく戦いの準備を始めた。
また、安曇のアジトでは上空の一神殿を攻撃するために拓磨が安曇の者達に体に貼ると飛行可能になる符を配った。
それを見て安曇の者達は一神殿を攻めることを決意した。

そして決行の日、安曇の者達は拓磨が指示した場所につき攻撃を待った。その時、一神殿から兵が降りてきた。
先を越された安曇側は空中に飛び上がり攻撃を始めた。
そして街を歩いていた小春は異変を感じ駆け出した。
また、別の場所にいた弥十郎も友人の原付を借り異変の起こってる先へ向かった。
それを見ていた工作栄は言った。「やはり読み通り天御門の命に背くか…」

325 :神さまのつくりかた。 10 :04/04/12 22:59 ID:???
小春も異変の先へ駆け出して行き、一般人がいなくなったところで戦装束になった。
その時、白駒陵守(しらこまのみさぎもり 工作栄が出す傀儡)が現れた。
小春はやられそうになるが突然白駒陵守がやられてしまう。
白駒陵守を倒したのは先の事件で地上に降り立っていた近衛巫のメンバーだった。
そして千鳥は言った。御髪桧が産んだ子が自分で、その後弥十郎を生んだ後工作栄との戦いで命を落としたとの事。
また、千鳥は小春に言った。「お母さんが護れなかったぶん私があなたを護る!!」

マンションに一神殿の長老が訪れた。そして八歳に今までのことを謝った。そして長老は一神殿は天御門の指揮下から離れると宣言した。
一方弥十郎も異変の先へ向かっている途中、土門が自衛隊員を斬ろうとしていたのを止めに入り、そして土門と刀を交えた。

小春たちが白駒陵守を全て倒し終わった時目の前に拓磨と十七夜が現れた。千鳥は小春たちを先に行かせ一人で拓磨と戦った。
そして拓磨が連れてきている白駒陵守が千鳥に向かってきた。千鳥は全て倒す。
全て倒したのを見て拓磨は揺さぶりをかけた。「御髪桧の死が疑わしいことを耳にしても平静でいられるか?」
それを聞いて千鳥は動揺する。
また、宣篤も景経と戦っていた。しかし宣篤は景経を斬った。重傷を負った景経に宣篤は一神殿の薬草を与え助けた。

土門と戦っている弥十郎は互角の戦いをしていた。そして隙を見て土門に斬りかかる。しかし、物陰から矢が飛んで来て弥十郎に刺さった。
そして矢を放った安曇の者土門の制止を振り切り弥十郎に止めを刺そうとする。その時、小刀禰が現れた。
小刀禰は土門に自分が一神殿からのスパイだと言った。
土門は小刀禰を斬ろうとするが、小刀禰は倒れている弥十郎を連れて立ち去った。

そして上空にいる工作栄は「逆禊(さかみそぎ)」を始めた。マンションにいる遊風稜に異変が起こり始めようとしている。

327 :神さまのつくりかた。 11 :04/04/12 23:00 ID:???
琢磨と戦っている千鳥は拓磨の言葉を聞いて動揺し、攻撃に乱れが生じていた。
さらに拓磨は揺さぶりをかけるために御髪桧の姿に変身した。そのことに怒った千鳥は拓磨を斬る。
止めを刺そうとした時、拓磨は十七夜を呼んだ。
十七夜は千鳥に攻撃を加える。その時弥十郎を助け預け終わった小刀禰が現れた。
そして十七夜は拓磨を連れて立ち去った。

工作栄は逆禊を発動させた。マンションにいる遊風稜は暴走を始め、外に出て行き小春に攻撃を加える。
街中で戦うのが危険と判断した小春は上空に行った。

深手を負った拓磨は工作栄によって治療を受けていた。(拓磨は安曇を裏切って工作栄についている)
治療を終えた工作栄は遊風稜が完全に覚醒しないことに焦りを感じていた。そして工作栄は気付いた。
一神殿の者の刀がなまくらの刀だということに。(逆禊を完全に発動させるには血が必要である)
そこで工作栄は拓磨が安曇の者達に貼らせた符の力で血を流させようと術をかけた。
符を貼った安曇の者は突然血を流し始めた。そして遊風稜に対する逆禊が完成した。

328 :神さまのつくりかた。 12 :04/04/12 23:01 ID:???
完全に暴走した遊風稜は小春に襲い掛かる。そして小春は捕まってしまう。
もうだめかと思われた時、遊風稜の暴走が収まった。
工作栄は焦る。そして、街を見渡して言った。「一神殿め…味なマネを…」
その頃一神殿の術師部隊「朱の舞人」が逆禊を解消する術をかけていた。

小春はなぜ安曇の者達も助けるのか疑問に思った。その時長老が言った。一神殿の者達も人狼であると。
長老が言うには500年前人狼の一族の中から別れた上住(かずみ)一族がいて、
一神殿の女官達は純血の上住一族の者達であるとの事。
そして、小春が人狼を救う神だと信じて仕えてきたのだと。
また、狼に一番近い血統の小刀禰が安曇に潜入して八人衆に成りすましたと言った。
それを聞いた後、小春と遊風稜は工作栄を倒しに向かった。

その時、一神殿に天御門からの砲撃があった。それを見て小春と遊風稜は工作栄の元へ急いだ。
まず始めに遊風稜の攻撃が工作栄に直撃する。攻撃を食らった後工作栄は小春と遊風稜の廃棄処分が天御門より下ったと言った。
しかし工作栄の攻撃をかわし、小春と遊風稜の協力で工作栄を倒した。やられた工作栄は海上に墜落した。
なおも砲撃を受ける一神殿であったがその時、別の建物が出現した。それは以前に分離した御由のいる東の飛稜院であった。
東の飛稜院に護られながら一神殿は砲撃を避けるため空間転移を行った。

海上に墜落した工作栄はなおも逃げながら抵抗を続けるが小春と遊風稜が攻撃をする。
工作栄は天御門の計画を全てばらした。
それは小春と遊風稜を戦わせることで最終的に荒涼と化した地上に天御門が救世主として降臨すると言うものだった。
そして2人の攻撃を受けながら真由子が避難している体育館まで工作栄は逃げる。
真由子が小春たちの知り合いだと分かると工作栄は空間歪曲を起こし、真由子を時の狭間に落とした。
それと同時に八歳が以前の記憶を思い出した。そして自分が真由子であることを。

329 :神さまのつくりかた。 13 :04/04/12 23:02 ID:???
一神殿と安曇の戦いが終わり、拓磨は安曇のためにならないと言うことで鴨井に斬られたが、逃げ延びる。
そして十七夜によって治療を受ける。(ちなみに十七夜の血液の9割は工作栄の血液である。そのため工作栄と同じ治癒能力を持っている)
宣篤は千鳥、小刀禰、景経と共に安曇の行く末を考えるために旅に出た。
人狼の血を引いていると分かった弥十郎は、人狼の血の記憶を呼び覚まし能力を得るために、
安曇の禁断の修練の地「七里乾房(しちりけんぼう)」を管理する老人の元に修行の旅に出た。
真由子の母親は真由子と八歳が同一人物であると言うことを受け入れられなかったが、最終的にはその事実を受け入れた。
そして、自衛隊では一神殿と協力して天御門に対抗するための部隊が作られ、その隊長に弥十郎と千鳥の父平四郎が任命された。

天御門では新たな神を3体造っていた。そしてそのうちの一人火多流(ほたる)を小春の元へ向かわせた。

374 :神さまのつくりかた。 14 :04/04/14 20:08 ID:???

小春と遊風稜はある日、修行をしている弥十郎の元へ向かった。
そこで小春は弥十郎の修行の様子を見ていると、小春の後ろに火多流がいた。
火多流は小春に攻撃を加える。小春はそれをかわす。さらに火多流は攻撃を加える。小春は吹き飛ばされる。
その時弥十郎が近づいてきたが、火多流が結界を張っているためそれに気付かなかった。
火多流の攻撃はなおも続く。小春はボロボロにやられる。
その時、小春の様子に気付いた遊風稜が結界を破った。その時火多流の後ろに弥十郎がいたが、それに気付かず火多流は驚く。
そして火多流は弥十郎を襲おうとするが遊風稜がそれを止めにかかる。
そして小春も攻撃に参加したが2人は風打ち十三座「歪(ひずみ)」によって動きを止められた。
弥十郎も攻撃するが火多流の攻撃によって傷つけられる。しかし弥十郎はなおも向かっていき火多流に傷をつけた。
人の気配を感じた火多流は退散した。そして小春と遊風稜はものすごい勢いでマンションに戻った。
そして小春は一神殿の長老に強くなりたいと言った。長老は明日自分についてくれないかと言った。

その頃宣篤達は安曇の里につい、安曇の長老に面会した。そして宣篤は安曇の考え方を改めるように言った。

次の日、長老に連れられて行ったのは航空自衛隊の基地であった。そこの地下には先の空間転移によって移動した一神殿があり、
天御門との決戦に備え世界各国が協力してさまざまな研究が行われていた。
そこに御髪桧の残留思念がいた。そして小春は御髪桧についてパワーアップの修行を行った。

そして弥十郎は本格的に七里乾房に入った。そこには火多流の幻影が現れた。
七里乾房に入った修行者は精神と肉体が入れ替わり、本人が最も恐れる敵の幻影と戦い続けることとなる。
精神と肉体が入れ替わった弥十郎は何度も火多流の幻影に殺され続ける。しかし、何度もやられ続けていく中で能力が芽生え始めてきた。

火多流ともう1体の神、飛角見(ひよみ)がアメリカ軍と戦っていた。しかし圧倒的な力の前になす術が無かった。
そして生き残っている兵士に火多流は言った。「これからきっちり2年後日本時間の10月18日正午、天御門が総攻撃します」

375 :神さまのつくりかた。 15 :04/04/14 20:09 ID:???
天御門が約束した2年後のその日、マンションに安曇の里から千鳥達が帰ってきた。
しかし弥十郎はまだ修行から帰ってこない。

遊風稜がラーメン屋に行こうとする途中、街にあるビルが突然爆発した。爆発を起こした犯人は飛角見であった。
遊風稜は飛角見と戦う。その時偶然に取材に来ていた柴本がその様子をとらえ、それがテレビに映った。
街を歩いていた小春は街頭のテレビでその様子を見た。
そしてガレキの山の上で飛角見は柴本達のカメラの前で言った。
「今日が約束の日だったね!けど…本隊が到着したらこんなもんじゃすまないよ」
その時一神殿の「白の神兵」(いわゆる一般兵のこと)が飛角見を殺そうとする。
しかし飛角見は変わり身の術でそれを回避する。飛角見は言った。「今ここで殺してあげる」
その時小春がものすごい勢いで駆けつけてきて飛角見に一撃を食らわせる。そして小春と遊風稜は飛角見を攻撃をする。
そして自衛隊も応援に来た。それを見て飛角見はいったんその場を立ち去った。

この事件を受けて平四郎を中心として一神殿と自衛隊の作戦会議が焼き肉屋で開かれ、
天御門との決戦に向けての準備を行った。

その頃宣篤と小刀禰は安曇の者達をまとめるために鴨井にも協力してもらうように言った。
しかし鴨井はそれを断る。そして鴨井は「安曇に長き繁栄と栄光を…」と言って姿を消した。

406 :神さまのつくりかた。 16 :04/04/15 20:50 ID:???

そして作戦決行の日、一神殿は地上に降り立とうとしていた。しかし上空から大鳥居が現れた。
かわしきれずに大鳥居が一神殿の一部に突き刺さり、建物が壊れてしまった。

この大鳥居は天御門の結界「四維結界(しいけっかい)」であった。この結界の中心は小春の通っている高校であった。
学校にいる小春の元に火多流が現れた。火多流は小春のクラスメイトを攻撃したが、小春が戦装束に変身しクラスメイトを守った。
そして小春は戦いに向かう。

結界の外では遊風稜と空中遊撃部隊「縫(ぬい)」が天御門が送ってくる化け物と戦い、結界を破るため戦っていた。
化け物の攻撃により1人橘樹改(たちばなかい 空を飛ぶための乗り物)から落ちる。
そして化け物に殺されそうになったその時、修行から帰ってきた弥十郎が化け物を倒した。

一神殿の一部が結界内に入ってしまい、千鳥を始めとして一神殿の巫女の一部が結界内に閉じ込められてしまった。
その時、御髪桧の残留思念が千鳥の前に現れた。しかし、御髪桧の残留思念が底をついたため透明になりかけていた。
御髪桧は言った。「…弥十郎とお父さんによろしくね」
千鳥は言った。「んじゃね一つだけお願い…ギューってしてくれる?」
御髪桧は千鳥を抱きながら言った。「大きくなったね」
そして御髪桧は消えてしまった。千鳥は一神殿の巫女と共に天御門との戦いに向かった。
一方小春と火多流は上空で戦っていた。その時、弥十郎が結界の中に入っていくのが見えた。
火多流は押されていた。小春が火多流に一撃を食らわせそして言った。
「どうせ才能にあぐらかいて2年間何もしなかったんでしょ」

買い物から帰る途中の宣篤の前に天御門の兵と戦っている千鳥が来た。宣篤も千鳥達と共に戦った。
しばらく戦って、宣篤が天御門の兵を斬ろうとした時刀が食い込んだ。
もうだめかと思われた時、弥十郎が再び現れ天御門の兵を斬った。

結界の外では八歳達が結界を破る糸口を探していた。その時結界内との連絡が取れるようになった。
そこで千鳥は弥十郎の能力で術の中心を破ろうとした。
術の中心が見つかり弥十郎の精神エネルギーを弓矢にし術の中心を破った。すると結界は崩壊した。

407 :神さまのつくりかた。 17 :04/04/15 20:51 ID:???
結界が破れた後もなお遊風稜と縫は天御門の兵と戦っていた。その時電柱の破片が縫の一人陽兎見(ひとみ)に直撃する。
陽兎見は重傷を負って病院に運ばれた。そこには飛角見がいた。遊風稜が飛角見に向かい、倒し足蹴にして言った。
「私はお姉ちゃんみたく優しくないから手加減できないよ」
しかし飛角見はビルのコンクリートを変化させ化け物を出した。遊風稜も無尽を出し飛角見が出した化け物を倒した。
飛角見は驚く。遊風稜は言った。「昔から悪党ってのは手の内見せるのが早すぎんのよ。まったく、先を読めないんだからお子ちゃまは」

工作栄、拓磨、十七夜はビルの屋上から街の様子を見ていた。
工作栄は遊風稜の体に残る血の契約「赤不浄」によって戦況を混乱させようとしていた。
それを行う前に十七夜の力を蓄えておくために血液の交換を行った。
血液の交換を行っていいる間十七夜は子供の頃の事を思い出していた。

子供の頃十七夜は山菜取りの途中で崖から落ち、母親は死に十七夜は重傷を負いうなされていた。
次の日の朝十七夜は奇跡的に回復した。しかしショックで声が出なくなっていた。
十七夜を看病していた者が言う。「嫁のもらい手もなくなるだろうに…不憫な…」
しかしその場にいた拓磨が十七夜に向かって言った。「俺のお嫁さんになればいい」

十七夜の血液交換が終わり工作栄達が動き始めようとした時、鴨井が現れた。
鴨井は小春や一神殿に対し大きな借りを作ってしまったため、死んで返そうと言い、工作栄に斬りかかった。
工作栄は遊風稜に対して赤不浄を起こした。飛角見と戦っている遊風稜は動きを止める。
火多流と戦っている小春も遊風稜の異変を感じ取った。また、不利と感じた火多流は退却した。
小春は地上にいる弥十郎に気付いた。
そして弥十郎の元に向かおうとするが遊風稜の動きを止めた無尽が小春に向かって倒れ、小春は巻き込まれた。
朱の舞人は赤不浄を中和する。八歳たちと連絡を取り宣篤と千鳥は工作栄の元へ向かった。
鴨井は工作栄と戦っていたが拓磨と十七夜の妨害により押されていた。その時、宣篤と千鳥が到着した。
千鳥は言った。「助太刀するよオッサン」
工作栄の白駒陵守3体が2人を襲うがあっさりと倒されてしまう。
そして千鳥は工作栄達3人に向かって言った。「さあて…これで3対3やね」

408 :神さまのつくりかた。 18 :04/04/15 20:53 ID:???
小春を捜す弥十郎の前に戦っている遊風稜と飛角見がいて、戦いによる衝撃で周りがガレキの山になってしまった。
遊風稜は飛角見にやられていた。その時ガレキが動いた。小春かと思われたが土門であった。
そして流れで飛角見と戦うこととなり、弥十郎と土門は飛角見に向かっていった。

そのころ千鳥と十七夜、宣篤と拓磨がそれぞれ戦っていた。
また、鴨井と工作栄が戦っていた。工作栄は風打ち第十座「断(たち)」を放つ。鴨井はかまわず突っ込んでいった。
鴨井の左腕を犠牲に工作栄に一太刀浴びせた。工作栄は驚く。そして鴨井は言った。
「言ったでしょう死んで返すって。左腕などくれてやりますよ」
さらに鴨井は工作栄に襲い掛かる。工作栄は拓磨と十七夜の名を呼びながら逃げた。

拓磨は宣篤に幻影を見せる。しかし宣篤には効かず拓磨は斬られてしまう。その時十七夜と戦っている千鳥がふっ飛んできた。
千鳥も十七夜も怪我をしていた。十七夜は拓磨を運び逃げた。
拓磨と十七夜はビルの屋上に倒れこんだ。そして十七夜は深手を負っている拓磨を治療した。

八歳は小春と通信して「天御門降臨」(天御門を地上に出現させる作戦のこと)の作戦開始を告げた。
小春が戻ってきて、朱の舞人が配置につき天御門降臨を開始した。
天御門が現れる前に御由のいる朱興殿が現れ始めた。その時、八歳の体が透け始めてきた。
まずいと感じた飛角見によって朱の舞人の拠点が潰され天御門降臨は失敗に終わった。
そして小春は飛角見の元へ行った。

鴨井は工作栄を追いかけながら言った。
「もう教えていただけませんかね?500年前安曇が滅びたあの日の真相を…」
工作栄は安曇を滅ぼしたのは自分だと言った。鴨井は言った。
「紅(こう)と…楪(ゆずりは)もその手で…」(紅と楪は鴨井の娘と妻)
工作栄は言った。「貴様の女や娘のことなぞいちいち覚えてなどおらぬ」
それを聞いて鴨井は怒り狂い工作栄を斬りつけ、刀の柄で殴り、工作栄の体を刺した。
しかし鴨井の刀が折れてしまい工作栄は逃げ延びる。

409 :神さまのつくりかた。 19 :04/04/15 20:54 ID:???
空中で飛角見と戦っている小春は押されていた。そして小春は空中に磔にされていた。
飛角見にやられそうになった時遊風稜の巨大な無尽が飛角見を止めた。そして弥十郎が無尽を渡り攻撃した。
しかし飛角見が襲い掛かる。その時、弥十郎の背後から遊風稜の刃が飛んできて弥十郎をかわし飛角見に突き刺さった。
その時火多流から連絡が入り飛角見も退却した。
飛角見の拘束が解け小春は地上に落下した。
遊風稜が刃を飛ばす。弥十郎はそれにつかみ小春を救った。
こうして戦いの初日が終わった。

遊風稜は病院にいった。そこには瀕死の陽兎見がいた。遊風稜は陽兎見を助けるため癒しの術で陽兎見を救った。
しかし、力を使いすぎた遊風稜は激しく消耗してしまった。

鴨井は民家の塀の前に座り込んでいた。鴨井の前に紅と楪の霊が現れた。紅の霊が言う「父ちゃんもう休も」
我に帰った鴨井は言った。「やっと…やっと見つけたんです。もう少し…もってください…」

456 :神さまのつくりかた。 20 :04/04/16 23:11 ID:???

次の日の朝小春はマンションを出発し戦いに向かった。その時八歳に言った。「いってきます」

拓磨と十七夜はビルの屋上で一神殿の通信を傍受していた。その時千鳥と宣篤が2人の元に来た。
千鳥は拓磨に十七夜を渡すように言った。しかし拓磨は拒否する。その時手傷を負っている工作栄が現れた。
千鳥は工作栄に向かっていく。しかし工作栄は後ろへ跳びかわした。拓磨が工作栄を護る。
その時工作栄は十七夜の体に腕を突き立てた。十七夜の体に流れている工作栄の血を自身に補給するために。

朱の舞人が配置に着いて天御門降臨の作戦準備をしていた。するとそのうちの1箇所に飛角見が襲い掛かってきた。
護衛の土門が対抗する。その時小春が到着した。そして小春は上空へ飛び上がる。飛角見も小春を追いかけていった。
上空で小春と飛角見が戦っていた。小春が飛角見に一撃を食らわそうとする。その時一瞬時間が止まり攻撃が外れた。
再度小春は攻撃するがまた攻撃が外れる。そこには第三の神使主名(おみな)がいた。
時間停止を何とか逃れて小春は風打ちを放つ。それが飛角見を傷つけた。しかし使主名が時間を戻し飛角見の傷を治した。
一神殿の長老は八歳に例の物をと言った。八歳は小春に対時間干渉装具「流(ながれ)」と弥十郎を転送した。
小春の元に来た弥十郎は飛角見と戦う。そして、小春は使主名へ向かっていった。
使主名は再び時間停止を行った。小春は巻き込まれてしまうが流の効果で時間停止の中を動けるようになった。
使主名の戦闘力は非常に弱く、まずいと感じた飛角見が使主名をかばう。その時耐久力に難があった流は壊れてしまった。
再び使主名が時間停止を行った。弥十郎はまともに食らい動きを止めてしまう。
飛角見が止めを刺そうとしたその時、弥十郎が前もって使主名の時間停止有効範囲外に投げておいた精神物質のブーメランが使主名を傷つける。
力を使いすぎてた使主名は異常を起こしてしまった。そして、火多流から連絡が入り退却した。

457 :神さまのつくりかた。 21 :04/04/16 23:14 ID:???
十七夜の血液を吸収した工作栄は回復し始める。
千鳥と宣篤はそれを止めるため工作栄に斬りかかって行った。
工作栄はそれをかわす。十七夜は千鳥に助け出される。その時十七夜の声が出るようになった。
千鳥と宣篤は工作栄を攻撃するが回復した工作栄に歯が立たない。
そして工作栄は多量に出血している十七夜から残りの血を回収しようとした。
その時、拓磨の手裏剣が工作栄の目に刺さり、そして拓磨は工作栄に斬りかかるが工作栄の攻撃が拓磨を貫く。
拓磨は十七夜の上に倒れた。すると十七夜が拓磨の血を吸収する。
拓磨は言った。拓磨と十七夜の血は同じ血液型で、十七夜の体に工作栄の血が巡るのならもしかしたらこうなるのかと思ったと。
そして拓磨は十七夜に言った。「頑張れよ」そして拓磨は息絶えた。
十七夜は泣いた。そして工作栄に向かっていった。十七夜の力に工作栄は押されていく。
そして千鳥は工作栄を斬った。深手を負い工作栄は逃走する。
一神殿の輸血班の橘樹改に乗って千鳥と宣篤は工作栄を追いかけた。

458 :神さまのつくりかた。 22 :04/04/16 23:16 ID:???
工作栄に追いついた2人は工作栄を斬る。工作栄はビルの屋上に墜落した。工作栄は土下座して命乞いをした。
それを見て千鳥の刀を持つ手が少し緩んだ。その時、工作栄が攻撃してきた。宣篤は千鳥をかばい傷を負う。
そして宣篤は言った。「どこまで腐りきったか!これで心おきなく冥府に送ることができる」
その時、物陰に潜んでいた鴨井の刀が工作栄ののどを貫いた。工作栄は言った。
「術者の工作栄が滅びれば『黄泉返り』の貴様も…!」鴨井は言った。「共に地獄へ堕ちようではないですか」
工作栄は周りのものを道連れに空間歪曲を起こし周りにいるもの全員を時の狭間に落とそうとした。
しかし1本の刃が工作栄の左手を貫いた。それは遊風稜の残り少ない力を使ってのものであった。
このために工作栄の術が消えた。千鳥と宣篤は工作栄を襲った。そして工作栄は死んだ。
一般市民の避難を終えた小刀禰と景経も来た。その時鴨井の体が崩れ始めていく。
それを見て景経は言った。「…行くのかよ」
鴨井は言う。「ええ…やっと休めそうです」そして、「すみません…私は私怨を果たしただけで…」
宣篤は言った。「いや…500年もの永き間よくぞ安曇のために尽くしてくれた」
鴨井は言った「ありがとうございます」
その時鴨井の元に紅と楪の霊が鴨井を迎えに来た。そして鴨井は言った。
「私のような者でも…同じ処へ逝けるというのですか…?」


以上で13巻の真ん中ぐらいです。

492 :神さまのつくりかた。 23 :04/04/18 10:32 ID:???

工作栄が死んだ連絡を受けて配置に着いていた朱の舞人達は沸き立った。そして、小春と八歳は再び天御門降臨を行おうとしていた。
その時、火多流が朱の舞人達がいる拠点を潰し始めていた。
その時、戦いに参加していなかった安曇の者達が火多流に向かっていった。
そして後ろから安曇の者達が味方に矢を放つ。
矢に貫かれた者の血によって火多流の周りに「縛(ばく)」と言う名の結界が起動する。
火多流は動きを止められた。
天御門降臨を行っている小春たちの元に飛角見が現れた。小春たちを守るために弥十郎と治親が立ちはだかる。

消耗した遊風稜がいるマンションに安曇の女性達が現れた。女性達は自分の腕を傷つけ自分達の力を遊風稜に託した。
回復した遊風稜は戦いに向かった。

動きを止められている火多流は焦り始める。
飛角見は弥十郎と治親と戦っている。治親は限界を感じ始める。その時、飛角見の前に刃が飛んできた。
それは回復した遊風稜が放ったものであった。飛角見は小春を攻撃しようとする。しかし遊風稜に跳ね返されてしまう。

天御門降臨は最終段階に向かっていた。そして小春の力によって天御門が地上に引きずり出された。
それと同時に御由のいる朱興殿も現れ始めた。
天御門が地上に引きずり出されたのを見て火多流と飛角見は天御門へ退却する。

朱興殿も現れ始めると八歳の体に異変が起こった。
八歳は言った。「行かなくてはいけないのです。ずっとずっと昔の一神殿に」
さらに八歳は言う。「私もこれから『小春』『遊風稜』という凄い力を持ち、とても可愛い二人の娘を産む大仕事が残ってますからね」
そして治親に向かっていった。「一緒に来てくれますよね」
治親は言った。「…俺なんかでいいんですか?」
そして八歳は治親と一緒に姿を消した。

493 :神さまのつくりかた。 24 :04/04/18 10:34 ID:???
朱興殿が現れ地上に激突しそうになり、一神殿の巫女を巻き込みそうになった。
小春と遊風稜は地上に激突し、一神殿の巫女を巻き込みそうになるのを防ごうとする。
しかしその途中遊風稜は工作栄が残した逆禊によって暴走しそうになった。
もうだめかと思われた時、突然時間が停止し小春が一神殿の巫女を救出した。
地上の被害を最小限にとどめ、朱興殿が現れた。そこから御由が現れた。
まだ暴走しかかっている遊風稜は御由を攻撃しようとする。
しかし御由は遊風稜の体に残っている逆禊を時間を戻すことで解消した。
そして遊風稜は御由の胸で泣いた。遠くの方では2人の父親である治親がその様子を見ていた。
御由は小春に言った。「どうしたの?小春。ホラ、エンリョしないで」
小春は言う。「私は…いっぱい八歳に甘えたから」
御由は腕を広げて言う。「左が空いてるよ。お母さん寒いでしょ」
そして小春も御由の胸で泣いた。そして御由は言った。
「今までよく頑張ったわね。それももうすぐ終わり」

天御門では火多流と飛角見に再度の出撃を命じた。その時天御門が砲撃を受けた。
地上では一神殿と自衛隊が共同開発した天御門砲を放っていた。

494 :神さまのつくりかた。 25 :04/04/18 10:36 ID:???
出撃した火多流は天御門砲を破壊する。そして小春と火多流、遊風稜と飛角見がそれぞれ戦った。
遊風稜は飛角見に刃を放つ。飛角見は16本の刃を全てかわしたが遊風稜はさらに4本の刃で攻撃する。
そして飛角見は手傷を負う。その時、天御門から巨大な矢が降ってきて飛角見の体を貫いた。
同じ頃、火多流の体にも矢が貫いた。そして2人の魂を吸収して使主名のエネルギーとなった。

巨大化した使主名は辺りのものを破壊しつくす。自衛隊はは使主名にミサイルを撃ち込むが全く効果がなかった。
さらに使主名は一神殿を破壊する。そして反転し天御門を破壊し吸収した。天御門を吸収した使主名は安定化した。
御由は小春に遊風稜と御由の力を託した。

小春は使主名に攻撃を加えるが、逆に自分がやられてしまう。
自衛隊機が使主名の注意を引きつけるが撃墜されてしまう。
弥十郎も使主名の注意を引きつける。使主名は小春に攻撃を加えるが弥十郎が身を挺してかばう。
攻撃を食らいながら弥十郎は言った。「やれえっ、迷うなあっ!!」
小春は風打ち第十三座「歪」で使主名の動きを止めた。
そして最後の力を振り絞り小春は使主名に最後の一撃を食らわす。使主名の体は崩壊した。
こうして天御門との戦いは終結した。
そして小春は息が止まっている弥十郎に人工呼吸をした。弥十郎は息を吹き返した。

495 :神さまのつくりかた。 26 :04/04/18 10:37 ID:???
天御門との戦いから3年後、戦闘の跡は一神殿の残骸を残すだけであった。
戦いに参加したメンバーはそれぞれの道を歩んでいた。

千鳥は短大を卒業し保育士となった。
そして千鳥と宣篤は結婚し千鳥のお腹の中には宣篤の子を宿している。
宣篤もまた何故だか千鳥と同じく保育士となった。
そして、千鳥と宣篤の夫婦は使主名が崩壊した際、
御由が火多流と飛角見の魂の分離に成功し赤子に戻った2人を世論を敵に回しながらも育てている。

戦いの際、民間人の避難誘導を行っていた小刀禰と景経は安曇の里に戻りしばらく復興に努めた後、
景経はボクサーに転向し日本ミドル級王座になった。

遊風稜は小春と同じ高校に通い、高校生活を楽しんでいる。

奇跡的な回復をした十七夜は仏門に入ろうとしたところを止められる。その後、自衛官となった。

御由と治親夫妻は夏美という子を産んで幸せな夫婦生活を送っている。

小春と弥十郎は神としての力をどうにか役立てるため、砂漠の緑地化運動に励んでいた。
サハラ砂漠にいる2人は運動の合間に流しそうめんをしていた。
弥十郎は言った。「いや…サハラ砂漠で流しそうめんってそりゃあ贅沢かもしれんが…」
小春は言う。「のんびりいこーよ。これからこの星を緑で埋めつくすんだから」

(終)