1 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/12 01:35 ID:???
暇がない、金がない、手に入らない等などの事情により読めない漫画のストーリーを教えてもらうスレです。

次スレは>>950か、容量が450を越えた時にお願いします。

【読むのが】ストーリーを教えてもらうスレ Part6【面倒】
http://comic4.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1084536803/
【読むのが】ストーリーを教えてもらうスレ Part5【面倒】
http://comic4.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1083563633/
【読むのが】ストーリーを教えてもらうスレ Part4【面倒】
http://comic4.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1082439306/
【読むのが】ストーリーを教えてもらうスレ Part3【面倒】
http://comic4.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1080318494/
【読むのが】ストーリーを教えてもらうスレ Part2【面倒】
http://comic2.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1077196959/
【読むのが】ストーリーを教えてもらうスレ【面倒】
http://comic2.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1071759024/

要望を出す前に既出かどうかをまとめサイトでご確認下さい。
リクエスト表もまとめサイトにあります。
要望、あらすじを書く際の注意点は>>2-10に。

まとめサイト
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http://f30.aaacafe.ne.jp/~malon/(広告はりつけ)

2 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/12 01:36 ID:???
【注意点】
・要望に出ている漫画のストーリーはどんどん書いて下さい。 
 ただ要望に出ていないものは敬遠される傾向にあります。
 レスは期待しないで下さい。それでも良いというならどうぞ。
・この板は一般板なので18禁の漫画のストーリーの要望、紹介はご遠慮下さい。
・名前欄に作品名を入れてもらえると、まとめやすくありがたいです。
・時間を置いて数回に分けて投稿する際には、最後に「続く」と御書き下さい。
 そうする事でストーリーの投稿の混交を防げます。
・これを書こう、と思われた際は「○○○○を書きたい」と意志表明し、予約していただけると、
 投稿の重複が防げて大変ありがたいです。
 また、書くのはよそう、と思われた時には面倒でも予約の取り消しを御願いします。

3 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/12 11:07 ID:???
乙!

4 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/12 16:42 ID:???
少女漫画板避難所 ttp://jbbs.shitaraba.com/comic/1374/
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5 名前:スパイラル〜推理の絆〜 1[sage] 投稿日:04/06/12 18:02 ID:???
主な登場人物紹介 その1

鳴海 清隆
 10代で世界的に有名なピアニストとなり、20代で刑事になり名探偵と呼ばれる。
 2年前に妻と弟を残し、失踪。現在も行方不明。
 運動も勉強も推理も、何においても優秀。

鳴海 歩(あゆむ)
 私立月臣学園1年。清隆の弟。
 ワルっぽい外見に似合わず、ピアノの才能があるが、兄には及ばない。
 ピアノ以外にも、なんでも器用にこなす。
 本当はピアノが好きだが、兄に敵わないためか、ピアノをやめたらしい。
 現在、義理の姉と二人暮し。

結崎(ゆいざき) ひよの
 私立月臣学園2年。新聞部部長。お下げが可愛い。
 学長も恐れるという情報通。
 企業秘密と称しては、警察しか知らないような情報も入手してくる。

鳴海 まどか
 警部補。清隆の妻。
 刑事としては優秀だと思うが、不器用なため家事は全て歩に押し付けている。

アイズ・ラザフォード
 13才で天才ピアニストと呼ばれ、現在17歳。クォーターのイギリス人。
 清隆と知り合いらしいがどういう関係なのかは謎。
 いつも黒い服を着ていて神秘的な雰囲気を漂わせている。


6 名前:スパイラル〜推理の絆〜 2[sage] 投稿日:04/06/12 18:04 ID:???
◇踊り場の見えざる手
「ブレード・チルドレンを追う」そう言い残して、清隆は失踪した。
歩は校舎の屋上で目を覚ました。清隆が失踪した日の夢をまた見てしまった。
あれからちょうど2年経ったか。そんなことをぼんやり考えていると、
非常階段の方から女の子の悲鳴が聞こえてきた。
慌てて非常階段へ行ってみると、女の子が下に落ちて死んでいた。
被害者は2年生の可奈。彼女は親友の野原瑞枝が見ている前で落ちた。
すぐにまどか達刑事が飛んできて、調査が始まった。
非常階段に居た歩が突き飛ばしたのか?という事で歩に容疑がかかった。
義理の姉が担当の事件に関わるなんて・・・と歩は苦笑する。
取調べはすぐに終わったが、容疑はかかったままだ。
事件の匂いを嗅ぎつけて、ひよのが接触してきた。
歩はひよのと共に、容疑を晴らすべく、事件を調査していく。
やがて、まどかも歩も、野原瑞枝が犯人と解った。
だが、まだ決定的な証拠が無いので逮捕は出来ない。
一週間前、園部隆志という男性が、背後から襲撃されるという事件があった。
今でも園部は意識不明で入院中だ。
可奈は犯人を目撃していたが、犯人の名前は言わなかった。
それは瑞枝の犯行だったから。
可奈は瑞枝に自首を勧めていたが、瑞枝は口封じのために可奈を殺した。
瑞枝はブレード・チルドレンだったのだ。


7 名前:スパイラル〜推理の絆〜 3[sage] 投稿日:04/06/12 18:05 ID:???
◇アポロンの矢
警察の目を逃れた隙を狙い、野原瑞枝が矢で胸を射られ、殺された。
瑞枝を泳がせておいて、仲間と接触しようとしたところを押さえるつもり。
そんな矢先に彼女は殺されてしまった。悔しがるまどか。
犯人は辻井郁夫。彼は瑞枝から逃亡の手助けをするように頼まれていた。
でも逃げたって見つかるよという言う郁夫に瑞枝は「死の聖樹館」で匿ってもらうと言った。
それに、あなたも可奈殺しに無関係じゃないのよと言う瑞枝。
殺人に見せかけて瑞枝を逃がす予定だったが、
可奈が好きだった郁夫は瑞枝を殺してしまった。
所詮、オレも呪われた子供、ブレード・チルドレンだったって事か。郁夫はそう呟いた。

◇ウォード錠の密室
死の聖樹館で殺人が起こった。被害者は翻訳家の高子。
容疑者は4人。死の聖樹館の主人、白長谷雷造。その孫の小夜子。姪で音大生の圭。使用人のレイ子。
小夜子は学園の2年生だが12歳の時事故で記憶を無くしている。
その事故は雷造のせいで起こったものなので、それを知った高子は白長谷雷造を強請っていた。
レイ子は雷造のために高子を殺した。
小夜子は実はブレード・チルドレンだが、記憶喪失のせいか他のブレード・チルドレンのように攻撃的ではない。
突然圭、が歩に話し掛けてきた。最近コンクールとかでも見かけないけど、ピアノ辞めちゃったの?
こんなところにも歩を知ってる人物が居たなんて。

8 名前:スパイラル〜推理の絆〜 4[sage] 投稿日:04/06/12 18:06 ID:???
◇爆弾太平記・痛む肋骨
天才少年ピアニスト、アイズ・ラザフォードが突然来日したとニュースでやっていた。
ある日突然アイズに呼び出される歩。アイズは清隆を知っている、ブレード・チルドレンだと言う。
指定されたコンサートホールに向かう。
ブレード・チルドレンは攻撃的で殺戮を求めるとアイズは言う。
自分がピアニストになったのも、殺戮を止めさせようとして親がピアノをやらせたかららしい。
そして優秀なのに、清隆には及ばないといじけている歩を、アイズは「敗北者」となじる。
それはそうと、これからコンサートがあるから聴いていけと誘うアイズ。
だがそれは罠だった。
アイズは客席に時限爆弾を仕掛けていた。
それはパズル式になっており、知恵を絞らないと解除できない。
関係無い一般客を避難させた後、歩はひよのと共に爆弾の解除に挑む。
昔、清隆から教えられた事を応用し、爆弾の解除は成功する。
一方、まどかは野原瑞枝の解剖結果から恐ろしい事実を知る。
ブレード・チルドレンには、肋骨が一本欠けているという共通点があるのだ。

主な登場人物紹介 その2

浅月 香介
 とぼけた感じの少年。17歳。
 中学の時傷害事件を起こし、そのまま失踪していた。

竹内 理緒
 ツインテールが可愛い少女。低い身長と童顔から幼く見えるが学園の2年生。
 見た目からは信じられないが、爆弾の扱いに長けている。

今里
 英語教師。男。若いと思う。
 机の上にはあやめの花がいけられている。
 ブレード・チルドレンと何か関係がありそう。

9 名前:スパイラル〜推理の絆〜 5[sage] 投稿日:04/06/12 18:07 ID:???
◇信じる者の幸福
アイズは浅月香介にあやめの花を手渡した。
何かあったらあやめの花を撒け、との清隆からの伝言らしい。
ある朝、園部隆志が殺されたとの連絡が入った。まどかと歩とひよのは現場に駆けつける。
体をナイフで何度も刺され、辺りは血まみれ。そんな凄惨な風景の片隅に似合わない物があった。
あやめの花びらが風に舞っている。あやめの花言葉、それは・・・「信じる者の幸福」。
まどかは清隆が好きな花であることを思い出した。こんなところに清隆とつながる物があるなんて。
一方、歩とひよのは学校に行きなさいと追い出されてしまっていた。
しかし今日はサボりと決めて、公園でダラダラしていると、
浅月香介と名乗るとぼけた感じの少年が話し掛けてきた。
何と香介は自らブレード・チルドレンだと言ってきた。ちゃんと肋骨も1本無いらしい。
初恋の相手を清隆に取られたんだろ?・・・なんと、清隆しか知らない秘密を香介は知っていた。
(初恋の相手とはもちろんまどか)
そして香介は歩に向かって蜂をけしかけてきた。一目散に逃げる歩。
実は彼は、スズメバチに刺されるとアナフィラキシーショックで死んでしまうという弱点があったのだ。
そんなことまで知っているこいつは何者なんだ?と考えた。
そして、怪しいと睨んだ歩は、園部を殺したのはお前か、と香介に訊ねた。
答えはイエス。
香介は何者か?


10 名前:スパイラル〜推理の絆〜 6[sage] 投稿日:04/06/12 18:08 ID:???
◇少年の力
ブレード・チルドレンは俺を殺そうとしている、
何か嫌な感じがする、清隆の掌の上で踊らされているようだ、そう思った歩。
何故園部隆志の病室にあやめの花があったのか?清隆を想い涙ぐむまどか。
ある朝、歩と一緒に登校しているひよのは香介の情報を持ってきた。
そこへ横切っていくツインテールの少女が見えた。理緒だ。
一方、アイズに歩のことを報告する香介。
本当に歩にはブレード・チルドレンの運命を変える力があるのか?とアイズに問う香介。
答えは歩に聞け、あいつが運命の分岐点まで登れるかどうかだ、とアイズは言う。
「お前の中には誰にも負けない力がある。自分を信じるなら運命さえ変えられるんだ」
授業中に、昔清隆に言われたことを思い出す歩。
でも結局清隆にはピアノも何もかも、敵わなかったじゃないか。
ぼんやりしてる歩は、今里から呼び出しを喰らった。
成績も決して悪くないのに何故諦めるのか、もう少し頑張れば高みに行けるのに、と今里は歩に言うが、
歩は自分はつまらない高校生ですから、と答えた。
そんなことを話ながら廊下を歩いていると、理緒が女教師に叱られている所に出くわした。
理緒が廊下のガラスを割ったという。しかし理緒は外から誰かが石を投げてきて割れたのだと主張する。
確かに石は外側に転がっている。
歩はブローバック現象により外から石を投げても反動で石は内側に落ちないことを説明し、理緒の疑いを晴らす。
それを見ていた今里は、君は人を助けたんだ、小さいけれどそれは君の力だ、
もっと自分を信じてあげないと自分が可愛そうだ、と励ます。
歩が去った後、今里は思う。やはりあの清隆の弟だな、と。
その夜、歩の前にひょっこり現れたアイズ。
お前は清隆の弟だ、成長しろ、上を目指せとアイズは言うが、
俺はあんたの言うように敗北者だよ、と言う歩。
俺は自分の力が一番信用できないさ・・・。


11 名前:スパイラル〜推理の絆〜 7[sage] 投稿日:04/06/12 18:11 ID:???
◇VS理緒・包囲網を抜けよ
今里とアイズが何か話し合っている。
そちらは勝手に動いているようだね、歩を殺そうとしてるじゃないかと問う今里。
清隆の計画からは外れていない。それに、殺すくらいやらないと歩は成長しない、というアイズ。
これからもやり方を変えないというアイズに今里は怒り出し、
今度は歩に味方する、君を「狩る側」にまわると言って去っていった。
入れ違いに香介が入ってきた。面倒なので今里を殺そうと言うアイズ。
アイズは香介に理緒を使えと言った。
歩に接触してきた今里。ブレード・チルドレンについて話があると言う。
用事があるから後で話そう、と言って今里は去って行った。
人気の無い廊下にさしかかったとき、突然向こうから理緒が走ってきて、今里の目の前で転んだ。
理緒を気遣う今里。その隙に、理緒は隠し持っていたナイフで今里を一突き。
理緒はブレード・チルドレンだった。
しばらくして今里の死体を見つけた歩やひよの、他の生徒たち。
歩は血の凝固の程度や投げ捨ててある凶器の血の飛び散り具合から、清隆に教えられた知識を使い、
分単位の犯行時間と犯人の性別は女、そして身長が155cm以下であると割り出した。
3日下さい、可能性がある人物を必ず20人以下まで絞って見せますと言うひよの。
それから犯人探しが始まった。新聞部の部室にあるパソコンに向かうひよのと歩。
全生徒を身長と性別で絞ってもまだ50人以上は残った。
これ以上絞るにはもっと情報が必要だというひよの。
だが犯行時の手馴れてる感じから、犯人はブレード・チルドレンだと確信している歩。
今回は勝つ自身に満ち溢れている。
肋骨が無いのを確かめればいいと気が付いた。これで勝てると思った歩。

12 名前:スパイラル〜推理の絆〜 8[sage] 投稿日:04/06/12 18:16 ID:???
一方理緒は香介と一緒にどこかの舗道にいた。
こんなに早く網をかけて、自分を見つけ出そうとするなんて、さすがは清隆の血統と舌を巻く理緒。
うかうかしていると負ける。胸のあたりを触られたら肋骨が無いのが解ってしまう。
そこで香介は、情報を処理しているひよのを殺そうと企んでいた。ひよのさえ居なくなれば歩は無力だ。
香介たちはどうやってひよのを殺すか考えていた。
トラップを仕掛けるのはどうか、と提案する理緒。部室のパソコンの側ならひよのが確実に近づくはず。
それで確実に死ぬのか?と香介が聞くと、理緒はあのコンサートホールの爆弾を作ったのは自分だから、と答えた。
その夜、理緒は自宅でトラップを作っていた。かわいいネコのぬいぐるみに、多すぎないよう爆薬を詰めて・・・。
次の日の放課後、歩とひよのはまた部室にいた。
さすがにもう犯人も包囲網に気がついて逃げ出したのでは?と思うひよのだったが、
歩は犯人は絶対に逃げない、堂々と立ち向かってくると言う。犯行の手口から言って、自分に相当自信がある人物だと読んでいた。
逆に犯人は、ひよのを殺せばこっちの勝ちだと思ってると歩は言う。
驚くひよの。でもそれが逆に、犯人を捕まえるチャンスだと歩は言う。
そしてひよのを殺すには部室にトラップを仕掛けるのが一番良い方法だと睨んだので、
逆に犯人にトラップを仕掛けさせる隙を作ってやり、そのときに犯人を押さえる。俺の包囲網は二段構えだよ、ニヤリとする歩。
だが想像の上ではもう一つやり方がある。肋骨を隠す方法。でもそれは危険すぎる・・・。
しかし理緒は既に、逆に罠を仕掛けられる事を考えていた。その肋骨を隠す危険すぎる方法を実行すると決めていた。
歩には絶対踏み込めない領域がある。安全の保障の無い、ただ自分を信じることでのみ勝敗が決まる領域。
理緒が新聞部を訪ねて来た。殺人犯の顔を隠し、ネコのぬいぐるみを抱えて。
廊下にぬいぐるみが落ちていて、「新聞部へ連れて行け」という手紙が添えてあったので、持ってきたとのこと。
まさか、あのぬいぐるみの中にトラップが?と思ったひよの。
危ないと思った瞬間、理緒の手の中で、ぬいぐるみは爆発した。
救急車で運ばれる理緒。そのとき香介は昨日の事を思い出していた。
あたしは自分の運と力を信じてる。そう理緒は言っていた。

13 名前:スパイラル〜推理の絆〜 9[sage] 投稿日:04/06/12 18:19 ID:???
◇信じぬ者の選択・信じる者の選択
ブレード・チルドレンである証拠の肋骨を隠すために、
自分の腹部を爆破したと推理した歩とひよの。今里を殺したのも理緒だ。
二人で理緒の見舞いに行った。理緒の病室には香介も居た。
何もかも解ったぞ、と理緒に問い詰める歩。
理緒は突然、小細工無しの最後の勝負にしましょうと言い、勝負をを仕掛けてきた。
白い粉の入った薄紙の包みを二つ取り出した。
ここに砂糖と、もう一つは致死量の2倍のストリキニーネの入った包みがある。
ストリキニーネとはもの凄く苦い毒である。致死量の2倍なので水溶液を少しなめただけでも苦いと感じるだろう。
外見では砂糖と毒の区別は解らない。
それぞれをコップに入れた水に溶かし、どちらか選び、それぞれ同時に飲み干す・・・
生き残る確率は二分の一。そういう勝負だ。
両方とも毒で、先に飲ませてハイさようなら、なんてことはありませんと理緒は言う。
また、絶対に飲めとは言わない。そこで逃げる人ならちっとも怖くは無い。
一度でも怯えて逃げたら、それは死と同じです、心を殺されるだけですと理緒は言う。
たとえそれが、自分の命を賭けることであっても。
歩と理緒はそれぞれコップを選んだ。
知略や駆け引きは必要ありません。自分は負けないという信念が勝負を決します。
それではお先に・・・と先に飲もうとする理緒を歩は止める。
いくら相手を殺したいからって、5割の確率で自分も死ぬような、そんな勝負を持ち出すのは怪しいと歩は言う。
きっと理緒が100%勝つような仕掛けがあるに違いない。
コップを先に選んだのが自分だから、自分の方に毒が入ってると思わせてるのか?と言う歩。
後から飲む方が入ってるかどうかも解らない毒に怯え、負けを認めなきゃならない。
実はその白い粉は両方とも砂糖で、それで先に飲んだ方が勝ちなんだろう。
そう言いつつ歩は先に口をつけた。
甘いと思っていた水が苦いのが解り、すぐに口を離す歩。
自身たっぷりだったのに、注意深くちょっとしか飲みませんでしたね。小細工は無しと言ったでしょう。
そう言いつつ水を飲み干した理緒。理緒は本当に命を賭けていたのか、と呆然とする歩。

14 名前:スパイラル〜推理の絆〜 10[sage] 投稿日:04/06/12 18:20 ID:???
そこへひよのが、勝負はまだついていない、歩の推理を信じる、歩のコップに毒は入っていないと言い、
歩からコップを取り上げて飲み干した。苦いが毒は入っていなかった。
実は白い粉は両方とも、もの凄く苦い風邪薬。
しかも理緒は自分の腹部を爆破していることで、命が賭けられるヤツだと思い込ませたし、
毒はストリキニーネだと宣言しているから、苦かったらそれ以上飲めない。こういうからくりになっていた。
歩は理緒に負けたのではない。自分自身に負けたのだ。
自分を信じて苦かろうとなんだろうと飲み干せば良かったのだ。
歩は怯えて逃げ出した負け犬と言う理緒。
だがひよのは、歩を倒したければ何故本物の毒を使わないのか、トリックを使ってごまかしただろうと反論する。
小細工抜きで勝負すれば歩に負ける、爆弾は怖くても歩が怖いのだろう、理緒は歩から逃げたのだ。
それはそうと、歩を殺したいならもっと他のやり方があるんじゃないか、とひよのは思ったが、
ブレード・チルドレンは清隆から、歩を殺すには制限がいると言われているらしい。
「勝つ機会のある勝負を仕掛け、歩が負けたとき死ぬような状況を作って殺せ」そういうことらしい。
そんな制限が無かったら、今里のようにナイフで一突きだ、と理緒は言う。
この機会を待ってましたとテープレコーダーを取り出すひよの。
今里を殺した、と理緒が言った所をテープに録音していたのだ。
そのテープをダシに理緒と歩の再戦を望むひよの。
コップが飛んできてテープレコーダーが落ちた。それを拾った歩。
香介に取り押さえられたひよのは逃げろと歩に言う。歩は逃げた。
なんだか自ら進んで人質になったようなひよの。私が人質になったほうが歩に気合が入るでしょ?と言うひよの。
結局理緒は勝ちはしたが歩を殺せなかったか。
そう言えば清隆がこんなことを言っていたな、とアイズは思い出していた。
「負けない強さよりも、負けて立ち上がる上がる強さの方が尊い時もある」

15 名前:スパイラル〜推理の絆〜[sage] 投稿日:04/06/12 18:24 ID:???
以上、4巻の最初の方まででした。
序盤の殺人事件3件は良くある推理漫画みたいで面白くない上に本編とあんまり関係無いので割愛させていただきました。


16 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/12 19:57 ID:???
スパイラルって、ポップンのキャラパクったアレ?

17 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/12 20:19 ID:???
それ

18 名前:姫ちゃんのリボン11[sage] 投稿日:04/06/12 21:58 ID:???
前スレ425続き

新年を迎え、野々原家では吉報が持ち上がっていた。母の書いた小説が父によって映画化されるというのだ。
その小説は姫子達が使っている廃屋がモデルとなっていた。
隠れ家が暴かれるのではないかと姫子達は心配するが、悪い予感は当たった。
市役所が持ち主不在の廃屋を取り壊すことを決めてしまったのだ。
姫子が焦っている間に、大地は廃屋の中にある「あかずの間」の謎を解きあかそうとしていた。
大地は少しでもヒントを得ようと、遠い所にある廃屋と同じ形の家を尋ねて行き姫子も後をつけていく。
小さくなってその家に入り込んだ姫子は、魔法の国のものと似た不思議な呪文があるのを見つけた。
その呪文を唱えてもあかずの間は開かなかったが、この家を守るために頑張ろうと張り切る姫子と大地。
そして姫子は小さくなって鍵穴に入り込む、という手段を考えつく。しかし侵入しようとすると
すごい衝撃で姫子は吹き飛ばされ、さらにリボンも白くなってポコ太も喋れなくなってしまった。
大地はパニクる姫子をなだめ、あかずの間はやはり魔法の国と関係があるのだと推測する。

授業中、姫子は呪文を間違って覚えていたことに気づく。その時ポコ太に廃屋が取り壊されるという情報をきき、
大地と共に学校を飛び出した。日比野は二人を追って廃屋までついてくる。解体が始まる中、藁にも縋る思いで
姫子が呪文を唱えると、光とともにあかずの間は開き空間が流れる到着した場所にはエリカが立っていた。
あかずの間は魔法の国とつながっていたのだ。喜び合うもわけがわからない姫子達。
その時エリカが声をあげ、姫子が振り向くとそこには日比野がいた。魔法の国に驚き逃げ出す日比野。
姫子は必死に日比野を追い説得するが、元の場所に戻ると記者が溢れていた。時間の流れが違うためだ。
魔法の国の存在が皆に知られてしまい、姫子は記憶を無くしたくない、と必死に願う。
日比野はそんな姫子を見て彼女をかばい、記者達を一喝してその場を離れようとする。礼を言う姫子と大地。
しかし王様はこの事態を許さず、姫子達の記憶は一切消されてしまう。
いつもと同じ毎日を過ごし、何も覚えていない姫子達。エリカは「こんなのって嫌」と泣きじゃくった

19 名前:姫ちゃんのリボン12[sage] 投稿日:04/06/12 22:01 ID:???
泣き伏しているエリカを女王である母は慰め、自分もかつてエリカと同じ想いをしたことがあると話した。
あかずの間は、その時の出来事に関係あるのではないかと言う。
そこに大声で怒鳴り込んできたのは大王様、エリカの祖父であった。

一方、姫子は全て忘れているものの、時々不可解な胸の苦しさを覚えていた。
そして大地と廃屋の前ですれ違ったとき、二人はなんとも言えない落ち着かなさを感じる。
互いに何か言おうとしたとき、魔法が放たれ姫子達の記憶は戻った。
エリカが現れ、自分たちが記憶を消されていたことを覚えていない姫子達は今回のことを聞いて驚く。
そこに大王様が明るいノリで現れ、あかずの間は自分が作ったものだと告げた。
かつてエリカの母がエリカと同じ想いをしたとき、大王様はこのようなことが正しいのだろうか、と思った。
そしてエリカの母が観察していた住人が去った時、住んでいた家にあかずの間を作って魔法の国とつなげ、
ヒントとして同じ形の家を造りあかずの間の呪文を残した。この扉が開けられた時、
人間界と魔法の国との間に新しい歴史が生まれる、そう希望を抱いてあかずの間を作ったのだと。
大王様はエリカ、姫子達のために廃屋を残しておこうと言った。
「エリカの修行はもうすぐ終わるが 思い出は残していけるじゃろう」

そして姫子と大地は魔法の国のパーティに招かれ楽しい一時を過ごす。
ポコ太がピンクと寄り添い幸せそうにしているのを見た姫子は、リボンを返したらポコ太とピンクが
二度と会えなくなってしまうことに気づく。
もし自分が…と考えて、姫子は大地の腕を抱きしめた。

20 名前:姫ちゃんのリボン13[sage] 投稿日:04/06/12 22:03 ID:???
パーティも終り、姫子達は帰ることになった。次にエリカと会うときはリボンを返すとき…。
姫子は大王様に過去に行かせて欲しいと頼む。ポコ太と出会った時のこと、過ごした時のことを確かめたい、と。
許可を出され、大地は人間界に帰って、ポコ太と姫子は過去へ飛ばされ姫子が生まれた時の場面を見た。
お腹の中にいるときから元気一杯の姫子を、父は男だと思いライオンのぬいぐるみを買ってきた。
生まれたのは女の子だったが、父は元気一杯でも心は優しく女らしくなるように、そう願って「姫子」と名付ける。
姫子は両親の想いに涙ぐんだ。
次は1年後。
姫子はアレクサンドルという名のぬいぐるみをポコ太、と呼び続けそのぬいぐるみの名前はポコ太になった。
ポコ太の名付け親は姫子だった。そして様々な時に飛び、姫子はずっとポコ太に語りかけ成長してきた日々を見る。
「ポコ太 いつも一緒だったね いつもいつも どんなときも一緒だったね」

エリカは日記に合格をもらった。
お前は多くのことを学んだ、次の修行に移るべきではないかなと言う王様に、エリカは淋しげに頷く。
そして姫子とポコ太の前にエリカは現れた。姫子は微笑んでエリカにおめでとうと告げる。
エリカはこんな想いをするならこんな修行なければ良かったのに、と泣き出した。
しかし姫子はエリカに笑って、と言った。
「悲しい顔をしていたら思い出もつまらないものになっちゃうよ あたしエリカに会えて本当に良かった」
「このリボンを借りてから あたしは色々なことを知ったの
 多くの人の見えなかった面、自分自身を大切にしなきゃっていう気持ち、素直になることの大切さ…」
 (エリカの修行は、あたしの修行でもあったんだ)

エリカもまた姫子にありがとう、と言った。すてきな思い出をありがとう、と。

21 名前:姫ちゃんのリボン14[sage] 投稿日:04/06/12 22:04 ID:???
ポコ太はリボンがなくなればただのぬいぐるみに戻ってしまう。
緊張してポコ太は姫子がリボンを外すのを待った。
しかし姫子はエリカに、ポコ太は魔法の国なら自由に動けるのかと確認して言った。
「ポコ太を魔法の国に連れて行って欲しいの」
驚き抵抗するポコ太に、姫子はもう前と同じようにはいられないと言う。
それに魔法の国にはピンクがいる。
「あたしたちにはたくさんの思い出があるもん だから…平気だよね」
これは悲しい別れじゃない、そう自分に言い聞かせ、姫子は泣かなかった。
ポコ太は姫子に縋って泣き、別れを言う姫子に何度もうなずいた。
お互いに忘れない、と言って姫子は二人を見送り、エリカとポコ太は姿を消した。
 
次の日、姫子は鏡を見てやっぱり夢ではなかったと確かめる。
そして自分に気合いを入れて学校に出かけた。
大地はリボンをしていない姫子に驚くが、姫子はあっさりリボンを返したと話す。
そしていつも以上にパワフルに動き回っていた。
しかし屋上に行き一人になると、ポコ太のことを思い返して涙が出かける。自分をはげます姫子。
そこに大地が現れた。笑って立ち去ろうとする姫子に無理をするな、と言う大地。
俺の前で強がったりするな、そう言われ姫子は大地に縋って大泣きする。
「あたしポコ太ともお別れしちゃった もう会えないの…」
大地は姫子にキスをして、自分がそばにいるよ、と告げ抱きしめた。

22 名前:姫ちゃんのリボン15[sage] 投稿日:04/06/12 22:06 ID:???
4カ月後、エリカは日記を読み返し姫子を思い出していた。そこに吉報が舞い込む。

一方、姫子は誕生日に大地と映画を見て、廃屋でお茶していた。
大地に出会った時になにをしていたのか、と姫子はしつこくきき大地はしぶしぶ答えた。
「子供の頃本で読んだんだ 雲一つない青空に手をかざすと 不思議の国への入り口が現れるって本」
笑い出す姫子に大地はプレゼントを渡す。それは赤いリボンだった。
リボンをつけて笑顔でありがとう、と言った姫子に、大地は「似合うよ」と返す。
 
  あの時 本当に不思議の国への入り口が見えたのかもしれない 
  だってあれが あたしたちの不思議の始まり

家に帰ると、姫子は信じられないことにポコ太がそこにいるのを見た。魔法会議であかずの間がまた開き、
ポコ太が時々でも姫子と会えるようになったことを知る。喜び合う姫子とポコ太。

いつもと同じ学園生活が続く。でも少しずつ違う毎日。

 魔法のリボンはもうないけれど あたしのリボンはとびきり素敵な魔法が使える
 パラレルパラレル もっと素敵なあたしになーれ!

23 名前:姫ちゃんのリボン16 番外編[sage] 投稿日:04/06/12 22:08 ID:???
3年後、花の女子高生になった姫子だが相変わらず遅刻しかけ階段から落ちるという日々。
そして運命の日、3年前の姫子と出会う日がやってきた。魔法のキャンディを持って学校に行く姫子。
大地と姫子のツーショットを見て、愛美といっちゃんは「あの二人もすっかり恋人同士っぽくなったよね」という。
姫子は大地にキャンデーを渡して任せ、なんで自分はあの時遅れてきたのかな、などと談笑していた。
そこを日比野に邪魔されるが、日比野は大地一筋といいながら大林という男に言い寄られており
まんざらでもない様子だ。

姫子はテストで赤点をとり放課後補習となってしまった。姫子が遅れてきた原因はこれだった。
姫子は補習後即行で帰り廃屋に向かった。そして3年前の自分と出会い、懐かしさ一杯で抱きしめた。
かつての自分と同じに矢継ぎ早に高校のこと、部活のこと、恋人のことを聞いてくる相手に内緒、と言う姫子は
3年前と全く同じ会話が繰り返されることを不思議だと感じる。
3年前の姫子はあっという間に帰っていった。姫子はまだこれから色んな事があるのよね、と大地と話す。
ショートカットの自分可愛かったな、どっちがいい?ときく姫子に、大地はどっちでも、と気のない返事を返した。
「どっちでも 俺は好きだから」
髪型が、とちゃかす大地に姫子は抱きついた。

 ねえ3年前のあたし ほんとはあなたに色々教えてあげたい
 
 一生懸命勉強して希望校に入れたこと、部活は演劇部で将来は舞台女優になりたいと思ってること、
 そして大地と恋人同士になれたこと。あたしは大地にリボンをもらったあの日から髪を延ばし始めたの。

 あたしは今こんなに幸せなんだよって 3年前のあたしに教えてあげたい
 でも それはまだ秘密  だってあなたはいつか 自分でそのことを知るから
 自分の手で 未来の扉をあけて…

                                        <完>

24 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/12 22:59 ID:???
諸星大二郎の栞と紙魚子をお願いします

25 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/12 23:08 ID:???
姫リボ乙
懐かしい

26 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/13 01:25 ID:???
ときめきトゥナイトの、蘭世の娘が主役になってからの話をお願いします。

27 名前:栞と紙魚子キャラ紹介1/2[sage] 投稿日:04/06/13 10:46 ID:???
>24
栞と紙魚子シリーズは短編構成なので、設定と主要キャラの紹介のみします。

舞台 …奇々怪々な人々が生息し、摩訶不思議な事件が勃発する
胃の頭(いのあたま)町(以上既刊広告より)
胃の頭町の近くに謎の異界があり、よくそこから変な物が来る。

栞 …主人公その1。胃の頭高校に通う女の子。家は本屋。ちょっと
ズレてるというか神経の何本かが抜けていて、怖いもの知らず。
お化けに好かれやすい性質らしく、よく化かされたり乗っ取られ
たりする。

紙魚子 …主人公その2。同じく胃の頭高校に通っている女の子。
家は宇論堂という古本屋。博覧強記で、何事か起こったら謎解きや
解説をする。本が大好き。本の為なら友情も売る。

段 一知(だん いっち)…ホラー作家。恐妻家。宇論堂の常連。
いざと言う時頼りになったりならなかったり。

段先生の奥さん …段先生の奥さん。本名不明。外国の方というけど、
外国と言うより異界の方(太古の邪神の娘が遠縁の伯母にあたる)
当初ドアいっぱいの巨大な顔の持主だったが、夜の魚に飲み込まれて
以来体を小さくする方法を学んだので最近は小顔。
作品中最強の人物。

クトルーちゃん …段先生の娘。凶暴で丈夫。よくペットのヨグ・
ソトホートを振り回してる。口癖は「テケリ・リ」

ムルムル …段先生の奥さんの実家から勝手にやってくる小動物。
佃煮にすると旨いらしい。

28 名前:栞と紙魚子キャラ紹介2/2[sage] 投稿日:04/06/13 10:47 ID:???
菱田きとら …放浪癖のある女流詩人。代表作「殺戮詩集」は恋人を
殺し、その死体のそばで二ヶ月間暮らしながら書き上げたらしい。
現在は段先生のストーカー。主に近所の公園に棲息している。
好物はムルムル。近づくと危険。

ゼノ奥さん …胃の頭町の散歩道の先にある異界に住んでる奥さん。
一見上品な奥さん。変なペットを飼っている。

ズン××、ゾン×× …ゼノ奥さんの家の使用人。××部分は毎回
違う(衛門、の助、太郎等々)


ボリス …栞の飼猫。人間に化けると中年親父。最近は人間の姿で
「ねこや」という小間物屋を経営してる。


こんなところかな?あ、栞と紙魚子は一応親友です。

29 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/13 11:18 ID:???
>27
ありがとうございます。
実はまだ読んでも平気かどうか迷っているんですが、
参考にさせていただきます。

30 名前:9th SLEEP 第1話(1)[sage] 投稿日:04/06/13 22:06 ID:???
「9th SLEEP」 著:立野 真琴   ビブロス

その惑星には一つの神話があった。
『全てが崩壊し、惑星そのものが死んだ時、神が現れ世界を救った。
神は今も天に居り、緑少ない地上に大気を与えているという――』
人々は、それを信じて生きている。

バースという町の少年・ルーグは、精神に異常を来たした母・ミリアンと二人で暮らしている。
ルーグは処女懐妊(マリア憑きと呼ばれている)で生まれた子供だった。
ある日、いつものように仕事に出かけたルーグは、兄と名乗る青年に切り付けられ殺されそうになる。
ルーグは理由もわからず逃げるが、兄・メルガにたちまち追いつめられてしまう。
メルガは天空に浮遊している都市を治める王の話をし、
その『王の魂』(王の証、持ち主に9つの命を与える)がルーグの内にあると説明した。
メルガは自分が王となるためルーグを襲い、『王の魂』を手に入れようとしていたのだ。
剣をかざして襲いかかるメルガ。
だが、刃を受けたのはルーグを庇ったミリアンだった。
母の死のショックからルーグは前世の記憶を甦らせ、天上都市の人間へと変化する。
細い瞳孔や鋭い牙を持つ獣人、それがルーグの本来の姿だったのだ。

31 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/13 22:29 ID:???
SFっぽいな

32 名前:9th SLEEP 第1話(2)[sage] 投稿日:04/06/13 23:19 ID:???
メルガは激昂するルーグを天上の城へ誘った。
記憶の定まらないルーグは、メルガの言葉から次々に過去を思い出していく。
天上都市の王――それは白と黒、二人の獅子王による王位争奪の儀式で決まるものだった。
勝者は王となり、神として惑星を治め、一族の娘と結婚して子をもうける。
敗者は眠らされ、次の儀式に再び目覚めて闘うことになる。
(王位継承の儀式はほぼ殺し合いです。 死ぬ一歩手前まで相手を追い込むらしいです。
また、これには役割分担があります。 王の子である継承者は、父王の死の間際に『王の魂』と代々の王の記憶
を与えられて守り手・白の獅子王となり、一方の前回敗者である継承者は奪い手・黒の獅子王となります。
※このシステムだとなぜ兄弟対決になったのか不思議に思えるでしょうが、ここは軽くスルーして下さい。)
ルーグは白の獅子王として、16年前にも黒の獅子王・メルガと闘っていたのだ。
けれどその時、下界の娘・ミリアンを愛していたルーグは、勝者となることも敗者となることも拒んだ。
いずれを選んでもミリアンとの別れを余儀なくされるからだ。
ルーグは自害することで『王の魂』の持つ9つの命のうち1つを捨て、ミリアンの胎内へ転生し逃れた。
そして今、ルーグとメルガは再び剣を交える。
ルーグのために命をかけたミリアンの想いに応えるべく、何としても生きようとするルーグ。
メルガの腕に捕われ窮地に陥ったルーグは、またしても命を1つ捨て、下界の女の中へ逃げてしまう。
機を逃したメルガは眠りにつき、ルーグが再び白の獅子王として覚醒する時を待つ。    第1話 完

33 名前:9th SLEEP 第2話[sage] 投稿日:04/06/14 00:30 ID:???
マリア憑きのアリスンから生まれたルーグは、優しい母や祖父母に囲まれ幸せに暮らしていた。
だが、今回のルーグには過去の記憶がすでにあり、それが彼の心を重くしている。
兄と闘わねばならないことが、今のルーグには辛く、恐ろしくてならないのだ。
前世ではミリアンのために闘いもしたが、元々ルーグはメルガと闘うこと、
つまりは誰かの犠牲の上に王が誕生することに、疑念を抱いていたのだった。
それでも時は巡り来る。
噴水の縁に腰掛け、飲み物を手にいつもと変わらぬ空を見上げるルーグ。
その顔が悲しみに沈む。
ついにメルガが現れたのだ。
ルーグの前に立ったメルガは、彼に剣を取れと言う。
しかしルーグはそれを拒み、「闘えなくてごめんなさい」とメルガに許しを乞い、泣きながら絶命する。
飲み物の中には毒が入っていたのである。
再び待つことを余儀なくされたメルガ。
そしてルーグは新たな『マリア』の中へ…。
(2話は1話の補足も兼ねており、ルーグの回想として、ミリアンとの出会いなどが描かれています。)
                                   第2話 完       3話は後日

34 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/14 03:20 ID:???
旧ビックリマンお願いします

35 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/14 03:53 ID:???
>29
読んでも平気か迷ってるという事なので、ちょっと追記。

栞と紙魚子シリーズは基本的にホラーコメディなのですが、割と伝奇ホラーの回もあり
諸星大二郎の色んな要素がつまったお買い得なシリーズだと思う。

36 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/14 04:25 ID:???
9THSLEEP書いてる人乙。続き待ってます

37 名前:卓球戦隊ぴんぽん5 第四話[sage] 投稿日:04/06/14 07:55 ID:???
向ヶ丘高校の体育館。卓球部の部長が部員たちに指示を出している。「向こうには県下の
中学生ナンバーワンだった石黒と"ヒレツ大王"の山吹がいる。たとえ"同好会"でも決して
気を抜くな」 しかし何よりも部長と部員たちは、既に卓球をやる気のなかったその二人を
引き入れ、さらに影番まで加えて同好会を作ったという"ナゾの男"をとても警戒していた。
「ふふふふふふ!」 突然、体育館に笑い声が響く。部員たちが声のしたほうを向くと、
赤いユニフォームの裕次郎、黄色いユニフォームの山吹、青いユニフォームの水野、
黒いユニフォームの石黒がいた。
「そう俺たちが 卓球部復活を阻む邪悪の生徒会と闘う 人呼んで櫻ヶ丘高校の
卓球戦隊ぴんぽんファイブだ!!」
裕次郎のセリフにあわせてビシ!と決めポーズをとる4人(石黒はこんな登場の仕方には
反対したが、多数決により却下された)。部長と部員たちはそのアレぶりな登場に唖然とする。
「誰が悪の生徒会だ!」 何者かが後ろから裕次郎を小突いた。白井さんだった。どうやら
裕次郎が無様に負けるところを見に来たらしい。裕次郎はかっこよく勝つと息巻くが、
白井さんは相手にしない。
「待てっ、お前らフザケんじゃねえ!」 部長が怒りの声を上げた。
「ぴんぽんファイブと言いながら、4人しかいないじゃないか!」 そっちかよ、とコケる石黒。
更に部長は、ユニフォームの色がバラバラなのは公式戦じゃないからってバカにしてるのかと
指摘する。しかし裕次郎は、5人になる時は名実ともに卓球部が復活する時、色がバラバラ
なのは部費も備品もないからコネであちこちから集めたものを監督とマネージャーに
染めてもらったから、と動じない。
「じゃあ何でその時に色を揃えなかったんだよ」
「だって、みんな好きな色が違うから」
しれっと答える裕次郎に言葉を失う部長。しかし裕次郎は構わず、早く試合がやりたくて
ウズウズしていることをアピールする。その一見無邪気そうな余裕に大物の風格を感じた
部長は、「何だかんだ言ってもうちは万年初戦敗退校だから、胸を借りるつもりで行こう」と
自虐的に笑うしかなかった。
ふと、部長が部員に尋ねた。「ときに、あいつは本当に来れないんだろうな?」
部員が答える。「大丈夫です。あいつは英語の補習で来れません」

38 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/14 07:56 ID:???
クレクレ姿勢ですみません。
「MONSTER」の最後どうなりましたか…?

39 名前:卓球戦隊ぴんぽん5 第四話[sage] 投稿日:04/06/14 07:58 ID:???
石黒によれば、この学校の卓球部には金パツ短ランの"ヤンキー"がいるらしい。裕次郎は
「外人?」と驚くが石黒は「ただの不良だろ」とそれを否定する。
二人のやりとりを聞いていた山吹は「それは僕の調べたところでは……」と何かを言いかけるが、
ハッとなった石黒に中断させられる。「そういえばお前、相手に何もしてねーだろうな!?」
急に怒り出した石黒に裕次郎が尋ねると、石黒は山吹が卓球をやめた理由を話した。
山吹が中学の時に卓球をやめたのは、自分でやめたわけではなく、退部になったためだった。
山吹は、対戦相手校の女子マネージャーをたらしこんで、試合前の選手たちに下剤入りの
スタミナドリンクを飲ませていた。それがバレて退部になったのだ。
「気が小さい女はすぐべらべらしゃべっちゃって、パートナーに向かないな」 ふ、と笑う山吹。
石黒は「中学生のやることか!」と怒っているが、裕次郎は「ドラマみたい」と感心している。
「心配ご無用、同じ失敗はしないよ。……この学校のマネージャーは男だし」
「誰がそんな心配をするか!」 あほんだら、と更に怒る石黒。

その様子を見ていた向ヶ丘の部員は、あいつらはゲキを飛ばしあって熱くなっている、と
部長に報告した。部長は「やはり同好会といえど侮りがたい」と更に警戒を深めた。

一方、5人を引率してきた本部と基は、向ヶ丘の教師からの「あとは若いモンに任せて向こうで
お茶でも」という誘いを快く承諾し、早々と体育館から姿を消していた。

オーダー表が交換された。内容は、
1.石黒
2.水野
3.水野\ダブルス
4.石黒/
5.山吹
6.紅
と、なっていた。それを見た部長は「紅が最後ということは、やはり秘密兵器か?」と更に
警戒を深めた。控えのオーダー表を見た裕次郎は、石黒から「最後だと何だか強そうだろ?」と
言われて浮かれていたが、山吹はこの順番から何かを感じ取っていた。

40 名前:卓球戦隊ぴんぽん5 第四話[sage] 投稿日:04/06/14 08:00 ID:???
一番手は石黒。対する向ヶ丘の選手は一年生のペーペーで、全く相手にならない。あっと
いう間に相手を追い詰める石黒。突然、石黒は今までの裕次郎のマイペースぶりを思い出す。
(ああ、俺は本当はもう卓球なんてやりたくねーのに) ムカムカしてくる石黒。
打ちごろの球を、石黒は(裕次郎がなんぼのもんじゃいその横っツラ張り倒してやりてーぜ!)と
心の中で叫びながらスマッシュに決めて勝つ。その試合ぶりに裕次郎は「かっこよかったよ」と
まとわりつくが、心の中で罵倒しながらのスマッシュを決めた石黒は何となくバツが悪い。
そして山吹が何かを知っているように微笑むのも石黒は気になった。

二番手は水野。向ヶ丘の選手は「相手は卓球を始めたばかりのシロウト」となめてかかるが、
水野の無表情ですわった目による威圧感、そして裕次郎と一緒に考えた?必殺技「ブルー
ウェーブ殺戮クラッシュショット」(球が割れるほどのパワフルなスマッシュ)の前にあっさりと
敗れ去る。

三試合目は石黒と水野のダブルス。二人はあっさりと勝つ。

「さー帰るぞ」 突然、石黒が帰り支度を始めた。裕次郎は自分はまだ試合をしてないと
泣きつくが、石黒は「試合は三勝したうちの勝ちで終わりだ」とつれない。石黒は最初から
これを見越してオーダー表を作っていたのだ。やはりそうだったか、と微笑む山吹。
そこへ向ヶ丘の部長がやって来て、申し出を受けたと言う。「山吹の言うとおり、試合はそちらの
勝ちだが、残りの選手にも組み合わせ通り試合をさせてやろうじゃないか」
オーダー表を見て石黒の企みに気がついた山吹が、部長にこっそりと連絡を取っていたのだ。

四試合目は山吹。サーブで山吹は「エクスチェンジボール一号」を放つ。あからさまな
顔面狙いの球を、相手選手は何とかラケットをかざしてよけようとした。球がラケットに当たる。
その途端、球は破裂して粉を撒き散らした。その粉を吸い込んだ相手選手はその場に昏倒
してしまう。「試合放棄で俺の勝ちだな」と不適に笑うも反則負けとなり、山吹は石黒にドツかれる。
しかし裕次郎だけは今の球に興味深々だ。「特殊なクスリを仕込んだボールと取り替えたのさ」と
得意がる山吹に感心してメモを取る裕次郎。メモを取るなと叫ぶ石黒。ボケが多いとツッコミも
大変だった。

41 名前:卓球戦隊ぴんぽん5 第四話[sage] 投稿日:04/06/14 08:02 ID:???
五試合目。いよいよ裕次郎の出番だ。「俺に叩きのめされるのはどいつだ!」と自信満々の
裕次郎。その自信に押されながらも(立場上、やはり俺が行かなくては)と部長が前に出ようと
した時、体育館の扉がいきなり開く。
「ジャスタモーメーント!」 そう叫んで体育館に入ってきたのは、色白で緑の目で金髪の、
一目で外国人だとわかる男子生徒だった。彼を見て「あ」となる部長。彼は部長に詰めよって
捲くし立てた――流暢な日本語で。「ひでーじゃんキャプテン、俺がいない間にカッテに試合
すすめて〜!」 "ヤンキー"って本当に外国人だったのか、と感心?する石黒。
尚も「初めての試合だから出たかったのに〜」と部長に詰め寄る"ヤンキー"に近づく影があった。
白井さんだった。「アンソニー!」 そう"ヤンキー"に呼びかける白井さん。"ヤンキー"――
アンソニーは白井さんがここにいることに驚くが、白井さんは構わずアンソニーに詰め寄る。
「自分がパーだから補習をうけるはめになったのに、勝手なこと言ってんじゃないわよ!」
そう叫びながらアンソニーの胸ぐらを掴み、高速往復ビンタを食らわせる白井さん。しかし
アンソニーも「オメーにはカンケーねえだろ!」と一歩も引かない(ビンタはくらいっぱなしだが)。
山吹情報によれば、白井さんとアンソニーは家が隣り同士の幼なじみとのことだった。
ビンタでボロボロになりながらも、裕次郎に向かって「お前の相手はこの俺だ」と宣言する
アンソニー。誰が相手でも俺は構わないよ、と裕次郎。「確かに誰が相手でも同じだよな」という
石黒や「あいつだけは出したくなかった」という部長の様々な思いが入り混じる中、裕次郎と
アンソニーの試合が始まった。

アンソニーのサーブによって始まった試合。その試合の光景に向ヶ丘の連中が大きくどよめく。
「この世にアンソニーよりヘタな奴がいたなんて!」「あのレシーブ練習マシーンのような
アンソニーのサービスを取れないとは!」「全部ネットかーバーか空振りだ!」「何でそんな
ヘボサーブが取れねえんだっ!」「おまけに本人のサービスはミスだらけ!」「アンソニーが
リードしている!」「サービスが入るぶんアンソニーが有利だ!」(一部、石黒の叫び)

42 名前:卓球戦隊ぴんぽん5 第四話[sage] 投稿日:04/06/14 08:04 ID:???
何だかんだで、あと一ポイントで負けというところまで追い詰められた裕次郎。アンソニーの
緩いサーブ。スッと裕次郎の動きが変わる。(……見せてやる! これが俺の必殺紅1000度
スパーク!) バックハンドから思い切り腕を振り上げる裕次郎。その裕次郎の手からすっぽ
抜けたラケットがアンソニーの顔面を直撃する。その場に昏倒するアンソニー。サーブを
返せなかった裕次郎の負けでゲームは終わった。
石黒が「紅スペシャルなんとかと同じじゃーか」とツッコみ、山吹が「あいかわらずウットリする
コントロールだ」と感心する中、ふと見ると白井さんがアンソニーを「しっかりして!」と抱き起こして
いた。アンソニーはすぐに意識を取り戻し、白井さんを邪険に振り払う。
おめでとう見事な勝ちだったよ、とアンソニーを称える裕次郎。しかしアンソニーは「バカヤロー、
きたねー手を使いやがって!」と怒り心頭だ。「この礼は公式戦でさせてもらうぜ」と息巻く
アンソニーに裕次郎はフッと笑い返す。「お前の実力のほどはわかった。今度は俺が勝つ!」
途端、アンソニーは部長から「オメーなんかホケツに決まってるだろ」と小突かれ、裕次郎は
石黒から「そんなセリフ一億年はえーんだよ」と小突かれた。

裕次郎が窓から生徒会室を覗きながら言う。「ねえ白井さん、俺たち試合に勝ったんだから
部に昇格させてよ〜」 しかし白井さんは「あんたは一ポイントも取ってないじゃない」と相手に
しない。裕次郎はちょっと腐ったが、すぐに立ち直り、いつものように練習を始めた。
「まあ、いいか。宿命のライバルもできたし」
石黒が「お前、宿命とかライバルとかいう単語に酔ってるだろ」とツッコむが、もちろん裕次郎には
効いていなかった。

第四話 完

43 名前:レヴァリアース[sage] 投稿日:04/06/14 10:36 ID:???
前スレ459の続き

突然後ろから襲ってくる竜のような魔物。ウリックはそれに驚き、魔物を一撃で昏倒させる
しかし、ウリックは魔物を殺さずに、気絶させる程度で戦っていた。シオンは魔法を唱えるが、吐血してしまう。
魔物の顔の傷を見て、ウリックは突然メルリンと呼ぶ。
その魔物は、昔ウリックと森で一緒に暮らしていたメルリン(命名ザード)だった。

メルリンは幻を見せるブレスを吐き出し、レムがブレスを浄化する。
シオンは再び魔法を唱えようとした。
ウリックはシオンに泣きつく。「メルリンは何年も一緒に暮らしてた友達なんだ…だから…殺せない…」
思い留まるシオン。その時、メルリンの前足にウリックが捕らえられてしまった。
ウリックはメルリンに呼びかけるが、メルリンは狂ったように暴れている。
レムに攻撃方法はなく、シオンの魔力も限界に近づいてきた。

聖石がシオンに呼びかける。「左手で我に触れよ!」
シオンは恐れていた。もし自分がアドビスの王子でなかったら。
背後でウリックの叫び声が聞こえ、シオンは反射的に水晶に触れた。
水晶はシオンの左手の甲に埋め込まれる。

44 名前:レヴァリアース[sage] 投稿日:04/06/14 10:37 ID:???
――世界の調和を保つため、お前が必要だ…世界は均衡が崩れ不安定な状態になっている。
このままでは、世界が自ら滅んでしまう。今こそ我自身が動かねばならない。そのためにお前が必要だ――

シオンの頭の中に、水晶からの太古の情報が入ってくる。
目を瞑り苦しむシオン。様々な情報の中に、メルリンに捕らわれていたウリックの姿を見た。

ウリックは床に叩きつけられた。シオンはレムさえも聞いたことのない詠唱を唱え、メルリンを一撃で倒す。
シオンはウリックが無事でよかった、と言い倒れてしまう。
メルリンを消されたことで、ウリックはシオンに殴りかかった。
「シオンは君のために体を張って助けた。少しは彼の気持ちを考えてみたらどーだ。」
三人称で語りかけるシオン。シオンの左手に水晶が埋め込まれているのに、ウリックは気が付いた。

シオンは、西のイビスで魔法を使えば、ディアボロスのいる異空間に行けると話し出す。
町に帰り、ディアボロスの件はその後だというシオン。
ウリックはメルリンに花を捧げて別れを告げ、シオンの後を追いかける。
シオンを恨んじゃ駄目だ、全部ディアボロスが悪いんだ、とウリックは自分に言い聞かせた。

45 名前:レヴァリアース[sage] 投稿日:04/06/14 10:38 ID:???
宿に戻る三人。神殿でメルリンを倒した後の記憶は、シオンにはなかった。
水晶から昔の知識を得ることが出来たシオン。
シオンがアドビスの王子かどうか分かるね、とウリックは笑顔を見せた。

水晶は、伝説どおり全てを知っているわけではなかった。
シオンはイビスに向かわずに、ウリックとレムに言う。「アドビスで一緒に暮らさねーか?」
レムが反論する中、ウリックは家のガラスに写る自分の姿を見て、微笑んだ。

シオンだけアドビスに戻っていいとウリックは言うが、シオンは一緒に帰ると言って聞かない。
ウリックは戦いを甘く見ている。甘い態度ではこの先の旅で必ず死ぬと、シオンは断言した。
ザードを殺して、友達だった魔物を狂わせたディアボロスを許さない。
ウリックの決意は変わらなかった。シオンはウリックを見て、もう帰るなんていわない、と言う。
「暇ツブシに最後まで付き合うか!ディアボロスを倒しに行くぞ!」


続く

46 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/14 12:11 ID:???
卓球のルールはよく知らんが、球が割れてもいいのだろうか

47 名前:ムーン・ライティング 11[sage] 投稿日:04/06/14 12:38 ID:???
(前スレ491続き)

D・Dは自分を引き取りにきたアンソニーと話し、彼がリッキーの不正を承知していたことを知る。
アンソニーはリッキーの回復を待つしかないと言うが、リッキーが脳に損傷を受け、元通りに回復する
見込みのないことは2人とも知っていた。
ジョン&オーツ社と揉め事を起こすなと命令され、D・Dはやりきれない思いで車を降りる。

D・Dが急に姿を見せなくなったことを気にして、トマスが訪ねて来るが、D・Dはリッキーの頼みが
気になって上の空。喧嘩別れした後、シシィから電話で呼ばれる。
シシィの話から、D・Dはリッキーがアンソニーを副社長にするためにオズボーンに協力していたことを知る。
アンソニーが副社長になれば、リッキーがプログラマーを退くとき次の席を用意してもらえる約束だったのだ。
シシィはリッキーに届いた速達を渡すよう、娘のメイを盾に電話で脅されていた。
速達はリッキーに怪我をさせる以前に発送したものらしい。
D・Dは跡を残さないよう開封し、中に入っていたリストを書き写した後で、指定先に送るように言った。

翌日、D・Dは会社を休んでリストを調べ、それが最近死んだ年金受給者とその年金番号のリストだと知る。
死亡者を引っ越したものとして処理し、年金を不正に受け取っていたのだ。

夜中にD・Dがアパートに戻ると、同僚のマイクとダンが来ていた。
2人は勝手に休んだためボスが怒っていると話し、一旦リッキーの事は忘れるようにと忠告するが、
D・Dは、マイクが以前壊した部屋の鍵を早く直すよう言い捨てて出かけた。
トマスを訪ねると、彼はちょうど変身し終わるところだった。トイレを貸してくれと部屋に入ったD・Dは
特注の巨大な手錠のようなものでトマスの首と便器を繋ぐと、彼に寄りかかって眠ってしまう。

ロイはオズボーンの部屋で、リストを取り返したと報告を受けていた。
念のためD・Dを見張るように言ったところへ、家政婦が掃除に入って来る。
家政婦は、旦那様の部屋に無断で入ってはならない、あなたはまだ旦那様の後継者ではない、と
言ってロイを追い出した。

トマスは結局、人間潰しの散歩には出なかった。
月が沈む頃、D・Dを殴って起こし、鎖を引きちぎってみせる。
「見せたくて待ってたが待ちきれなくて起こした」

48 名前:ムーン・ライティング 12[sage] 投稿日:04/06/14 12:39 ID:???
トマスに何か困ったことになっているのかと聞かれ、D・Dは言う。
「オレは何にもしがみつきたくない!
 オレは・・・“もうおまえはいらない”と言われたらさっさと退きたい!
 その時どこに座っていようとも・・・」
D・Dはトマスに、ブラマンジュという菓子を知っているか、と聞いた。
「人間の脳ミソの柔らかさとか密度とかが・・・似てるんだってサ!
 その・・・ブラマンジュだかに・・・」

D・Dはリストの人物の移転先(年金の受取先)を調べようとするが、収穫はなかった。
トマスとともにアパートに戻ると、鍵が取り替えられていて部屋に入れず、マイクから鍵をもらうため会社へ。
会社では、ジョン&オーツ社の差し金で、リッキーの担当していたゴルフ場の仕事が他社に取られそうになり
会議が行われていた。
D・Dはそのゴルフ場に不正が仕組まれているのだと気付く。
ジョン&オーツ社は脅しのためと、横領が見付かった場合は無関係だと主張するため、
監査会社を変えるよう勧めたのだ。
D・Dはアンソニーに、また誰かを差し出して馴れ合うのか、そこまでして副社長になりたいのか、と
言って殴られる。
そこへ、シシィからリッキーの容態が悪化したと連絡が入り、D・Dはトマスをアパートで待たせて病院へ行く。
シシィはまだリッキーを愛していた。
意識障害でもいい、リッキーを助けて、と泣く彼女に付き添ってD・Dは病院に泊り込む。
その間、トマスはD・Dのゴミ溜めのような部屋を掃除。

リッキーが持ち直した日。トマスは病院にいるD・Dにブラマンジュを差し入れた。
D・Dはトマスに、時々周囲が現実感を失っていって、自分自身を遠い存在に感じることがあると話す。
一旦そんな非現実感につきまとわれだすと、今まで熱中していた筈のものや、好きだった筈のものが
本当にそうだったのか分からなくなる、と。
「君は寝不足だ」と言い切るトマス。D・Dは、シシィが戻ったら交替する、と言う。

49 名前:ムーン・ライティング 13[sage] 投稿日:04/06/14 12:40 ID:???
シシィは病院に戻ると、リッキーは貴方に渡すつもりだったと思う、と言ってクイズの書かれた紙を渡す。
帰ったらやってみると言うD・Dに、トマスは(スピード違反のため)先に警察に行ったほうがいいと言う。
傍にいた男はそれを聞いてロイに電話。
何か紙きれを渡されて警察に行くと言っている、と聞いたロイは、警察へなど絶対に行かせるな、
と命令する。

D・Dとトマスが病院の外に出ると、リッキーの担当医(「お月様の贈り物」のドクター)に会う。
車が故障中なので送ってほしいと頼まれ、D・D は2人を待たせて自分の車を取りにいく。
そこへ車が突っ込んできて、D・Dをはねた。トマスは立つなと叫ぶが、D・Dは非現実感につきまとわれて
立ち上がってしまい、車の中から拳銃で撃たれる。

ロイはサリー・アンに、D・Dを襲わせたのは本当に貴方ではないのかと問い詰められ、
部下の下手なやり口に苛ついていていた。
家政婦から、オズボーン宛に届いた小包を開封してみるよう言われたロイは、サリー・アンをおいて
オズボーンの部屋に入り鍵をかけた。
そこで、豚に話しかけられる。
ロイの悲鳴に驚くサリー・アン。家政婦は、殺さない約束だから放っておくようにと言って、
彼女に、ロイがオズボーンの部屋でしていた電話の録音を聞かせる。

ロイは豚に変身中のトマスにいびられていた。
トマスはD・Dを殺そうとした仕返しに、一年以内にこの町で殺すとロイを脅す。
トマスが去った後、サリー・アンがロイに何を企んでいるのかと聞きに来るが、放心状態だったロイは
悲鳴を上げて逃げ出してしまう。

トマスはマイクとダンに運ばれてD・Dのアパートに戻った。
マイクはすっかり片付いた部屋を見て、戻ってこれないことを予感して身辺整理をしたのでは、と漏らす。
2人が帰った後、D・Dの母から電話がかかってくる。
「D・Dは相変わらず(頭も顔も悪い)」と聞いて、D・Dがこのまま死んでしまうのではと心配になるトマス。
そこへ能天気な顔でD・Dがやって来た。

50 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/14 12:46 ID:???
夢来鳥ねむ「緋翔伝 幾千の月のかけら」 お願いします。

51 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/14 14:56 ID:???
翌朝、再びジュドーはガッツに声をかけ、語る。
この「鷹の団」という集団のこと。ここでは血腥いことをやりながら、
「不思議と泣いたり笑ったり怒ったりできる」
そして、それをまとめあげるグリフィスという謎に満ちた人物のこと。
最後に、ジュドーはガッツに向けて言う。
「ここならきっと見付かるぜ。お前さんの居場所がさ」

その後ガッツは呼ばれてグリフィスのもとに行き、裸で水浴びをしている
グリフィスに遭遇する。
水をかけあったりと騒ぎつつ、ガッツはグリフィスの首飾りに目を止める。
それは赤い小さな卵型の石で、目・鼻・口がバラバラについていた。
曰く、それはジプシーの占い師の婆さんから買ったもので、ベヘリット、
別名を“覇王の卵”。これを持つ者は自分の血と肉と引き換えに
世界を手に入れる定めだという。
ガッツはベヘリットを詳しく見て、一瞬目を開けたのに仰天するが、
グリフィスは無邪気に笑って「いーだろ?」という。
冷静・冷酷だったりする一方、こんな子供っぽいところもある、
確かに不思議な男だった。
だが更に、グリフィスはその直後には「オレはオレの国を手に入れる」と
大それたことを言うのだった。
平民の、傭兵団の隊長がそれを当たり前にように言ってのける。
ガッツは驚きつつ、自分の人生を振り返るが、やがて「とりあえずは」
グリフィスについて戦うことを改めて心に決めるのだった。

52 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/14 14:56 ID:???
その2国、ミッドランドとチューダーの戦争は、100年に渡り続いていた。
そしてミッドランド軍において、鷹の団はいつしか最も重要な戦力となっていた。
正規軍の止められない正規軍の進撃も、鷹の団なら止められた。
ガッツは切り込み隊長になっていた。その強さと戦いぶりは隊員達の
憧れと自慢の的で、なかなか人望もあると言える立場だった。
しかし一方で、作戦を無視して突っ込んだりし、それを後にキャスカに
とがめられて言い争うような場面もまた、日常茶飯事だった。
しかしそんな中でも鷹の団は戦績を上げ続け、グリフィスは平民出としては異例の
騎士の称号と子爵の爵位を授かるまでになった。
鷹の団もついにミッドランド正規軍の仲間入りだ。
ただ、ガッツは叙勲式にも出席せず、1人剣を振り続けていた。

53 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/14 14:57 ID:???
ガッツが鷹の団に入って3年が経った。
その日も鷹の団は勝利だった。敵の城塞はほぼ制圧し、なおもガッツ率いる
切り込み隊が包囲している。
しかし切り込み隊もまた、たった1人の敵兵により、踏み込めずにいた。
しかも敵側には「不死の(ノスフェラトゥ)ゾッド」が参加しているという。
不死のゾッド。傭兵の中には戦場の神として崇める者もいるという伝説的剣士。
その戦績に加え、死んだという噂が流れても、またどこかの戦場に現れ、
その武勇伝は知られているだけでもなんと、ここ百年近くにも及ぶという。
故に“不死者(ノスフェラトゥ)”と呼ばれている。

ガッツは当然、業を煮やしていた。送り込んだ50人は1人も戻らず、
500人の切り込み隊が釘付けにされたままなのだから。
そんな中、隊員の1人が半身を引き裂かれた状態でフラフラと出てきて、
ゾッドの名を口にして息絶えると、ガッツは制止を振り切り、1人踏み込むことを決める。
城塞の中は死体の山だった。しかもことごとく、甲冑を着た人間がボロきれのように
引き裂かれて死んでいるのだった。その奥、死体を積み上げた中に、ゾッドはいた。
巨大で逞しい体躯。全裸で返り血を浴び、巨大な剣に死体を2人も刺している。
だが何より、その顔は何か獣のようで、全体から異様な威圧感を放っていた。
そして、人間離れして強かった。その剣は太い石の柱を砕くほどの威力で、
受けるのがやっとなほど速く、受けてもそのまま吹き飛ばされるほどだった。
しかしガッツの大剣もそれに耐える強さがあった。そこでガッツは、一撃に賭ける。
そして見事、最初から狙って相手の剣を切り、反す刃でゾッドに斬りつけた。
ゾッドもすかさず両腕を交差させて防いだが、ガッツの剣はその両腕と肩に深く切り込んだ。
だがゾッドはそのまま剣を掴むと、「貴様が初めてだ。オレの体のこれだけ深く剣を
撃ち込んだ人間は・・・三百年に渡る殺戮の日々においてな!!」と言い、
怪物へと姿を変えた。

54 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/14 14:58 ID:???
人間の姿の時より更に何倍も巨大な体、全身を黒い毛で覆われ、肉食獣のような
牙を剥いた頭部には牛のような角。手の指には鉤爪だが後足にはヒヅメで、尻尾もある。
流石のガッツも敵わず、戦意も喪失しかけて身体引き裂かれようという時、
グリフィスが主力を率いて踏み込んできた。
皆、我が目を疑いながらもボウガンを一斉に放つが、ゾッドには効かない。
戦いを邪魔され怒り狂うゾッドは団員を踏み潰し、引き裂き、喰らった。
そんな中グリフィスは自らガッツを助け出そうとしたが、ゾッドはなおも襲いかかる。
2人は左右に分かれると、ゾッドの両脇を駆け抜けながら斬りつけた。
ガッツの剣はゾッドの喉付近を斬り、グリフィスは左腕を切り落とした。
そのまま走り抜けようとした時、ゾッドの尾がグリフィスをはね飛ばす。
更にゾッドは自分の左腕を拾い、それでガッツを殴り飛ばすと、元通りに腕をつなげた。
まずグリフィスに止めを刺そうと近付いたゾッドは、その首にかかっている
ベヘリットに目を止める。ひどく驚いている様子だったが、やがて何かを納得すると、
天井を破壊し、「小僧ひとまず勝負は預けておくぞ」と言うと、
背中から巨大なコウモリの翼を出して飛び去った。
ガッツに対し、こんな台詞を言い残して・・・
「貴様がもしこの男にとって真の友と言える存在ならば・・・心しておくがいい・・・
この男の野望が潰える時・・・・・・・・・貴様に死がおとずれる!!
決して逃れられぬ死が!!!」

(続く)

55 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/14 21:05 ID:???
「僕と彼女の〜」の1巻。ネタバレOKなので、どんな漫画か教えてください。
なるべく詳しくお願いします。


56 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/14 22:00 ID:???
誰も書いていないなら観用少女(プランツ・ドール)予約します

57 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/14 22:53 ID:???
>>55
×××のこと?
依頼するなら作品名略しちゃいけないよ。
似た題名のものがあったらどれだかわかんなくなる。

58 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/15 00:09 ID:???
「僕と彼女の×××」なら書いてもいいよ。

59 名前:なつめヴルタラーク![sage] 投稿日:04/06/15 00:48 ID:???
中学2年の鹿淵(ろくぶち)くんは忘れ物を取りに学校へやってきた際、狼川(おいぬがわ)なつめが
おさげで巨乳で委員長のめがねっ娘・玉澤久重の首筋を唾液まみれにしているところを目撃してしまう。
思春期厨房の妄想大爆発な鹿淵くん。翌日の体育の時間、また二人がこっそり抜け出していくところ
を見ていると顔面にサッカーボールをくらって鼻から大出血。体育終了後、保健委員のなつめに保健室
につれていかれる。手当てをするなつめだが

「ごめん…鹿淵…もうがまんできない…」
そういうとなつめは鹿淵にがばっと抱きついた。

焦る鹿淵。しかし体は別のことを考えていた。
狼川の感触が体温が吐息が鼓動が…
やらかくてあったかくてしめっぽくてドキドキで…

「いただきまーす」
なつめは鹿淵の首筋に噛み付いた。しかしまったく痛くない。むしろとても気持ちいい。
「まさかお前…吸血鬼?」
「違うよー人狼(ヴルタラーク)だよー。先祖代代こういう血筋なんで狼の血を抑える
ために人の血を吸ってんの」
そこには狼耳、もこもこのふわふわの手、しっぽまで生えたなつめがいた。
「やっぱひいちゃうよね…」
「人狼だろうが吸血鬼だろうが狼川は狼川だっ! 秘密は絶対守る! 血も好きな時に
吸ってくれ!」
「ではさっそく」と血を吸うなつめであった。
ここで鹿淵くんは吊り橋効果で狼川に恋したと感じます。

で、玉澤久重は巨乳なので肩が凝るということでなつめに血を吸ってもらっていたのだった。
しかし久重もなつめが好き。こうして玉澤と鹿淵による狼川争奪戦(?)が始まった。

続きは誰かよろしく。

60 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/15 02:00 ID:???
>>59
そんな人間関係を中心にその他の人物も絡んだり、
様々な妖怪変化が登場して(多くはエロい)騒動を起こす
ドタバタラブコメ漫画、と言えば一通りの説明にはなってないか。

より詳細を求める人がいれば書かねばなるまいが。

61 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/15 02:10 ID:???
>35
わざわざありがとう。一冊買ってみます。

62 名前:観用少女(プランツドール)[sage] 投稿日:04/06/15 03:23 ID:???
観用少女・プランツドールとは美しい少女の姿をした生きたお人形。
金を払えば誰でも買えるというわけでなく彼女たちは持ち主を自ら選ぶ。
一日三回のミルクと肥料の砂糖菓子、そして何より愛情を栄養として生きるのだ。
そんなプランツドールを扱う店、美しい青年が営むその場所には彼女たちに魅せられた様々な客が日々訪れる。



63 名前:観用少女(プランツドール)[sage] 投稿日:04/06/15 03:24 ID:???
『食卓のミルク』
ショウウィンドウに飾られていた一体のドールに一目ぼれした青年が店に訪れていた。
仕事も私生活も上手くいっていない彼は癒されるためのささやかな趣味としてドールを買うことにしたのだ。
一般には高級嗜好品であるそれを高い金を出して買い、エンジェルと名付ける。
その後青年はエンジェルがミルクを飲まないことを相談に来る。
そこでドールは昔から貴族の娯楽のためのものでドレスからミルクに
それを飲むためのカップまでドールの身の回り全てのものが高級品でなければならず、
恐ろしく手間も金もかかると知らされ普通の庶民である青年は冗談じゃないと怒る。
何の反応も示さずもう笑いもしないんだと嘆く青年に店主は「ドールはデリケートですから心の交流も必要ですよ」とアドバイスを送る。
彼女に"天使"を見たという買ったときの気持ちを思い出し、これまで以上に大切に扱った。
心を開き日増しに美しくなるエンジェルのために勤勉に働き彼女も微笑みで癒してくれる。
全てが上手くいっていたある日、酒に興味を示す彼女に思わずそれを飲ませてしまう。
最高の笑顔を見せる彼女にほだされ、ミルクと砂糖菓子以外与えてはいけないのに日に三度ミルクの酒を混ぜ飲ませ続けた。
その結果天使のようだったエンジェルは酒を覚え食事をし肥え太り、すっかり"女"という化け物と化してしまった。
こうして青年は責任とってそんな彼女のためにあくせく働き養わなくてはいけないのだった…。


64 名前: 観用少女(プランツドール)[sage] 投稿日:04/06/15 03:30 ID:???
『ポプリドール』
店には身なりの良いが憂鬱そうな男が来店していた。
彼の娘が気に入ったので仕方なくその娘とうりふたつのドールを買いに来ていたのだ。
三年前に赴任してきた彼はこの街の全てを嫌っており、早く故郷に帰りたいと常々思っていた。
特にこの地の"臭い"に関しては病的なほど敏感だった。
男の恋人はあのドールからはとても良い香りがするというが彼にはわからない。
恋人は娘と早く打ち解けたいと話す。娘は母親を亡くしてから言葉を発せず表情も無くしてしまっていたのだった。
彼は全てこの街に来てから悪くなったと吐き捨てる。
そして彼だけに感じるこの街の悪臭…。

そんな中、娘はドールと一緒に遊ぶうちに笑顔を取り戻してきた。喜び抱き上げた娘からふと臭うこの街の臭い。
娘は日毎に明るくなっていくようだが、人形の顔が娘に…いや娘がますます人形に似てきていることを感じる。
それにつれ屋敷の悪臭も酷くなってきたことも。
ついに耐え切れなくなり臭くてたまらないと使用人を全て解雇してしまった。
恋人は疲れてノイローゼになっているのではないかと医者を紹介する。
だが臭いの原因はドールと娘、恋人だった。
このドールは"香り玉"を飲み体から香りを放つポプリドールで、その玉を娘も恋人も一緒に飲んでいたのだ。
充満する悪臭はこの人形のせいか!と店主にドールを捨てるように投げて返した。
問題は貴方のほうにあると指摘する店主。冷たい目をしたドールが男を見返すが、置いて帰っていく。
実は過去、男の死んだ妻はこの街の人間と不倫していたのだった。
寂しかったの許してと訴え、そして手首を切って死んだ妻…。傍で娘が人形のように悲鳴を上げていた。

男は屋敷に帰りあの人形は返してきたと言う。
しかし男が捨てたのはドールではなく実の娘のほうだったのだ…。
「さてどうしようか、君のパパは正気で迎えに来てくれるのかなあ…」


65 名前:観用少女(プランツドール)[sage] 投稿日:04/06/15 03:31 ID:???
忘れてました、続きます。

66 名前:スパイラル〜推理の絆〜[sage] 投稿日:04/06/15 10:22 ID:???
>>14はまだ続きます
書き忘れたすんません

67 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/15 10:45 ID:???
欝な話だな観用少女


AKIRAのあらすじお願いします。

68 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/15 13:23 ID:???
時間旋律
御伽噺シリーズ
お願いします。

69 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/15 14:15 ID:???
時間旋律、書けたんだけどパソコンが不調で何故かコピペが出来ない。

70 名前:ムーン・ライティング 14[] 投稿日:04/06/15 18:13 ID:N6P9TspC
(49続き)

しばらく後。D・Dはリッキーに借りたランダム・ドット・ステレオグラムの本を見ていた。
1つだけ余計なドットの入った絵があるのだ。しかも、浮かんでくるS字の図形に見覚えがある。
トマスに絵を描いて説明すると、「君の会社の受付の壁に掛かっていた」と言われる。
本を借りた時のリッキーの様子から考えて、偶然のはずがない。

人間に戻ったD・Dは、トマスが止めるのも聞かず会社へと急いだ。
会社ののマークの裏には、埃をかぶったテープ(この作品が描かれた当時の記録媒体)が貼り付けてあった。
テープの内容を確認して、エレベーターを降りると、サリー・アンが待っていた。
彼女はロイのしたことを謝罪し、今後2度と手出しさせないと約束して立ち去る。

D・Dはテープをアンソニーに渡した。
ボスの処理の仕方によってはテープのコピーをマスコミに渡すと言うD・Dに、アンソニーはリッキーの仕組んだトリックを
始末するスタッフに加わることを要求。
トマスはD・Dの消極的な解決法が気に入らないが、D・Dは「オレは首尾一貫して事勿れ主義だ」と言う。
トマスは「臆病者」と言って立ち去る。

迎えに来たマイクとともに、プログラム処理に向かうD・D。また、自分を遠く感じる。
一方、トマスはドクターを訪ね、D・Dがトマスを実験材料にすることを断って、彼の手を噛んで行ったことを知る。
「ボクは吸血鬼じゃありませんよ」と言うトマス。
「狼男は噛んでもうつらないのかね?映画の『狼男アメリカン』では確か・・・」
ドクターは噛まれた手を見て、やっぱりトマスを調べてみることにする。

D・Dは作業を終え、酔い潰れていた。
トマスが電話すると、電話に出たD・Dは異様な呻き声を上げる。
トマスはジョン&オーツ社に何かされたか、あるいは自分の血のせいか、と心配して、タクシーで駆けつけるが、
D・Dは舌がつっただけだった。

71 名前:ムーン・ライティング 15[] 投稿日:04/06/15 18:15 ID:N6P9TspC
その後、トマスはD・Dのアパートに居候。オズボーン家の家政婦とマイクとダンを招いてご馳走する。
家政婦はサリー・アンがスイスの特殊ボディガード養成学校に入ったと話す。ロイは遁走したきりだった。
彼らが帰った後、アイリーンが訪ねてくる。D・Dが連絡したのだ。
トマスは、こんなことをしたって帰らないからな、と言うが、D・Dは2人を部屋に残して出かける。

『翌日トマスはいなくなっていた―オレに朝食さえ置いてゆかず―
 余りに冷たく振られたので淋しくオレは出社した
 以後毎日出勤している』

ドクターと脳の機能について話すD・D。
「つまり・・・まだ脳のことはろくすっぽ分かっちゃいないんだ!ね?
 だったらリッキーの脳も・・・勝手に自己修復を始めることがないとは断言できないんだ」
説明しようとするドクターを遮って、そう考えることに決めた、と言うD・D。
彼には尻尾が生えていた。
一方ドクターの耳は豚耳に変化していた。
D・Dは耳付きの帽子をかぶり、狼の前脚形の手袋をはめて、ドクターを自室に残して出勤。
アンソニーは呆れ、いつも通りD・Dを叱り付ける。

『出勤しだす前にオレはボスがオレを煙たがるのではないか・・・と少々心配していた・・・が!
 最近は少し位は遠慮して欲しいと思っている

 それでもトマスにはオレの尻尾は皆に暖かく迎えられたと報告しようと思う
 そうでなければせっかく血を分けてくれたトマスと歴代の狼男たちに』

ケリーにケーキを見せられ、お手をするD・D。


「僕がすわっている場所」終わり

あともう1話あります。

72 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/15 19:31 ID:???
横たわるのは犬と豚〜♪

73 名前:観用少女(プランツドール)[sage] 投稿日:04/06/15 20:49 ID:???
『スノウホワイト』
ある宝石商の男が店に来る。
客に噂に聞いたプランツドールが流す涙が宝石を求められつい品切れですと嘘をついてしまった。
そんなもんどうしろってゆーんだと途方にくれこの店に"涙"を譲ってくれと頼みにきたのだ。
しかし"天国の涙"というドールが流す涙は極上のドールを極上の環境で愛し育て上げたときのみ生まれる奇跡の石なのだ。
ならばドールを買うしかないのかと店主に導かれ最上級品プランツ"白雪"と出会う。
しかし男は白雪に相手にされずショックを受け憤慨する。
だが彼の商売魂は諦めることを許さない。
要するに気に入られりゃいいんだろ!とあの手この手で白雪の機嫌をとるが彼女は眠ったまま。
ドールをただの人形としかみない男に店主は自分が宝石を扱うときにはどうしてるんですかと問う。
気持ちを込めて選んだ宝石をプレゼントすると白雪は一瞬微笑んだが気に入ったのは宝石だけ、また眠り続ける。

美しすぎたせいで愛されず白雪は以前一度返品されているらしい。
早く眠れる白雪に王子様が来るといいのにと店主に聞かされ、ならば俺が王子になる!と意気込む。
現実主義だった男はそんな自分に驚き赤面する。
そして通いつめる男に遂に白雪は微笑んでくれた。
感激する彼は「ただ欲しいからといって手に入れるだけが全てじゃない、そこには愛が必要なのだ!」と悟る。
"天国の涙"を求めていた客へは入手不可能と断り男は白雪と暮らし始めた。
男は絶対白雪を泣かせたりするものかーと誓うのだった。



74 名前:観用少女(プランツドール)[sage] 投稿日:04/06/15 20:50 ID:???
『スノウホワイト パート2』
ある若者が疲れきったようにドールの店前の道で足を引きずって歩く。
真面目に働いてきただけなのに馬鹿にされ蔑まれ俺が何をしたっていうんだ…。心の中で悲痛に叫ぶ男。
ええ、あなたは何にも悪くない…。
ふと目の前に飾られるドールが優しくそう言ったような気がした。

店の中、店主にもてなされ茶をいただく青年。
俺はあんたの客になれるような金持ちじゃないよ、中に入れてもらってさっきのドールを傍で見られただけで
感謝してると微笑む。青年がそのドールを見つめていると彼女が頬に手を伸ばしてきた。
驚く青年に店主は貴方は気に入られてしまってドールが付いていきたがっていると話す。
自分は極貧で明日の飯にも困るほどだから買えるわがけないと慌てて断る。
しかしプランツドールは一度気に入った人が出来てしまうと他の客には目もくれなくなるためにこのドールは他に売れないのだという。
ふと店主は思い出したように語る。昔ドールを盗まれたことがあって保険に入った、
ドールは気に入った客には付いていくし盗むのは簡単だと青年に言い聞かせるように話す。
「困った困った」と言いながらわざとらしくその場を離れる。
店主は暗にドールを盗めと言ってるのだ。
取り残された青年は、こんな高価な人形、盗んだら死刑ものじゃないかー!と動揺する。
だが青年はドールを見つめる。べったり懐き幸せそうに微笑むドールを見て心を決める。
「そうだよあんたを養うためになんだってやるさ…なんたってあんたは俺を初めて必要としてくれたんだから…」
青年の手を優しく包み込む小さなドールの手。

数ヵ月後、店には刑事が来ていた。
あの人形を店に返しておいてほしいと男の手紙が残っていたので返しに来たのだ。
盗まれたのかと尋ねる刑事にお買い上げいたんですよと答える店主。
あの青年は苦労した挙句難病を患い不幸な人生だったが死ぬ前の何ヶ月かは穏やかに暮らしていたという。
店主は、質素な服を着てはいたが荒れておらず美しくなって帰ってきたドールを見、
「良く判ります、さぞや大切に愛しんでくださったのでしょう」とつぶやく。
刑事が去った後「おかえりキレイになってかえってきたね」と話しかける。
するとドールは目を開き静かに青色の涙をこぼした。


75 名前:観用少女(プランツドール)[sage] 投稿日:04/06/15 20:51 ID:???
(続く)

76 名前:マロン名無しさん[age] 投稿日:04/06/15 21:21 ID:???
ふたばくんチェンジ!のストーリーをお願いします。

77 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/15 22:53 ID:???
「タイムスキップ真央ちゃん」が男キャラがカワイイと聞いたのでどうかお願いしますお願いします

78 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/16 12:39 ID:???
ゾッドにはね飛ばされて怪我をしたグリフィスのところには、
宮廷のお偉方も見舞いに訪れた。
成り上がりとして嫌う者達もいる一方、今の内に近付いておこうと
考える者達もいるのだった。
だが一方、キャスカはあの時ゾッドが飛び去った直後、グリフィスを
抱え上げて「貴様のせいだ!!!」とガッツに叫ぶなど、対立を深めていた。

そんな中ガッツが剣を振っていると、松葉杖を突いて散歩に出たグリフィスが
現れる。話し込む中「オレはおまえのために体をはることにいちいち理由が
必要なのか」と口にするグリフィスだが・・・
そこにミッドランド王自らが姿を見せる。
爵位を授けるなどグリフィスを高く買い、期待を寄せている王に対して、
王の弟で白龍将軍にして第二王位継承権者・ユリウス伯は
成り上がりのグリフィスを快く思っていない様子。
また王の一人娘・シャルロット姫も姿を見せ、グリフィスと初めての接触を持つ。

グリフィスの台頭と人気が気に入らないユリウスだが、更に衝撃的な
事実を告げられる。今度の“秋の狩り”での王の警護、代々白龍騎士団に
任せられてきたこの栄誉ある任務が、今年は鷹の団に任せられるというのだ。
それを告げたフォス大臣は更に、このままでは猛将ユリウス将軍の名も危ういのでは、
と煽り、狩りでの事故の見せかけてグリフィスを暗殺することをそそのかす。

79 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/16 12:41 ID:???
さて、“秋の狩り”が実施される。
警護の任の中、グリフィスはシャルロットに近付く。
狩りは残酷で好きになれないというシャルロット。更に続けて「戦もそう・・・
どうして男の方は血を流すことばかり好むのですか?」と言う。
だがグリフィスは黙って木の葉を取り、草笛の遊びを教えるのだった。
微笑むシャルロット。だがそんな時、茂みから飛び出した1頭のイノシシに
シャルロットの馬が驚き、走り出してしまう。真っ先に追いかけるグリフィス。
だがグリフィスが集団を離れたのに、ユリウスと側近の弓の名手を目を付ける。
川の中でようやくグリフィスが追いつき、馬を止めて「戻りましょう」と言った時、
グリフィスの鎧の胸に毒矢が突き刺さった。
後を追ってきた鷹の団のメンバーが慌てて駆け寄る。
だがしかし、グリフィスは無事だった。
偶然にも首にかけていたベヘリットが盾になったのだ。

この件は「チューダーの暗殺者が姫を狙った」として片付き、
グリフィスは姫の命を救った英雄となる。
結果的に昇進の助けをしてしまったユリウスは、激しく荒れる。

80 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/16 12:41 ID:???
その晩、ガッツはグリフィスに呼び出される。
グリフィスは毒矢が自分を狙ったものであることを見抜いていた。
更に、矢に塗られていた毒はカラバル豆のもの。これを扱っている医者は町中で
ただ一軒。そこで最近購入した者は、白龍騎士団随一の弓の名手だという。
更に侍女に金を掴ませ、その男が夕方ユリウスにしぼられていたこと、その時に
今回の暗殺騒ぎのことを話していたらしいこと、まで突き止めた。
そして、グリフィスはガッツに、ユリウスの暗殺を頼む。
「汚い仕事だし決して失敗も顔を見られことも許されない」と言った上で、
「だからこそおまえに頼みたい。頼まれくれるか?」というグリフィス。
ガッツは答える。
「らしくねえな。しのごの言わずに命令すりゃいいんだよ。いつも通り」

うまくユリウス邸に潜入までは成功したガッツだが、ユリウスが息子のアドニスを
剣の稽古でしごいているのを見てしまう。
不覚にもこんな時に、ガンビーノと自分のことを思い出してしまうガッツ。

ユリウスの部屋に侵入、斬り伏せることに成功するが、その時運悪く部屋に
入ってきた人物があった。見られた、とその者も剣で突き殺するが、
それはあのアドニスだった。
少し戸惑っている間に騒ぎを聞きつけた衛兵が来てしまう。衛兵もすぐに斬り殺したが、
騒ぎは大きくなり、最早気付かれずに脱出することは不可能になった。
やむを得ずフードで顔を隠し、追いすがる兵を斬り伏せながら逃げるガッツ。
左腕に矢を受けたが、そのまま塀を飛び降り、下水道に逃げ込んだ。

81 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/16 12:42 ID:???
鷹の団の主要メンバーが食事をしているところに濡れて汚れた姿でガッツは現れるが、
「グリフィスはシャルロット主催の晩餐会に出席している」ということだけを聞くと、
そのまま出て行ってしまう。その時キャスカは、左腕の矢傷に目を止める。
晩餐会の行われている館にガッツが近付くと、宴席を抜け出したグリフィスと
シャルロットが館の前で話しているところだった。
進み出ようとするガッツを、追ってきたキャスカは「そのカッコで行くつもりか?」と
制止し、自分の服の袖を裂いて傷の手当てをする。

「どうして男は血を流すことばかり〜」という昼間のシャルロットの疑問に、
グリフィスは「貴いものを勝ち取り守るため」と言う。更にその貴いものとは、
家族や恋人という人もいるが、おそらくそれ以前に、「自分自身のために成す夢」だとも。
“夢”というものについて語るグリフィス。一方では平民出身とは思えない貴族的な姿、
また時には草笛の遊びを教えたりする一面、そんなグリフィスに、確かに
シャルロットも惹かれつつあるようだった。だが彼女が「あなたのお友達の方々も
そんな魅力に引かれてあなたについて来られたのでしょうね」と言うと、
グリフィスは言った。彼らは部下であり仲間であるが、友とは違うと。
「決して人の夢にすがったりはしない・・・自分の生きる理由は自らが定め
進んでいく者・・・そしてその夢を踏みにじる者があれば全身全霊をかけて立ち向かう・・・
たとえそれがこの私自身であったとしても・・・私にとって友とは、
そんな“対等の者”だと思っています」
その言葉に、立ち聞きしていたガッツは強い衝撃を受ける。

そんな中、ユリウス暗殺の報が入り、大騒ぎになる。
ガッツは黙って去り、キャスカはその傷に目を向けていた――

(続く)

82 名前:RAVE[sage] 投稿日:04/06/16 16:51 ID:???
前スレ>232続き

ハルは、プルーのお陰で正気を取り戻すが、後遺症により剣も握れない。
シュダはルシアに取引を持ち掛けた。シンクレアを渡すからハルを殺すなと。
しかしシンクレアを受け取った途端、シュダを斬り落とすルシア。
ハルは怒りによって遂にルシアを打ち負かした。けれど、殺す事は出来なかった。
「それでいい…お前の勝ちだ」
生きていたシュダに、皆、喜んだ。

そこに突然、『エンドレス』が現れた。凄まじい破壊力に何も出来ないハル達。
続いて現れた四天魔王メギドは、エンドレスの動きを一時的に止めてくれ、ルシアを引き取り去って行った。

エンドレスとは、遥か昔、誰かが時間を操作した為に生まれた魔物だった。
倒すことは不可能と言われるが、エーテリオンなら倒せるかもしれないという。
その為には、全てのレイヴを揃え、エリーの記憶を取り戻す必要がある。
DCにシンクレアが奪われ、圧倒的不利だが、シュダは全てを揃わせない為に手を打っていた。
オウガのシンクレアは、現在、DC本部ではなく、ハジャの手にある。それを追っているのは、あのジークだった。

時を刻む街ミルディアン。ジークは、ハジャを追って故郷に来ていた。
街の最高権力者・ミルツに会い、世界の為にハジャを倒さねばならないと熱弁。
しかし、ミルツはハジャと手を組んでいた。ジークは反逆者とされてしまう。
1000人の街人(全員魔導師)相手に魔法剣で挑み、見事勝利。ジークは、続いてミルツを一撃で倒した。
そして無限の魔力を持つハジャに、ジークは1000人分の魔力を吸収した体で挑む。

21巻終わり


83 名前:RAVE[sage] 投稿日:04/06/16 16:53 ID:???
ハジャはジークとの決戦の場所を街の地下へと移した。そこには『超魔法クロノス』が封印されていた。
この世で唯一エーテリオンに近い力を持つという禁呪。
封印を解くには大魔道(=ジーク)の命を生け贄にする必要がある。
クロノスを得ることこそがハジャの真の目的だった。

7日後。ミルツは様子を見に地下へやって来た。不眠不休で戦っている二人に驚く。
そして、ハジャの真の目的がクロノスと知り、阻止すべく立ち上がった。
無限のハジャには到底敵わない。しかし、それでも諦めないミルツの姿に、ハルを思い出すジーク。
ジークは、ミルツの杖でハジャを突き刺した。“魔導士は、魔力なき物は防げない”ハルのお陰だった。
ハジャは死の間際、全力の魔力でもってジークを道連れに自爆した。
けれど、ジークは生きていた。戦いの最中にハジャを超えたのだろう。
ハジャの持っていたシンクレアを地下に封印し、ジークは安心したように眠った。

一方のハル達は、資金不足を解消すべく、舞姫の村リベイラの舞踊大会に出る事にした。
姉の元彼、ブランチと再会するハル。ブランチはDCの部隊長になっていた。
嫌いながらもブランチが気になるハル。ムジカはブランチのパートナーの少女が気になっていた。

大会当日。前回優勝者はあのユリウス(六析将軍・ナルシスト)だった。
そして、ブランチのパートナーは、ユリウスを狙う暗殺者だった。

22巻終わり


84 名前:RAVE[sage] 投稿日:04/06/16 16:55 ID:???
エリーの出番がやってきた。“舞姫の曲”が流れ、エリーの体は勝手に動く。
50年程前、村を襲う大蛇がいた。そこへやってきた踊り子リーシャ。
その踊りは素晴らしく、大蛇までもが魅了され、以来、大蛇は二度と現れなかったという。
“舞姫様”の再来を思わせるエリーの舞に皆感動し、見事優勝を勝ち取る。

そこへDCの傘下に入ったBGが攻めてきた。レットとジュリアも加わり、急いでユリウスを捜しに行くハル。
部屋には、暗殺者の少女が、ユリウスに銃口を突き付けていた。
ユリウスは、エリーの舞にすっかり意気消沈。エリーとは争いたくないと涙していた。
少女はユリウス暗殺に失敗し、自分で舌を噛み切った。

避難所には村人が集まっていた。BGの目的がエリーだと知ると、皆エリーを守ってくれる。
そして、リーシャに魅了されたという大蛇が現れ、エリーと村を救ってくれた。

暗殺者の少女は、ブランチによって、BGの船へ連れて行かれていた。
少女は、DCに対抗する民兵組織『解放軍』のリーダーの娘 ナギサ。
BGの幹部から、解放軍のアジトを吐かせられなければ殺すと脅され、ブランチはナギサを拷問する。
ナギサは、酷い拷問にも決してアジトの場所を吐かなかった。
さらわれたナギサを助けにきたハル達。ムジカは、ナギサにレイナをだぶらせ、ブランチとBGに怒りをぶつける。
ムジカの活躍により、ナギサ奪還は成功し、BGの飛行機を奪ってハル達は船を後にした。

23巻終わり


85 名前:RAVE[sage] 投稿日:04/06/16 16:57 ID:???
ナギサの為、病院を探すが、周りには街の姿はない。
ナギサが、アジトに案内しようと申し出るが、ムジカは断る。
そんな中、BGから定期通信が入った。解放軍のアジトが判明し、一斉攻撃をしかけるという内容だった。
ナギサが命掛けで守った場所が、何故…急いでアジトに向かう一行。
しかし、それは罠だった。BGの船でアジトに向かった為、場所を知られてしまう。
遂に解放軍とBG六つの盾(シックスガード)の戦いが始まった。
六つの盾は、元々DCの六祈将軍を倒す為に集められた戦士達。実力も互角かそれ以上。
解放軍のリーダー・ユーマとハル、レット、ムジカ、エリー、ジュリアは六つの盾とそれぞれ一対一で戦うことに。
レットとルビーがまず一人を倒し、ジュリアもかろうじて一人倒すことに成功。
ハルは、エリーを庇いながらの戦いに苦戦する。
六つの盾の一人、コアラは、エリーを捕まえる任務を受けていた。隙を突かれエリーはさらわれる。
追い掛けようとしたハルの前には不気味なロボットが立ちはだかった。

コアラとの戦いで、地下に落とされるエリー。エリーは地面に突き刺さった杖を見つけ、手に取る。
時空の杖。エリーは、それを使いこなしコアラを倒した。
コアラは、時空の杖に覚えがあった。船長が欲しがったものだ。恐ろしい力がある事をエリーはまだ知らない。

一方のハルは、不気味なロボットと戦っていたが、サクリファーの後遺症に苦しむ。
一瞬の隙を突かれ、殺されそうになるが、寸前でぴたりとロボットの動きが止まった。
中からは「たすけて…」と、か細い声が聞こえた。

24巻終わり
→続く

86 名前:僕と彼女の××× 1[sage] 投稿日:04/06/16 17:15 ID:???
艶やかな長い黒髪を持つ美少女・桃井菜々子はその外見に反し荒々しい男前な性格。
菜々子に購買でヤキソバパンを横取りされて一目ぼれした上原あきらはハンサムだがウジウジした男。
風邪で休んだ桃井家を訪れたあきらは菜々子の祖父・萬造(マッドサイエンティスト)の人体実験にまきこまれ
あきらと菜々子の人格が入れ替わってしまう。
実験のショックで製作10年の装置は壊れ、萬造は明日から老人会の旅行でハワイ行きのため、とりあえず
しばらくは入れ替わったまま生活することに。
あきらが入った菜々子の部屋は散らかり放題、着替え中に菜々子の体を凝視していたことで萬造に小遣い銭を
せびられ泣き、あきらの体で上原家に帰った菜々子はあきらの妹・美羽の生意気な態度を暴力的にシメ、それに
男らしい頼りがいを感じる上原夫妻。
翌朝、入れ替わったことにショックと罪悪感を持つあきらに対し、すでにアレコレと体験して清々しい顔の菜々子だった。

87 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/16 18:28 ID:???
「俺がお前でお前が俺で」みたいだな

88 名前:9th SLEEP 第3話(1)[sage] 投稿日:04/06/16 19:33 ID:???
三度目の母・セシルはルーグを疎んじ、彼は虐待を受けながら育つ。
そして雪の降る夜、4歳のルーグはついに家を追い出されてしまう。
そこに現れたメルガは、ルーグを天上都市へ連れて行った。
今生での記憶しかないルーグを自らの手で育て、今度こそ儀式を全うさせるためである。
月日は流れ、ルーグは健やかに成長し、間もなく覚醒の時を迎えようとしていた。
だが、剣の稽古では熱心さに欠け、冗談だとは言いながらも闘いを拒むような言葉を口にするルーグに、
メルガはかすかな不安をいだく。
更にルーグは人間や愛などにこだわりを見せ、少なからずメルガを戸惑わせるのだった。
実はこの時、ルーグは既に前世の記憶を取り戻していたのだが、メルガには知る由もない事だった。
ある日メルガは下界へ降りた。
ルーグの母・セシルを殺すためだ。
セシルは幼いルーグに辛く当ったことを後悔し、ルーグを探して街を彷徨っていた。
ルーグがこれを知れば、彼はまた人間に執着し自分から逃げるかもしれない、メルガはそう思ったのだ。
セシルに向けて振り下ろされるメルガの剣。
しかしそれはルーグによって阻止された。
ルーグは既にセシルが自分を探していることを知っており、疾うに彼女を許していた。
それでも彼が下界へ戻らなかったのは、再び母を不幸にしてしまうかもしれないという不安と、
兄を慕う気持ちがあったからだった。                                (つづく)

89 名前:9th SLEEP 第3話(2)[sage] 投稿日:04/06/16 20:36 ID:???
「生まれる前から、あなたとは闘わないと決めていた」
メルガにそう告げたルーグは、白の獅子王へと変化する。
それは同時に代々の王の記憶も蘇らせ、ある『真実』をルーグに伝えた。
残酷な『真実』に顔を曇らせるルーグ。
ちょうどその時、上空から警報と共に「修正」の言葉が響き渡り、
ルーグとメルガは強制的に天上都市へと連れ戻されてしまう。
修正勧告を受けたのはメルガだった。
『冷酷非情な黒の王』の役を果たしていないため、というのがその理由である。
そしてメルガは、自分が白の獅子王のための『贄』だと言われ愕然とする。
それこそは、ルーグがメルガに最も知らせたくなかった『真実』だった。
天上都市が惑星上空に配置された時から、都市の人間にはそれぞれに役が与えられていたのだ。
王の子を産む女の役、王を見守る臣下の役…。
そして黒の獅子王とは、白の獅子王に試練を与え、
相手をより強き支配者と成す為のみに存在する役だったのである。
(天上都市最初の王位継承の儀式は、兄弟対決だったと思われます。
初っ端から負けっぱなしのメルガは、闘っては眠ることを延々と繰り返してきました。
白の王は世代交代していますが、その度に記憶も引き継ぐので、心理的には同一の人間ととれます。
多分、遺伝子的にも同一、もしくはほぼ同一に近い個体として生まれるんだと思いますけど…。
だから結局いつの儀式も『兄弟対決』になるんですね。
…何で気付かねーんだ、メルガは。と思ってはいけません。 きっと修正され、マインドコントロールされているのでしょう。)

90 名前:9th SLEEP 第3話(3)[sage] 投稿日:04/06/16 21:29 ID:???
話を聞き逆上したメルガは、剣を手にしてルーグに襲いかかった。
今度こそ、シナリオ通りではない本当の決闘をするために。
ルーグはその意を汲んで闘うが、力及ばず追いつめられてしまう。
覚悟を決めたルーグは、自分の望みをメルガに伝える。
「神はもう人を過保護に扱うべきではない。 時には厳しく、時には優しく、人が自立できるよう育ててほしい」と。
ルーグは目を閉じ最後の時を待った。
しかしメルガの剣は震え、ルーグに止めを刺すことができない。
ところがその時、ルーグの言葉を天上都市の否定と受け取った一族の者の手により、
ルーグは背後から刺されてしまう。
「死ぬな! 私の前でもう死ぬな…!」
そう叫び、メルガは瀕死のルーグを抱きしめて泣いた。
メルガはルーグに死なれる度、そうとは気づかず喪失の悲しみを募らせていたのだ。
ましてや今、腕の中で死にかけているのは、メルガが自ら育てた弟なのである。
人の情というものを、彼はようやく理解した。
自分の気持ちに気づいたメルガは黒いライオンに変身し、その背にルーグを乗せて下界へ消える。
その後、王のいない天上都市の機能はゆっくりと失われていった。
けれどそれを補うように、地上は人の手によって少しづつ緑を増やしていく。
神は神を捨て、人は神の手を離れ、惑星は再び時を刻み始めた。
                                             (もうちょっとだけつづく)

91 名前:9th SLEEP 第3話(4)[sage] 投稿日:04/06/16 22:17 ID:???
その惑星には一つの神話があった。
『全てが崩壊し、惑星そのものが死んだ時、神が現れ世界を救った。
神は今も天に居り、緑少ない地上に大気を与えているという――』
だが、真実を知る者は一人もいない。


ある町の近くに、大きく立派な森があった。
そこには、傷の癒える湖や薬となる木の実など、不思議な物が多くある。
人はその森を『神の森』と呼んだ。
そしてその森の奥には、二人の神が住んでいる――。

                                                      END

題名は「9th〜」ですが、話は3話でおしまいです。(あと描き下ろしの「EVER GREEN」)
前レスで終わらせようと思ったんですが、文章が上手くまとまらず、はみ出してしまいました。 すみません。

92 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/16 23:12 ID:???
乙。うまくまとまってると思う。いい話だね。

93 名前: 僕と彼女の××× 2[sage] 投稿日:04/06/17 06:30 ID:???
突然ですが、これ以降は特に説明を入れていない場合は
あきら(中身は菜々子。ハンサムな外見に荒々しい性格) 
菜々子(中身はあきら。美しい外見に繊細な性格)
とさせていただきます。

教室であきらの活発な挨拶に疑問をいだく親友の千本木(男)と菜々子の丁寧な挨拶に疑問をいだく親友の椎名(女)。
体育の授業のため着替えるが幸せを感じているその最中、ふざけて胸を揉まれて激しく鼻血を噴き
生理中の椎名とともに見学になった菜々子。バスケで男の肉体の強さを満喫していたあきらだが
椎名の体調悪化に気付きお姫様抱っこで保健室に連れて行き、菜々子と千本木もついて行く。
頼りがいのあるあきらに頬を赤らめて感謝する椎名と、男の自分が女子に男らしさで負けていることに
涙する菜々子にドキッとしてしまう千本木。

無事放課後を迎え帰宅する菜々子。萬造のいない間に風呂場で菜々子の体をじっくり観察しようとするが
鏡に向かって足を開いた瞬間殺気だったあきらにみつかり目隠しで体を洗われてしまう。
翌日の教室、満足そうな笑みの菜々子に魅了される千本木ほか男子多数。
空手部への入部を表明するあきらにめまいを覚える菜々子だが、千本木はその菜々子の様子にかつて
抱いていた凶暴なイメージが打ち消されていくのを感じる。一方、女子たちにモテまくりのあきらに
昨日の礼が言えた椎名だがその笑顔に何故かときめくあきら、そして「ごめん」とあきらに声をかける千本木だが
(菜々子の体の中の)あきら本人はその意味を理解していなかった。

94 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/17 20:26 ID:???
習慣少年漫画板みたいに60行まで書ければいいのにな

95 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/17 23:38 ID:???
あれ?「オリスルートの銀の小枝」ってリクエストに入ってなかったっけ?
まとめサイトにも出てないけど、確か同作者の「辺境警備」といっしょにリクエストされてたはずなんだが…


96 名前: ◆ncXKkmcQGA [sage] 投稿日:04/06/18 03:48 ID:???
>>95
だいぶ前に予約が入ったのでそっちにうつしますた。

97 名前:マロン名無しさん[age] 投稿日:04/06/18 12:10 ID:???
「ナツノクモ」をお願いします。

98 名前:マロ名無しさん[] 投稿日:04/06/18 22:33 ID:b5CRKnrj
ザ・ワールド・イズ・マインをおながいします。
友人に「絶対読め」といわれたのですが、我が県で一番大きな
まんが喫茶にはありませんでした。

かわりといってはなんですが、「ベルサイユのばら」書きます。
うろ覚えで、アバウトにしかかけませんが、しばらくお待ちねがいます。

99 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/18 23:33 ID:???
>>98
やっちゃいけないこととやっていいことの区別が付いてない、
命には平等に価値が無い、を信条にしているゴッツイ連続殺人鬼がいて、
そいつのある種純粋な"強さ"みたいなのにあこがれた一人の常人がいて、
その常人はゴッツイ殺人鬼を独り占めにしたって勘違いして
どんどん増長していくんだけど、結局常人は常人でしかなくて
それ相応の報いを受けた挙句地獄を見る羽目に。

ゴッツイ殺人鬼のほうはずっと一緒に行動してた前述の常人のことなんて
実は全く気にすら留めてないような人間で殺して殺して殺し続ける。
そんな彼にも唯一心を許した女性がいたんだけど
そいつが警察官に過って撃ち殺されてしまい、彼はひとしきり慟哭した後姿を消す。

んでその後姿を現したときにはなんか悟った風になっちゃってて
無意味な殺しとか暴力とかはなくなってんだけど、
カリスマ性だけは過剰なまでに肥大していて世界中が彼のとりこになる。
んで、支持者とかこいつの言葉を拡大解釈したがる
テロリストなんかが日本中のみならず世界中にあふれ出しちゃう。

100 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/18 23:39 ID:???
時を同じくしてヒグマの化け物ヒグマドンってのがいて
そいつは殺人鬼が日本殺戮行脚をしてる最中
ちょくちょく挿話的に、これまた日本中をパニックにしてる様が描かれてたんだけど
自衛隊の頑張りによってなんとか捕獲され、アメリカに輸送されることになる。
そいつはアメリカに輸送される最中に、
海の真ん中でどんどん巨大化していってて
アメリカはそいつに核ミサイル五発を打ち込んだりする。
この辺どう解釈するかはわかれると思うけれども、
まぁ主人公たる殺人鬼の拡大と偶然にもこいつの巨大化が合致するのは
なんらかの寓話的意図をはらんでいるのやもしれん。

101 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/18 23:40 ID:???
んでそのあと、カリスマは病気で死んじゃうんだけど
その死体はハッキングされたロケットで宇宙に打ち上げられる。
カリスマの死後、カリスマのシンパによって核戦争が引き起こされて世界は滅ぶ。

カリスマの死体は何年か何万年か何百万年か後に
外宇宙の名前の無い星にたどりついて、それからさらに数億年、
そのカリスマの死体のタンパク質だのなんだのから進化した新たな生命が生まれ
それからさらに数億年後、その生命が文化を持つに至って最終回

「神はあなただ」

みたいな話。意図的に省いた部分も多いから、読める機会がありゃ読むといいと思いますよ。

102 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/19 00:38 ID:???
未解決リスト見てたら『カンタレラ』があったので、やります。

103 名前:カンタレラ人物紹介[sage] 投稿日:04/06/19 01:26 ID:???
著者 氷栗優
秋田プリンセス・コミックス
【チェーザレ・ボルジア】
主人公。聖職者ロドリゴの息子だが、表向きは甥として育てられる。
【ルクレツィア・ボルジア】
チェーザレを慕う彼の妹。その美しさゆえに数奇な人生を歩む。
【ホアン・ボルジア】
チェーザレの弟。父に溺愛され、高い地位を与えられるが、実は無能の人。
【ロドリゴ枢機卿】
チェーザレ達の実父。聖職者でありながら女癖が悪く、野心家。
【ローヴェレ枢機卿】
共に法王の地位を狙う、ロドリゴのライバル。
【ヴァノッツァ】
ロドリゴの愛人で、ルクレツィアとホアンの母。実子ではないチェーザレにも優しく、平等な人。
【キアロ=ミケロット】
暗殺を生業とする父・ミケロットの名前を継ぐ二代目。本名キアロ。
【ジュリア】
ロドリゴの新しい愛人。人妻。
【オルシーノ・オルシーニ】
ジュリアの夫。チェーザレとはスペイン筋の親戚に当たり、少年時代、チェーザレはオルシーニ家で過ごす。
【マルローネ】
オルシーニ家に雇われている傭兵。凄腕の剣士。
【アドリアーナ】
オルシーノの母。

異常に登場人物が多い漫画なので、機会があればまた紹介します。
チェーザレは歴史上の人物ですが、この中では史実:2創作:8って感じでしょうか…

104 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/19 02:13 ID:???
>>99-101
上からのつながりから見て、それが「ザ・ワールド・イズ・マイン」てことでいいの?

105 名前:カンタレラ 1[sage] 投稿日:04/06/19 02:25 ID:???
1475年、ローマ。
ロドリゴ枢機卿の子供を身籠ったナキーネは、雷に打たれ、早産する。
ナキーネを見舞ったロドリゴは、彼女が落雷の瞬間
「契約は成された」と何者かの声を聞いたと告げられる。
我が子の行く末を悲観したナキーネは、赤ん坊を殺そうとするが、
子供を守る様に黒いモヤが現れ、ナキーネの館が焼け、子供だけが生き残る。
ロドリゴは子供にチェーザレと名付け、新しい愛人・ヴァノッツァに託す。
ルクレツィアとホアンが産まれ、チェーザレが少年になった頃、
ヴァノッツァとの関係が噂になり始め、ロドリゴは彼女を他家へ嫁がせる。
別れの日、ヴァノッツァと離れるのが辛いと負の感情に捕われたチェーザレの周りに、またも黒いモヤが…
しかしヴァノッツァはそれを振り払い、チェーザレにロザリオ(十字架のペンダント)を渡し、去る。
父に溺愛されるホアンは将来の為、スペイン宮廷に行き、チェーザレとルクレツィアは、オルシーニ家に預けられる。
美少年に育ったチェーザレは着いた早々ルクレツィアと離され、
妻・ジュリアをロドリゴに寝取られたオルシーノに乱暴されそうになるが、
傭兵マルローネに助けられ、彼に剣を習う事にする。
剣の腕も上達し、兄の様にマルローネを慕うチェーザレであったが
ある夜、マルローネがジュリアと関係しているのを目撃。
話を立ち聞きしたチェーザレは、マルローネがロドリゴへの刺客である事を知る。
父を守る為、ジュリアが毒入りの酒を運ぶのを邪魔するチェーザレだったが
騒ぎを聞き付けたロドリゴはジュリアを信じ、チェーザレをローマから離れたペルージアの神学校へやる事を決断する。
家を飛び出したチェーザレの前にマルローネが現れる。
暗殺に失敗し、逃げると言うマルローネに「連れて行ってくれ」とすがるチェーザレ。
優しくなだめるふりをしながら、マルローネはチェーザレに剣を突き立てる。
呆然と我が身に刺さった剣を見つめるチェーザレの周りには黒いモヤが現れ、彼の傷を癒すと、マルローネに纏わりつく。
チェーザレはマルローネを斬り、涙は心の奥で凍ったと、非情に生きる決心を固める。
続く

106 名前:98[sage] 投稿日:04/06/19 02:46 ID:???
>>99-101こんなに早くありがとうございます!
おかげさまで、読みたくなってしまいました。
アマゾンとかで購入としよう思います。
ここで聞いてみて良かったです。
でも早いのに文章うまいですね。うらやますい。

では、約束どおりアバウトなベルばらやります。

107 名前:ベルサイユのばら1[] 投稿日:04/06/19 02:52 ID:IFw4fvaG
ベルサイユのばら 池田理代子
間違い有ったら突っ込みおながいします。

ルイ14世が太陽王といわれた頃〜フランス革命までの
お話です。
実際のフランスの歴史にからめたフィクションみたい。
主人公は多分「オスカル」「アントワネット」「フェルゼン」の3人。

マリー=アントワネットはオーストリアのお姫さま。
何不自由なく育ち、美しい少女であった。

オスカルはフランスの名門貴族の一員。女だが武道に長け、兵士として男装している。
同じ屋敷にいとこのアンドレが居候している。アンドレとは小さな頃から兄弟のように育った。このアンドレはなんと平民。オスカルの家とのつながりで特別に貴族と同じように宮廷へ出入りしている。

フェルゼンはスウェーデンの貴公子。
外交上の付き合いでたまにフランスにくる。

ルイ14世(太陽王というニックネームは世界史選択の受験生なら誰でも知ってる)が治めていた時代から物語は始まる。


アントワネットは15才という幼い年齢でフランスの王子と政略結婚させられる。
アントワネットの母マリア=テレジアが
オーストリア国民の安全のため、いわば人質として差し出したもの。
この頃のフランスは絶対王政の最盛期で、周囲の国々にも絶大な脅威だった。

夫となる王子もやはりまだ子供で、毒にも薬にもならないような人間だった。アントワネットはただ一人フランスの王室に入り、異国の人間として孤独を募らせる。
オスカルは権力よりも正しさを優先する人間で、アントワネットの孤独を理解し、冷たい他の貴族たちと違い、良心のままに暖かく接した。


108 名前:ベルサイユのばら2[] 投稿日:04/06/19 02:55 ID:IFw4fvaG
ルイ14世は絶対的な君主として君臨しており、その愛人は
貴族たちに自分の強さを誇示するようにしていた。

宮殿では、位の低いものが自分から相手へ話し掛けるという慣習があったが、
気高きオーストリアの王女アントワネットは、
卑しいその王の愛人に憤りを感じ、無視しようとする。
しかし周囲の圧力に負け、アントワネットは
「今日はよいお天気ですこと。」
と自分から話かける。
アントワネットは屈辱に耐え兼ねて泣く。

そのアントワネットの誇り高い様子にオスカルは感動する。

そんなある日突然ルイ14世が病に倒れた。
天然痘である。
当時は不治の病。顔をただれさせ、最期に牧師を前にして、
「自分は傲慢であった。これは報いだ」と懺悔をして、死んだ。

あっけないルイ14世の死によって、
アントワネットの夫、ルイ16世が即位することになった。
国王ルイ16世20才、王妃アントワネット19才(ぐらい?)。
若すぎる国王・王妃の誕生であった。


109 名前:ベルサイユのばら3[] 投稿日:04/06/19 02:56 ID:IFw4fvaG
ルイ16世は即位してもやっぱり人当たりはいいが
君主としてのリーダーシップや決断力はなく、
何か有るとすぐ趣味の錠前づくりに逃げてしまう、情けない男だった。
アントワネットは王妃になったとたん、
これまで押さえられてきたものが破裂したかのように
無邪気に奔放に権力と散財を満喫する。

もともと美貌に恵まれたアントワネットは
今や、権力、財力、美貌のすべてを手に入れてしまった。
しかし若さゆえ無邪気にそれを使ってしまう。
権力を使ってどんどん自分の取り巻きを良いポストにつけたため政治は腐ってしまった。
財力も自分に無尽蔵に与えられたかのように一時の享楽のためにどんどん使ってしまう。国で禁じられている賭博さえも連日行って、取り巻きの貴族に金を巻き上げられ続けた。
美貌を使って・・・アントワネットは宮廷内のファッションリーダーになると同時に、不倫の恋をしてしまう。その相手はフェルゼン。男らしさと思慮深さを兼ね備えたフェルゼンは、ルイ16世にはないものを持っていた。
一目会ったその日から恋の花咲くこともある…
激しく惹かれ会う二人。
でも不倫ですから。こそこそと逢瀬を重ねていても、
フェルゼンは辛さに絶えられなくなり国に帰ってしまう。
フェルゼンはフランス滞在中に親友となったオスカルに
「アントワネット様を守ってあげて欲しい」と告げてフランスを去る。
アントワネットは突然のフェルゼンの帰国に取り乱し、悲しみにくれる。
一応王妃といったら国民のアイドルたるべき存在であるはずなのに、
ふさぎこんで国民への愛想など考える余裕は全くない。


110 名前:ベルサイユのばら4[] 投稿日:04/06/19 03:00 ID:IFw4fvaG
弱腰のルイ16世はそんなアントワネットの暴走を止められない。
子供は結婚してから8年ほど経ってからようやくでき、王子2人、王女1人をもうけたが、ルイ16世もアントワネットも子煩悩ではあるが国の将来を考えることはなかった。
3人の子供のうち、長男は脊椎カリエスという難病で7才で死んだが、
アントワネットの浪費のために葬式代すらなく、銀の食器を売ってなんとか葬式を行った始末であった。

そんなこんなで政治は腐り、国の財政は逼迫し、人民の心は離れた。

あちこちで反乱の火種が見られたがアントワネットは
ことの重大さに全く気づかないままだった。
あまりの重税で主婦たちが
「パンをよこせ」とデモ行進を行ったが
アントワネットは無邪気に
「パンがなかったらブリオッシュを食べたらいいのに」
と言ったというエピソードは有名。
(ブリオッシュとは菓子パンみたいなものらしいです。カヌレとかエッグタルトの後くらいに日本でも少し流行った覚えがあります。)


111 名前:ベルサイユのばら5[] 投稿日:04/06/19 03:02 ID:IFw4fvaG
オスカルは、アントワネットの振る舞いに、
そばで守ることを苦痛に感じ始め、盗賊討伐失敗を理由に、
近衛兵(SPみたいなもの?)から降格させて欲しいとアントワネットに頼みこむ。
アントワネットはオスカルにそばにいてもらいたいと強く望むが、
しぶしぶオスカルの希望を受け入れて、小さな部隊の長に降格させる。
その部隊にはアンドレも隊員として加わった。
オスカルはその小さな部隊の貧しい隊員たちから一般市民の生活の困窮と王政への不満を肌で感じ取る。

オスカルはその激動の時代を敏感に感じとりながら、盗賊征伐の際にオスカルをかばって視力を失いつつあるアンドレと結ばれる。
オスカルとアンドレは相思相愛であったものの、
オスカルは自分の気持ちにが「愛」だと気がつくのが遅く、
アンドレは身分違いであることで自分にブレーキをかけていた。
そんな二人が結ばれた…
悲劇的な結末を予想させながら、二人はつかの間の愛の時をすごす。


112 名前:ベルサイユのばら6[] 投稿日:04/06/19 03:05 ID:IFw4fvaG
ついに大きな暴動が起こった。
ぶつかり合う反乱軍(民衆)と王側の軍隊。
オスカルとオスカル率いる隊員たちはその様子をみて、
自分たちの兵士の地位を捨てて、民衆側について戦闘に加わる。
アンドレはほぼ失明してしまっており、仲間の隊員たちの指示を頼りに銃撃を行う。
この激しい戦いでオスカル、アンドレは帰らぬ人となる。

民衆の怒りが激しくなり、
ルイ16世とアントワネットの一家は亡命を試みる。

粗末な馬車に一家で乗り込み国境をめざす。
しかし小さな待ちで民衆に王家一家と気づかれそうになり、
発覚の危険を感じたとき、突然助けに現れたのはフェルゼンだった。
フェルゼンは民衆の隙をついて王家一家を逃がす。
フェルゼンとアントワネットは久々の再会にもかかわらず、
愛を語りあうこともできなかった。
ルイ16世は2人が自分を裏切り、愛し合っていることを知っていながら、
「フェルゼン君、ありがとう。君には感謝している」と心から述べる。
フェルゼンをその場に残し、馬車は走り去る。
夜が明けるまでに国境を抜けなければ…



113 名前:ベルサイユのばら7[] 投稿日:04/06/19 03:08 ID:IFw4fvaG
しかし、あともう少しで国境というところで、民衆に見つかり、国王一家は
「国を捨て逃亡しようとした罪人」としてパリまで連れ戻されてしまう。
パリに戻ったあとアントワネットが帽子をとると、アントワネットの髪は
一夜にしてすべて白髪になっていた。

王家一家は幽閉され、フランス革命とともにルイ16世は絞首刑となった。
アントワネットと子供たちは引き離され、子供たちに会う事は2度とないまま同じく絞首刑となった。


以上。


マリーアントワネットは実在の人物ですが、
フェルゼン・オスカルは作者の創作でないかと想像しています。
フェルゼンは…その後どうなったか覚えていません。
どこかの戦争にいって戦死したような気がします。

ベルばらの一番の盛り上がりはオスカルとアンドレが結ばれるシーン、
そしてオスカルとアンドレが死ぬシーンです。
こうして振り返ると、べるばらってやおいのはしりだっだのかもしれませんね。
何度読んでも新しい発見がある、名作です。是非読んで欲しいです。

114 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/19 04:07 ID:???
>>113
え…
フェルゼンは実在なんでは…

115 名前:カンタレラ 2[sage] 投稿日:04/06/19 04:29 ID:???
神学校への出発の準備で忙しいチェーザレは、寂しがるルクレツィアをなだめ、
丁度通りかかったジュリアを脅す様に見つめ「ジュリアが守ってくれるよ」と言う。
マルローネとの事は誤解だと、ジュリアはチェーザレを誘惑しようとする。
その時、マルローネの遺体発見の報が届き、取り乱すジュリアに
チェーザレは「あなたはこれから僕の大切なコマだ」と言い渡す。
ペルージアへ発つチェーザレの元に、狂った父親を人質に取られた暗殺者・仮面のミケロットが差し向けられる。
(命令を下したのはロドリゴのライバル・ローヴェレである。)
ミケロットはチェーザレの馬に乗り移り、剣を突き付けるが、チェーザレも応戦。
チェーザレはミケロットにヴァノッツァと同じ、魔を払う力を感じ、不思議な気持ちになる。
馬から転げ落ちた二人は揉合い、チェーザレが勝つ。
キアロという本名を聞き出したチェーザレは仮面を預かり、取り戻しに来いとミケロットを殺さず、ペルージアに向かう。
寄宿舎に忍びこんできたキアロに魔(黒いモヤ)を見、払う力がある事を知ったチェーザレは驚き、その隙に仮面を奪い返される。
時を経て、スペインのガンディア公である腹違いの兄・ペドロ死去の報を受け、
ホアンが後を継ぐのではないかと従者タジオは言う。
タジオは無能なホアンよりチェーザレの方が公爵にふさわしいと、還俗を勧める。
一足先にローマ入りしたホアンは、ルクレツィアを連れ出し、馬を走らせる。
怖がるルクレツィアをキアロが助け、二人は出会う。
遅れて帰郷したチェーザレは父に面会を申し込むが、雨の中を長時間待たされる。
ロドリゴがチェーザレを恐れる様子を見たホアンは甘言を弄し、父の秘密を聞き出す。
ロドリゴは法王になりたいが為、悪魔と契約し、願いが叶った瞬間にチェーザレの命は尽きるという…
続く

116 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/19 07:13 ID:???
>113
フェルゼンは実在の人物で国に戻って冷酷な権力者になり
後に民衆の手で殺されています。
それと、物語始めの時のフランス王はルイ15世で太陽王14世は
前の時代です…
ともかく乙。

117 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/19 13:09 ID:???
ボルジア家って有名だね。

118 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/19 14:02 ID:???
>>110
>アントワネットは無邪気に
>「パンがなかったらブリオッシュを食べたらいいのに」
>と言ったというエピソードは有名。

確かに有名なエピソードだけどそれは実はアントワネットがいったんじゃなくて
後世の創作つーかウソなんだよ。
そしてベルバラでもそんな言葉を言ったことはありません。

119 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/19 18:01 ID:???
イティハーサのあらすじお願いします

120 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/19 22:22 ID:???
>>107
>いとこのアンドレ
アンドレは平民なのでオスカルといとこのはずありません。
それからルイ16世が王位についたとき19歳、王妃は18歳。

ついでにやおいのはしりってのが意味分からない。
オスカルちゃんと女だし…

121 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/19 22:56 ID:???
べるばらについてはまあ、そのくらいで。
間違いが多いようならやりたい奴がもっかい書いたらいいんじゃね?


122 名前:ガウガウわー太・人物紹介:1[sage] 投稿日:04/06/19 23:32 ID:???
現在連載中で不明な点などもあるので、人物紹介でお茶を濁します。

・社 太助(やしろ たすけ)
特徴:毛先がツンツンに広がってる。三白眼。
主人公。現在高3。動物病院の跡取り息子。
わー太という老犬に咬まれてから、動物と会話ができるようになる(ただし一度咬まれて血が出ないとダメ)。
わー太の飼い主みさと先輩に告白するも、あえなく玉砕。
色々な動物やその飼い主たちと交流することにより、獣医になろうと決意するようになる。

・船越 わー太(ふなこし わーた)
みさとに飼われている老犬。現在太助の家の病院に預けられている。

・社 犬福(やしろ いぬふく)
特徴:長髪。頭に犬耳隠しの帽子を着用。
太助の父。動物病院の院長で動物と会話ができる。
動物界であがめられる「コマイヌ」らしい。

・船越 みさと(ふなこし みさと)
特徴:さらさらロングストレートヘアーと華奢な身体。
太助の1歳年上の先輩でわー太の飼い主。
小さい頃、悪戯でホチキス留めされてしまったわー太の耳を治すために獣医を目指し勉強中の大学生。
動物への偏った愛情表現のせいで、学校では孤立していた過去があるが、よき理解者の彼氏がいる。
太助に告白されるが断ったため、太助との間がぎこちなくなっている。


123 名前:ガウガウわー太・人物紹介:2[sage] 投稿日:04/06/19 23:33 ID:???
・尾田島 淳子(おだじま じゅんこ)
特徴:眼鏡にカチューシャ、デコ出しおかっぱ。「〜のだろう・〜なのだ」という語尾。
太助のクラスの委員長。融通の利かない生真面目な性格のため、クラスでちょっと浮いている。
飼い犬の小次郎の一件で、太助にのみ「委員長」じゃなく「尾田島」と呼ばれるようになる。
最近やっと太助への感情に気付く。

・遠藤 まい(えんどう まい)
特徴:エヴァのアスカくりそつ(w。両耳にピアス3つずつ。
太助の後輩で1年生。ドイツ系クオーターだかハーフだか(違ってたら修正よろしく)。
飼い犬ひまわりとの一件が元で太助を好きになり、太助に猛アタック。
きゃぴきゃぴしてるが、太助のクラスに乗り込んでいきなりの大告白&口付けするわ、
みさとに影で太助が自分を好きになるまで近付くなと宣戦布告などする強引さが目立つ。
そのせいでみさとはわー太にも会えない状態が続いている。

動物と人との関わり方を通して成長してゆく太助。
その太助に惹かれてゆく女性たち。だが太助は鈍くて気付かない。
この恋愛模様がどうなるかはまだわかりません。


124 名前:カンタレラ 3[sage] 投稿日:04/06/20 00:14 ID:???
ホアンからその事を聞かされたチェーザレは、真偽を確かめようとロドリゴに会う。
「お前を呼んだ覚えは無い」と取り付くシマも無く追い返されたチェーザレは、失意のあまり廃墟から身を投げる。
一連の出来事を見ていたキアロは、自分のアジト(※)に傷ついたチェーザレを運ぶ。
チェーザレを寝かせ、キアロが部屋を出ると、黒いモヤが現れ、獣の形をとり、チェーザレにのしかかる。
ただならぬ気配にキアロが部屋へ飛込むと、寝台の横に「魔法師」と名乗る(?)男が立っていた。
魔法師はモヤを祓おうとするキアロを止め、今祓ってしまうとチェーザレは死ぬ、と言う。
チェーザレの体は魔物にとって、この世での素晴らしい依り代であり、魔物はその命を助けようとしているのだ。
しかし、魔の力によって命を繋いでも、いずれ魔の力を抑えきれなくなった時、闇に漂う異形のものとなる。
魔法師は、魔を祓う能力を持ったキアロにチェーザレの命運を託す。
このままでも死んでしまうのなら、チェーザレが魔を抑えきる可能性に賭ける、とキアロは見守る。
キアロは暗殺者でありながら、チェーザレに同情していた。
やがて、チェーザレの体にモヤが吸い込まれ、傷が塞がってゆく。
それを見届けた魔法師は蛾に変身し、「まぁせいぜい恨まれない様にする事だ。
魔物にとりこまれるよりは、彼は人間としての死を願っていたからねぇ」と言い残し、飛び去る。
何事も無かった様に眠るチェーザレを見ながらキアロは、これで良かったのだろうか、と自問自答する。

(※)狂人となったキアロの父が、キアロに暗殺の仕事をさせる為、人質として捕われている牢獄。
キアロは、チェーザレを殺す事ができれば、父親を自由にしてやると言われている。
建物は法王庁の管轄であるが、実際に掌握しているのはローヴェレ枢機卿。
続く

125 名前:カンタレラ 4[sage] 投稿日:04/06/20 03:26 ID:???
チェーザレが目覚める前に、やはり人として死なせてやろうか、
とキアロは剣を取るが、躊躇してしまい、どうしても振り下ろすない。
悩んだキアロは父を連れて逃げ、暗殺稼業から足を洗おうと決意。
見張りの兵士を斬り、牢の鍵を手に入れたキアロだったが、すんでのところでローヴェレの部下・バルトロメオ(※)に発見される。
その時、鍵を開けた牢からキアロの父が飛び出し、バルトロメオに殴りかかるが、返り撃ちにされる。
父を亡くし、憂いも無くなったキアロは、バルトロメオに斬りかかる。
止めをさそうとした時、どこからか槍が飛び「その人(バルトロメオ)を殺してはいけない」と声がする。
声の主は目覚めたチェーザレ。驚いたバルトロメオはチェーザレに斬りかかる。
剣は胸元を一閃し、チェーザレの血が飛び散る。
甘く、痺れるような香りが漂い、その血を浴びたバルトロメオは意識朦朧となる。
チェーザレが瞳は金色に光り、それを見たバルトロメオは気を失う。
魔を取り込んだチェーザレの血は、毒液へと変化していた。
チェーザレはバルトロメオを殺さず、意のままに動く人形として操るつもりなのだ。
魔となった自分を殺さなかった事への償いとして、チェーザレはキアロに、最後まで付き合え、と言う。
チェーザレの傷の手当てをしながらキアロは、昔の本で見た古い秘薬『カンタレラ』の事を思い出す。
甘く、痺れる様な芳香を放つ、美しい毒。
「まさにあんたの事だな。カンタレラ…」

牢獄を脱出しキアロの父を埋葬した二人は、夕暮れの丘に立つ。
「キアロ、お前には見せてやろう。この世界の広さを。
この掌中におさめたならば…!」

(※)サンタンジェロの司令官
当時の法王はインノチェンツォ8世
続く

126 名前:カンタレラ 人物紹介 その2[sage] 投稿日:04/06/20 06:01 ID:???
【タジオ・デラ・ヴォルペ】
チェーザレの少年時代からの忠実な従者。
その忠誠心はいささか常軌を逸しており、キアロを敵対視する様なところも…
【ジョバンニ・スフォルツァ】
ペーザロ伯。ルクレツィアの最初の夫。
ボルジア側からすると離婚を前提とした政略結婚であった為、
法王に『白い結婚』を強いられ、ルクレツィアに何もさせてもらえなかった可哀想な人w
【ホフレ・ボルジア】
実はもう一人いたロドリゴの末息子。(しかしお盛んなオヤジだ…)
【サンチャ・ダラゴーナ】
ナポリのアラゴン王の庶出の王女でホフレの結婚相手。
かなり奔放な性格で、恋多き女(ホフレがほんの子供だった為、無理もない話か…)
【ジェーム王子】
トルコ帝国の第二王子。シタール(楽器)の名手。
カリスマ性ゆえに兄バジャゼットに国を追われ、人質としてローマに滞在。
【シャルル8世】
フランス国王。腐敗した法王庁に鉄槌を下す名目でローマを侵略。

127 名前:106-113[sage] 投稿日:04/06/20 09:52 ID:???
みなさま間違い多くて申し訳ありません。
そして訂正ありがとうございます。
昔はすごく好きで何度も読んだのに、忘れてるもんですね。
>>113の「乙。」に救われました。

まとめサイトの管理人さま、書きなおしたほうがいいでしょうか?
では>>118、おながいします。
じゃなくて、手元にないので、数ヶ月余裕をみていただけるなら
まんが喫茶にいって読んで書き直しますが。

128 名前:マロン名無しさん[] 投稿日:04/06/20 09:55 ID:5A3N5A/5
>>113じゃなくて>>116じゃん・・・
どこまで抜けてんだか●TZ

129 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/20 11:31 ID:???
カンタレラ乙です
バビロンまで何マイル?に出てきたカンタレラとはこのことだったのね…。

130 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/20 13:43 ID:???
天使禁猟区予約します。

131 名前:カンタレラ書き[sage] 投稿日:04/06/20 16:15 ID:???
>>129
ありがとうございます。
毒薬カンタレラは実は架空の産物であったとか、実際にボルジア家が開発した門外不出の毒であるとか、諸説あります。
史料にも実際の調合素材を記した物は無く、「ボルジア家の毒薬」とは、ロドリゴとチェーザレの冷酷さを評した言葉であるとも言われています。
キアロの言葉と、チェーザレのオカルト体験は作者の創作かと思われますが、何とも「悪の華」的魅力に満ちた人物ではあります>チェーザレ・ボルジア

132 名前:カンタレラ 5[sage] 投稿日:04/06/20 17:25 ID:???
チェーザレが魔と融合を果たした4年後の1492年、法王インノチェンツォ8世逝去。
次期法王にはロドリゴが選出され、アレッサンドロ6世となる。
新法王の誕生に湧くローマに、大司教となったチェーザレは居た。
傍らには学友としてミケーレ・ダ・コレーリア(キアロ)が付き添っている。
法王となったロドリゴは、諸国の関係を安定させ、自らの勢力圏の拡大の為(当時のイタリアは王国や共和国が乱立する戦国時代)
ルクレツィアをペーザロ領主・ジョヴァンニと、末子ホフレをナポリ庶出の王女・サンチャと結婚させる。
ガンディア公となったホアンはロドリゴと会い、チェーザレが枢機卿となる事を知る。
野望に燃えるチェーザレを宗教者として抑え、軍事に介入出来ぬ様にするという、法王なりの配慮でもあった。
チェーザレは義弟となったジョヴァンニと会い、フランスがナポリの覇権を狙い、
(ナポリと)敵対しているミラノと手を結ぼうとしているとの情報を掴んでいる、と話す。
(ジョヴァンニのスフォルツァ家はミラノの一族であり、ナポリ派が強くなれば立場が弱くなる事は必至。
勢力を保ちたいミラノ側としては、親ナポリ派が増える前にフランスに覇権を渡してしまった方が得策。
勿論、法王庁への背信行為となるので、表立って行動は出来ない。
法王の娘婿であるジョヴァンニには凄いジレンマ。)
それを聞いて焦ったジョヴァンニはミラノ伯イル・モーロに親書を送る。
親書を携えた密使を襲ったキアロとチェーザレはその内容を確認し、フランスとミラノの癒着を確信する。
しかしそれは、イタリア全土を統一しようとするチェーザレの、大きな野望の一端に過ぎなかった…
続く

133 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/20 22:28 ID:???
イティハーサ予約します。

134 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/21 00:29 ID:???
「ガープス・コクーン・コミック 竜と蛙の冒険者」のストーリーを教えてほしいです。
著者は九月姫で、コンプRPGという雑誌に連載されていたらしいのですが、
コミックスが出ていないので読めなくて。
その雑誌のバックナンバーを持っている人、ぜひお願いします。

135 名前:イティハーサ1[sage] 投稿日:04/06/21 02:59 ID:???
氷河期を終えた、およそ1万2千年前の古代日本。
「目に見えぬ神々」は人々に知恵と力を授け、人々は「真言告(マコトノリ)」を唱えることで
その知恵を実現した。
目に見えぬ神々を信奉する村の少年・鷹野(タカヤ)は、ある日川で赤児を拾う。
生まれたばかりで捨てられた赤児は弱り、死にかけていたが、村人の真言告の声明に
よって生命を救われた。
またこの時、巫女による予言が伝えられた。
「外國(トックニ)に目に見える神々があらわれて、世は大いに乱れるであろう」
赤児は巫女の神託により「トオコ」と名付けられ、鷹野の妹として育てられることになった。

7年後。鷹野は15歳に、トオコは7歳になっていた。
ある日鷹野は夢を見た。村の少年たちが7年前の巫女の予言を繰り返し、外國から海を
越えてやってきた目に見える神々が子どもたちを攫うと言う。振り向いた鷹野の目に入った
のは村の少年ではなく異形の神々の姿。異形の神々は「トオコは死ぬぞえ」と予言する。

目を覚ました鷹野は、夢に不安を覚えながらもいつもの村の仕事に向かった。
兄貴分の青比古(アオヒコ)・トオコと一緒に、真言告の声明に使う陽石(アカイシ)と陰石(カゲイシ)
を探す仕事である。
陽石は病気を治したり植物を成長させることに使われ、陰石はその反対に人を呪ったり
病気を重くしたりすることに使われる。ゆえに、陰石の真言告は巫女とその伝承者しか
伝授されず、トオコは村人からその巫女としての才があると見られていた。
山に入った鷹野たち3人は、ふと村の方角に煙が上がっていることに気付く。
先に村へ取って返した鷹野と青比古の目に入ったのは、燃え上がる村と皆殺しにされた村人
であった。虫の息であった村人のひとりによって、外國の神々が子どもを攫ったと告げられる。

136 名前:イティハーサ2[sage] 投稿日:04/06/21 03:01 ID:???
一方、後から2人を追いかけていたトオコは、大勢の足跡と、それが鳥居の下で突如
消え失せているのを見つける。
鳥居の傍には、やはり瀕死となった巫女が倒れていた。巫女はトオコに、外國の荒ぶる
神々とその信者が、突如鳥居から現れ、また戻っていったことを告げる。
鳥居は目に見えぬ神々が行き来するために作った通用門。そこを出入りする外國の神々も
また、人ならざる神であるに違いなかった。彼らは「銀角神・鬼幽(キユウ)」の一派を名乗り、
子を差し出すこと、自分たちに仕えることを求めたが、村人が断ったため、皆殺しにしたのだ。

トオコを心配して山に戻った鷹野は、トオコと共に巫女の最期の言葉を聞く。
村に伝わる目に見えぬ神々のご神宝と知恵の書が樹の根元に埋めてあること、
そしてその知恵をまずはトオコに伝えること、がその内容であった。
この遺言は青比古に伝えるように告げられたものであったが、鷹野は合流した青比古には
ご神宝と知恵の書のことのみを伝え、トオコの件については口にしなかった。

夜になり、ご神宝を探す3人を襲う者達があった。襲撃者は3人に「亜神(アシン)の者か、
威神(イシン)の者か」を問う。通じず戸惑う3人に襲撃者は、亜神である律尊(リツソン)の手の者で
あるとを名乗る。問う青比古に、目に見える神々には亜神と威神があること、亜神は善を好み
聖を欲し平和を望み、威神は悪を好み魔を欲し破壊を望むと答える。
問答するうちにご神宝を探して根元を掘っていた大木が倒れ、その場はそれで仕舞いとなった。

137 名前:イティハーサ3[sage] 投稿日:04/06/21 03:02 ID:???
翌日、襲撃者のひとり、桂(カツラ)という女性に律尊との謁見を持ちかけられた青比古達は、
律尊に、なぜ目に見える神々がこの土地へ渡ってきたかを問うが答えは得られない。
一方、この会見で律尊の霊気に触発されたトオコは、自分が攫われる姿を幻視する。
怖がり、鷹野に抱きつく透コと、透コを守り抜くことを誓う鷹野。
桂は青比古達に共に闘うことをもちかけるが、青比古は悪徳にしか快楽を見出せない者
たちを哀れに感じると言う。
そんな青比古に、桂は反発しながらも惹かれるものを感じるのであった。

数日後、律尊の一団に食中毒が発生した。
威神の脅威からは守ってくれるが、人の病には手出しができぬという律尊に代わって、
青比古と鷹野は真言告で人々を癒す。
まだ真言告を習っていなかった透コも、2人の真言告を聞き覚え、2人を助けた。
トオコを幸せにするためにも真言告からトオコを遠ざけたいと思っていた鷹野は、
どんなに止めようと思っても止められないトオコの才能に、運命を感じるのであった。

一団が助かったその夜。倒れるように眠る青比古の元に律尊が現れる。
あらためて共にいくことを拒否する青比古に、律尊が覆いかぶさる。
目に見えぬ神々の秘密を求めて律尊と共に行くことは青比古の意志だ、
と意識に植え付けられた青比古は、桂たちと共に律尊についていくことを決める。
威神と闘うことを望んでいた鷹野は、誰よりも強くなることを決意する。

138 名前:イティハーサ4[sage] 投稿日:04/06/21 03:05 ID:???
生まれ育った村を離れ、桂たちと闘いの旅に出た3人。
ある日トオコは鳥を握り殺す一狼太(イチロウタ)を目撃する。それに気付いた一狼太に乱暴に
口止めされながらも、必死の目に浮かぶ涙に誰にも言わないことを誓うトオコ。

トオコは自分を探しにきた桂や鷹野のところに戻るが、そこで「神鬼輪(ジンキリン)」をつ
けた威神の戎士と行き会う。神鬼輪は威神がその御力ではめ込むもので、一度つけられ
ると死ぬまで外せず、手傷を負うと意志のない獣となって人に襲いかかる。
今回は威神の戎士を倒したものの、威神の後手に回ることに苦慮する桂たち。
その夜、トオコは自分が一狼太のように小鳥を殺し、その手で命が消えていく感触を愉しむ
夢を見て恐怖するのであった。

鷹野が桂について闘いの技量を挙げる一方、青比古は自分の村から持ち出してきたご神宝と
知恵の書の秘密がどこにあるかを思慮していた。そうする内、ご神宝のひとつである珠飾りに
触れると、トオコは共鳴して珠飾りの記憶を幻体験する。
そんなトオコに鷹野はトオコが小さい頃に起こした不思議な現象の数々を思い出してあらためて
不安を感じずにはおれず、青比古もまたそんな鷹野を見ながら、かつて村の巫女が「鷹野には
決して陰石の真言告を教えてはならぬ」と告げたことを思い出して不安を感じるのであった。

そんなある日、森でトオコが青比古と真言告の訓練をしている時、離れ威神と遭遇する。
離れ威神とは、徒党を組まずに単独行動する威神。
青比古はトオコを逃がすため、自ら囮となり谷から落ちる。一方トオコは、自分を探しにきた
鷹野たちと合流するが、威神に操られた仲間に人質にとられ、鷹野が袋叩きにされる。


139 名前:イティハーサ5[sage] 投稿日:04/06/21 03:06 ID:???
一狼太が発見して、その場は辛くも助かったように思われたが、そこに離れ威神が姿を現した。
一狼太はかつて「那智(ナチ)と呼ばれ、鬼幽の下にいたことがあったのだ。離れ威神によって、
心の闇をひきずり出されそうになった一狼太であったが、そこへ桂と律尊が現れ、事なきを得る。

青比古は行方不明、鷹野は虫の息となり、「鷹野が死んだらあたしも一緒に死ぬ!」と
激しく慟哭するトオコに、桂は2人の結びつきの深さを心配するのであった。
一方、トオコは鷹野に生命の気を渡す真言告を唱える決心をする。
相手に生気を渡す代わりに施術者の生命を削り取るこの真言告は、一歩間違えれば2人ともが
死に至る非常に危険な真言告であった。
その甲斐あって、鷹野は息を吹き返すが、代わりに透コは死んだように冷たくなってしまう。
冷たくなったトオコは、夢の中でもう一人の自分と出会っていた。もう一人のトオコは言う。
「あんたはあたし、あたしはあんた」「きっとこれが最初で最後」「もう一度会ったら、きっとあたしは
あんたを殺す・・・それがあたし達の宿命だって」

その頃、青比古は律尊によって探し出されていた。
律尊は青比古に「必要な人間だ」と告げ、人を癒さぬはずの亜神が人を癒すのであった。

5日後。鷹野とトオコを看病する桂の元に、その間の記憶を失った青比古が戻ってきた。
ふだんの気丈さも忘れて青比古に駆け寄る桂。そんな桂に、桂に惹かれる一狼太は
「おまえほど涙の似合わぬ女はいない、二度と泣くな」と吐き捨てる。
かつて威神の元から逃げてきた那智をただ一人信じ、一狼太と名付けてくれたのが桂
だったのだ。「桂が必要だ」とその思いを吐露する一狼太に、青比古は相手をせず、
「桂にそう言え。必要なことが一番強い」「俺は誰も必要としない」と冷たく告げるのであった。

続く

140 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/21 03:09 ID:???
イティハーサ、
できるだけはしょろうとは思っているのですが
濃くて長い話なので、なんだか長くなってしまいそうです。

あと、主人公の名前に表示できない文字があったため、
トオコのみカナ表記になってしまいました・・・。
漢字の当て方や読みにこだわりのある作品なので、
できるだけそのままの表記したかったのですが。

141 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/21 07:14 ID:???
>>135
イティ乙。依頼者じゃないけど期待してます。

142 名前:卓球戦隊ぴんぽん5 第五話[sage] 投稿日:04/06/21 15:16 ID:???
仮部室のテント前。裕次郎が先日のアンソニーとの試合をしみじみと噛みしめている。
生徒会室の窓からその様子を見ていた白井さんが、ケッと嘲笑する。アンソニーは、
市内ランキング最下位の向ヶ丘卓球部のその中でも一番「ヘタな奴」で、裕次郎は
それに負けているからだ。
裕次郎は、白井さんが向ヶ丘高校と練習試合の話をつけてくれたのはもしかして
アッちゃん(アンソニーのこと)がいたからでは?と尋ねる。動揺しながらもそれを
否定する白井さん。裕次郎は先日の"花をバックにホロホロと涙を流しながら
アンソニーを抱き起こす白井さん"を想像しながら二人の仲を疑うが、白井さんは
裕次郎の頭の中の"妙な脚色"を否定し、さらにアンソニーはただの幼なじみだと
断言する。
そこへ石黒が現われて、裕次郎の首根っこを捕まえてランニングに連れて行く。
しかし裕次郎は力なく、ズルズルと石黒に引きずられるままだ。裕次郎の様子に石黒は
(また落ち込んでるのか?)と思うが、もう励まさないことにして練習の準備を始める。
「さー、練習だ!」「…………」「…………ああ、もう! しょうがねーな」
結局、裕次郎の励ましにかかってしまう石黒だった。
石黒は解説する。以前に自分は裕次郎に「先天性卓球センス欠損症」だと言ったが、
裕次郎は運動神経も体育の成績もいいんだから、きっと卓球能力だけが脳の"デッドゾーン"に
あるに違いない、と。「だから、その部分へのアクセスに成功(サクセス)すればいいわけだ。
気を落とすな」「……えっ? 何が?」 裕次郎は落ち込んでいたのではなく、ただ
考え事をしていただけだった。話を全く聞いていなかった裕次郎にワナワナと震える石黒。
その肩に、そっと手を置く水野。そんな二人を尻目に、裕次郎はこっそりと山吹に
石黒の話の内容を聞く。「よーし。アクセスにサクセスするぞー!」と白々しく宣言する
裕次郎。そのいかにも「聞いていたフリ」なセリフに石黒は怒って、裕次郎に一人で
ランニングするように命じる。すると裕次郎は素直に返事をして、てててっと駆けて
いってしまう。

143 名前:卓球戦隊ぴんぽん5 第五話[sage] 投稿日:04/06/21 15:17 ID:???
石黒はひとり考える。(気がつけばいつも裕次郎のペースで、自分はマヌケな卓球仲間に
なっている。それ自体はとりあえず信用を得ておくという点で問題ないが、これ以上信用を
得ても仕方ないという気もする)
石黒の様子をジッと見ている鹿内。石黒は考え続ける。
(問題は、自分がつい本気であいつを励ましてしまうというところにこそある)
「……こんなことで、いつかちゃんと裕次郎をギャフンと言わせることができるんだろうか」
「ムリだよ」
「そう、ムリ……って、鹿内!?」
いつの間にか側に来ていた鹿内が、つい声に出してしまった石黒の心のつぶやきを聞いて
いた。あせる石黒に、鹿内は淡々と語る。同好会を内部から潰そうとか紅くんをイジめようとか
いうのならムリだよ、と。「だって石黒くん、中学の時よりずっと楽しそうだもの」
見透かしたような鹿内の言葉に打ちのめされて、石黒はその場から逃げ出してしまう。

裕次郎は考え事をしながらランニングを続けていた。(白井さんはアッちゃんが好きなのかも
しれない。でも卓球をやってる奴は嫌いだと言っていた。でも同好会でも試合に出られることを
教えてくれたし、自分が一ゲームでも取れたら部にしてくれると約束もしてくれた)
裕次郎が練習場に戻ると、石黒が怒りながら待ち構えていた。すぐに打ち込みを始めるぞ、と
怒鳴る石黒。どうやら石黒は先ほどのことで半ばヤケになって、裕次郎をシゴきいじめようと
頑張っているようだ。
コートに立っても、まだ白井さんのことを考えている裕次郎。しかし考えれば考えるほど、
白井さんの本心がわからない。石黒はボンヤリしている裕次郎に構わずに鋭いサーブを
打つ。パン、とそれを即座にスマッシュで返す裕次郎。皆は一瞬驚くが、石黒はすぐにそれが
いつもの"1/1000"であることに気づく。いつも返せたらお前も天才なのにな、と石黒は毒づくが、
まだ考え事をしている裕次郎には聞こえていない。
石黒が続けてサーブを打つ。裕次郎は(何だか自分はずいぶん白井さんのことを気にしてるなあ)と
思いながら、そのサーブを返す。
結局、裕次郎は考え事をしたまま、石黒のサーブを全て見事に返していた。驚く鹿内。ぱちぱちと
小さく手を打つ水野。山吹は、石黒のその屈辱をさっそくメモに取っていた。

144 名前:卓球戦隊ぴんぽん5 第五話[sage] 投稿日:04/06/21 15:19 ID:???
石黒は一瞬言葉に詰まったが、すぐに裕次郎を絶賛した。しかし裕次郎はまだボンヤリと
している。「これっだったら、あっという間に部に昇格だぜ!」と喜ぶ石黒の言葉で、
裕次郎はようやく我に帰った。同時に石黒も我に帰り、また本気で喜んでしまったことを
後悔する。
裕次郎は皆から今の出来事を教えてもらうが、全く覚えていなかった。そこでもう一度
打ち込みをやってもらうことにする。サーブを打つ石黒。上達を自覚した裕次郎は
それをバックスピンで返してみようとするが、見事に空振りする。「あれっ?」
結局その後、裕次郎は石黒のサーブを一本も返せなかった。先ほどとのギャップといつもの
ヘタレぶりに、一同は唖然となる。
今までと同じだろと石黒は怒る。裕次郎は俺だって期待してたのにと泣くが、すぐに「一度は
できたんだからまたできる」と前向きに気持ちを切り換えた。
石黒は裕次郎の突然の上達ぶりに何か気がつくが、すぐに確かめる方法がないので
黙っておくことにした。

翌日。仮部室のテント前から大声で白井さんを呼ぶ裕次郎。他の生徒から「いつもの
やつが」と、生徒会長からは「ヒューヒュー」と冷やかされた白井さんは早くも立腹気味だ。
窓から顔を出した白井さんに裕次郎は自分の上達ぶりを報告して、今度試合をする時は
誰が相手でも勝つと宣言する。しかし白井さんは「このハッタリレッドが」とそれを一蹴する。
裕次郎も負けずに約束を忘れるなと言い返す。「やっぱり卓球はサイコーだ!」と嬉しくて
クルクル回る裕次郎。それを見た白井さんがボソリとつぶやく。「……やっぱりあんたも同じね」
その声に裕次郎が振り向いた途端、「危ない!」と誰かの声がした。二人が目をやると、
グラウンドで練習していた野球部員の打ち損ねたライナーボールが白井さんをめがけて
飛んできたところだった。思わず目を閉じて頭を抱える白井さん。パシ、と音がする。
ボールは白井さんに当たらなかった。ジャンプした裕次郎が、直前に右手でボールを
受け止めていたのだ。やってきた野球部員にボールを返す裕次郎。白井さんが何かを
言いかけるが、裕次郎は「大丈夫、俺は体育5だから」と言ってテントに引っ込むもうとする。
その背中に「ありがとう」と声がかかる。ハッとなる裕次郎。同時に右手がズキンと痛んだ。
「あれっ?」

145 名前:卓球戦隊ぴんぽん5 第五話[sage] 投稿日:04/06/21 15:20 ID:???
「右手指骨折ぅぅぅ?」
包帯で巻かれた右手を裕次郎に見せられて唖然とする石黒、山吹、水野。
しかし裕次郎は「医者が言うには、ヒビが入るよりは治りが早いらしい」とあくまでも前向きだ。
無言で裕次郎の頭を撫でる水野。いちばん試合に出たがってたのにねえ、と山吹。石黒は
オロオロしている。どうやら励ますべきかどうか迷っているらしい。
前向きな裕次郎は、更に「あまり痛くないからそっと練習もやろうと思う」とまで言い出す。
石黒は慌ててそれを止めるが、ふと、あることを思い出して、裕次郎にラケットを持たせてみる。
そうは言ったものの、裕次郎は指の痛さが気になってラケットを思い通りに動かせない。
しかし石黒は、それで構わないから俺の球を受けてみろ、とサーブを打つ。いきなりのサーブに
戸惑う裕次郎。
次の瞬間、裕次郎は見事に石黒のサーブを打ち返していた。自分でも驚きながら、痛さで
裕次郎はラケットを落とす。
それを見て石黒は何かを確信したようだ。わけがわからない一同。
石黒は説明を始める。

「いつもの裕次郎は脳からはみ出すくらい卓球のことを考えながら卓球をやっている。
しかしドヘタだ。だが先日の打ち込みの時は、たぶん卓球以外のことを考えてボンヤリ
していた。そして今は、ケガをしていた手が痛いという気持ちが先に立って、卓球のことを
考える余裕がなかったはずだ。つまり。

裕次郎の意志が介在しなければ、裕次郎の身体は卓球上手なんだよ!」

石黒の解説に、さすがの裕次郎も声が出ない。

146 名前:卓球戦隊ぴんぽん5 第五話[sage] 投稿日:04/06/21 15:21 ID:???
石黒が説明を続ける。
「いつもは頭で考えてることが動きには結びつかないが、身体にはちゃんとその能力があり
練習も反映されていたんだ。その証拠に、今までに1/1000スマッシュが成功してみた時の
ことを思い出してみろ」
裕次郎はハッとなった。
『今夜はカレーが食べたいな。お母さんにテレパシー送ろう』
『帰ったらスタンダード日本語講座見なくちゃ』
言われてみれば確かに、卓球以外のことを考えていた。
「原因」がわかって裕次郎は感激する。石黒に続いて山吹も冷静に分析する。「それなら、
決めるつもりで打っていた"紅1000度スパーク"などは失敗して当たり前だねえ」

「と、いうことは」
脳内の、卓球能力がある部分から"卓球が上手くなりたいよ〜"部分へ繋がる神経回路に
電流を通さなければいいんだね、と山吹は提案する。それを受けて裕次郎は「よーし、
通さないぞ!」と決心するが、石黒がそれを思い切り否定する。
「そうかー。じゃあとりあえずこのケガが長引けば、次の試合で勝ててあっという間に
部に昇格ってことだよね」と真顔で言う裕次郎。再び石黒がそれを思い切り否定する。
「もっと地道に意志と身体を一致させようとか思えよ!」

しかし言葉で言うのは簡単だが、やってみるとなかなか上手くいかない。卓球のことを
考えてはいけないと思えば思うほど、脳からはみ出るほど卓球のことを考えてしまうのだ。
自分の意志をうまくコントロールできないことと、ケガの治りが遅いことで取り乱す裕次郎。
その頭を無言で撫でる水野。ため息をつきながら「紅くんもやっかい者だなあ」と肩をすくめる
山吹。石黒が「根性を出さねーか」と激を飛ばす。
市内大会まで、あとX日。

第五話 完

147 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/21 16:36 ID:???
乙。テレパシーって何だ。変なこと考えてるな

148 名前:ムーン・ライティング 16〜「ウィリアムの伝説」[] 投稿日:04/06/21 18:38 ID:ncli/GNe
D・D、トマス、ドクターの3人は「将来馬鹿げた行き違いを起こさない為の協定」を結ぶため、
トマスの隠れ家に来ていた。
ドクターから変身したトマスを初めて見た時拒絶反応はなかったかと聞かれたD・Dは、
化け物が実在するという考えに慣れていたと話す。

D・Dのずっと年長のいとこのウィリアムは、D・Dの故郷の村では伝説的な人物だった。
彼は嵐の日に乗っていたセスナが炎上して湖に堕ち、ただ一人生き残った。
その話は語られるたびに尾ひれがつき、救助隊がいかに苦労して湖に到着したかという点が
強調されるのだが、なぜか湖に着いてからは判で押したように同じになる。
幼い頃、D・Dはウィリアムが化け物だと信じていた。
ある日テレビで、吸血鬼が女性の血を吸って女性がみるみるひからびていくシーンを見たD・Dは、
ウィリアムが人の精気を吸う化け物だと思い込んでしまう。

「血が欲しい」
D・Dとトマスは、体が変化する前と後に採血させてやっていたのだが、ドクターは、
化け物は朝日に弱いというし、朝日が昇ったから採血したいと言う。
採血後、いずれ骨髄穿刺もやりたいと言い出し、2人が抗議しようとすると、
「さらなる変化があった場合は他2名への報告を義務づける」という協定を拡大解釈してみせる。
トマスは協定を結ぼうと言い出したD・Dにあたる。
そこへドクターが、月が雲に隠れたからと声をかけ、トマスは「黙れ!!この吸血鬼野郎!!」と怒鳴る。

D・D回想。
D・Dは、子や孫の嫁の精気を吸って生きている、と陰口をたたかれているフォルナーの婆さんに、
ウィリアムに精気を吸われないで済む方法を聞きに行った。
フォルナーの婆さんはD・Dの母エレのように頭ごなしに否定せず、D・Dの話を聞いてくれた。
帰ろうとしたD・Dは、ふと思いついて、なぜ精気を吸うのか聞いた。
婆さんは、絶対百迄生きるのだと答えた。

149 名前:ムーン・ライティング 17〜「ウィリアムの伝説」[] 投稿日:04/06/21 18:39 ID:ncli/GNe
「それで化け物になったんだな。
 お母ちゃんは化け物なんていねェって言うけど、でもいるよなあ!
 森の中にも悪いのがいて、女の子にその女の子の赤ン坊の首絞めさせたり・・・するよなあ?」
フォルナーの婆さんはD・Dを呼び戻し、D・Dが実の母(エレの娘)に首を絞められたことを
覚えていると知ると、秘密を守るように約束させて言った。
「誰にも言っちゃなンねェぞ!ワシが本当は化け物だって事は!」

D・Dはかぼちゃのスープをよそいながら、ドクターに話す。
「そういう意味ではボクには化け物という存在が必要だったのかも知れませんがね
 幼い実の母親に殺されかけた記憶を持ってて・・・でも自分を傷つけずにおくために!
 多分フォルナーの婆さんもそう考えたんでしょうね」
トマスはすっかり機嫌を損ねて木の上にいた。
D・Dがトマスを呼びに行って戻ると、ドクターが皿に盛った分を残して、スープを全部食べてしまっていた。
「ボクが23マイルも跳びはねて畑から盗ってきたかぼちゃだ!!」
トマスは協定の条項を1つ増やした。

「ボクは・・・本当は化け物じゃないと途中で気付いて・・・でも婆ちゃんを好きだった!
 だけどあんた達はどれ程はっきりと“仲間”だと分かっててもそれでも大嫌いだ!」
D・Dはそう言って出て行ってしまう。
ドクター「あれじゃないのかね?よくあるだろう?
   “不憫な子”だとか言って女共が矢鱈とかばっては ちやほや面倒みてやったり
   御機嫌取ってやった為に 自力では困難に立ち向かえなくなったり
   最後迄自分で責任を取るという事を覚えられなかったりというパターン!・・・彼も多分」
トマス「貴方もしや“不憫な子”に恨みでも?」
ドクター「うん!ある!!」

150 名前:ムーン・ライティング 18〜「ウィリアムの伝説」[] 投稿日:04/06/21 18:40 ID:ncli/GNe
D・Dは町でかぼちゃを分けてもらい、もう一度スープを作った。
トマスは満足して、5年も修行すりゃうちでコック見習い位にはしてやってもいい、と言う。

ドクターはD・Dに、今でもウィリアムは化け物だと思っているかと尋ねる。首を振るD・D。
「違うでしょうね。ウィリアムは多分人間なんだ。」

月が沈み、人間に戻ったところで、最後の採血を済ませ解散。
ドクターはD・Dに、ウィリアムは化け物だと思っていると言う。
「ウィリアムは大人だったろう?他の人々と大人らしい付き合い方をしていただろう?
 そして多分君の気持ちはその時から殆ど成長していないんだろう?
 結局はウィリアムは上手くやったんだ!だから私は君を大目に見る
 私の言わんとする所は分かるだろうね?えっ?。」
トマス「気にするな!君のほうが あいつよりは まだましだ!」
言いたいことを言って、さっさと行ってしまう2人。
トマスはドクターに追いつき、他の不憫な子への恨みをD・Dではらさないように言う。
ドクター「言い方がきつすぎたかね?
    で・・・彼は?お母ちゃんと婆ちゃんの世界かね?」

D・Dは思う。
「遅くとも25歳までには化け物に頼らない普通の大人になるんだと・・・決めてたのに
 その前に自分が化け物になっちまって しかもあんな仲間しかいなくて・・・」
「婆ちゃあん!!」と叫ぶD・D。
「バカ野郎!!裏切り者!!絶交だ!!」トマスはドクターを乗せ、D・Dの車を運転して行ってしまう。
とり残されるD・D。

(完)

151 名前:ムーン・ライティング[] 投稿日:04/06/21 18:40 ID:ncli/GNe
以上です。
続編に「Sons」というのがあります。
D・Dとトマスの少年時代の話です。
D・Dの出生については、こちらに詳しく描かれています。

「X Day」にもダドリー・デビッド・トレヴァーなる人物が登場しますが、綴り1文字違う別人です。
その辺りの理由は「ムーン・ライティング」のコミックス(全2巻)と文庫(全1巻)あとがきに書かれています。

ちなみに、「X Day」の関連作には、「Die Energie5.2☆11.8」「踊りたいのに」
「かくれちゃったの だぁれだ」(絵本)があります。

152 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/21 19:03 ID:???
乙!

153 名前:「砂漠に吹く風」(1/7)[sage] 投稿日:04/06/21 20:58 ID:???
まず最初にこの話は「サンプルキティ」という作品の続編にあたり、この後「死神の惑星」と
いう作品に続きます。これらの作品全体は未だ完結しておらず、幾つもの謎が残されています。
時代設定は「サンプルキティ」が現代、「砂漠に吹く風」は人類が宇宙に進出、植民星を持ち
宇宙を飛び回ってる未来、「死神の惑星」は「砂漠に吹く風」より一世紀以上前の話ではあるけ
れどやはり宇宙に進出している時代の話になります。
また、この辺はまだ描かれていませんが、SF大会での作者インタビューによると、「サンプルキティ」
第二部主人公の好きな人への思いが呪いとなってこの世界を支配している為、この世界内で
はクローンできる人物は第二部主人公の思い人のみとなっているそうです。この人物と作品中
に出てくるクローン達は姿形は一緒なのは、この辺の設定との関係があるようですが、
詳しい事は判っていません。

以下本編。

アンダーソン財団が所有する「人材集団シロッコ」。これは「シロッコ」という一人の天才のクローン
達によって構成される人材派遣会社である。彼らはアンダーソン財団によって育成、管理されて
いる。クローン達には「シンクロ」という特殊能力があり、これによってお互いの知識や経験を受け
継いでいくのだが、同時に感情や記憶まで背負う事になる。結果、クローン達は世代を超えて
苦悩や悲しみを抱えこむ事となり、シンクロを行う度にそれらがどんどん増殖していくという状態に
あった。
その苦しみゆえに、シロッコ達の死因はほとんどが自殺。この話も一人のクローンの自殺から
始まる。

154 名前:「砂漠に吹く風」(2/7)[sage] 投稿日:04/06/21 20:59 ID:???
そのクローンの死体を見つめる一人のクローン。彼はシロッコの一番最初のクローンであり、また
この世でたった一人シンクロをする事が出来ないクローンであった。(以下クローン1)
だが、彼は死んだクローンの記憶を受け取る事は出来る。死んだクローンの記憶の中にはシロッコ
達をサイコノヴェルで救おうとしてる人物がいた。
サイコノヴェルとは人間の五感のみならず感情までも感じる事ができ、読者はサイコノヴェル作家の
作り上げたドラマを体験するという物。
シロッコ達を救おうとした人物は彼らをを救う物語を作りたいと思い、サイコノヴェルを出版して
いる会社に入社し、エージェントとして働いていた。
自殺したクローンの記憶からこの事を知ったクローン1は彼の元を訪れ、自分はシロッコ達を救える
物語を持っているが、サイコノヴェルを書く才能はない、作家を紹介してくれと頼む。彼が可能性
があるとしてあげた作家は力石ジョイ。それを聞いたクローン1は旅行に出たジョイが乗った宇宙船
に忍び込み、部屋付き仲居アンドロイドとして接触しようとする。

力石ジョイには秘密があった。それは彼がキャンセルベビーであった事。キャンセルベビーとは人工
子宮で育てられていた赤ん坊が何らかの事情により、親にキャンセルされた子供の事で、この場合、
移植用臓器として10才まで培養層で育てられる事になる。10才以上になった子供はサイコノヴェルに
よって幼児体験を与えられ社会に出る。力石ジョイは移植用臓器として利用されず、社会に出れた
子供だったが、病院側のミスで女性用の幼児体験を与えられていた。これゆえ彼が描くサイコ
ノヴェルのヒロインは彼自身でもあった。

部屋付き仲居アンドロイドとしてジョイに近づいたクローン1であったが、その挙動不審さから
ジョイに怪しまれていた。と、彼らが乗っている宇宙船が海賊船に襲われる。あっという間に船は
占拠され、ジョイの部屋にも海賊が押し入って来る。ジョイ絶体絶命のピンチ。
すると、クローン1は部屋を異質な状態に変え、海賊共を退治しジョイを救う。突然の展開に呆然
となるジョイに改めて自己紹介をしたクローン1は、彼にシロッコ達を救う物語を紡いで欲しい
と頼む。

155 名前:「砂漠に吹く風」(3/7)[sage] 投稿日:04/06/21 21:01 ID:???
クローン1は死者の記憶にしか入る事が出来ないのだが、ジョイはキャンセルベビーであった為か、
その心に入る事が出来た。しかし、今の状態のジョイではシロッコ達の物語を紡ぐ事は出来ない。
何故ならば、医療用ソフトはアンダーソン財団の独占市場であり、キャンセルベビー達にはアンダー
ソン財団が作ったサイコノヴェルによって、本来の記憶をブロックされ、財団に忠誠を誓わされてい
たのだ。クローン1の持つ物語を紡ぐにはこのブロックを自ら壊さなければならない。だがそれをす
れば自分の幸福な幼児体験を壊す事になる。それが例え偽物の記憶であっても大切な物であった
ジョイは迷う。が、クローン1の「そのままではジャングル・オービン(ライバル作家)には永遠に
敵わない」と言う言葉にブロックを壊す事に同意する。そして、クローン1はジョイの心に入り込み、
ジョイと共にブロックを壊そうとするのだった。

その頃、ジョイのライバル作家、ジャングル・オービンは「紫の海星」と呼ばれる惑星で、そこに
生息する「ふぉん」と言う魚に似た生物を釣ろうとしていた。
『仙獣ふぉんの住まう星』という本によると「ふぉん」とは仙獣であり、魚の状態の「ふぉん」は
幼生なのだという。「ふぉん」は成体は精神体で、この世界に散らばる死者の記憶を
集め身体に溜め込み、やがて紫の気体となり「紫の海星」の紫色の海となる。「ふぉん」が成体に
なるには生命エネルギーが必要。そこで幼生の「ふぉん」は棲んでいる沢の近くに来た者に
夢を見せ、もうこの世にはいない人の姿となり、生命エネルギーを奪う。この時まれに「ふぉん」
の意識を生命エネルギーを奪われた者の意識が乗っ取る事があり、それが出来た人間は風使いの
仙人になる事ができるという。風使いの仙人になった者は風を集め身体を作る。それは自由に形を
変えることができるのだ。また別の「ふぉん」にアクセスをしてその知識を得る事も可能になる。

オービンは子供の頃にこの本を読み、いつか「紫の海星」へ行き、死んだ母の腕に抱かれて死のう
と思っていた。そんな思い入れと共に釣りをしていたオービンに、同行していたガールフレンドが
ジョイが乗っていた宇宙船が海賊に襲われ、ジョイ自身は無酸素症で意識不明となって収容された
というニュースを聞かせる。


156 名前:「砂漠に吹く風」(4/7)[sage] 投稿日:04/06/21 21:03 ID:???
オービンはジョイをいじめていた。その理由は、ジョイの描いたサイコノヴェルのヒロインに
一目惚れし、勝手にジョイを女性と思っていたら、実は男だった為。
逆恨みで思いっきりいびり倒していたオービンだったがジョイが無酸素症と聞き、それではもう
サイコノヴェルは描けないだろうと、ジョイの物語のヒロインに思いを馳せる。すると彼の目の
前にはジョイの物語のヒロインそのままの女性がいた。それは「ふぉん」であった。オービンは
そのまま「ふぉん」に生命エネルギーを奪われ息絶える。

ジョイとクローン1はジョイの心の中にある世界にいた。そこは幼児体験プログラムによって作ら
れたジョイの子供時代の世界。親切な村人と暖かい家族がおり、ジョイは少女の姿をしていた。
二人は村の中で行く事を禁じられた森とその奥にある沼地へ向かう。そこにブロックがある
可能性が高いからだ。村人達の制止を振り切り、森の中を行く二人。ジョイはこの森には鬼が出る
という話を思い出し、それを恐れる。が、出てきたのはジャングル・オービンだった。

オービンは「ふぉん」に生命エネルギーを奪われたが、意識が残ったので風使いの仙人になれた
のだ。オービンはクローン1もまた風使いの仙人だと指摘する。クローン1が死者の記憶を受け取
る事が出来るのも、ジョイを海賊達から救った時に使った力も風使いであるためだった。
オービンがジョイの心の中に来たのは、オービンを襲った「ふぉん」がクローン1の記憶に
アクセスした為のようであった。
クローン1によると人間の意識が残っている場合はそのアクセスにも個人差があるとの事。
オービンはかなり特殊なようなので、しばらく自分達と同行しては?と提案。
三人でジョイのブロックを取り除きに出る事となる。


157 名前:「砂漠に吹く風」(5/7)[sage] 投稿日:04/06/21 21:04 ID:???
森の奥の沼地にたどり着いた一行。そこでジョイはサイコノヴェルで幸せな幼児体験を与えられる前
の事を思いだす。培養層の中でいつ移植用臓器として身体を刻まれるのかと怯えていた日々。
ジョイはその記憶と向き合い、偽の幼児体験と決別しようとするが、力及ばず地面の中に沈み込んで
しまう。
それをあっさり見捨てようとするクローン1。見かねたオービンがジョイの沈んだ場所に手を伸ばし
言う。
「この手をつかめジョイ!この腕が世界だ!後は皆まやかしだ!」
「培養層の赤ん坊が悪夢をみるはずがないだろう!」
「この腕をつかんでそしてよく思い出せ!お前の十年間の本当の
記憶を…!」
この時、ジョイのブロックは砕けた。

ジョイが気がつくと病室だった。そばに付いていたサイコノヴェル社の担当によって意識不明だった
事を告げられる。そこへ入ってくるジョイの物語のヒロインそっくりの少女。彼女はジョイの妹と
名乗りキャンセルされた兄を探していたというが、実はオービンが化けた姿だった。
担当が病室から出て行き、二人っきりになった時、ジョイはオービンに語る。培養層にいた10年間、
本当はずっとわくわく待っていたのだと。何が起こるのかと何をしようかと。
こうしてジョイはシロッコ達を救う物語を描く事になるのだった。

ジョイがシロッコを救う物語をサイコノヴェルとする為には、まずクローン1の持つ記憶を知らねば
ならない。それはジョイ自身がクローン1の記憶の追体験をするということ。
それはサイコノヴェルとは比較にならないほどリアルでオリジナルな生を見ていく物だった。
クローン1は判りやすくする為に、自分が紫の海から拾ってきた自分の保護者ロジャー・ノビトの
記憶から始め、それから自分の記憶へとたどっていこうという。
ここから、ロジャー・ノビト、オリジナルシロッコ、そしてクローン1の物語が始まる。

158 名前:「砂漠に吹く風」(6/7)[sage] 投稿日:04/06/21 21:06 ID:???
ロジャー少年は父のノビト博士と二人暮らし。ノビト博士には結婚が噂されていたエリスと言う若い
女性がいた。しかしエリスは別の男性の子供を身ごもる。しかも子供の父親とは結婚しないという。
エリスを慕っていたロジャーは相手の男性の事を聞くと、エリスはただ「私は砂漠の風に恋しちゃった
のよ」とだけ答えた。
それはともかく、ロジャーはエリスが無事子供を出産できるようにと、子供ながらも色々と奔走。
そんなある日、エリスは妊娠中毒で入院、それが悪化し亡くなってしまう。
ただ、子供だけはどうにか助かっていた。ノビト博士はその子供を養子に迎える。
その子こそ、オリジナルシロッコであった。
シロッコは何故かエリスに全然似ていなかった。が、エリスの忘れ形見のその子をロジャーは
可愛がる。また町中の人々もその天使のような容姿と天真爛漫さに魅かれ、町中の人気者となって
いった。
更に天才的な頭脳をもっていたシロッコは、幼くしてアカデミーでそれにふさわしい教育を受ける
事になる。
成長するごとにその頭脳と美貌に磨きがかかるシロッコ。しかもその天真爛漫さは損なわれる事なく
ロジャーはシロッコをますます大事に思うようになる。
やがて、ノビト博士が倒れ入院。ノビト博士の臓器はほとんどが人工臓器だった為、その微妙な
調整により身体に負担がかかっていた。それを聞いたシロッコはクローン臓器を移植する事を考え
アカデミーで研究する事にする。
けれどもアカデミーはクローン技術にあまり乗り気でなかった。シロッコは暇を見て研究を続けるが
なかなかはかどらず、そうこうしてるうちにノビト博士は再び倒れ、還らぬ人となる。
ノビト博士の葬儀の日、二人の前にレイフ・アンダーソンと名乗る人物が現れる。レイフはノビト
博士のいとこで、自分の母親とノビト博士の研究を書類操作で独り占めし、巨額の富を得ていた。
レイフを嫌うロジャー。しかし、シロッコは違った。レイフはシロッコに研究所と資金を提供する
から、クローン技術を開発しないかと持ちかけていたのだ。シロッコはレイフの話を受け、シロッコ
の身を案じたロジャーもまたその研究所で働く事となる。


159 名前:「砂漠に吹く風」(7/7)[sage] 投稿日:04/06/21 21:08 ID:???
二人にはニーナ・バースンという女性秘書がつき、クローン技術の開発は着々と進んでいく。
レイフはクローンを永遠の命を得る研究だと宣伝。それを神の冒涜とみなしたある宗教団体は
シロッコを糾弾。そして研究が大詰めにまで来た雨の日、シロッコは警備員とすり替わった何者かの
手により頭を打ち抜かれ、わずか17才で命を落とす。
シロッコの死を認められないロジャーは、シロッコの日記から人体クローニングの技術論を発見。
それを聞いたレイフはシロッコのクローンを作ろうと提案。ロジャーもまたシロッコと過ごした
日々を取り戻す為、クローンを作る事に同意する。


誕生したクローン1は見た目はオリジナルとそっくりであったが、わがままで天才児である事を鼻に
かけるような子供だった。
そんなクローン1を諌めるロジャーに対しても高圧的な態度を取り、周りの人々はそんな彼に嫌気が
差しながらも、ご機嫌をとる日々。
クローン1のこの態度は周りからの期待への反抗と、自分が大切にされる理由はクローンであるから
だと思っていた為だった。そして何かにつけオリジナルと自分を比較するロジャーの事は特に嫌って
いた。
そんなクローン1にニーナは世話係になりたいから、自分の家に来ないかと誘う。
ニーナには親しみを覚えていたクローン1は早速ニーナの家に移る。と、そこにはロジャーもいた。
ニーナとロジャーは結婚していたのだ。その夜、ニーナに抱きしめられ、彼女が他の誰かの
クローンとしてではなく自分自身を愛してくれている事を知ったクローン1。
ロジャーは嫌いなままだが、この家で自分自身のために生きようと決めた彼は、この日以降
ごく普通の子供の振りをし、周りの人々も天才だったのはオリジナルだけだと思うようになって
いった。

160 名前:「砂漠に吹く風」(8/7)[sage] 投稿日:04/06/21 21:09 ID:???
5年後、ひょんな事からロジャーとニーナにクローン1はやはり天才児だとばれる。
自分らしく生きる為に芝居をしていたと告白するクローン1にロジャーは芝居を続ける無意味さを
説き、「この家の中だけでも本来のお前らしく生きていい。お前はそのままで俺とニーナの大切な
シロッコだ」と言う。
こうしてクローン1は二人の前でだけは本来の自分のままで過ごせるようになり、幸せな生活が
訪れるかのように見えたがそれは違った。
やはりロジャーにとってのシロッコはオリジナルのシロッコしかいなかったのだ。
ロジャーは徐々に精神を病み、オリジナルとクローン1の区別がつかなくなっていった。
そしてクローン1が17才になった雨の日、ロジャーはクローン1を撃ち殺そうとする。
すぐに取り押さえられるロジャー。
そんなロジャーの姿を見、所詮身代わりでしかなかった事を思い知ったクローン1は一人旅立つの
だった。自分自身のオリジナルとなる為に─。


以上で「砂漠に吹く風」は終わっています。続編の「死神の惑
星」は旅立った後のクローン1の話です。
あと、おまけで風使いの仙人になったオービンがジョイに嫌がら
せして楽しむという話がつきます。

計算ミスってオーバーしてしまいました。
あと、色々はしょったり、説明を優先した為、前後してる部分があります。
判りにくかったらごめんなさい。

161 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/22 00:15 ID:???
おもしろそう。できればその前作や続編の方も書いてほしい。

162 名前:カンタレラ 5[sage] 投稿日:04/06/22 03:50 ID:???
枢機卿会議ではチェーザレの名が呼ばれ、議場は騒然となる。
チェーザレはまだ若く、彼が法王の庶子である事は公然の秘密であったので、
親族主義(ネポティズモ)である、と特に反意を表したのはローヴェレであったが、書類上では
チェーザレはヴァノッツァとその夫との嫡子として処理されており、法王は強引にチェーザレを枢機卿にする。
会議が終わり、偶然にローヴェレと出会ったチェーザレは、ロドリゴと自分の暗殺を指示した人間を知っていると匂わす。
報復を恐れたローヴェレはローマを離れ、郊外のオスティアへ居を移す。
法王はチェーザレに無断でローヴェレに刺客を送るが失敗。
それを知ったチェーザレは、勝手な事をするなと怒り、キアロに命じて刺客達の口封じをする。
命令とはいえ、刺客の子供をも斬ってしまったキアロは気鬱になりボルゴ宮(チェーザレの居城)に戻る。
どこからか聴こえるシタールの音色に惹かれ庭に出ると、トルコからの人質であるジェーム王子に出会う。
血で汚れたキアロを見ても何も聞かず、自らの事も語らないジェームに、キアロは心酔してゆく。
チェーザレの元には密偵のタジオから、フランス王・シャルル8世がナポリに侵攻する為、兵を集めているとの報告がもたらされる。
それと共に、ローヴェレもオスティアを出、ミラノ伯イル・モーロの元へ。
チェーザレは、ローヴェレがミラノを通してフランスと接触すると予測。
1494年。
フランスは次々にイタリア小都市国家を陥落、シャルル8世はローヴェレの進言に従い、ロドリゴに法王退位を迫る。
イル・モーロ伯の弟であるアスカーニオ枢機卿にフランス側との折衝を頼んだ法王は、チェーザレを人質に、との条件を出され、これを呑む。
フランス軍は着々と侵攻を続け、何と法王の親戚筋であるオルシーニ家の裏切りによって、ローマへ到達する。
一足先に人質となる為コロンナ砦に赴いたチェーザレを、ジュリアが待っていた。
ジュリアは自らの肉体で懐柔しようとすが、チェーザレはこれを拒否。
歪んだ愛情に捕われ、ジュリアはチェーザレを地下に幽閉する。
続く

163 名前:イティハーサ6[sage] 投稿日:04/06/22 03:55 ID:???
青比古が戻ったことで鷹野とトオコも快方へ向かいはじめたある夜、桂は森で青比古と会う。
青比古は桂に語った。自分の血筋は男に容赦がなく、いずれ精神を病み、正気を失うこと。
その際まで人として在りつづけ、「知ること」「考えること」「伝えること」の3つを成しえること
のみを望みとすること。
青比古の話を聞いた桂は、青比古と口吻を交わし、自分の想いは思い出として隠し通して
青比古を守り続けることを決意する。

7〜8年後。鷹野もトオコもすっかり成長して年頃になっていた。
ある村で青比古たちは、目に見えぬ神々の知恵を受け継ぐ部族の巫覡・弥仙(ミセン)との知見を得る。
トオコの首にかかる珠飾りを見た弥仙は、いわくありげな様子に過去視の必要はないかを尋ねる。
珠飾りは、トオコが拾われた時に共に置かれていたもの。トオコが捨て子であったことは本人には
隠されていた。しかし周りの大人の言葉の端々から自分が拾われた子どもであることを察していた
トオコは、自分がどこから来たのかを知りたいと望む。
鷹野は動揺し、一体いつから知っていたのかとトオコを問い詰めるが、生まれがどうあろうと自分の
妹であることにはかわりない、とあらためてトオコを抱きしめる。
そんな鷹野に、トオコは鷹野との距離がさらに開くだろうと複雑な想いをかみしめるのだった。

弥仙の導きによって、トオコたちは珠飾りの過去視を行う。
トオコは双子として生まれたが、生まれた時に「互いを殺しあう宿命」を予言され、その予言を避ける
ために片割れが川に捨てられたのだった。さらに幻視を続けたトオコは、双子の片割れが威神に
攫われ、その額に神鬼輪をつけられ鬼幽に囚われていることを知る。

164 名前:イティハーサ7[sage] 投稿日:04/06/22 03:55 ID:???
目に見えぬ神々の秘密を求める律尊は、弥仙との会見により、不二山(フジサン)・永久蛇山(トワダサン)
にその秘密の源があると考える。

その頃、青比古は湖のほとりで蹲る一狼太に出会う。
青比古が優しいのはその方が自分にとって楽だからそうしているにすぎない、と詰る一狼太に、
青比古は否定も反論もせず、一狼太の言葉をそのまま肯定する。その様子にさらに苛つく一狼太。
「威神にも亜神にもつけぬ半端者」と自らを揶揄する青比古に、一狼太は「どちらにもつけぬのでは
なく、つかないだけだ」と、威神と共にあっても亜神と共にあっても囚われの身にしかなれぬ自分に
飽いていることを告げるのだった。

一方、過去視の後落ち込むトオコの傍には鷹野がいた。励まそうとする鷹野に「兄妹のふりをやめよう」
と言う。小さい頃から傍にいた鷹野に、トオコはいつしか恋をするようになっていたのだ。
そんな時、村の娘と鷹野がキスする場面に行き会ったトオコは、鷹野がずっと好きだったことを告白する。
あくまでも妹としてしかトオコを見られない鷹野と、鷹野が好きなトオコ。
気まずくなった2人はすれ違いの日々を送る。

青比古や桂たちが、目に見えぬ神々の秘宝の一部を探して出かけたある夜。
再びトオコが死ぬ不吉な予言を夢に見た鷹野は、トオコを探しに外へ出た。トオコと言葉を交わした
鷹野は「そばにいてほしい」と頼む。想いの種類は違っても、深く結びついている2人。
長い気詰まりをそれでも和解したと思ったその時、2人は村の本陣の様子がおかしいことに気付く。
そしてトオコは、すぐそばに自分の片割れがいることを感じ取るのだった。


165 名前:イティハーサ8[sage] 投稿日:04/06/22 03:56 ID:???
「互いに殺しあう宿命」と予言された2人に、鷹野はトオコに森に隠れているように告げ、
自らは片割れを探しに村に戻ることにする。「必ず見つけて助け出す」と約束する鷹野と、
それを見て微笑むトオコ。それが鷹野がトオコを見た最後の姿となった。

鷹野が村に戻ると、村は威神の戎士で溢れていた。本陣の守り神である律尊も、今は
単身留守にしておらず、村はすでに追い詰められた状態にあった。
闘いながらトオコの半身を捜す鷹野であったが、すでに満身創痍の状態であった。

一方山で隠れていたトオコは、山に逃げ込んできた村の年少組が待ち伏せされて戦うの
を耳にして、戦いに加わるため合流しようとする。
かけつけたトオコの目に入ったのは、神鬼輪をつけた自分とそっくりの少女であった。
ヨオコと仲間に呼ばれるその少女は、既に神鬼輪によって正気を失っており、トオコを襲う。
自分のためにどんな境遇に陥っても生命を絶たなかったヨオコを思い、その槍先を避け
ないトオコ。待ち伏せに気付き、山へ取って返した鷹野の目前で、トオコはヨオコの凶刃に
よって生命を絶たれた。

そのままトオコと共に死のうとする鷹野。
トオコが倒れると同時に、ヨオコも倒れたはずであった。
ところが数舜の後、トオコを殺したヨオコだけが生き返ったのである。怒りに我を忘れた
鷹野は、物に触れずに木を裂く超人的な力を発揮するが、大量の矢により倒れる。
その後、鷹野はかろうじて動くことのできた仲間の一人によって助けられるのだった。

村では一狼太が生きたまま捕えられ、鬼幽の元に差し出されていた。
鬼幽によって、自らの暝い望みを実現する悦楽を思い出した一狼太は、神鬼輪を
つけ、「那智」として鬼幽の一軍に加わることとなった。


166 名前:イティハーサ9[sage] 投稿日:04/06/22 03:58 ID:???
威神の仲間の下に戻ったヨオコは混乱していた。断片的なトオコの記憶や鷹野の
子守唄。ヨオコは自分がトオコなのかヨオコなのかわからなくなっていた。
混乱するヨオコは、捕えられたトオコの村の者に会えるよう画策する。トオコしか
知らないはずの記憶を話し、トオコそっくりの容姿をしたヨオコに、首長はヨオコの
中にトオコがいることを感じとる。
「鷹野が呼んだ名がお前の名だ」「鷹野と青比古に会え」と忠告する首長。
首長はその後、鬼幽に寝返った一狼太との引き合いに出されるが、一狼太に自分
を殺させぬために、その目前で自刃して果てるのであった。

目に見えぬ神々の秘法を探してイサナの里を訪れた青比古・桂・弥仙の3人は、
そこで亜神である須弥神・聖良(キヨラ)から、村が全滅したことを告げられる。
青比古は、遠視した瀕死の鷹野に、聖良の力を借りてその癒しの力を送り込んだ。

運び込まれた洞窟でひとり目を覚ます鷹野。
だが、運び込んでくれた仲間はとうに事切れた後だった。
鷹野はトオコの死の瞬間を思い出し、強烈な憎しみに威神への復讐を誓うのであった。

そこへ、鷹野を探していたヨオコが飛び込んできた。
ヨオコは鷹野の名を呼び、近づこうとするが、トオコを殺したヨオコを許せない鷹野は、
激情のままにヨオコを殺そうとする。
それでも最後の理性で、ヨオコを殺すことを踏みとどまろうとする鷹野に、ヨオコが語りかける。
信じきれぬ鷹野に、ヨオコは、トオコしか知らぬはずの鷹野の子守唄を謡い、「あたしは
ここにいる」「ヨオコの身体の中にいるあたしを見つけて」と訴えかける。
ヨオコの中にトオコを見つけた鷹野は、号泣しながらトオコを抱きしめるのだった。

続く


167 名前:カンタレラ 6[sage] 投稿日:04/06/22 04:43 ID:???
1494年12月31日、フランス軍ローマ入城。
再三の申し入れにも戻らないチェーザレを案じ、タジオとキアロはコロンナ砦へ。
途中、魔法師が現れ、二人を案内する。
コロンナ砦の地下では、チェーザレが鎖に繋がれていた。
再三の説得にも頷かないチェーザレにジュリアは、ある情報を口にする。
「いい事を教えましょうか。さっき荒くれのフランス兵の一団がヴァノッツァ様のお屋敷に向かったそうよ。
今すぐにでもお母様の元へ行きたいでしょう?だったら言う通りにして」
怒りのあまり、魔力が発動しそうになるが、そこへキアロ達がやって来る。
助け出されたチェーザレは、キアロに頼み、ヴァノッツァの屋敷へと急ぐ。
途中、二人を乗せた馬が疲れ、キアロは焦るチェーザレだけを馬で行かせ、後を追う。
焼き打ちされた屋敷とフランス兵達に組み敷かれるヴァノッツァを見たチェーザレは逆上し、魔力が発動。
黒煙が立ち上り、兵士達の体は一瞬にしてバラバラになる。
強烈な魔力の解放に、闇に取り込まれそうになるチェーザレ。
ヴァノッツァは胸に傷を負いながらもチェーザレに這い近づき、彼を抱きしめる。
「意識を闇に渡しては駄目。苦しくても耐えなさい。あなたは十分に強いのだから…
大きくなったわね。私の手では、もう足りないくらい…
だから―――これが、私があなたにしてあげられる最後の抱擁かも…」
チェーザレを取り巻く黒煙が消え、彼は正気に戻る。
そこへ辿り着いたキアロの光りを感じ、ヴァノッツァはチェーザレの腕の中で、微笑みながら息を引きとる。
「そう、あなた…あなたなのね。私の代わりに、あなたがこの子を見届けてくれるのね…
ああ、神様、感謝いたします―――」 乱れたヴァノッツァのドレスを美しく整え、チェーザレ達は燃える屋敷を後にした。
続く

168 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/23 00:19 ID:???
麒麟館グラフティーお願いします。
興味あるんだけど相手役がものすごい男尊女卑ときいて
耐えられるか不安なので…

169 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/23 17:16 ID:???
「魔女っ子戦隊パステリオン」「無敵戦艦ワルキューレ」をお願いします。

170 名前:僕と彼女の××× 3[sage] 投稿日:04/06/23 19:31 ID:???
登校してきた菜々子はあきらがクラスメイトに初体験の様子を披露しているところに出くわす。
あきらを人気の無いところに連れて行き問い詰めるがアッサリどこの誰とも知らないOL相手だったと
聞かされ涙して一人駆け出す菜々子。その菜々子を気遣って保健室に連れて行く千本木。
しかし慰めつつ無理矢理キスしてきた千本木に身の危険を感じる菜々子。
一方菜々子の変貌ぶりにあきらとの関係を尋ねる椎名だがそのときのあきらの振る舞いに
顔を赤らめてあきらを見つめる椎名。

そして菜々子に「椎名と付き合う」と言い放つあきら。親友なのに女同士なのにとの菜々子の
問いかけにも「好きになったものは仕方ない」とあきら。あきらと椎名が良いムードで帰宅するのに対し
千本木に声を掛けられ一人ダッシュで帰宅した菜々子だが、萬造がハワイから帰っており安堵する。
しかし入れ替わったままの方が良いなどと言う萬造に脱力する菜々子。
翌日の学校でも元に戻る気はないと言うあきら。自分の気持ち(入れ替わる前の、あきらの菜々子に
対する好意)を知りながら告白の返事を迫ってきた千本木に、怒り走り去る菜々子。
弱気になっているところをつい怪しい占い師に見てもらい、しかし最高に良い運勢だと言われる菜々子。

スチャラカな萬造との生活にも苛立ちをおぼえる菜々子。ホームシックになって自宅(上原家)を見に行くと
母に招き入れられる。変わらぬ両親の様子に早く元の体に戻りたいと考えているとあきらが帰宅してくる。
筋トレするあきらに甲斐甲斐しくする妹・美羽の変わりぶりに菜々子が驚いていると、両親まで最近逞しくなった
息子に目を細める。その朗らかな家族ぶりに元の自分の存在を否定されたかのようなショックでいたたまれなく
なり家を飛び出す菜々子は路上で偶然出会った千本木の胸にすがり付いて泣いてしまう。

171 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/23 21:51 ID:???
>>170
他人の体でやっちゃったのかよ・・・

172 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/23 22:38 ID:???
かわいそうな主人公……

173 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/24 21:29 ID:???
>169
ハリーの漫画にストーリーを求めてはいけない



今書いてるチャンネル5が終わったらやります('A`)

174 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/24 22:56 ID:???
リクエストの中から、川原泉「ブレーメン2」予約します。
連載はちょうど先月完結したのだけど、とりあえず単行本既刊分のみということで。



175 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/25 10:54 ID:???
パンプキン・シザーズをお願いします

176 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/25 14:44 ID:???
「勇気見聞みらくるボックス」をお願いします。

177 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/26 12:34 ID:???
戦に先陣を切って出立するグリフィスに、シャルロットは母=前王妃の
形見というロードストーン(天然磁石)の首飾りを渡す。
ロードストーンには男女2つの石があって、互いに引き付け合い、
対で持つ者同士は必ずもう一度巡い合うとも言う。
故に、グリフィスが男性の石、自分が女性の石を持っていれば、きっと
無事に戦場から戻るだろう、と言うのだ。だがそれに対しフリフィスは答える。
「姫様の大切な思い出の品、頂くわけにはまいりません。ですからこの戦から
戻り次第、必ずこれを返しに参ります」その笑顔に喜ぶシャルロット。
だがシャルロットの義母に当たる現王妃のグリフィスに対する印象は悪く、
「もう16なのだから王女としての自覚を持ちなさい。あのような
下賤の者と軽々しく――」と厳しく言うのだった。

178 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/26 12:35 ID:???
キャスカはこの時体調不良だった。折悪しくも生理だったのだ。
おかげで、青鯨超重装猛進撃滅騎士団団長アドンに苦戦し、追い込まれる。
(この長ったらしい騎士団名と言い、かなりギャグキャラなのだが)
「女の分際で」「大人しく捕虜となるなら娼婦として生かしてやる」などと
言うアドン。だが助けに入ったガッツにより、あっさり叩きのめされる。
しかしそこでキャスカがふらつき、崖から落ちかかったのに手を伸ばしたところを
アドン(負傷して倒れたが生きていた)の放った矢に撃たれ、
2人揃って崖下の川に転落してしまう。
キャスカを抱えて岸まで泳ぎ着き、人工呼吸して助けるガッツだが、
熱があるのに気付く。雨まで降り出したので、洞窟に退避することに。
敵に居場所を知られないためには火を焚くわけにもいかず、やむを得ず
キャスカを脱がせて、人肌で温めることになるのだった。(この時、生理なのも知る)

ガッツとキャスカの転落はすぐにグリフィスに知らせが行ったが、
「高々一隊長の生死を確かめるのに兵を割くなど言語道断」と、
他の軍の将はグリフィスを牽制する。

179 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/26 12:36 ID:???
目を覚ましたキャスカは自分の状態を見て、ガッツに対し激しく怒るが、
「すぐ頭に血がのぼりやがる。これだから女は〜」等と「女」であることを言われると、
「私だって・・・好きで女に生まれたわけじゃない・・・」と泣き出してしまう。
更に「情けない。おまえにだけは助けられたくなかった」と言うが、
「女にゃ戦商売は辛いだろうに、何で鷹の団に」と問われ、やがて過去を語り出す。

キャスカの生まれたのは貧しい農村だった。ある日、通りかかった貴族が
キャスカを侍女に欲しいと申し出た。貧しい村で6人兄弟を抱えてやっていく
家の苦しさもあり、父は渋りながらもその申し出を受け入れた。
だが、そううまい話はない。城に向かう途中、その貴族はキャスカを手篭めに
しようとする。最初からそれが目的だったのだ。
その時現れたのが、軍を起こす資金を集めるべく盗賊をやっていたグリフィスだった。
しかしグリフィスは、一端貴族を制止すると、キャスカの前に剣を投げて突き立てた。
そして、「君に守るものがあるなら、その剣をとれ」と。
無我夢中でキャスカのとった剣は、偶然かも知れないが貴族の胸を貫いた。
その後、人を殺した恐怖に震えるキャスカにグリフィスがゆっくりとうなずき、
毛布をかけてくれた、それが本当の救いだった。
しかし、このままでは盗賊の手引きをしたと疑われる。行く場所のないキャスカは、
「一緒に連れて行って」と言う。グリフィスは「死ぬかも知れないよ?」と
問うが、キャスカがうなずくと、「好きにすればいい」と。
「もう戦い方は知っているだろう?」

180 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/26 12:36 ID:???
やがて鷹の団は傭兵団として、常勝無敗の活躍を見せるようになる。
ある地方貴族の領地紛争に参加した時のことだった。
その貴族は国内で五指に入る資産家だが、それ以上に悪趣味なことで風評が高かった。
美少年達を従者として召し抱え、その実“色子”として城内に監禁していたのだ。
色子達の姿にかつて自分の辿りかけた運命を重ね恐怖と嫌悪に震えるキャスカだが、
グリフィスが肩に手をおいてくれるだけでその震えは止まった。

何度目かの小競り合いの時。戦いのおさまった後、グリフィスは10歳程の味方の
兵卒見習いの戦死体に目を止めていた。グリフィスはその少年ことを回想しながら、
「この子を殺したのは・・・オレの夢なのかも知れない」と呟いた。
あのグリフィスがあんなに肩を落として、あんなのは見たことがなかったと
語るキャスカ。

それから城に帰還して、何日目かの夜。キャスカは城の窓にグリフィスの姿を
見つけ呼びかけたが、グリフィスは上半身裸で、例の貴族に肩に手をかけられると、
城の中に連れ込まれていった。
これを聞いた時にはガッツも「冗談だろ!?」と叫んだが、キャスカは続けた。
翌朝早く川で水浴びをするグリフィスに遭遇したキャスカ。昨夜の件について
どうしても気にしてしまい、「勘違いよね」と否定しようともしたが、
グリフィスははっきり「いいや、勘違いじゃない」と言った。
理由はただ「金だよ」と。鷹の団を大きくするには、多くの軍資金が必要なのだと。
今のまま戦って勝ち続ければ、と言うキャスカに、グリフィスは答える。
時間がかかりすぎるし、戦場に出ればそれだけ多くの部下を失う、と。
もしかしてあの子のことで、と言うキャスカだが、グリフィスは否定する。
合理的に考えたまでさ、と。更にグリフィスは続けた。
「オレはね・・・命を落とした仲間達に何ら責任を感じてはいないよ・・・
それはあいつらが自分自身で選んだ戦いなのだろうから。だが・・・
何百何千の命を懸けながら自分だけは汚れずにいられるほど・・・
それほど・・・オレの欲しいものはたやすく手に入るものではないんだ」
そう言うグリフィスは肩を抱いた爪が自分の腕に食い込み、
血が流れ落ちるほどだった。

181 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/26 12:37 ID:???
これらを回想してキャスカは言う。「大きなものを手にしようとする者は、
それだけ人より多く何かに堪えているのだと思う」そして、
「私はあの人の剣になりたい」と。
グリフィスの夢を成し遂げるのに欠かせないものになれると信じていた。
ガッツが現れるまでは。グリフィスがガッツに言った言葉「おまえが欲しいんだ」
他の誰にも、そんなことを言ったことはなかった。
「そう言わせたおまえが妬ましかった」キャスカは言う。
しかも、冷静沈着なグリフィスが、ガッツのこととなると衝動的になる。
それなのにガッツは好き勝手に、後先を考えずに突っ走ってばかり。
その身勝手さが遂にゾッドの時には、グリフィスを殺しかけた。それが許せない、
キャスカはそう叫ぶと、続けて「グリフィスを・・・そんな風に変えてしまった、
おまえが許せない」と小さく言い、ガッツの胸に崩れて、後は泣くばかりだった。
「なぜだ・・どうして・・・おまえでなければならないんだ」

話はそこまでだった。あのアドンが2人を捜索して殺すために送り込んだ傭兵が
近くを捜索しているのだ。
キャスカに熱さましを飲ませ、日が暮れ次第出立することになる。

182 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/26 12:37 ID:???
だが、2人で森の中を歩いている時に、アドン自ら率いる傭兵団に包囲される。
「これ以上貴様の世話にはならん」と戦うキャスカ。
しかしそんな中ガッツは身を盾にしてキャスカをかばい、1人で行かせようとする。
どうして、と問われると、ガッツは答えた。「勘違いすんな。半病人は邪魔だから
とっとと失せろっての。逃げ回るのはオレの性に合わねえ!」
更に「帰んな、剣の主のもとへ・・・グリフィスのところへな」と言って見送り、
1人で100人からの傭兵団を迎え撃つガッツ。
「仲間を連れて必ず戻る!それまで死ぬな!!!」と言って、キャスカは走り去った。
(なお、ここでアドンの弟のサムソンが登場、すぐやられたことを追記しておく)

森の中で再び追っ手に襲われるキャスカ。追い詰められ、犯されかけるが、
木の枝で相手を刺してでも抵抗を続けているところに、
ジュドー率いる捜索部隊が現れた。助かったキャスカはすぐに、ジュドー達を連れて
ガッツのもとに駆け戻る。戻った時には夜が明け、朝日に照らし出されたのは、
累々たる死体の山。100人の敵が、生きている者は1人もいなかった。
そんな中で剣を抱いて木にもたれかかって、ガッツはいた。生きていた。
途中で左手を撃たれ剣を握れなっても右手だけで剣を振るい、100人を斬ったのだった。

183 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/26 12:42 ID:???
さすがに全身に浅からぬ傷を負ったガッツだが、医者に止められても、
「這ってでもこの遠征最後までつきあうぜ」と言い張る。
その夜、ジュドーはキャスカを呼び出して言う。2人が崖から落ちた時、
捜索隊を出すのは反対されたが、グリフィスが「あの2人は鷹の団の要です。
失うわけにはいかない」と押し切ったことを。
続いて、粉薬の袋を渡すジュドー。昔いた旅芸人の一座に妖精がいて、
そいつから貰った妖精の鱗片だという。怪我によく効き、ジュドー自身も何度も
命を拾っている代物なので、ガッツに塗ってやれというのだ。
その薬を持って、キャスカは丘の上に佇むガッツのところへ行く。

薬の効果は確かに覿面だった。薬を塗られながら、ふとガッツは述懐する。
自分は死にたくないというだけで、ただ生きるために剣を振るってきた。
それで100人と斬り合おうが、それに大した意味はない。一番肝心な戦う理由は、
いつも他人に預けようとしてきたのではないか、と。
その口ぶりから、ガッツが鷹の団をやめるつもりなのでは、と気付くキャスカ。
その問いにガッツは「“この遠征だけは”這ってでも最後までつきあう」
と答えるのだった。
その時、2人が無事だとの報を聞いたグリフィスが予定を繰り上げ軍議より帰還、
歓喜の騒ぎにそれはかき消されたが・・・

(続く)

184 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/26 14:56 ID:???
このへんは個人的にベルセルクで一番好きなあたりだなぁ

185 名前:あずみ[sage] 投稿日:04/06/26 18:17 ID:???
強敵が現れる
  ↓
あずみあっさり強敵を倒す
  ↓
あずみ川で裸で泳ぐ
  ↓
繰り返し

186 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/26 18:58 ID:???
現在まとめサイト随一のいいかげんさであるドラゴンボールのあらすじよりさらにいいかげんだなw

187 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/26 23:46 ID:???
「私立荒磯高等学校生徒会執行部」と「ふらちなチェリーボイス」のあらすじを教えてほしい

188 名前:書いてる人[sage] 投稿日:04/06/27 01:48 ID:???
>>184
自分も同じく、とも言い切れないが、まあ分かる。
でも何を書いて何を書かざるべきか、まとめ方には苦労したよ。
で、結局大部分そのまんま詳細に書いてしまう。

189 名前:カンタレラ 7[sage] 投稿日:04/06/27 16:20 ID:???
ヴァノッツァの遺体をボルゴ宮へ持ち帰ったチェーザレは、彼女を故郷へ埋葬してやりたいと考えていたが、その矢先に遺体は紛失。
魔法師はキアロに、チェーザレを守る為に命をかけ、抜け殻となった彼女の体を魔が乗っ取ってしまったのだろう、と言う。
その事実を知れば、張りつめたチェーザレの精神は壊れてしまう、とキアロは口止する。
一方、ローマに駐留するシャルル8世は、十字軍遠征を認める事、法王の退位を求める宗教裁判を開く事、
更にナポリの覇権を要求し、法王の居るサンタンジェロに36基もの砲口を向けていた。
焦って逃げようとする法王にチェーザレは、自分を特使としてシャルルの元へ送ってくれるよう、頼む。
チェーザレはシャルルと会見し、ローヴェレが元々は親ナポリ派であり、裏切る可能性がある事、
フランスが本当にナポリが欲しいのであれば、法王についた方が得策である、と説く。
シャルルはチェーザレとジェーム王子を人質として同行させる事を条件に法王庁と協定を結び、ローマから軍を撤退させる。
チェーザレの甘言に乗せられたシャルルは、当初の要求を何一つ通す事無く、ナポリへと向かう。
進軍途中、フランスを恐れたナポリ王アルフォンソの自主的な退位の知らせを聞いたシャルルは、ローヴェレ枢機卿領ヴェレトリの屋敷に滞在し、祝宴を設ける。
チェーザレ救出の為、屋敷に忍び込んだキアロは、ジェーム王子を見付け、彼も一緒に助ける事にする。
午前2時にチェーザレと来てくれと言うキアロに、王子は複雑な表情を見せる。
宴席を抜け、脱出の準備にかかったチェーザレは、ジェームに呼び止められる。
時間を過ぎても現れないチェーザレ達が心配になり、屋敷へ向かったキアロは、ジェームの足元に眠らされているチェーザレを発見。
ジェームはチェーザレの首に剣を突きつけ、キアロを牽制する。
「フランス王は私の価値を十字軍遠征に見い出している。だから、ここに居る方が私は安全なのだよ。
チェーザレが人質となっている限り、ローマは手が出せない。
法王はトルコの兄から私の暗殺を依頼されている、という噂も聞く。
万が一、多額の賞金に目がくらんだりしないとも限らないだろう?
我が身が一番可愛いからね…」
続く

190 名前:カンタレラ 8[sage] 投稿日:04/06/27 17:21 ID:???
「腐りきった人だ、あなたは…!
俺はあなたがチェーザレに手を下す前に確実にあなたの息の根を止めるでしょう。だから―――」
「だから…?」
その時、チェーザレがジェームの腕を取る。
「そう、それこそがあなたの真の望み。だが、そんな事にキアロを巻き込まないでもらいたい」
魔となったチェーザレには薬は効かず、彼は眠ったふりをしていたのだ。
「自殺をするのはプライドが許さない。だが、死への憧憬は募るばかり。
あなたの瞳を見れば分かる。もはや、それしか望んでいないのでしょう?
私がそれを与えてあげましょうか…?」
チェーザレはジェームから取りあげた剣で自分の腕を切る。
「この血はあなたを何の苦しみも無い世界へ誘う秘薬。なまじの毒よりもっと効く。
あなたにとって死が甘美なものであるなら、その陶酔を胸に逝くか…王子よ」
ジェームは感激に身を震わせる。
「ああ…君だったのか、私が待ち望んでいた、死の天使。
私はこの身が禍の種になるのはもう飽きた。けれど…
私は、それでも、兄を愛していたのだよ…心の底から…」
チェーザレの傷に口付けし、ジェームは息絶える。
屋敷を脱出したチェーザレとキアロは、途中、馬を止める。
チェーザレは薄く氷の張った湖に入り、身を清める。
驚いて止めるキアロの腕を振り払いうチェーザレ。
「魔物の匂いが消えないんだ…胸がムカつく。
いくら清めても、私の内から血の腐った匂いが湧き上がる。
私が奪った多くの人の命…それを考えるだけで、この身が火照る。
怒りなのか、悲しみなのか…それとも…快感、なのか」
涙を流すチェーザレを見て、キアロも湖に入り、その肩を掴む。
「あんただけじゃねぇんだよ、血に汚れてんのは!
あの時だって、あんたが動かなきゃ俺が殺してた。
それでも、俺達は生きてかなきゃならないんだ…!」
「何の…ために…?」
「それを…見極めるためだろう―――多分」
続く

191 名前:カンタレラ 9[sage] 投稿日:04/06/27 22:32 ID:???
戦場となる恐れのあるローマを離れ、夫の故郷ペーザロに避難していたルクレツィアは、チェーザレがフランス軍より脱出したとの報をうけ、胸を撫で下ろす。
フランス軍の捜索を避け、密かにローマに戻ったチェーザレは法王と会う。
チェーザレは、シャルルがナポリに到達しても王位を承認しない様に
(法王が認めなければ即位できない)と頼み、法王庁を中心とした神聖同盟を組織する事を進言する。
「この機を利用せずにおかれましょうか。これは、イタリアを法王庁の名の元に統一するきっかけとなりましょう。
何卒、諸国にお呼びかけを、猊下」
労せずしてイタリアを統一する為にチェーザレはフランスをたきつけ、この時を待っていたのだった。
チェーザレは自らもキアロとタジオを伴って、各地の有力諸公の説得にあたった。
少し遅れて、法王はシャルルの追跡から逃れる様に、先にチェーザレが根回しした各国を訪問し、次々と同盟を結んでいった。
チェーザレと共にペルージアのバリオーニ家に滞在する法王は、ペーザロへ使いをやり、ルクレツィアを呼び寄せる。
チェーザレに兄以上の思慕を抱くルクレツィアは、再会を喜ぶ。
夕食の席に「神聖同盟軍がフランス軍を破り、シャルル8世はフランスへ逃亡した」との急使が到着。
法王は喜ぶが、チェーザレが浮かない顔をしているのを見たキアロは、夕食後、彼の部屋を訪ねる。
「何が勝利だ!シャルルはアルプスを越えたというじゃないか!
大方、フランス軍の携えた財宝を略奪するのに夢中で、まんまと逃げられたというのが真相だろう。
何の為に諸国を回り、布石を打ったのか…
これだけフランス軍にひっかき回されても、まだ己の利のみに目を奪われているとは!!
だが、悔しいが今の私の力ではこれが限界だ。枢機卿が戦の先陣を切るわけにもいかぬ…
この先、いくら策を弄しても、それを実行する者が“無能”である限りな!!」
19歳で枢機卿という誰もが羨む地位を得ながらも、聖職者としての野望の限界に、チェーザレは苦悩していた…
続く

192 名前:マロン名無しさん[age] 投稿日:04/06/27 22:53 ID:???
「聖譚曲(オラトリオ)・空想戯画0000」を教えてください。美麗な装丁が気になります。

193 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/27 23:37 ID:???
カンタレラ乙です 続き気長に待ってます

194 名前:カンタレラ 10[sage] 投稿日:04/06/28 00:24 ID:???
同じ夜、庭に出ようとしたルクレツィアは、偶然にバリオーニとその実妹が睦み合っているのを目撃。
ルクレツィアは嫌悪感を抱くが、それこそが自分がチェーザレに望んでいる事だと思い至り、その想いに苦しむ。
フランス軍撤退を受け、一行はペルージアからローマへ凱旋し、法王は南部に住むホフレ(法王の末子)とその妻・サンチャを呼び寄せる。
ローマの酒場では、未だ指一本触れさせぬ妻に腹を立てたジョヴァンニ(ルクレツィアの夫)が酔って、
ボルジア家は皆が近親相姦だと騒ぎ、人々の間で噂が面白おかしく広がっていた。
噂を聞きつけたチェーザレは、神聖同盟が成った今、ジョヴァンニにはもう利用価値が無い、と切り捨てる決意をする。
裏では、同盟をより強固なものとする為、反対する地方豪族達の排除にキアロが動いていた。
同盟軍は法王庁の元、教会軍と名を変え、着々と整備されてゆく。
法王は次男のホアンを教会軍総司令官に任命し、ローヴェレと組みする最大の反対勢力・オルシーニ家の討伐に向かわせる。
チェーザレの命を受けたタジオに総帥を暗殺され、主力を欠いたオルシーニ軍との戦いは楽勝かと思われた。
しかしホアンの軍事能力は極めて低く、副将を捕えられた挙げ句、かすり傷程度で逃げ出す始末。
逆に城壁まで迫られた法王は討伐を諦め、法王占領下の城をオルシーニに買い戻させ、講和を結ぶ。
あまりの歯痒さに我慢が効かなくなったチェーザレは闇に捕われそうになるが、キアロに救われる。
一方、ジョヴァンニは…
法王を侮辱する噂を流したとして殺されるかもしれない、と逃亡を図る。
法王からジョヴァンニとの(近い将来の)離婚を告げられ、
自分が政略結婚の駒である事を自覚させられたルクレツィアは、思い余ってチェーザレに気持ちを打ち明ける。
「あなたが行けと言うなら、どこへでも嫁ぐ。何人の男にこの身を委せてもいい。だから、一度だけ―――」
「お前を大切に思っているよ。愛してる…妹として、ね」
チェーザレが去り、泣き崩れるルクレツィアを、ジョヴァンニが拉致。
法王から、離婚の理由がジョヴァンニの性的不能者であり、白い(肉体関係が無い)結婚である、
と提示された彼は腹を立て、一矢でも報いようとルクレツィアを強姦しようとする。
続く

195 名前:カンタレラ書き[sage] 投稿日:04/06/28 00:29 ID:???
>193
ありがとうございます。励みになります。

196 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/28 09:19 ID:???
お疲れ様です。

笑う大天使お願いできるでしょうか

197 名前:未解決リスト[sage] 投稿日:04/06/28 16:02 ID:???
『アリスにお願い』 岩館真理子 著
集英社YOUNG YOU
1990年度作品 全3話
1996年 文庫化
同時収録作品
『白いサテンのリボン』『眠るテレフォン』

198 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/28 20:39 ID:???
「ナノトリノ」と「おとぎ奉り」と「ヤミと帽子と本の旅人」をお願いします

199 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/29 00:10 ID:???
魔術っ子! 海堂くん!!って漫画をざっと教えてもらいたいっす。

200 名前:アリスにお願い(1)[sage] 投稿日:04/06/29 01:01 ID:???
美名子は田舎町で暮らす高校生。
五年前、両親とドライブ中に事故に遇い、一人だけ軽傷だった美名子は、親戚の村上家に預けられた。
村上家には、実家を離れ東京の大学へ通う信と、地元の大学生である克利の兄弟がいる。
そしてもう一人、江利子という妹がいた。
五年前の雨の日。
江利子と仲間の子供達は、遊び場にしていた川沿いの斜面に建つ小屋で土砂崩れに遇った。
他の子供達の遺体は見付かったが、川に流されたのか、江利子だけが行方不明のままだ。
小屋には外から鍵がかけられていた。
両親が亡くなった美名子は、女の子のいなくなった村上家の養女となり、幸せに暮らしていた。
だが、町が開発される事になり「変わってしまう前に」と帰省した信が、事件の真相を探り始める。
信が疑っているのは、当時の子供達のリーダー格だった混血の美少女、佐川アリス。
信と克利と三人で川沿いへドライブに出た美名子は、事件の記憶をたぐり始める…
当時、よそ者で村上家の居候だった美名子はいじめられていた。
小屋の鍵は、アリスが持っていた。
あの雨の日、小学校からの帰り道、小屋へ急いでいた美名子は、前を歩くアリスを見つけた。
集合時間に遅れると、三時間も小屋に閉じ込められる“罰”が待っていた。
美名子は「なーんだ、アリスも遅れたんじゃない。今日の罰は私とアリスだ」と思った。
何と無く声をかけずに後を歩き、小屋に着いた美名子は、アリスが鍵をかけて立ち去るのを見た。
その時、土砂崩れが起き、小屋は飲み込まれていった…
それ以来、いじめっ子だったアリスは優しくなり、今では美名子の親友だ。
あの日の記憶は、美名子の忘れたい記憶をも呼び醒ます。
――あれは事故。誰もあんな事になるなんて思わなかった。
そして私はこの家に…でも、江利子ちゃん程の大切な存在にはなれない。
私のお願いなんて、神様はいつも聞いてくれない――
「知ってる?美名子ちゃんの事。
美名子ちゃんのお父さんとお母さんて、すごく仲が悪くて喧嘩ばかりしてるんだよ。
今度の事故だって、ただの事故じゃなくて、無理心中なんじゃないか、って言ってたよ、うちの親」
「何も知らないのに勝手な事言わないで!あれは事故よ!」
――勝手な事言わないで、江利子ちゃん――
続く

201 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/29 02:16 ID:???
>一人だけ軽傷だった
両親は死んだってこと?

202 名前:アリスにお願い(2)[sage] 投稿日:04/06/29 02:35 ID:???
小屋を建てた老人は既に亡くなっていたが、信はその娘から、小屋には扉以外の出口があったかもしれない、と聞く。
信は抜け道の途中に江利子の遺体があるのではと考えるが、美名子もアリスも、他の出口は知らないと言う。
ある日、風邪で休んだアリスを見舞った美名子は、外に連れ出される。
「美名子、あなたが江利子ちゃんが死ぬのを望んでいたから、だから、私がそうしてあげたのよ。
あなたのお願いを、私が聞いてあげたのよ。わかってる?」
何も頼んでいないと叫ぶ美名子に、アリスは冗談だと言う。
「忘れたの?あの子は誰かに突き落とされたのよ、川へ。そうでしょう?江利子ちゃんの体は、私がどこかへ隠した」
「アリスは頭がおかしいのよ!普通じゃない!私は何にも知らない!土砂で小屋が崩れるのを見ただけよ!」
 
江利子の命日。花束を持って川に出かけた美名子は、川べりで座り込み、事件を思い出していた。
あの日、美名子はアリスの鞄から落ちた鍵を拾い、わざと遅れて小屋に行き、鍵をかけた。
中から「開けてよ〜」と声がしたが、開けなかった。
その時、土砂崩れが起こった。驚く美名子の後ろに、江利子がいた。
「人、呼んでこなくちゃ!」
駆け出した江利子を、美名子は追いかけた。振り向いた江利子は咎めるような目をしていた。
「どうして鍵をかけたの?鍵かけなかったら、みんな逃げられたかもしれないのに」
――みんなには言わないで。言ったら私はどうなるの?
あの家にいられなくなるの?そうしたら、どこへ行けばいいの?――
 
「今、私が後ろから押したら、美名子は川に落ちちゃうわね」
いつのまにか、美名子の後ろにアリスが立っていた。
「こうやって」アリスは美名子の肩に手をかける。
「右手だけで簡単に、美名子は江利子ちゃんを川に落としたの。
…どうして?」
 
小屋には、アリスだけが知る秘密の出口があった。
事件の日、小屋の中にいたアリスは抜け道を通って難を逃れた。
「裏の横穴から出た時、二人が見えた。江利子ちゃんが川へ落ちていくのを見た。
ねぇ美名子、私はあの日から、何度も何度も同じ現実を見続けているの。
少しずつ、お人形のようになっていく江利子ちゃんを…」
続く

203 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/29 02:39 ID:???
>201
事故の時点では美名子の両親は重症で、その後亡くなったのです。

204 名前:アリスにお願い(3)[sage] 投稿日:04/06/29 03:46 ID:???
美名子が去った後、アリスは流されてゆく江利子を追いかけたのだった。
「江利子ちゃんは私を試すように川を流れていくの。
美名子は何の罪も無い顔をして、自分の殺した女の子の家族の中で、愛されて、同情されて。
あの家族の中でそんなふうに暮らせるなんて、美名子は何て残酷な子なんだろう。
全て私がやったように思わせて、私の事を好きなふりをして暮らしていけるなんて…」 「信さん達に本当の事を知られるぐらいなら、死んだ方がいい。アリスが私を殺せばいいわ」
「美名子が私を殺せばいいのよ」言いながら、アリスは川へ入って行く。
「本当はあの時、私も死んでしまえばよかったって思っているんでしょう?」
「そうよ…アリスなんて死んじゃえばよかったのよ!
みんな…私も、江利子ちゃんも、みんな…アリスの事、嫌ってたわ!」
言いながら、美名子の心に不思議な感情が湧き上がる。
――アリスのようになりたかった。綺麗で、我が儘で、幸せで、残酷な、何でもできる、特別な女の子
アリスは私の、特別な女の子――
美名子はアリスの背中に抱きつき、謝る。
「ごめんなさい、アリス。私、罰を受けるから…」
背中に美名子の涙を感じながら、アリスは呟く。
「私は美名子のこと、好きだったわ。一番仲良くなりたかった」
振り向いたアリスは泣いていた。
「こんな大切な秘密を人に言う気なんて無いわ。私と美名子の、二人だけの秘密だもの。
私達の罰は、誰にも言えない秘密を共有する事。大人になってもずっと…二人だけの秘密を持ち続ける事…」
瞬きもせず、真っ直ぐな瞳でアリスは美名子を見つめる。
翌朝。普通に挨拶を交し、二人は登校する。同じ日の昼、美名子達のもう一つの遊び場だった廃遊園地が開発のため、取り壊される。
回転木馬の下の地面から、江利子の遺体が発見され、その晩、アリスは川で死んだ。
秘密は、永遠に鍵をかけられたのだった。
終わり

205 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/29 03:51 ID:???
短編なのでまとめやすいと思って手を出しましたが、難しかったです。
誤字・脱字、判り辛いところ、多いと思います。申し訳ありません…

206 名前:アリスにお願い[sage] 投稿日:04/06/29 04:06 ID:???
まとめサイト管理人様
いつもお疲れ様です
>204
(1)
暮らしていけるなんて…」◎「信さん達に〜
(2)
二人は登校する。◎同じ日の昼〜
の二箇所、サイト掲載時に◎の部分に改行処理をしていただきたいです。
お手数ですが、よろしくお願いします。

207 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/29 07:18 ID:???
アリス乙ー
少女漫画(岩館さんとか)は、雰囲気や間で読ませて
人によって解釈違う…みたいな部分も多いから難しいですよね。

208 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/29 13:27 ID:???
忘却の旋律と地球管理人をおねがいします

209 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/29 21:19 ID:???
山岸凉子の「狐女」「緘黙の底」「木花佐久夜毘売」「時じくの香の木の実」お願いします。

210 名前:狐女 1[sage] 投稿日:04/06/29 23:17 ID:???
 貧しい老夫婦のもとで、母親だという女性の写真を見ながら育った九歳の理(まさる)。
老夫婦の死後、F県の旧家の隠し子である理は九耀(くよう)家で暮らす事になる。
その家の主であり、理の父である征二郎は亡くなっており、そこには征二郎の妻と、
35歳も歳の離れた長兄・征一、一つ年上の姪・美央子、中学生の甥・稔がいた。
明るい美央子は理を連れて外に遊びに行くが、そこに近所の子供たちが来て、
「ナマっちろい奴だな、イナリ屋敷にまた化け物が増えた」と騒いだ。
稔が来て子供が逃げた後、理は『異形神社』を見つける。イギョウではなくイナリと読むのだという。
異形神社は九耀の敷地内にあり、そのためイナリ屋敷と呼ばれているのだろう。
そこへ派手な格好の女が来る。稔と美央子は彼女を見て逃げていく。
「あんた誰?見かけない子ね。あたしこのお社のキツネ」女はおかしな事を言った。

 美央子に見せられたアルバムには、幼い頃から写真で見た母親が写っていた。
その女性の名は百合だという。九耀家でお手伝いをしていて、美央子が幼い頃に辞めた。
「もっと面白い事をしよう。ここじゃだめ、薄暗いところじゃないと面白くない」
理はそう言って美央子を押入れの中に連れ込む。しばらくして、着衣の乱れた美央子が飛び出した。

 征一たちの話から、キツネと名乗った女が聖子(まさこ)という名だという事、
征二郎と妾との間の娘だという事を知る。征二郎は多数の妾を持っていた。
自分と同じ立場の聖子に、同病相哀れむような気持ちで理は話し掛ける。
記憶にすらない自分の母の百合。会いたいわけではないが、百合の事が知りたいと言う。
同じ立場にいるためか、そっけない態度を取るばかりの聖子がまるで昔から知っている人のように思える。
「あたし子供とは友情を結ばない主義よ。帰って」 「また来てもいい?」
「だめよ!ベタベタした子は特に嫌い!」理は九耀家へと帰った。

 理はその夜、夢を見た。青白い狐火の中、狐の尻尾が見えた。その先には聖子が。
理が触れると、聖子の顔は突如狐にかわり「ベタベタした子は嫌いだよ!」と叫んだ。

211 名前:狐女 2[sage] 投稿日:04/06/29 23:19 ID:???
 目が覚めた。どうしようもない気分、何もかもメチャクチャになればいい。
そこへ美央子が通りかかる。押入れの中でしたような事はしない、
自分は暗い所が好きだから、一緒に土蔵の中で遊ぼうと持ちかける。
美央子は怯えながらも素直についてきた。

 征二郎の妻は、土蔵の中の声に気づく。

「い、いや!いやだってば理ちゃん!さ、寒い」 「うるさい静かにしろ」
「やめてやめて!冷たい」 「黙れと言っているのが聞こえないのか!」

土蔵の中には全裸の美央子と、ホウキを持った理がいた。
その光景に、征二郎の妻は過去を思い出す。過去にもこんな光景を見た。
泣く美央子は服を着せられ連れて行かれる。征二郎の妻は怒りながら言う。
「お前はお前の父親と…母親と同じだ!」子供に何を言うのかと止める征一を振り払い、
「この子の顔をごらん!子供じゃないよ!」と叫ぶ。理は笑う。
「親父は女なら誰にでも手を出したんだね。たった一人を除いては。
 あんたにはお義理の征一ひとりだものね。わかったよ。あんたはお義理だよ」
征二郎の妻はその言葉に我を失う。その顔が、理には狐のように見えた。

212 名前:狐女 3[sage] 投稿日:04/06/29 23:22 ID:???
「出ておいき!人でなし!お前は犬畜生にも劣るんだ!
 お前は父親と娘との間に生まれた畜生以下の子なんだよ!
 お前はあのキツネつきの聖子と夫との間の子なんだ!化け物!」
理は呆然とする。

「嘘だ。だって……僕のお母さんは、お手伝いの百合って…」
「百合には莫大な金を払ってお前をこの村から連れ出してもらったのだよ!
 二度と二度と見たくなかった!汚らわしい!お前は人間じゃない!どこへでもお行き!
 父娘でつるんで生まれた子だ!皆が笑うわ!誰もお前を人間扱いしない!」
理が生まれる前、征二郎と聖子が裸で土蔵の中にいるのを、征二郎の妻は見たのだ。


 征二郎の妻は鞄と、大金を放り投げる。
「お前はうちの子じゃない。いいや、人間の誰の子でもないんだからね。
 お前の母親はここから一歩も出しゃしないが、お前はとっとと出ておいき!」
理はその言葉に涙を流すわけでもなく、冷静に地面の金を拾って、聖子のもとへ走っていく。
「あんたが僕のお母さんだって。あんたが僕を産んだの?すぐわからなかった?」
聖子は男といちゃつきながら、子供なんて産んだ事はない、気味悪いと笑う。
理はその村を離れ、一人で電車に乗り、どこかへ行く。その顔はとても子供の物とは思えなかった。




  あの社から飛んできたのかな
  僕の胸に狐火がともってる
  青白くて冷たいな




213 名前:狐女 3[sage] 投稿日:04/06/29 23:25 ID:???
しじまの底予約しておきます。
コピペは出来るようになったんですが、
フロッピーが使えないので時間旋律と玄武はしばしお待ちを。

214 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/30 00:00 ID:???
山岸凉子の夜叉御前お願いします。
あとデート倶楽部という漫画もお願いします。

215 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/30 01:02 ID:???
山岸涼子ブームか?

216 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/30 03:04 ID:???
大魔法峠っていう漫画をお願いします

217 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/30 08:39 ID:???
9歳で、勃起ができないからかわりにホウキを突っ込んだのか?

218 名前:緘黙の底 1[sage] 投稿日:04/06/30 14:15 ID:???
 吉岡彩子は産休の先生の代理として、S市立第一小学校の養護教諭を勤めており、
キスだけで一線を越さないような清い関係だが、五年のクラスを担当する関谷と付き合っている。
関谷はスピード違反で免停中なので、デートの時は彩子が車に乗せている。

 性教育の講師をするため、性器図やメダカの交尾図を机の上に広げる彩子。
そこへ頭が痛いと訴え入ってきた五年の香取恵は、性器図を見てクスリと笑った。
顔色は確かに悪いが、反抗的で落ち着かない態度の恵は、最近転校してきたばかり。
父子家庭のため放っとかれており放浪癖があり、すぐに授業を抜けると聞いた。
恵はベッドの上でしばらくもぞもぞとした後、もう治ったと言って保健室を飛び出した。

 関谷の両親に紹介される日のために、服を新調しに行った彩子。
そこで恵が補導されているのを見て、恵は自分の妹だと偽り助ける。
恵を車に乗せ、家へと送る。そこには酔った様子の恵の父がいた。
彩子は恵の父の声にぎょっとする。酔っ払いのダミ声はどれも同じに聞こえる…
車から降りて父に手を引かれた恵は、助けを求めるように彩子を見つめていた。

 またある日、恵は頭が痛いと保健室にくる。近頃の小学生はストレスも大きい。
悩みがあるのなら聞くと言う彩子に、悩んだ末に恵は口を開きかけるが、
彩子に会いに関谷が来たので逃げてしまう。保健室でサボる事を覚えたのかと関谷は怒る。

 夜中、彩子は遠い昔の夢を見る。
「逃げて!早く逃げるのよ!」
姉の叫び声。泣きながら逃げていく幼い自分。
目覚めて暑さに窓を開けると、机に置いていた、性教育に使う性器図が床に落ちる。
何故今更こんな夢を見たのだろう。自分のような人間が性を教育しようなんてしたからだろうか?
――これを見て笑ったのは誰だったろうか。恵の顔を思い出し、彩子は恐ろしい事を考えつく。
そんな事は有り得ない。しかし、姉も昔、頭が痛いとよく訴えていた………

219 名前:緘黙の底 2[sage] 投稿日:04/06/30 14:18 ID:???
 恵が万引きしているのを見つけ、彩子は父親のもとへ連れて行き叱ろうとするが、逃げられる。
翌日恵は学校を休んだ。関谷は心配して家に電話をかけるが、誰も出ない。
母が関谷に話しかけてくる。以前彩子は家に来た時、両親は早くに死に、自分は一人っ子だと言った。
しかし、結婚を前提に付き合っている息子のため、関谷の母が調べてみると、
彩子には姉がいるとわかった。そして、両親が早くになくなったというが、それも変だと……
関谷は姉がいるのかと彩子に問うが、彩子は「どうしてそんな事聞くの」と目を伏せて言っただけだった。


 その後四日間も恵は行方不明。探しても見つからず、彩子が家に帰るとドアの前に眠っている恵を見つけた。
クラスメートからお金を巻き上げて、前に通っていた学校の友達の所に行っていたのだという。
恵の父に、見つかったと電話をかけようとする彩子を、恵は必死で止める。
「わかったわ。誰にも電話しないから。お父さんそんなに怖い?貴方に暴力奮うの?殴ったり蹴ったりとか」
恵は首を横に振る。恵の体には痣など無い。そんな暴力は受けていないだろう。
「どうしてお父さんが怖いの?」
頭が痛いと言い出し、恵は苦しそうに頭を抱える。

「ねえ香取さん。一度だけ言うからよく聞いてね。嫌だったら返事しなくてもいいから。
 お父さん、あなたの体に……いやらしい事をするの?」

恵は震えだし、ぼろぼろと涙をこぼした。

220 名前:緘黙の底 3[sage] 投稿日:04/06/30 14:21 ID:???
 彩子は校長や関谷にその事を伝えた。父親はそんな事実はないと主張した。
「あの子の虚言です。あの年齢が持つ性への憧れからくる妄想ですよ」関谷と校長も否定する。
「やめてください!妄想でこんな事言えません。
 実の父親に犯されたなど、口が裂けても言えない事です。
 よほど特殊な人間だけがそういった事をすると、普通は考えられています。
 しかし欲望の前では、ほんの一口のアルコールで易く その一線を超えるのです。
 彼らは自分と同等、もしくは上の人間には欲望を感じません。
 我が子であるというよりも前に、 あきらかな弱者≠艪ヲ安心して欲望するのです。
 己の無力感を晴らすがために…さらに無力な子供をねじ伏せるのです。
親の愛≠ニいう名目で最も手近で無防備な子供を…犯す。
 その時、その子供は魂を殺害されるのです……」


 彩子は親権を犯してまで恵を父親から引き離し、弁護士や児童福祉課を駆け回っていた。
「僕はね、香取を彩子先生ほど信じていない。父親じゃなくて自分を犯したのは関谷先生です≠ニ
 言ってもおかしくないような子だと思っているんだ。女性の君にはわからないだろうけど、
 あの子には挑発的というか、性的なニオイがする。危険な子だったと…」関谷は彩子の車に乗りながら言う。

彩子は車をいきなり止め、目に涙を浮かべた。
「よくわかるわ。もっとも信頼していた肉親に犯された子は…自分を清い人間だとは、とても思えなくなるのよ。
 自分は人間以下のいやらしいモノなんだと思えて…それに見合う人間に自分でおとしめてゆくの。
 暴走族に入ったり…男ともずいぶん遊んだ……わたし………」関谷はその言葉に驚く。

221 名前:緘黙の底 4[sage] 投稿日:04/06/30 14:23 ID:???
 彩子には五つ年上の姉がいた。彩子が八歳の時、いつもは自分に無関心な父が、酒に機嫌を良くしながら、
お父さんの膝に乗りなさいと彩子を呼んだ。父の膝に乗せてもらい、彩子はとても嬉しかった。
「お父さんはお前が好きだよ、二人でうんと遊ぼうね」そう言って父は彩子の体をくすぐった。
はじめは笑って遊んでいた彩子も、父の手が自分の股間に向かっている事に気づき、子供ながら恐怖した。
「いい子だね。こういうの好きだろ、お前」そう言って、父は八歳の子供に共犯関係を押し付けるのだった。
父の力は強く、彩子は抵抗も出来ない。そこへ、工作用の小刀を持った、当時13歳の姉がやってきた。
「逃げて!早く逃げるのよ彩ちゃん!」姉は泣きながら小刀を何度も父に突き刺し、彩子は夢中で逃げた。

 その後の記憶はない。父は学者だった。母は彩子が三歳の時になくなった。
その時姉は八歳で、母が亡くなった時から、ずっと父に性行為を無理強いされていた。
小刀で人が死ぬわけはなく、父は生き残り事件をもみ消そうとした。しかし、その時姉が父の子を流産し……


「姉と私はそれぞれ別の親戚に預けられたわ。父が亡くなったのは、つい三年前。
 それまで一度も会わなかったけど、お葬式にだけは行ったわ。姉は来なかった。
 姉の捨て身の行動で、私の傷は浅かった…けれど……
 何も汚れていないふりをして、貴方と結婚しようとした…わたし…」
関谷は車から出て行った。それは汚れた彩子を拒絶しているのかのように思えて、彩子は涙をこぼした。

 夏休みが明けた頃、恵は児童福祉施設に行く事になった。産休の先生が帰り、彩子は学校を出る。
臨時教諭として慣れているとはいえ、別れはいつも…特に今回は辛かった。
車に乗る彩子。後ろから、猛スピードで車が突進してきた。運転手は関谷だ。
「いい車だろ?免停が解けたので買った。こっちに乗り換えないか?」関谷は笑顔で言う。
「……そんなスピード………また免停に……」彩子は口ではそう言いながら、涙を流した。
関谷が車から去っていった時に流したのとは違う、喜びの涙。



  魂を殺害された子は もう一度息を吹き返す事ができるのでしょうか




222 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/30 15:37 ID:???
難攻不落の城塞、ドルトレイ。ここは元々ミッドランド国境防衛の要だったが、
チューダーに奪われてからこの100年、皮肉にもチューダーのミッドランド侵攻の
拠点となっていた。
しかも現在そこには猛将ボスコーン率いるチューダー最強の騎士団、
紫犀(シサイ)聖騎士団が駐屯、ミッドランド二大騎士団の1つ
白虎騎士団も壊滅の憂き目に遭い、総力戦でも落とせる保証はなかった。
だが軍議でグリフィスは、「御命令とあらば」それもやってみせると言った。
それも駐屯軍3万に対し、鷹の団5千の兵のみで。
このままではどの道総力戦以外に選択肢はない、やらせてみても、という
グリフィスに大きな期待を寄せるラバン将軍の推しもあり、
国王は鷹の団にドルトレイ攻略を命じる。

この話を聞いてもガッツは「あいつが自分から買って出たんだ。勝算あってのことだろ?」
と安心していたが、キャスカは「冷静でいられればいいんだけど・・・」と
不安な様子を見せる。
あの時の過去語りで話した、金持ちで悪趣味の地方貴族、そいつこそが現在の
チューダー帝国北方戦線総司令官・ゲノン総督だった。

アドンは生きていた。無我夢中のガッツを前に、死んだふりをして生き延び、
本拠ドルトレイに帰還していた。だが私怨を晴らすために傭兵を連れ出し、
生き恥をさらして帰ってきたことでボスコーン将軍の怒りを買い、指揮権を剥奪された。
その後ボスコーンがゲノン総督に謁見すると、ゲノンは次の相手は鷹の団だと
密偵から報告を受けたことを話す。常勝無敗の鷹の団なら歯応えがありそうだと
どこか嬉しそうなボスコーンに対し、ゲノンは1つの命令を下す。
鷹の団の団長、白い鷹は、生きたまま捕らえてこいと。

223 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/30 15:37 ID:???
ドルトレイは二重の城壁を持つ巨大な城塞の上、断崖絶壁を背にし、
見晴らしの利く盆地を前にしている。それに対し鷹の団がとった陣形は、
盆地を挟んで川を背にした“背水の陣”だった。
妖精の粉で見事な回復を見せたガッツも、戦陣に復帰していた。
一方ボスコーンはその愚行ともとれる行為に驚くが、どんな策を弄しても
一時しのぎにしかなるまいと判断、正面から出撃する。
その日、盆地は乾燥して風が強く、砂ぼこりがもうもうと舞っていた。
グリフィスは「これも予定のうち」と言った。
そして、少ない兵を更に2つに分け、自ら第一陣の先陣をきって出撃した。
切り込み隊長のガッツは敵の一番隊を次々斬り捨て、突破していく。
そのまま大将ボスコーンと交錯するに至る。だが巨大な戦斧を振るうボスコーンも、
簡単には仕留められぬ猛者だった。

武人ボスコーンは元より総督の悪趣味に付き合う気はなかった。
敵の大将の生死など時の運、という考えだ。その戦いぶりに命令を無視して
グリフィスを殺してしまうのでは、と心配になったゲノンは、城の残る
自分の親衛隊を率いて自ら出撃、指揮をとることを決める。

多勢に無勢、鷹の団が不利になってくると、グリフィスはあっさり撤退命令を下す。
このような攻め方では結果は最初から見えていただろうに、何故、と
疑念にかられるボスコーンだが、その時自ら出撃してきたゲノンが追撃命令を下す。
更に全軍にグリフィスの生け捕りを命令、それに成功した者には二階級特進まで
約束してしまう。ボスコーンも総督命令に、やむをえず追撃に移る。
川を背に陣形を整え、鷹の団の持ちこたえるための戦いが始まった。
グリフィスは「生き残ればオレ達の勝ちだ!!」と宣言する。

224 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/30 15:38 ID:???
ゲノンの出陣に駆り出され、残った者もグリフィス捕獲の報酬につられて
出て行った城を、盆地を見下ろす岩山に待機していたキャスカの部隊が襲撃した。
大軍が駆けて行ったことでますます舞い上がる砂塵はその姿を隠し、
また川辺で戦っている主力軍の眼からそのことを隠しもした。
そこで迎え撃ったのが、指揮権を奪われ城に残っていたアドンとその部下だった。

圧倒的な多勢に無勢、追い詰められながら、死に物狂いで戦う鷹の団。
その中でガッツは、再びボスコーンと対決していた。周りの者達には見えないほどの
速さで両者の剣がぶつかり合う。巻き込まれるので、近付くこともできない。
ガッツ自身も100人斬り以上の危険を感じていたが、ゾッドのことを思い出し、
「あの時ほど絶望的ってわけじゃねえ」と自らを奮い立たせる。

体調万全なキャスカに歯が立たないアドンは、とうとう土下座して命乞いを始める。
だがキャスカがあきれていると、不意にボウガンを取り出してキャスカを撃った。
腕の付け根付近に刺さった傷は深くなかったが、矢には即効性のしびれ薬が塗られていた。
一転アドンに押されるキャスカだが、力を振り絞って剣で棒高跳びをして攻撃を跳び越え、
アドンを斬り捨てた。

225 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/06/30 15:38 ID:???
一方ガッツは追い詰められていた。さすがの大剣も100人斬りでガタがきていたために
折れたのだ。そのまま馬からも落とされ地面に転がるガッツ。
他の兵が助けに入っても、とても敵う相手ではない。
だがその時、離れた岩山から見下ろしていた騎馬の影が、巨大な剣を投げつけて来た。
それは数百m離れたところから飛び、正確にガッツの前の地面に突き立った。
それを投げた相手の姿もほとんど見えず、何が何だか分からないまま、
ガッツはその剣を取ると一発逆転、馬とボスコーン自身の首を刎ねた。
チューダー最強の戦士ボスコーンの敗退にどよめく敵を、更なる衝撃が襲う。
背後の城塞に、無数の鷹の団の旗が揚がったのだ。

大将は倒れ城は落ちたとなれば、数は多くとも既にチューダー軍の負けであった。
鷹の団は勝利を宣言、勝鬨をあげる。チューダー軍は敗走を開始し、それに対する
残党狩りが始まった。
引くなと言っても既に命令を聞く者もなくなったゲノンは、グリフィスに追い詰められる。
「一夜限りとはいえ恋焦がれた仲だ。見逃してはくれんか」と言うゲノン。
だがグリフィスの冷たい目に、「恨んでおるのか・・・?」と怯えて問う。
それに対しグリフィスは、「私はあなたに対して何の感情も持ち合わせてはいません。
利用されていただいたまでです」と答え、一突きでゲノンを殺した。

城で1人休んでいるキャスカと出会ったガッツは、身体の動かないキャスカを
抱え上げ、グリフィスの出迎えに向かう。
だがガッツには気になっていることがあった。飛んできた剣の形には、見覚えがあった。
そう、ガッツの睨んだ通り、剣を投げて寄越したのは“不死のゾッド”だった。
ゾッドは1人、つぶやきながら去った。
「まもなく蝕がくる・・・魔王降臨も近い・・・・・・」と・・・

(続く)

226 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/30 16:38 ID:???
ベルセルク大変そうだなー

227 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/30 22:56 ID:???
山岸涼子は近親相姦ものが多いよう

228 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/01 13:04 ID:???
ながやす巧の「沙流羅」のストーリーをお願いします。

229 名前:マロン名無しさん[] 投稿日:04/07/01 15:37 ID:rGpdJId/
NHKにようこそ!
探偵儀式
蜂の巣
これらのストーリーをお願いします。

230 名前:NHKにようこそ[sageだったような] 投稿日:04/07/01 21:14 ID:???
自己嫌悪中のヒッキーの家に宗教の勧誘が。
ヒッキー、勧誘の女の子に惚れる。
オタ臭いことしてる現場を見られながらも、アパートの隣室の後輩に励まされつつ
こちらからも会おうとする。(偶然、漫画喫茶でバイトしていたのを見つけた)
宗教のゼミに連れられ、彼女が好きで宗教やってるわけじゃないことがわかる。
何の理由かは忘れたが、確か上の事が原因で彼女は自殺しようとする。
ヒッキー、脳内麻薬フルスロットルアンド電波最大放出な説得で彼女を助ける。
結局助けれたけど、それでカップルになる訳でもなくたまに会う程度で
ヒッキーはヒッキーのまんま自己嫌悪しつつ今日を生きる。

どちらかというと話よりギャグを見た方がいい作品。
話が詰まらんわけじゃないが前作の焼き直しでしかない。
NHKは日本ひきこもり協会の略(言わない方がよかったかな?)

滝本君、ひきこもってないでとっとと三作目を書きなさい。
エッセイなんざどうだっていいんですよ。

231 名前:少女少年 MIZUKI[sage] 投稿日:04/07/01 23:33 ID:???
水城晶(みずき・あきら)は小学六年生の男の子。
人気アイドル・青野るりの大ファンだが、幼なじみの智恵子はアイドルを
「可愛い子ぶってるだけで自意識過剰でわがままな嫌な奴に決まってる」と嫌っていて二人はいつも喧嘩ばかり。
その日も掃除そっちのけで友達とるりの話題に夢中になっていたところを智恵子に怒られ、派手に喧嘩をしたばかりだった。
家に帰ると、姉がカラオケで熱唱している真っ最中。晶もいつも歌っているるりの歌を歌わされる。
すると「もっと雰囲気ださなきゃね!」と姉が言い出し、彼女のワンピースを着せられ母のカツラをかぶせられて、
晶は女装をさせられてしまう。元々女の子っぽい顔立ちだったこともあり、見た目は完全な女の子になった。
もう一度歌ってと進められ「こんな恥ずかしい格好で歌えるか!」と怒る晶だがいざ曲を流されるとつい条件反射で歌ってしまう。
そこに芸能プロダクションのスカウトマン・村崎が現れ、晶をスカウトしたいと言い出した。
女装した姿と、声変わり前の高い声のせいで晶を本物の女の子と勘違いしたのだ。
男であることを明かされ、ショックを受ける村崎。しかし、女装した男ということを差し引いても晶は魅力的な存在だった。
「よし! 女装して女のコとしてデビューすればいいんだ!」
そう持ちかけられ晶は驚くが、事務所がピンチでなんとしてもるりに匹敵するアイドルを出さねばと意気込む村崎もしぶとく
説得を続ける。
そしてついに晶も「(アイドルとしてデビューすれば)るりちゃんに会えるのに……」という村崎の一言にスカウトを受けてしまう。
こうして晶はアイドル「白川みずき」として芸能界入りすることになった。

232 名前:少女少年 MIZUKI[sage] 投稿日:04/07/01 23:37 ID:???
みずきの初仕事はるりが主演しているドラマへのエキストラ出演だった。
だがたった一言の台詞がうまく言えず、何度もリテイクをする羽目になってしまいスタッフからも睨まれる始末。
自分が芸能界を甘く見ていたことを思い知らされ「やめよかな……」と思いながら楽屋に戻ると、
さっきまであれほど元気そうだったるりが泣いていた。高熱を押して仕事をしていたのだ。
何でそんなにがんばるのかと尋ねると、るりは自分が五歳のときに無理やり母親に劇団に入れられ、
それ以来母親の夢のためにがんばってきたと話す。
でもそれは自分の夢ではない、本当はやりたくないとまた泣きだしたるりをみずきは励まし、すぐやめようと思ったことを反省する。
「あなたフシギな魅力あるから、きっとトップアイドルになれると思う。がんばってね」
次の仕事に向かうるりにそう言葉を掛けられ、みずきはがんばることを心に誓う。
楽屋に誰もいなくなった油断からカツラをはずすみずき。しかし、それを忘れ物を取りに来たるりに見られてしまう。
当然だが、みずきが男であることは絶対にバレてはいけない極秘事項。
しかし、るりは楽屋を間違えたと思ったのか「ごめんなさい!」と謝り出て行ってしまった。

外の扉の名前を確かめるるり。間違いなくここのはずなのに…と思いながらドアを開けるとそこにはカツラを直したみずきが。
「男の子がいたような気がして…」と言うるりを、熱があるせいで見間違えたんじゃないかとごまかそうとするみずき。
しかし今度は、るりの目の前でカツラが取れてしまった。驚いて叫びかけたるりの口を塞ぎ、
何とか黙っていて欲しいと必死に頼み込むと、男の子がそこまでするからには何か訳があるんでしょう、とすんなりOKしてくれた。
「それに…、みずきさん、素質あると思うから…」
「えっ、ホント!?」
「だからね、誰にも言わないかわりにお願い。私なんかいらなくなっちゃうくらい売れっ子になって」
「え?」
 驚く晶を尻目にるりは母親に呼ばれ、次の仕事に行ってしまう。

233 名前:少女少年 MIZUKI[sage] 投稿日:04/07/01 23:38 ID:???
みずきのCDデビューが決まった。だが村崎の「るりなんか蹴散らすぐらい大ブレイク間違いなし!」の言葉にみずきは
あの時のるりの言葉を思い出し、複雑だった。
それとは裏腹にレコーディングは順調に進み、発売されたCD「天使の予感」はオリコン初登場4位という快挙を成し遂げる。
晶のクラスの男子もすっかりみずきに夢中だった。だがみずきの写真に掃除そっちのけで鼻息を荒げる友達を見て、
また違った意味で複雑な気持ちに。そんな彼らに智恵子は相変わらずアイドル嫌い全開で
「ただチャラチャラしてお金貰ってるバカなアイドルばっか見るからあんたたちもバカになるのよねーっ!」と
偏見丸出しのきつい一言を浴びせる。その言葉に、晶は本気で怒った。
「お前…いい加減その偏見やめろよな…!」
「え…」
「アイドルだって大変なんだよ。チャラチャラしてる奴ばっかじゃねーんだよ…!」
あまりに真剣な晶に、智恵子は何も言えなくなってしまう。

(アイドルをやる理由なんてもうどうでもいい。俺はるりちゃんの言ってた"素質"ってヤツを試したいから…。
"バカでワガママなだけのヤツ"が生き残れるほど甘くはないこの世界…。行けるとこまで行ってやる!)

そう強く決意し、歌番組に出演するみずきと、それを舞台袖から応援するるり。
だがそれをさらに影から見ているショートカットの少女がいた。
「"第二のるり"だか何だか知らないけど、所詮二番煎じ。元々るりのライバルは、この、私なんだから…!」


続く。

234 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/02 00:36 ID:???
「グラビテーション」をお願いします

235 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/02 01:28 ID:???
少女少年って正式名称が少女少年MIZUKIなわけ?

236 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/02 01:34 ID:???
230は原作版…なのかな。
漫画版は完結してないし、原作版としても少し違うような気もするし。


237 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/02 01:48 ID:???
どなたか花田少年史お願いします。

238 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/02 02:08 ID:???
花田少年史予約します。

239 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/02 15:55 ID:???
トリコロ御願いします。

240 名前:マロン名無しさん[age] 投稿日:04/07/02 19:52 ID:???
「JOKER FINAL MISSION」お願いします。

241 名前:少女少年書いてる人[sage] 投稿日:04/07/02 23:01 ID:???
>>235
すいません。補足しておくの忘れてました。
「少女少年」は七巻まであって、一巻ごとに主人公が違うので区別するためにつけました。
一応単行本の表紙にも、小さくですが書いてあるので。

続きは……もうちょっと待っててください。


242 名前:レヴァリアース[sage] 投稿日:04/07/02 23:22 ID:???
>45の続き

そこは小さな村だった。その村から西へ向かえば、イビスに辿り着く。
神と悪魔の戦いの後、悪魔や魔物は異世界に封印された。
何千年も経った今、異世界の魔物がどのような状態なのかは見当も付かない。
ウリックは絶対に死なせやしない――シオンは決意する。

ウリックは村の名産、アミュレットに興味を持っていた。
その時、家から少女が飛び出してきた。「皆大っっ嫌い!!」叫びながらどこかへ走っていく少女、ラプラ。
ウリックは静止するシオンを無視して、ラプラを追いかけていってしまう。
シオンは呆れながらも笑みを浮かべ、咳き込む老人に何があったのか尋ねた。

アミュレットは、満月の日に聖水に浸して月の神に祈りを捧げ、法力を込めて完成する。
ラプラは水恐怖症で、そのためにアミュレットが仕上がらない。
清めには法力の高い女性でないとならない。
ラプラと村長の娘のネルだけしか、アミュレットを完成させられないと言う。
「ネルちゃんとくらべ、うちのラプラときたら…」その言葉に、シオンは表情を重くした。

ラプラは噴水近くの石像に腰掛けていた。
村の少年達がラプラのことを弱虫だと小馬鹿にした。ラプラを追いかけてきたウリックが庇う。
弱虫じゃない、とラプラは正面を向く。ラプラの目線は前を向いてはいるが、どこを見ているのか分からない。

243 名前:レヴァリアース[sage] 投稿日:04/07/02 23:24 ID:???
突然、少年達は幻を見て逃げ出してしまった。噴水の上からシオンが登場する。
シオンはラプラにバカにされて悔しくないのか、と言う。
小さい頃湖で溺れて、水が恐くて仕方がない、とラプラは震えた。
ウリックが励ますと、ラプラは視線を上げて頷いた。

その夜、ラプラは法服に身を包んでいた。その手にはアミュレットがある。
周りの大人はラプラの気持ちを無視されて、ラプラにプレッシャーを与えていた。
ラプラも期待に応えようとしていて、プレッシャーに耐えきれなかった。子供なんだ、とシオンは言う。

ラプラは震える指先で、聖水に指を浸す。
ウリックの瞳を見るラプラ。ラプラはアミュレットに法力を込め、儀式を成功させた。
周りの人間がラプラを祝福する。ラプラは一目散にウリックに駆け寄った。
「あんたのおかげだよっ あんたのキラキラした瞳…見たら…」

翌日、ラプラは明るさを取り戻していた。祖父と父はさすが我が娘、とラプラを自慢する。
村の人間とも打ち解けたラプラを見て、ウリックとシオン、レムはよかった、と笑うのだった。


244 名前:レヴァリアース[sage] 投稿日:04/07/02 23:25 ID:???
二つの月は満月――輝月宮(きげつきゅう)で、重なり合おうとしている。
西のイビスに訪れた三人。イビスは見渡す限りの草原だ。
シオンが月の魔力を借りて、魔法陣を描く。
二つの月が重なり合う時、月の力が最高点に達する。魔法陣によって道が開かれ、異世界に行ける。
シオンは息を呑んだ。ウリックは時間があるのだからランチタイムにしよう、と弁当を広げだす。
レムが呆れる中、三人は最終決戦前にくつろぐのだった。

年に数回しかない、輝月宮が重なる時。
タイミングよくイビスに辿り着けたことに、ウリックはシオンと声を揃えて「ボクの(俺様の)日頃の行いがいーカラ!」と言う。
草原に三つの笑い声が響いた。
レムは、初めてシオンが大声出して笑うのを見た。以前とどこか変わってない?とシオンに問いかける。

ウリックは旅の最中の出来事を思い出す。
旅をしてきて一番良かったのは、シオンと出会えたことだと微笑むウリック。
一方、シオンも旅の出来事を思い出していた。
他人の事件に一々首を突っ込み、馬鹿げた伝説を信じ、説得力もないコトを言ったウリック。それを思いだし、笑うシオン。
シオンが変わったと感じたのは、表情だった。
魔法陣の位置につく三人。ウリックはロケットペンダントを開き、兄の写真を見つめる。

輝月宮が重なった。
旅の途中、焚き火をするセリア。「あの子達どーしてるカナ」月を見上げて呟いた。
レイヤーとティクスは、弟のルドに勉強を教えている。窓の外に重なる月が見える。
アドビスの国王は、シオンの安否を心配していた。ばあやは星が昇っている事に気が付く。不吉な…と、呟いた。
イビスには、魔法陣だけが残されていた。


(続く)

245 名前:235[sage] 投稿日:04/07/02 23:42 ID:???
>>241
トンクス。
続き期待してます。

246 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/03 01:50 ID:???
諸星大二郎の「袋の中」お願いします。

247 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/03 08:32 ID:???
>>240
単行本一冊ですか? それとも「ファイナル・ミッション」編のみ?
予約しようと思ったけど、もしかしてラストさえわかればいいのかな?なんてふと考えまして・・・

248 名前:240[sage] 投稿日:04/07/03 10:58 ID:???
全編お願いしたいです。
ラストを待ち望んでいた人が多い作品だと聞いて、気になってるんです。

249 名前:マロン名無しさん[] 投稿日:04/07/03 14:43 ID:vynDA07f
「オールドボーイ」(土屋ガロン作、峰岸信明画)のあらすじをお願いします。
知りたい点は:

1. 主人公は誰に、なぜ幽閉されたのか?
2. 主人公は“復讐”(復讐という表現が適切でなければ、何らかの決着をつける)を
  果たすことができたのか?それはどんな内容なのか?
3. 主人公は失われたもの(家族や仕事や名誉?)を取り戻せたのか?

の3点です。よろしくお願いします。

250 名前:いとこスレ[sage] 投稿日:04/07/03 15:36 ID:???
あの映画・小説・ドラマ,etc.の結末が知りたい
http://life5.2ch.net/test/read.cgi/kankon/1086605236/

251 名前:陽の末裔 1[sage] 投稿日:04/07/03 18:04 ID:???
 大正八年。東北の没落旧家の末娘の南部咲久子(12)と貧農の娘・石上卯乃(13)は親友。
貧しさ故に進学もできない二人は、社員を募集しにやって来た村木に連れられ東京へ行く。
一緒にやって来た おひで(17)に村木が乱暴したのを咲久子は見てしまう。
「おれあ、おめえを一番楽しみにしてるんだぜ。早く娘になりな」村木はそう言って笑った。
村木の部屋から出てきた ひで は憎そうな目をして泣いていたのに、
次の日には村木を見て愛しそうに頬を染めていた。咲久子にはその理由がわからなかった。

 仕事場の工場につき、咲久子達は驚く。工場も寄宿舎も文化的で清潔だと聞いたのに、ひどく暗く湿っぽかったのだ。
翌日三人は織布の仕事で大汗をかく。従順な卯乃と違い、咲久子は先輩達に対しても
物事をキッパリと言い、反感を買っていた。そんな咲久子にも、先輩の米(よね)は優しくしてくれた。
米は以前、この工場よりも設備の整った近代的な職場にいたのだという。
何故そこを離れてこんな所に来たのかと咲久子は聞くが、米はただ優しく笑うだけだった。

 ひでが村木と接吻しているのを咲久子は見る。働き手が仕事を嫌がり逃げないように、
深い仲になり引き止めるのも募集人の役目なのだと村木は言う。
米がこの工場にいるのも、他の募集人と恋仲になっているためだった。
村木は咲久子を気に入ってると言う。それを影で見ていた ひでは涙を流した。
ひでは工場を抜け出した。すぐに工場の者が追ったが、ひではとうとう帰ってこなかった。

 ある日工場長が視察にやって来た。咲久子の小悪魔的な笑みに、工場長は目を奪われる。
直後、咲久子に初潮が訪れる。初潮を知らない卯乃は怪我をしたのかとあせるが、
生理痛で布団についた咲久子を見ているうちに、卯乃も初潮を迎えた。

 大正九年。咲久子は高島森と出会う。彼は工場長の息子で、咲久子達を子供扱いせず対等に話してくれた。
ある日、卯乃の母から手紙がくる。咲久子の母が死んだのだ。元々体の弱かった母は、
咲久子が手元を去った事の心痛で更に体を痛めていったのだった。
せめて葬式に出たいと、工場を一時的にでも出させろと咲久子は言うが、
保護者の印を押した当の父が何も言ってこないのに帰すわけにはいかないと言われた。

続く

252 名前:カンタレラ 11[sage] 投稿日:04/07/04 04:25 ID:???
チェーザレの命令でジョヴァンニを見張っていたキアロに助けられたルクレツィアは、
暫くはチェーザレに会いたくないとサン・シストのドミニコ修道院で暮らすことにする。
(キアロが暗殺者ミケロットだと気付いたジョヴァンニは逃亡)
法王はスペインの名将コルドバを副将として招き入れ、ローヴェレ領・オスティア討伐をホアンに命じ、これを攻略。
戦勝に湧くパレードの中、チェーザレが礼拝堂で物思いに沈んでいると、キアロが現れる。
ルクレツィアの行方を聞かれたキアロは、彼女の気持ちを察してやれと言うが、
チェーザレは「あれには、まだまだ役に立ってもらわねばね」と薄く笑う。
怒ったキアロはチェーザレと喧嘩になり、礼拝堂を出て行く。
落ち込むチェーザレの前にヴァノッツァの姿を借りた魔物が現れ、「お前の事など誰も愛さない」と闇の世界へと誘う。
何とかその手を振りほどいたチェーザレだったが、温もりを求める気持ちを止められず、偶然来合わせたサンチャ(末弟の妻)と関係を結んでしまう。
サンチャはすっかりチェーザレの虜となるが、彼はその後も冷たい態度を崩さない。
何とかチェーザレの気を惹きたいサンチャは、親族の食事会で会ったホアンを誘惑する。
ホアンはサンチャの肉体に溺れてゆくが、やがてサンチャとチェーザレの関係を知り、逆上。
その足でチェーザレに斬りかかるが、キアロに止められたホアンは策を巡らせ、反法王派の濡れ衣でキアロを投獄する。
タジオと共に救出に向かったチェーザレは、拷問で痛めつけられたキアロを見て魔力が発動。
意識朦朧のキアロはそれを止められず、チェーザレはヴァノッツァの顔をした大きな鳥に連れ去られてしまう。
タジオは傷付いたキアロを自分の家へ運び、手当てを施す。
目覚めたキアロはタジオから、チェーザレがヴァノッツァの屋敷に滞在していると聞く。
焼け落ちた筈のヴァノッツァの屋敷は今も美しく健在で、タジオ達以外は誰も、屋敷が襲撃された事や、彼女が死んだ事を知らない、という。
「だが、たとえあの方が魔に魅入られていようとも、私の忠誠は変わらぬよ」
タジオは、キアロに説明を求める。
続く

253 名前:249です[] 投稿日:04/07/04 12:10 ID:h2GRGgoC
>>249の以来は、>>250にあったスレで質問しなおしましたので、
依頼を取り消します。すみません。


254 名前:カンタレラ 12[sage] 投稿日:04/07/04 14:12 ID:???
一通り説明を終えたキアロは、チェーザレを助ける為、タジオと共にヴァノッツァ邸へ。
金色に輝く瞳に濃い影を纏うチェーザレに出会ったキアロは「人である内に俺が殺してやる」と剣を向ける。
その時、巨大な翼を持ったヴァノッツァが現れ、チェーザレを守る様に翼に包みこみ、消えてしまう。
一連の出来事を見ていたタジオは、その凶々しいまでの美しさに魅せられ、チェーザレが覇王として君臨する為には魔の力が必要なのではないか、と考え始める。
一方ホアンは、キアロ投獄の報復を恐れ、サンチャへの執着も手伝って、チェーザレ暗殺を画策する。
幼い頃から優秀な兄への劣等感に悩んでいたホアンは、もうチェーザレを殺す事しか考えられなくなっていた。
一人で屋敷を出たチェーザレをホアンに雇われた刺客達が襲撃するが、逆に返り討ちにされる。
様子を見に来たホアンの前にチェーザレが現れ、ホアンは謝るふりをしながら、油断したチェーザレに斬りつける。
そこへタジオ達が駆け付け、ホアンは逃亡。
後を追おうとするタジオを「この血を浴びては遠くへは行けぬ」とチェーザレは止める。
その言葉通り、膝を折るホアンに、ゆっくりと近づくチェーザレ。
「苦しいか、ホアン。すぐ楽にしてやるよ」
更にチェーザレの血を飲まされ、苦し気なホアンはチェーザレの服を掴む。
「別の…生き方ができたんだろうか…お前なんかに…囚われる事無く…そしたら…僕は、こんなじゃなく…もっと…」
泣きながら言うホアンに、チェーザレは無表情のまま、剣を振り下ろす。
キアロは、チェーザレがすっかり魔となってしまったと思い、剣をとるが、その瞳に涙を見、思いとどまる。
「今更、兄弟の情など無い。私達の間にあるのは、憎しみだけだった。
憎しみによって結ばれた絆…それがホアンと私なのだ」
言いながらチェーザレは、見開いたままのホアンの瞼を優しく閉じてやる。
「――あんた、魔に支配されたんじゃないのか…?」
「この身を支配できるものは、私自身でしか有り得ない。
これは、私の意志。魔物は目的の為に利用しただけだ」
暫く一人になりたいとキアロ達から離れ、チェーザレは一人、涙に暮れる。
続く

255 名前:カンタレラ 13[sage] 投稿日:04/07/04 18:58 ID:???
なかなか戻らないチェーザレをキアロが探しに行き、タジオはその場に残る。
来合わせたホアンの馬丁に血まみれのホアンを目撃されたタジオは後を追う。
キアロはうめき声をあげるチェーザレを見付け近づくが、来るなと止められる。
チェーザレの背中が盛り上がり、とがった翼が現れる。
「いったいどうしたんだ、あんたのこの姿は…」
「魔に打ち勝つ為に、あえてこの身に同化させた」
「何でそんな危険な事を!」
「私の内部で魔を封じ込め、コントロールしている限り、私は私でいられる」
「無茶苦茶だ!人間が常にそんなに強い精神力を保つなんて、不可能だ」
「たかが…道端の邪魔な石ころを排除した…それだけの事なのに、私の精神は、なぜ悲鳴をあげるのだろう…
だけど…こんなもの、すぐに抑え込んでやるさ。
私を支配できるのは私自身だけだ。
屈服するくらいなら、いっそ滅びた方がましだ!」
そう言ってチェーザレは、自分で翼を引き千切る。
キアロは崩れ落ちるチェーザレを抱き止め、涙する。
穏やかなキアロの気を感じ、安らいだチェーザレは気を失う。
その体を抱き上げ、タジオの所へ戻ろうとしたキアロの前に、憎しみに満ちた形相のホアンが現れる。
「チェ…エ…ザレェェ…!」最後の力で斬りかかるホアン。
キアロはホアンに止めを刺すが、チェーザレを庇った為、自らも深手を負う。
チェーザレをタジオに託したキアロは、ホアンの遺体をテベレ河に流す。
自分の傷を追求されれば、チェーザレが疑われてしまうと思ったキアロは、傷付いた体で馬を走らせる。
――あいつの運命は、今動きだしたところだ。俺が足手まといになるわけにはいかねぇ。
あいつは俺に、世界を見せてやる、と言った。見せてもらおうじゃねーか。
その為なら、俺は命だって賭けるぜ!――
あても無く走ったキアロは、ルクレツィアが暮らすドミニコ修道院に辿り着く。
しかし、朦朧とした頭でそうと解るわけもなく、キアロは意識を失う。
続く

256 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/04 21:28 ID:???
イハーブの生活予約していた者ですが、何週かで書くとか言ったのに放置してました・・・
この先いつか書くつもりはありますが、とりあえず予約は取り消します。
すいません。

257 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/04 23:24 ID:???
少年☆周波数〜王様の棋譜 お願いします

258 名前:247[sage] 投稿日:04/07/04 23:48 ID:???
ジョーカー・シリーズ「Final Mission」予約します。

ジョーカー・シリーズは全8巻です。
「帝王の庭」
「ムーン・ファンタジー」 1 2
ドリーム・プレイング・ゲーム」
「グリーン・パラダイス」
「シャーロキアン・コンピュータ」
「χ(カイ)の歌声」
「ファイナル・ミッション」
リクエストの「ファイナル・ミッション」には
「本気の恋はいらない」「運命の恋人」「ファイナル・ミッション」の3作が収録されています。
1〜8巻の事件はそれぞれの話で解決されていますが、事件の裏に存在するテロ集団は1巻から頻繁に出てくるし、
人物の関わりも進展があるので、8巻からの紹介だと思いっ切り中途半端になります。
それで240さんの依頼は最後の話のラストだけなんじゃないかと思ったわけでして・・・
依頼に従い「ファイナル・ミッション」の3話のストーリーを紹介しますが、
その前にちょっとだけそれまでのストーリーとか人物紹介とか書かせてください。
この作品は事件の解明もあるし、変身モノなのでどの人物が実は誰なのかとか、
ゴチャゴチャになって文章が分かり辛くなってしまう所があると思うんですが、何卒ご容赦ください。
そして、もし作品を気に入ったら1巻から読むことをお勧めします。

240(=248)さんのおっしゃるラストを待ち望んでいた人が多い≠ニいうのは、
いよいよ最後か?ってところで連載がストップしていたし、何しろ7年ぶりのシリーズ新刊だからでしょう。
すごく感動するとか、すごく泣けるとか、いや〜良かったよ!・・・て感じはあまり無いと思いますよ。

259 名前:少女少年 MIZUKI[sage] 投稿日:04/07/05 00:07 ID:???
>233の続き)
ある日、仕事を終え着替えていたみずきが靴を履き替えると鋭い痛みが走った。
靴に画鋲が入れられていたのだ。
それをきっかけに、何故かみずきの弁当にだけ生きたクワガタが入っていたり、衣装を刃物で切り裂かれたり、
ロッカーにごみが大量に捨てられていたりと度々嫌がらせを受けるようになる。
表面上は平静を装ってはいるものの、次第に参ってきた晶はるりに相談するが、
「そんなのよくあることよ。みずきさんも妬まれるほど注目されてるってことじゃない? 喜ばなくっちゃ」と余裕の答え。
改めて、るりはすごいと晶は思うのだった。

生番組の収録の日。
みずきはどうしても欲しいカードを買っていて遅刻をしてしまう。
大急ぎでスタジオへ向かうが、出てきたところで誰かが足を引っ掛け、みずきは観客の前で派手に転んでしまった。
会場中が大爆笑する中「プロはどんなときも取り乱しちゃいけない!」と思い直し、なんとかその場を乗り切る。
偶然テレビでそれを見ていた智恵子は、まったく動揺を感じさせず、堂々と歌うみずきの姿に、
今までのアイドルとは違う何かを感じるのだった。
収録後、一安心のみずきに共演者の一人(例のショートカットの少女)が近寄り、いきなり嫌味を言ってくる。
さらに続いた言葉に、みずきは驚いた。
「クワガタ返してよね。高かったんだから」
嫌がらせの犯人は彼女――黒木紗夜香(くろき・さやか)だったのだ。
しかしみずきは、何度か仕事で一緒になったはずの彼女の名前が思い出せず、
「有名どころはみんなチェックしたはずなのに…」と嫌味を返し、紗夜香を怒らせてしまう。
紗夜香は「今度の「アイドル水着大会」のときは覚えてなさい!」と言い、去っていった。
「アイドル水着大会」といえば、毎年夏に行われるアイドルが水着で様々な競技を行う番組だ。
皆の水着姿を想像し思わずにやけるみずきだが、ふとその話を村崎からまったく聞いていなかったことに気づく。

260 名前:少女少年 MIZUKI[[sage] 投稿日:04/07/05 00:09 ID:???
事務所に行ったみずきは「アイドル水着大会」に出る気満々の姿勢を示すが、村崎は浮かない顔。
村崎は水着姿になれば男だとバレるかもしれない、しかし言えば絶対出たがるだろうと
オファーがあったことを隠していたのだ。
しかしそんな心配をよそに、みずきは勝手に村崎のふりをして出演OKの返事をしてしまうのだった。

翌日。
アイドル水着大会に出ることが決まり、上機嫌で学校に登校した晶は智恵子から休んでいるときに配られた
修学旅行のしおりを渡される。だがその日は、みずきの野外ライブの日と重なっていた。
さらに智恵子に「この前はごめんね。もうアイドルのこと、悪く言ったりしないから」といきなり謝られ晶は困惑する。
しかもそれは、みずきが原因らしいのだ。
「なんでかな。他のアイドルはやっぱ好きになれないのに、白川みずきはなんか違う感じがして、憎めないんだよね」
と智恵子に言われ、晶はなんとなくむずがゆさを感じるのだった。

アイドル水着大会当日。着替えの問題は家から水着を着てくることでどうにかごまかし、
水着ももっこり隠しにスカート付のものを着て、さらにサポーターでガードし準備は完璧。
そのまま収録は滞りなく進み、騎馬戦に参加するみずきだが、意外にも紗夜香は参加せず、何も仕掛けてこない。
が、よそ見をしてバランスを崩したみずきは、目の前のるりの胸を思わずわし掴みにしてしまい、
あろうことか鼻血まで出してしまった。
どうにか笑いに持ち込みごまかすみずきを、控え室のモニターで紗夜香が忌々しげに見ていた。
紗夜香はプロフィールもまったく謎のみずきの秘密を探ろうと、控え室でみずきの鞄の中を探っていたのだ。
するとその中から、晶が鞄に入れっぱなしにしていた修学旅行のしおりが出てくる。それを見て笑みを浮かべる紗夜香。

それから間もなく、晶のクラスに時期はずれの転校生がやってくる。それはなんと紗夜香だった。
「黒木紗夜香です。よろしく」

261 名前:少女少年 MIZUKI[[sage] 投稿日:04/07/05 00:21 ID:???
転校してきた紗夜香は「白川みずきはこの学校の生徒なんだって。知ってた?」と言い出しクラスは大騒ぎに。
晶が何か根拠はあるのかと紗夜香に聞いてみると、
修学旅行の日と白川みずきのライブが重なっているからそれで分かると余裕の表情。
だが、何故転校してきたばかりの紗夜香が修学旅行の日を知っているのか不思議に思い、尋ねると
「先生に聞いたのよ!」と妙に動揺しながら答える。
ふと晶は、水着大会のとき修学旅行のしおりを鞄に入れっぱなしだったことを思い出す。
道理で何も仕掛けてこなかったわけだと納得するが、このまま修学旅行を休めば確実に疑われる。
だけどライブはどうする…? 悩んだ末晶は、村崎に相談する。
話を聞いた村崎は「よっぽど恨んでるんだな」と言い、実はこれまでうまく仕事が来たのは
紗夜香の仕事が回ってきたからだと話す。
ドラマもCMも、さらにはCDデビューまで元は紗夜香を売り出す企画のプロデューサーが「みずきのほうが売れる」と読んで、
乗り換えて決まったらしいのだ。知らないうちに他人を蹴落としてきたことを知り、嫌悪を感じるみずきだが、
村崎は「この世界じゃよくあることだよ」となんでもないことのように言う。
それよりどうやってライブと旅行を切り抜けるかを考えねばと、村崎はある提案をする。

修学旅行の日が来た。村崎の考えた作戦とは、晶が村崎の車にはねられ病院に行くふりをして
途中で抜け出し、ライブをやるというものだった。
そのおかげで前日徹夜でリハーサルをやった晶は寝不足気味。
そんな晶に友人達は水着大会のみずきとるりのツーショットのグラビアを見せてくるが(俺のは見たくねー)と無視。
さらにグラビアを見た紗夜香が不機嫌になり、雑誌を持ってきたことを先生に告げ口したため、彼らはお説教をされる。
怒った晶の友人達はあんなんだから監督とかにも嫌われるんだ、みずきにCMをとられるんだと陰口を叩きまくり、
紗夜香は悲しげな顔に。
それを見た晶は「そんなの紗夜香本人とは関係ないだろ! キャリアだって実力だって本当はみずきより紗夜香のほうがある」
と彼女をかばう。

262 名前:少女少年 MIZUKI[sage] 投稿日:04/07/05 00:29 ID:???
気恥ずかしさからか、いきなり走り去ろうとする紗夜香。後を追おうとする晶の目に村崎の運転する車が飛び込んできた。
このままでは紗夜香が轢かれてしまうと、晶はとっさに彼女を突き飛ばし、見事作戦成功。
そのまま車に乗り、ライブ会場へと向かうのだった。

ライブを終えた晶は、病院から戻ってきたふりをして旅館へ戻る。
無事を喜ぶクラスメイトや智恵子にもみくちゃにされる中、紗夜香も近寄ってきた。
「…借りが、できちゃったわね」
「いーよ、そんな借りなんて…。でも…その…みずきをいじめるのはもう勘弁してあげてほしーかな」
その言葉に、紗夜香は驚く。自分がみずきに嫌がらせをしていたことは本人と自分しか知らないはずだ。
(…まさか白川みずきは、晶くん…!?)そう考えれば、全てのつじつまが合う。
だがそれなら何故わざわざ女としてアイドルをやっているのか――紗夜香は不思議だった。

部屋に戻った紗夜香だが、未だに同じ班の子となじめずに一人でいた。
そこに、晶たち男子が消灯まで時間があるからと遊びにやってくる。
何故か晶を見てドキドキする事に戸惑いを隠せない紗夜香。晶は一緒にやろうと紗夜香を誘うが紗夜香は部屋を出てしまう。
そこへ、今度は晶の仕事用のPHSにも着信がきて晶も外へ。
それはるりからの「ライブうまくいった?」というメールだった。ところが、そのメールを紗夜香に見られてしまう。
何とかごまかそうとする晶だが、紗夜香は強引にPHSを取り上げてるりに電話をするとわざと全てを知っているふりをして話し、
確認を取ってしまう。
「どう? もうごまかしても無駄よ」
そう告げる紗夜香に晶はすっかりあきらめモードになり、もうバラしてもいいとまで言い出す。
「おまえがみずきを恨む気持ちもわかるよ。マネージャーに話聞ーたら…。俺…おまえに恨まれてもしょーがねーもん」
その言葉に戸惑いながらも「どうなっても知らないから!」と言い、紗夜香は去る。
(終わったな…。俺の芸能生活…)

修学旅行が終わった。しかし、紗夜香は誰にもあのことを言わなかった。
晶はいきなり紗夜香に校舎裏に呼び出される。
「な…、なんだよ」
「あのときのことは黙っといてあげるわ。そのかわり、あたしと付き合って」

(続く)

263 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/05 02:39 ID:???
ちょっと面白いかも
でも表紙だけ見たことあるけどもろ少女漫画だよなあ
買うのは恥ずかしいぞ

264 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/05 20:34 ID:???
・ワイルドマウンテン
・ういういdays
お願いします

265 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/05 22:21 ID:???
シンジの夢の中だけではなく、第三新東京都市に「光の巨人」が突如出現して消えた!
正体不明の巨大な人型の光にテレビも特番を組む騒ぎだが、アスカは「目の錯覚よ」とにべもない。
彼女はそんな事よりも、レイの「シンジの事が好き」という発言で頭がいっぱいだ。
授業は半日で終了し、ケンスケと図書館に立ち寄ったシンジは、彼の様子から、もしかしてアスカの事を好きなんじゃ…と気づいて愕然とする。

その頃ヒカリは、一緒にお弁当を食べる仲になってもそれから一向に進展しないトウジとの関係に焦れていた。
アスカに「言っちゃいなよ」と励まされて背中を押されるヒカリ。
入れ替わりにシンジがやって来て、彼の事ばかり考えていたアスカは赤面が止まらない。
体調が悪いのかと彼女を気遣うシンジは、具合が良くなるまでついていると言って隣で絵本を読み始めた。
「そういうの小学生のうちに卒業したらー?」とバカにしながらも、笑顔になるアスカ。
シンジが変わらないなら私も変わらない。手をつないで一緒に帰る二人。

NERVの研究所では光の巨人に対する警戒態勢がようやく解除され、レイは待機状態から解放された。
シャワーを浴びながらシンジの事を想うレイ。帰り道、カヲルが待ちかまえていて笑顔で言う。
「もっと騒ぎが大きくなれば、転属もなくなってずっとシンジくんといられるのに?」
見透かされたかの様で苛立つレイは「あなた、何者? 敵なの? 味方なの?」とカヲルを問いつめるが、
カヲルは微笑んだまま「僕はシンジくんだけの味方」と答えるのだった。

266 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd(2巻)[sage] 投稿日:04/07/05 22:23 ID:???
(すみませんタイトル入れ忘れました。265も同作です)

二日ぶりに登校したレイはシンジに話しかけようとするが、カヲルにやんわりと邪魔される。
取り残されたレイにアスカは「ヒカリの告白成功祝いに行こう」と誘い、女友達とそんな風に出かける事のなかったレイは大喜びだ。
初めての友達と初めての恋。もっと「普通」を楽しみたい。
一度だけの今なら後悔したくない、とレイはリツコに第壱中学の制服をねだる。

学校を出て行く少女達の耳に聞こえる管弦楽器の音。カヲルとシンジが音楽室で弾いているのだ。
カヲルのバイオリンの練習にシンジがつきあってやっており、どうしていつもつきあってくれるのかと問うカヲルにシンジは「友達じゃないか」と答える。
ずっと友達だというシンジに、珍しく素の表情を見せて「ありがとう」と言った。

その夜シンジの家にケンスケから、芦ノ湖に物々しく封鎖されている廃坑道があるから明日の放課後探検に行こうと電話がかかる。
いざ翌日にはアスカ、トウジ、カヲル、レイも加わって気が付くと「適合者」全員で出かけることに。
真っ暗なトンネルの奥には工事用のエレベーターがあり、乗り込んだ六人は突然の衝撃とともにそこに閉じこめられてしまう。
巨大な未確認物体が襲撃してきたのだ。「とうとう来たみたいだよ、彼らが」謎めいた言葉を口にするカヲル。
無線のつながらない状況に焦れたレイは、自分のNERVのIDカードを使い回線を開く。

「地上で未確認物体が暴れているらしい」レイの報告に「それってアダム?!」とケンスケが色めきたつ。
「アダム?」「朝のニュースで発表になった『光の巨人』の名前だよ!」
だがカヲルはそんな発表のずっと前、シンジの夢の話を聞いた時にその名を口にしなかったか…? 
シンジの懐疑の視線にカヲルは静かに微笑む。

エレベーターが動き出し、着いた先は地下の格納庫。
待ちかまえていたミサトに「早く避難しろ」と怒鳴られた彼らだが、リツコに止められる。
「テスト段階でも彼らはパイロット。ここにいて貰わないといけない」「レイはすぐに出撃準備を」
彼らは人造人間エヴァンゲリオンのパイロットなのだから…と、宣告するリツコの背後には巨大なロボットの顔があった。

267 名前:鋼鉄のガールフレンド2nd(2巻)[sage] 投稿日:04/07/05 22:25 ID:???
レイと、シンクロ率が最も高かったカヲルに出撃命令が下される。
友達に危険な事をさせたくない、とシンジは自分が乗り込むと宣言する。
NERV中に知れ渡ったシンジの初号機搭乗に、母親のユイは青ざめるが父親のゲンドウは「自分で選択した事だ」と冷たく言い放つ。

発進するエヴァンゲリオン。レイと違って不慣れなシンジはいちいち戸惑ってばかりで操縦もままならない。
モニターで彼の戦いを見ていたアスカは「あいつケンカだって出来ないのに!」私を乗せて、とミサトにくってかかる。
シンジを庇ってレイの機体が頭部に損傷を追う。友達を守りたい、と気力を振り絞ったシンジの活躍によって、アダムは活動を停止する。
「私が代わったげれば良かった…」涙をこぼすアスカと、無言で俯くカヲル…。

機体の損傷によってレイ自身も負傷していた。
「ありがとう、助けてくれて」と血まみれになりながら笑顔を見せるレイにシンジの感情が爆発する。
「守れなかった。怖くて動くことが出来なかった。生き物を殺す事がこんなに怖いだなんて」
動揺するシンジをミサトはなだめ、アスカに後を託す。ずっと物陰でシンジの叫びを聞いていたアスカはぶっきらぼうに彼にジュースを差し出した。買ったばかりのはずのジュースがぬるくなるまで見守っていてくれたアスカの気持ちを察するシンジ。
「いやな事やらせちゃってごめんね。ありがとう」泣きながらそう言うアスカに、シンジもまた拳で顔をぬぐった。

268 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/05 23:13 ID:???
原作がウソみたいなラブコメ進行だな

269 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/06 15:08 ID:???
「天よりも星よりも」
お願いします


270 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/06 20:54 ID:???
テニスの王子様
しゃにむにGO
お願いします。

271 名前:Final Mission 序[sage] 投稿日:04/07/06 23:39 ID:???
ジョーカー・シリーズ第8巻「Final Mission」 著:道原かつみ(原作:麻城ゆう)  新書館

〈登場人物などの紹介〉
ジョーカー  性別不明
特捜司法官(合成人間) コード名LB(ルナベース)‐2150‐JOKER‐1 変身能力を持つ
六道リィン(リクドウ リィン)  男
日本州警の警部補(別に偉くはないらしい)
S‐A(スペード‐エース)  男
特捜司法官 男のジョーカーと同じ顔をしている ジョーカーとは双子のようなもの 変身能力はない
バーリー  男
日本州警の刑事 リィンの先輩
ナイル  女
日本州警の刑事 リィンの同僚
飛騨ジェンクス(ヒダ ジェンクス)  男
元日本州警資料管理室室長 頭はいいが性格は悪い
犯罪予測プログラムの研究をしており、そのせいで『赤のキャラバン』に狙われていた
表向き犯罪者として特捜司法局に連行され、そこで研究を続けている 特捜司法局を嫌っている
狩カルスト(カリ カルスト)  男
『赤のキャラバン』の幹部クラスの少年
赤のキャラバン
大規模なテロ組織 特捜司法局の宿敵
合成人間
人間の遺伝子をモデルに造られている 人権は無い
民間のものは特捜司法局に技術が及ばず、また促成培養されるため、知能は低く感情も乏しい
補助脳に様々なプログラムが施されている

272 名前:Final Mission 序[sage] 投稿日:04/07/06 23:41 ID:???
〈特捜司法官とは?〉
あらゆる種類の電磁波を認識し、天体望遠鏡並みの照準機能を備えた銀色の人工眼球を持つ合成人間。
四大惑星系に各13人が配置されており、地球系がスペード、火星系がダイヤ、木星系がクラブ、
金星系がハートのコード名を持っている。
ジョーカーのコード名を持つ者は、対象者の唾液や血液から遺伝子情報を得る事で対象者に変身することが
できるため、普段は主に潜入捜査などをしているが、本来の仕事は特捜司法局の内部監査である。
(何人いるかというと、2人は確実ですが4人かもしれません。JOKER‐2は火星担当らしいので、
木星や金星にもいそうですが出てこないのでわかりません)
司法コンピュータと同等の判決能力を有する彼らは、刑事であり検事であり裁判官であり、
そして死刑執行人でもある。
また身体機能も優れており、聴力、腕力、回復力など、常人の及ぶところではない。
だが、高度な能力を有する代わりに細胞機能の低下も早く、その寿命は45年程だが、
能力劣化防止のため、寿命を待たず早めに解体処分される。
TVドラマなどの影響で存在自体は有名だが、実際の特捜司法官や特捜司法局のことは
極秘とされる部分も多く、詳しくは知られていない。

〈7巻までの話〉
正義感あふれる日本州警の警部補・六道リィンは、女性の姿をした特捜司法官のジョーカーと知り合った。
やがていくつかの事件を通して彼女と愛し合うようになったが、
男にも女にも変身して現れるジョーカーに、リィンはふりまわされっぱなしだった。
リィンにとっては立場上おおやけにできない関係な上、特捜司法官には機密扱いの部分が多い。
いつどこで再会できるのかわからないために、すれ違いの日々は続いた。
それでも二人の関係はうまくいっているように思えたのだが、
ジョーカーは一方的にリィンに別れを告げ、彼のもとから姿を消してしまうのだった。
(以上、7巻までのあらすじでした。次回は8巻に入ります)


273 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/07 00:03 ID:???
変身能力があるけど、「基本の形」はあるってことかな?

274 名前:Final Mission 序[sage] 投稿日:04/07/07 01:22 ID:???
>>273
あります。 自分のDNAはあるので。
だから本当は男か女かも決まっているはずですが、作品中には出てこないのでわかりません。
ちなみに、男の場合は背の高いカッコイイ青年、女の場合は清楚な感じのかわいい女性です。
どちらの場合も黒いストレートな髪で、腰のあたりまである長髪です。(でも髪や髭は伸縮自在なんですけどね)

275 名前:イティハーサ10[sage] 投稿日:04/07/07 03:00 ID:???
鬼幽の次の標的がイサナの里であることを察した青比古たちは、イサナの里に伝わる陰石を用いて
迎え撃つことを決意する。青比古と弥仙は陰石の真言告を唱えるためにイサナに残り、真言告を使え
ない桂は村人と避難することになった。
その夜。桂は青比古に自分の頬の傷のことを語る。かつて威神の戎士が家族を惨殺した時、戎士の
ものになることを拒んだ桂の頬を切りつけたのだ。生涯消えぬ醜い傷が自分を戦いに駆り立てる、
と語る桂の傷を見て、青比古は「誇りの証」「美しい傷」と言う。自分の長年の恨みを言葉ひとつで溶か
していく青比古に、桂はなぜ自分が青比古に惹かれるのかを悟る。

鬼幽に囚われていつも死にたがっていたヨオコは、トオコを生かすためにこれまでを生きてきた。
そう語るトオコに「トオコの御魂がヨオコの御魂に溶け込んでひとつになったのさ」と鷹野は語りかける。
だが、「変わらぬトオコの笑顔、なのに身体は自分が育てたトオコでない」ことに心中複雑な思いを抱く。
一方トオコは、鬼幽の元にいたときの仲間・火夷(カイ)を救いださねば、鷹野と共には行けないと告げる。
ヨオコが逃げれば、代わりに火夷が処刑される仕組みになっているのだ。
鷹野は止めようとするが、トオコは頑固にその意志を通すのだった。

トオコが鬼幽の元に戻ると、火夷は狂児(キョウジ)の預かりに、トオコは比々希(ヒビキ)の預かりになった
と告げられる。姿が見えなくなったため、逃亡を疑われたのだ。

その頃、トオコと別れた鷹野は、一足先に青比古たちと合流することになった。

276 名前:イティハーサ11[sage] 投稿日:04/07/07 03:01 ID:???
その夜、トオコはヨオコの身体に残る巫女としての才で体外離脱し、鷹野たちのもとを訪れる。
村の様子を垣間見て、青比古たちが鬼幽を迎え撃つために、陰石を用いるという危険な賭けに
出ることを決意したことを知るトオコ。
そのまま空を浮遊していたトオコはヤチオウと名乗る不思議な人物と邂逅する。

次の日、斥候を立ててイサナの里の者を追おうとする鬼幽たちを、青比古の陰石の真言告が襲う。
枯れ果てる木々と倒れ苦しむ鬼幽の戎士たち。神路の真言告を用いて、鬼幽たちが逃げ込むため
の鳥居を開くトオコ。
陰石の強い力は、その間にも、鬼幽の戎士のみならず青比古の生命をも蝕んでいた。
そして諸共に倒れこむ青比古を、鬼幽が攫う。人質にとられた格好となった青比古を前に鷹野たち
は手出しをできず、それを見たトオコは、身動きできなくなった火夷を鷹野たちのもとに残すと、
自分は青比古を助けるために鬼幽の下に残るのであった。

鬼幽の下に残ったトオコは、鬼幽の戎士たちの中で青比古の生命を守るために、キレイなものが
大好きな狂児をたきつけて、青比古の護り役につけることに成功する。
やがて青比古は、鬼幽たちの前に引き出されるが、亜神と見間違うほど邪念のない美しい波長を
持つ青比古の魂には、威神の霊波が入り込むスキがまるでない。
鬼幽に呼び出された那智は、自分のことには頓着しない青比古の弱点はトオコの片割れたるヨオコ
であると答える。青比古は、ヨオコの身を形代として虜囚となることを承知した。

277 名前:イティハーサ12[sage] 投稿日:04/07/07 03:03 ID:???
一方、イサナの里に戻った鷹野の身体に異変が起こる。
背に2つの瘤ができ、そこから翼が生えてきたのだ。そのままにすれば死に至るほどの激痛に
襲われる鷹野。
鷹野の名もまたトオコと同様、巫女の神来によってつけられたものであった。神来によってつけ
られた名はその子どもの運命や未来を暗示する。鷹野の名は、その背に生える鷹の翼を暗示
したもの。鷹野は真魔那(ママナ)の一族だったのだ。
ヨオコによって助けられた火夷の背にもたてがみが生えており、真魔那の者であった。
真魔那は「特異な姿を持ち、優れた一族」と語られる一方、子どもは半分以上が動物とまぜこぜ
の姿で生まれる。そうでない姿で生まれても、大人になってから転変するとほとんが死に至る。
特に背に瘤をもって生まれたものは、その瘤が割れたときに死ぬ、と伝えられていた。
やがて聖良の力をもってしても翼が生える激痛を抑えることができなくなり、瀕死の状態となる鷹野。
すると真魔那の不思議な力によって地鳴りや雷が起きるが、もはや鷹野にはそれを止める力もない。
余分な苦しみを与えぬために鷹野を安楽死させようとする桂のもとに、ギリギリのタイミングで
村に戻ってきた律尊がその命を救うのであった。

首長が自刃するときに「一狼太を信じ抜いた証」として自分に負わせた刀傷。
癒えた後も痛むその傷に、那智が物思いにふけっていると、鬼幽が語りかけてくる。
鬼幽に対して、いずれ青比古の命を自分にくれと申し立てる那智。
「憎いのか」と問いかける鬼幽に、「わからない、ただそれがどれほど醜い行為であろうと、おれが
おれであり続けるためにどうしても殺さねばならない」と答える那智。
鬼幽はそんな那智に「そなたが必要だ」と話すのであった。

278 名前:イティハーサ13[sage] 投稿日:04/07/07 03:05 ID:???
鬼幽の囚人となった青比古は、青比古の知る真言告をヨオコに教えるよう命じられた。
真言告を教える時間を利用して、意志を交わす機会を得たトオコと青比古。
自分にはもはや残された時間はあまりないと感じる青比古は、逃げ出せる機会があれば
迷わず自分を見捨てるようにトオコに言い渡す。

自分の預かりとなった青比古に、盗んだ品を罪悪感なく差し出す狂児。
「盗むことはいけないことだ」と青比古は狂児を諭す。それに対して「木の実がなっていたら
採って食べる」ことと「盗み」は同じことだと狂児は答える。
「やってはいけないこと」を知らない狂児には、奪うことも殺すことも楽しいことなのだ、と。
善だけでなく悪にも惹かれるのが人間の性であり、律尊の傍にいるより鬼幽の下でよほど
自由に呼吸しているように見える那智のことを青比古は思うのであった。

いつものように青比古がトオコに真言告を教えていると、森の中に盗賊が現れた。
盗賊は威神の戎士をよく知らぬ無謀な若者の集団で、見張り役として傍にいた狂児や
比々希たちと小競り合いになる。
武器を持たぬ青比古をそれとなく庇おうとしたトオコは手傷を負い、それによって神鬼輪が
作動し、戦う凶器となる。そんなトオコを青比古はなんとか止めようとするが、神鬼輪によって
正気を失ったトオコはその手の剣を止めようとはしない。
それまで皆の手前を憚って「ヨオコ」の名で呼びかけていた青比古は、殺戮を止めるために
「トオコ」の名を呼ぶ。一瞬にして自分を取り戻すトオコ。だが、自らの血塗れの手と剣を見た
トオコは、「私を見ないで!」と叫ぶと森の中に駆け込んでいくのであった。
その様子を呆然と見ていた比々希たちは、なぜ「ヨオコ」を「トオコ」と呼んだのか青比古を責める。
加勢に駆けつけた那智は、納得のいく説明はできないにせよ、あれは「トオコに見えた」と言うのだった。

279 名前:イティハーサ14[sage] 投稿日:04/07/07 03:07 ID:???
律尊が村に戻ったことにより、真魔那として無事翼が生えそろった鷹野は、その翼で空を翔ることも
できるようになっていた。
律尊は鷹野たちに、外國では大蛇のごとき幻獣を駆る者が亜神・威神を消しているという噂と、
それらしき若者を自分を見たことを話して聞かせる。
今起こっているあらゆること、それらを確かめるためにも「不二山」へ向かうように語る律尊。
鬼幽たちもそこを目指しており、不二へ向かえばいずれトオコたちと道が交わることもあるだろうと話す。
自分たちは何をなすために不二へ向かうのかを問う鷹野に、律尊は、不二のたもとに「桃源郷としか
呼べぬもの」が存在することを告げる。
そしてそれを見た鷹野たちが何をなすべきかは、鷹野の意志に任せる、と。
たとえそのことがどのような結果を呼ぼうと、理屈でなく直感で物事の善悪を判断できる鷹野の判断を
尊重すること、そして律尊自身は不二へは同行せず永久蛇へ向かうことも告げる。
意志を伝えた律尊は、「その神を支配する」とまで言われる自分の「神名(カムナ)」を鷹野に授けるのであった。

続く

280 名前:イティハーサ15[sage] 投稿日:04/07/07 03:10 ID:???
一方、自らの殺戮に驚き、激情のままに森の中に駆け込んだトオコは、無意識に助け手を呼ぶ。
呼びかけに応えたのは、かつて自分の身体を抜け出したときに出会ったヤチオウであった。
「これをはずして」と神鬼輪を指すトオコに、ヤチオウは「それはお前を護るためのものだ」と答える。
それでも人を殺めてまで生きていたくない、と返すトオコにヤチオウは、神鬼輪を与えられるのは
殺戮を好み悪しき心に惹かれる者のみ、トオコはそうではないのか、と問いかける。
かつて幼い頃の夢の中で、鳥を縊り殺す悦楽を知っていたトオコは、自分が「殺す」ことに少しの
悦楽も感じない人間では決してないことを認める。
そんなトオコに、ヤチオウは「それはいずれ塵に還元される」と語る。
そして自分が「人の子にして唯一神名を持つ者。すべての神々の神名を知る者」であると名乗るのであった。
そのやり取りを木陰から見ていた鬼幽に、「惑うべくして惑う神よ。あなたの惑いも選んだ道も誤って
はいない」と告げると、トオコに「不二へ行け」と言い残して去っていくのであった。
そのまま鬼幽と森に取り残されたトオコは、「私はヨオコにしてヨオコにあらず。もうあなたの意の
ままにはならない」と宣言し逃げ去ろうとするが、そのまま鬼幽に囚われ、深い眠りに落ちる。

続く

281 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/07 12:04 ID:???
もうざっと書かれてるやつをまた別に詳しく書いてもいいかな?
ざっと書いた人に失礼だろうか。

282 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/07 15:04 ID:???
>>281
>>2を見るに要望がなくても書いていいのだから、
いけないことはないんじゃなかろうか。
「詳しく書いてください」って再リクエストがあればむしろ推奨。

283 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/07 16:53 ID:???
>>282
それ自演できるから止めた方がいい希ガス

>>281はとりあえずどの作品?
俺は再執筆には否定派。
ある意味書いたもん勝ちだし。


ちなみに俺は一つ書いたんだが(割と大雑把に書いたが)、
出来れば漫画を読んでもらいたいのであえて詳しく書いてない。
そういう人もいるんじゃなかろうか。

284 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/07 17:07 ID:???
>>281
もっと詳しく知りたい、という要望があるならかまわないんじゃないだろうか。

否定派の意見も分かるけど、「あずみ」とかはあまりにも簡潔すぎやしなかろうか。


285 名前:マロン名無しさん[] 投稿日:04/07/07 19:06 ID:TaF8t8ny
ざっと書いた奴は許されるんじゃなかろうか。
それに面白そうな話ならなおさら別の人が書いたのもみてみたい希ガス。

詳細に書いてある奴は詳細に書いてくれた書き手に失礼になるから
やめたほうがいいとおもう。やる気なくなるしな。





286 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/07 19:40 ID:???
線引きが難しいな。
あずみとかBLACK CATくらい大雑把ならいいかと思うが、
短くてもある種の味があるものも多いし。

287 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/07 20:50 ID:???
ドラゴンボールを詳しく知りたいんだよなぁ。
あとトライガンマキシマム。

288 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/07 21:15 ID:???
別に新しいのに更新せんでも新しいの前のを二種類載せれば良いんじゃないの?

289 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/07 21:21 ID:???
うーんとスキップビートあたりはもう少し詳しくってのは無理?
どのくらいがいいのか分からん。

290 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/07 21:43 ID:???
もともとは知りたい人が知るためのものだからなぁ。
自己満足で記述を追加/修正するってのはちょっと違う気がする。
あくまで個人的な意見。

291 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/07 22:04 ID:???
私はどちらかと言うと、あらすじ+αくらいの濃さの説明がいいな。
読むのが面倒、ってスレタイなのに、漫画で読むよりよっぽど読むのが
面倒な説明書く人は不思議だ。

292 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/07 22:07 ID:???
>>291
>>1を見るよろし。

293 名前:Final Mission 1[sage] 投稿日:04/07/07 23:33 ID:???
第1話「本気の恋はいらない」
新たな任務に赴くこととなったジョーカー(女)は、必要な遺伝子情報をもらうためS‐Aに会う。
(与えたのかもしれないし交換したのかもしれませんが、見た目はキスするだけなのでわかりません)
その時S‐Aは「リィンを好ましく思う気持ちはわかるが、恋したい気持ちはわからない」と言う。
ジョーカー(女)はS‐Aの頬に優しくキスした。
「今のは人生の先輩としてのキス」 そう言って微笑んだジョーカー(女)は、夜の街を翔けて行く。
――人間が好きだから恋がしたい  でも本気の恋はいらない  人間ではないのだから――

7巻までのことも考えると、
特捜司法官は人間に好意を持つようプログラムされているが、恋はしない。
いよいよ解体処分が近くなってきたジョーカーは、恋に憧れてリィンに近づいたのだが、
そろそろ期限なので別れた。 が、本当はリィンを愛している。
…という感じだと思われます。                    

294 名前:Final mission書いてます[sage] 投稿日:04/07/08 00:07 ID:???
えー…皆さんの意見を読んでいて、書くのが非常に怖いのですが、
この先1〜2レスでラストまでまとめてみようとしたんですができませんでした…。
どうにも事件のあらましが半端でごちゃごちゃしてしまいまして。
というわけですっごく短くしてみたんですが、これもちょっとどーだろ??と思ったので、
マンガ読んだ方が早いかもってくらい長い方と、とりあえず両方書かせてもらってもいいでしょうかねぇ…

だめですか?

295 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/08 00:19 ID:???
俺は詳しい方がいい
両方書くなら短い方がいい人の要求も満たせていいんじゃないの

296 名前:Final mission書いてます[sage] 投稿日:04/07/08 00:42 ID:???
>295
ありがとうございます。 んじゃ、そうさせていただきますね。  …今日はもう寝ますけど。

297 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/08 03:58 ID:???
パンゲア予約しとく。


298 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/08 12:48 ID:???
次からスレタイ変えてもらえないかな。読むのが面倒にこだわってる人結構いそう。

299 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/08 13:04 ID:???
>298
【読まずに】【感動】?

300 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/08 20:50 ID:???
金田一少年の事件簿の、雪影村殺人事件お願いします。


301 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/08 22:50 ID:???
未解決になってる作品の作者スレがあったら、そこにこのスレのアドと
協力願いを貼っちゃどうだろうか。なるべく控えめに。
ウザがられるかな

302 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/08 22:56 ID:???
やめとけ…

303 名前:少女少年 MIZUKI[sage] 投稿日:04/07/09 00:04 ID:???
>262の続き)
戸惑う晶に「たとえ晶くんが白川みずきでも、私は晶くんが好き…!」とさらに告白を続ける紗夜香。
そこへ智恵子が現れた。どうやら晶を追いかけてきて、今の会話を聞いてしまったらしい。晶が白川みずきって…?
と不思議がる智恵子に紗夜香はあなたも晶くんのことが本当に好きなら分かるはず、知りたいなら自分で確かめろ
と言い教室へ戻ってしまう。
「ほんとなの?」と聞く智恵子にそんなの冗談に決まってると言うが、智恵子は晶がいつの間にか紗夜香と
仲良くなっていたことも気になっていた。

それからしばらくして、学校で球技大会が行われた。晶は学校行事にあまり参加したことがないというるりを
見に来るよう誘っていたのだが、本当に来るかどうかが気になってしょうがない。
そこに、眼鏡をかけ、長い髪を帽子の中に隠して変装したるりがやってきた。
まさか本人だとは思わない晶の友人達は晶の「知り合いの子」という言い訳を素直に信じるが、紗夜香はすぐにるりだと気づく。
競技が始まり、晶の姿を笑顔で見つめるるり。そこへ紗夜香が近寄ってきて、
どうして来たのかと尋ねると「普段の晶くんが見たくて…」とるりは答える。
晶には人の目を引く不思議な魅力があると話するり。それはみずきとして歌っているときも同じだと。
「でも気がついたら晶くんにひかれつつみずきさんに嫉妬してる自分がいるの……」
その言葉に、るりも晶が好きなのだと気づく紗夜香。「あなたなんかに負けないから!」と言い、紗夜香は皆のほうへ戻る。
そこに競技を終えた晶が来て、お昼を一緒に食べようと誘ってくる。
すると今度は智恵子がやってきて、その人アイドルなんだって? といきなり尋ねてくる。どうも紗夜香が話したらしい。
「アイドルの知り合いがいるなんて聞いたことがない」と言う智恵子に
「何でおまえに教えなきゃなんないんだ、大体アイドル嫌いじゃないか」と反論する晶。
るりに誰なのかを尋ねられた晶は、智恵子のことを「超ムカツク女」と紹介し、智恵子はむっとするが晶はまるで気にしない。
「しょうがないじゃん。おまえかわいくねーもん。その点るりちゃんはかわいーし優しーし…」
そう言う晶に「アイドルはかわいーのが仕事じゃん! アイドルなんかとくらべないでよ!」と智恵子は怒り、走り去っていった。

304 名前:少女少年 MIZUKI[sage] 投稿日:04/07/09 00:12 ID:???
家に帰った智恵子は、晶が自分の知らない間にるりや紗夜香と親しくなっていたことに、胸が締め付けられていた。
その時、ちょうどテレビにみずきが映り、それを見た智恵子はみずきが晶によく似ていることに気づく。
紗夜香の言っていたことは本当なのか、だとしたら自分がみずきだけはいいと思うのは晶本人だから…?
もっとよく確かめようとテレビ画面に近づくが、やはりよくは分からない。
すると画面にサイン会のお知らせのテロップが映った。

サイン会の日。
男ばっかりだと思いながらサインをしていたみずきの前に、珍しく女の子が来た。
だが顔を見てみると、それはなんと智恵子。
いきなり「うちのクラスにあなたにそっくりな子がいるんだ。男の子だけど」と切り出され必死で動揺を抑えるみずき。
智恵子はさらにプレゼントを渡そうと鞄を探るが、いきなり後ろに並んでいた男が早くしろと智恵子を押しのけてしまった。
さらにプレゼントがあるなら別の場所にと係員に引っ張られどこかにいってしまう。
男に腹を立てたみずきはわざと失敗したサインを渡すが、かえってレアな失敗作がもらえたと男を喜ばせてしまうのだった。

サイン会終了後、ファンのプレゼントの中に前から欲しかった携帯ゲームを見つけみずきは上機嫌。
村崎に一度開けた形跡があるしやばそうだと言われてもまったく気にしない。
次の日、学校にもそれを持ってきて遊ぶ晶。するとそれを見た智恵子が
「これ…、あたしが白川みずきにプレゼントしたやつと同じ…!」と言い出す。プレゼントしたのは智恵子だったのだ。
晶は慌てるが、智恵子は「みずきが気に入らなかったから晶に回ってきたのかな」とまだ確証がもてないでいる様子。
すると紗夜香がやってきて、とんでもないことを言い出す。
「晶くんと一緒に、白川みずきのコンサートに行けばいい」と。

(続く)

305 名前:Final Mission 2[sage] 投稿日:04/07/09 01:52 ID:???
第2話「運命の恋人」
〈あらすじ紹介〉
『エデンのリンゴ』という占いの店で、客に暗示をかけ財産を乗っ取るという事件が起こる。
リィンとジョーカーは偶然出会い事件を解決するが、ジョーカーは再び姿を消してしまう。
〈ストーリー紹介〉
リィン達の管轄区内で殺人事件が起こった。
被害者は50歳位の男性で、1ヶ月前に結婚したばかりの16歳の妻の前で首を落とされて死ぬという悲惨な事件だった。

その頃日本州警では、ジョーカーに「さよなら」と言われた六道リィンが激しく落ち込んでいた。
そこへ事件の第一報が入る。
犯人は合成人間。 工場用に筋力強化されたタイプだが、従順で殺人など犯せるはずも無い。
専門家は偶発的な事故ではないかと言うのだが…。

その夜、リィンはナイルに連れられ『エデンのリンゴ』という占いの店へ行く。
そこではヘビ様と呼ばれる女性が『運命の恋人』を占ってくれるのだ。
通された部屋にはキャンドルが灯り、ハーブのような香りが漂っていた。
その部屋で理想のタイプについて質問され、リィンはジョーカー(女)を思い浮かべながら答える。
長い黒髪、たくましく(体ではなく腕っ節)、マイペースで物事を腕力に訴えてでも解決するタイプ、と…。
リィンは「3日後の午後7時半、忠熊モモの銅像の前でウサギのぬいぐるみを持って立っていると、運命の相手に出会える」という宣託を受ける。
行く気はあまりなかったのだが、「実は犯罪がらみの可能性がある」と言うナイルの言葉に、リィンは当日現場へ向かった。
熊の銅像の前で、体長1b以上はあろうかという巨大ウサギを担いで相手を待つリィン。
バーリーとナイルは影に隠れて様子をうかがっている。
ところが、やって来たのはなんとジョーカー(男)だった。
別れ話など無かったかのように平然と振舞うジョーカー(男)にリィンは戸惑う。
だがジョーカー(男)の笑顔を見るとなぜか赤面し胸は高鳴り、抗いきれず人前でキスさえしてしまうのだった。

306 名前:Final Mission 3[sage] 投稿日:04/07/09 01:53 ID:???
翌日、恋に落ちたウブな少年のようにフヌケたリィンを前に、ナイルは首をひねった。
最近少女達の間で、年上の金持ちと恋をするというのが流行っており、
それを聞いたナイルは売春の可能性を考慮して、あたりをつけていたのだ。
しかしリィンの相手は立派な大人でしかも男…これは予想外のことだった。
その時、特捜司法局八王子支部からリィンへ協力要請が入る。
はたと我に返ったリィンは、ジョーカー(男)が事件がらみで近づいてきた事に気づき、
「ヘビ様に相談しなくちゃ」と泣き崩れるのだった。

再び『エデンのリンゴ』を訪れたリィンは、相手が男だった事について相談する。
ヘビ様はなぜかうろたえるが、「フラれた相手を忘れられない」とリィンが言うと、運命には逆らえないと諭すのだった。
その帰り、リィンは店の廊下で見知った少女に出会う。
それは先日合成人間に殺された男の妻であった。

州警に戻ったリィンのもたらした証拠品は、瞬く間に分析された。
特捜司法局から事前に情報を得ることができたリィンは、『エデンのリンゴ』を探るために店へ行ったのである。
『エデンのリンゴ』では占いなど行ってはいなかった。
ハーブの香りの薬物と光の明滅によって客に暗示をかけ、出会えば恋に落ちるよう仕組んでいたのだ。
特捜司法局が介入したからには、この一件は凶悪な事件であるはずだ。
合成人間による殺人事件が関係しているのではないか――?
『エデンのリンゴ』で見かけた少女のことを思い出しながら、リィンはそう考えていた。

                                 つづく


307 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/07/09 16:37 ID:???
王都ウインダムに凱旋した鷹の団は、歓喜の声に迎えられる。
シャルロットも喜んで、最大限おめかしして迎えるが、
城の上からの呼びかけは届かず、戦勝祝賀会を待つことに。
グリフィスはドルトレイ攻略の功績で将軍になるという。それも白虎・白龍に
連なるミッドランド軍の最高位“白の称号”を受けると。
一方でそんなグリフィスの成り上がりを認めない守旧派は密会を開き、
戦勝祝賀会でグリフィスを暗殺することを決める。
その企みが明るみに出ることのないよう内々に処理することを約束する
守旧派の支えはミッドランド王妃であり、実質上仕切っていたのはフォス大臣であった。
王妃は、王弟ユリウスと不倫関係にあった。事情を知っているフォス大臣は
ユリウスの暗殺がグリフィスの仕業と睨み、王妃にそのことを吹き込んだのだった。

だが、暗殺計画を進める中、一通の書簡を受け取ると、フォス大臣は顔色を変えた。

貴族の出で立ちになり、祝賀会場の宮廷に入る鷹の団の主要メンバー達。
英雄達に宮廷の女達も群がり、慣れない皆は戸惑う。
1人さっさと集団を離れたガッツを、「貴族のドラ息子達がしつこいから
連れのふりをしてくれ」とキャスカが強引に連れ出した。
初めて見るドレスを着て飾り立てたキャスカの姿に、ガッツは最初
随分と驚いたが、やがて「結構イケてるぜ」と認め話し込む。
そんな中やはりガッツに鷹の団脱退の意思を見て取るキャスカだが、ガッツは
彼女を一足先に宮廷内に戻らせる。

308 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/07/09 16:39 ID:???
国王からチューダーとの休戦、そしてグリフィスへの“白の称号”の叙爵が発表される。
鷹の団は白鳳騎士団となり、千人長――ガッツ達主要メンバーには全員、
騎士の称号と爵位が与えられるという。
グリフィスに祝杯が渡される。そこには、守旧派の手によって毒が入れられていた。
口にした途端グリフィスが倒れ、場は騒然となる。
毒を入れた給仕は報酬を持ってさっさと逃げ出したが、待ち伏せていた者に斬られてしまう。

守旧派の密会。暗殺の成功を喜ぶ王妃達だが、推進者であった当のフォス大臣は
顔色が悪く、実行した給仕も始末したことを告げると、一足先に退出する。
その直後、その建物は火に包まれた。気が付いた時には逃げ場も失われている。
王妃が外を見ると、グリフィスが立っていた。
グリフィスが口にしたのは一時的に仮死状態を作り出す秘薬、そしてそれは
この通り、自分を狙う者達を一網打尽にするために。
命乞いする大臣達、激しく怒る王妃に、グリフィスは言い放つ。
「これは戦です。戦場に観覧席はありません。戦場で死ぬのは王族でも貴族でも
平民でもありません。敗れた者が死ぬのです」

建物が焼け落ちるのを見届けたグリフィスが声をかけた相手、この手引きをしたのは、
フォス大臣だった。なぜ計画を知りえたのかと問うフォス大臣に、グリフィスは答える。
知りはしなかった。ただ、あなたが自分の敵になることは予測していた。
なぜならあなたの目が、自分を恐れていたから。
ただそれだけのことからここまで読んで行動したグリフィスに、
フォス大臣はただ恐怖するばかりだった。

更にフォス大臣がグリフィスの言いなりにされたのは、娘エリーゼを拉致され
人質にされていたからだった。その娘を返すと、拉致に雇われたチンピラ達も
去る途中、ガッツに斬られる。給仕を殺したのもガッツだった。
この真相を知るのは当のグリフィスとガッツのみで、全ては闇に葬られた。
ただ、グリフィスは何事もなかったように帰還し、皆を喜ばせた。

309 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/07/09 16:39 ID:???
1ヵ月後の夜更け、キャスカは旅支度として城を去ろうとするガッツを発見、
呼び止める。だがガッツの決意は変わらなかった。それをコルカスとジュドーも見つけ、
ジュドーは「ちょっとつき合えよ」とガッツを飲みに誘う。
キャスカは1人、グリフィスのところへ向かった。ガッツを止めてもらうために。
話を聞いてコルカスは言う。今や自分達は救国の英雄、もうすぐ貴族にまでなれる。
それを捨てようとは信じられねえぜ、と。ガッツは答える。グリフィスを
振り向かせたいから、自分で手にする何かで、あいつの横に並びたい、と。
それはもちろん地位や階級ではない。そんなものに興味はない。
コルカスは激昂する。自分で勝ち取る何かなんて、そんなものが簡単に見付かれば
苦労しない。もし見付かっても勝利者になれるのは一部だけだ。そこでガッツに
「お前にはねえのか、そういうの」と言われると、「付き合いきれねえ」と帰ってしまう。
ジュドーはそんなコルカスが小さな盗賊団の頭だったことを語り、「ささやかながらも
あいつは自分で勝ち取る何かってやつを持っていたのかも知れないな」と言う。
更に、自分は何でも小器用にこなせたけれど、どれも一番にはなれなかった、だから
一番になれそうな奴の下につこうと思った、とも。
「最初から何も欲しがらない奴なんていないさ・・・・・・でも誤解すんなよ。
結構気に入ってんだ、今の自分の立場もさ」
そして自分が3年前に「ここならお前の居場所も見つかるだろう」と言ったことに触れ、
「はずれちまったな、オレの勘」と言う。最後に「見つかるといいな、お前の何かっての」
と言って、近くまで送ることを申し出た。

310 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/07/09 16:39 ID:???
道中、ジュドーはキャスカの名を出し、崖から落ちた一件以来、ずいぶん親密になった
ようだが、誘ってみちゃどうだ、と言い出す。もちろん、キャスカがグリフィスを
想っていることは両者とも知っている。けれどそれは多分、叶わない。
グリフィスの立身出世には、シャルロット姫をいただくことが必要だから。
偶然にも第二王位継承権者ユリウスとその息子で姫の婿候補と言われたアドニス、
厳格で名高い王妃と守旧派の大臣達は皆死んでいる、という話になった時、
ガッツのアタマには複雑な思いがよぎった。グリフィスは、みんなを信用しない
わけじゃないが、自分の薄汚い部分はあまり見せたくない、と言って、そういうことには
ガッツだけを付き合わせていたのだった。そんなガッツの表情に目を止めつつ、
適当に流して、ジュドーは続ける。キャスカはグリフィスに恋心以上に、崇拝に
近い感情を持ってる。でも、惚れた相手なら抱かれたいと思うのが普通だろう。
そして自分は与えることのできない、男の一番望んでいるものを、シャルロットは
与えることができる。「たまんねーと思うぜ、そういうの」
ガッツは「あいつはいい女だけど、女というより戦友だから」と答えかけて、否定する。
「あいつが見つめているのはグリフィスだから。今のオレじゃだめなんだ」
「そっか・・・」とどこか寂しそうに言うジュドーにもそろそろ戻ってもらおうと
した時、前方の道にはキャスカ達皆が待ち受けていた。グリフィスも。

311 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/07/09 16:40 ID:???
泣きつくリッケルト。切り込み隊長のガッツがいなくなったらみんなも困るだろ、
と言われると、コルカスは「こいつが入る前だってオレ達ゃ無敵だったぜ」と言い、
更にガッツに悪態を吐く。グリフィスは黙って剣を抜くと、
「オレはこれでお前を勝ち取った。オレの手の中から出て行きたいのならあの時と同じ、
剣で自分をもぎとって行け」と宣言する。ガッツも荷物を下ろし、剣を構えた。
止めようとするキャスカだが、ジュドー達は言う。「剣で取られたら剣で取り返す。
それが傭兵の・・・オレ達の鉄則だろ」一方で内心ジュドーは、以前のキャスカなら
仲間が傷ついても意に介さなかった、グリフィスの意思が全てだった、と
その変化に気を止めていた。

さて、グリフィスは確かに天才だが、ガッツは切り込み隊長としてこの3年間、
危険に身をさらし、生死の境で剣を鍛え上げて来た。グリフィスの表情にも余裕がない。
2人の力は拮抗していた。
グリフィスも読んでいた。今のガッツの剣を受けきるのは、できたとして2,3撃が限度。
勝機は最初の一撃。ガッツの剣を叩き落し、そのまま肩口に一刀を叩き込む。
手元が狂えば殺してしまうかも知れないが、手に入らないのなら・・・
グリフィスが一気に間合いを詰め、ガッツが剣を振り下ろす。両者の剣が接触し・・・
ガッツの剣はそのままグリフィスの剣を切断し、グリフィスの肩の装甲に接触して、
止まった。呆然とへたり込むグリフィス。
振り返りもせず去っていくガッツの背中から、キャスカは目を離すことができなかった・・・

(続く)

312 名前:ベルセルク書いてる人[sage] 投稿日:04/07/10 01:16 ID:???
書いてからだいぶ時間を空けちゃったけど、
今回はさすがに細かい描写まで書き過ぎたかも、この調子じゃ・・・
とちょっと悩んでいたり。

おまけに最近色々都合があって今までほど思うように書き進められなかったり。
まだ先は長いですが、取捨選択にはより一層気を配るつもりなので、
お付き合いあただけたらな、と。

313 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/10 01:29 ID:???
楽しみにしてますよー
ここら辺が一番ファンが多いところでしたっけか

314 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/10 13:55 ID:???
超人ロックはもうリクエストがあるみたいだけど、宇宙史の流れとしての
つながりはあるけれど各エピソードは基本的には独立してるんですよね。
すごくややこしくて長い話だから「超人ロック」全体のリクエストだと
全く各エピソードに詳しくは触れられないと思うので、
「歌姫」「妖精の森」「バーミリオン・デザート」「茉梨花」
「ソード・オブ・ネメシス」「ニンバスと負の世界」「この宇宙に愛を」
「ジュナンの子」この八つのエピソードだけ詳しく教えて頂けないでしょうか。

315 名前:ブレーメン2[sage] 投稿日:04/07/10 16:35 ID:???
<注記>
この作品は、作者、川原泉が1985年に発表した短編「アンドロイドはミスティ・ブルーの夢を見るか?」
の設定を引き継いだ続編である。…が、発表年に13年の開きがあり
必ずしも連続した作品ではなく、「アンドロイド〜」を知っていると笑いどころが少々増えるくらいである。
「主人公キラ・ナルセは若年だが卓越した技量を持つ女性航宙士である」
「彼女は、ある事件をきっかけに、自社の社長ナッシュ・E・レギオンの秘密 ── 彼が、銀河にも数体しかない
 超A級アンドロイドを影武者として所有していることとか、幼少期に厳しい教育を受けた彼が『遠足』『駄菓子』等
 子供じみたものに異常な愛着を示すこととか ── を知ることになった」
の2点を知っておけばとりあえず十分である。

【Mission1 ブレーメンのおんがくたい】
24世紀、人類は人口問題に直面していた。といっても人口爆発による資源不足ではない。
22世紀にハイパー・スペース航法が発明され、人類がその版図を全銀河に広げたことによる人的資源の不足
早い話が「人手不足」である。人工知能を持つロボットは開発されていたが、
人間並みの判断力を持つ高性能AIは未だ超高級品であり、労働力として量産することは困難であった。
この問題に活路を見出したのが、科学者D・モーゲンスターン博士である。生物と遺伝子工学の権威である彼は
労働力問題の一方で、地球人口の減少により、かつては重大問題だった「野生動物の保護」が
陳腐化している現状に着目。各種動物に遺伝子改良を加え、人間と同等の知性と作業能力を持った
「はたらく動物」ブレーメンと呼ばれる新生命体を完成させたのである。
手法に賛否両論あるものの、労働力問題の解決策としてブレーメンは着実に普及し始めた。
しかし、人間が忌み嫌うような危険作業の押し付けや、彼らブレーメンを動物とみなしての差別・虐待など
社会的待遇は低く、モーゲンスターン博士の真意である
「人間と理解し合い、パートナーたりうる、人間以外の知性体」という理想は未だ遠かった…。


316 名前:ブレーメン2[sage] 投稿日:04/07/10 16:36 ID:???
【Mission2 ジャックと豆の木】
西暦2306年8月、盆休み中に突如本社から呼び出されたキラ・ナルセを待っていたのは、社長ナッシュ・E・レギオン直々の
彼女を大型輸送船船長に任命するという辞令であった。
昇進を喜ぶ彼女だったが、この辞令には落とし穴が。彼女が船長となった新造船「ブレーメン2」の乗員は
副長:ダンテ(マウンテンゴリラ)、航宙図士:シルビア(ウサギ)、航宙士:オスカー(クロヒョウ)をはじめ
甲板員、警備員、機関士、はては船医にいたるまで船長以外全て「はたらく動物」ブレーメン。
前例の無い人事に不安を抱きながらも、キラ船長は航海へと出発する。
出港直後、リトル・グレイ(現在確認されている唯一の地球外知性体。言語は通じるが思考形態が異質で
まともな会話が成立しない)に居候されるトラブルはあったものの、極めて勤勉なブレーメン達の手で
航海は順調に進んでいた。…が、第一寄港地を前に事件が起きる。
乗組員がスタナー(麻痺銃)で撃たれ昏倒する被害が続発。犯人の移動経路も武器調達の手段も不明。
純朴なブレーメン乗務員たちが怯える中、キラ船長は捜査を続行。犯人が船内の点検通路に隠れている可能性を見抜き
通路を調査した結果…隠れて乗り込んでいたナッシュ社長を発見。社長の悪癖「お忍びの宇宙遠足」であった。
腹いせに社長を宇宙漂流刑にしようとするキラ船長と「傷害事件は私と無関係」と主張する社長。
そのとき、誰もいないはずの点検通路から悲鳴が上がる。駆けつけた一同が見たのは、一人の密航者が
リトル・グレイにまとわりつかれ辟易している姿だった。傷害事件の容疑者として逮捕された男は、地球出身のジャック・王と名乗る。
彼は動物好きが昂じて自然保護運動にはまり、伝説の自然保護団体「グリーン・ピース」を名乗っていた。
(前述した通り、24世紀で自然保護運動は死語化しているので)誰にも相手にされなかった彼に、ある企業が
ライバル社の新事業である「ブレーメン2」を妨害すれば、動物を労働に駆り立てる悪行が阻止されると吹き込んだのだ。
意気盛んにテロ計画を実行したものの、まじめに働くブレーメン達の姿を見て、己の信念をぐらつかせていたジャックを
吊るし上げる気にもなれず、一同は彼を第一寄港地で(減刑嘆願書付で)官憲に引き渡したのだった。


317 名前:ブレーメン2[sage] 投稿日:04/07/10 16:39 ID:???
ブレーメン2、とりあえず二章分投下。細かいことを言うと、キラ船長の出港とリトル・グレイの出現までが
Mission1、スタナー事件の部分がMission2なのですが、投稿の関係上少しズレています。
 
…この作品のリクエストはだいぶ前なので、もうリクエストした人はこのスレ見てないかもしれないけど。


318 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/10 23:09 ID:???
ブレーメンの人、乙。
リクした人じゃないけど続き楽しみにしてるよ

319 名前:カルバニア物語[sage] 投稿日:04/07/11 12:53 ID:???
1エピソードごとに完結するシリーズ物。ダブルヒロイン(?)のエキューとタニアよりも、彼女らを取りまく人々のゲストエピソード多し。
エキューとタニアが、後にレギュラーとなるメインキャラクターとともに活躍したエピソードを書かせて貰います。

■エキュー・タンタロット
カルバニアの公爵令嬢。男装の麗人だが必要に応じてドレスも着る。男物の服を着ているのはがさつだからと胸がなくてドレスが似合わないから(最近、女装時は胸パットを愛用)。剣や乗馬は相当の腕前。女王タニアの乳きょうだいにして親友。

■タニア・カルバニア
カルバニア王国初の女性君主。父王の早逝によって異例の戴冠を成した。名君の素養を感じさせるが、なまじDカップの美少女なだけに、飾り物のお人形めいた扱いばかりされる事がつねづね不満。早くに母親を亡くしたエキューに母性を感じさせるほど包容力のある女の子。

320 名前:カルバニア物語[sage] 投稿日:04/07/11 12:53 ID:???
<バスクの野望>

カルバニア国内。タンタロット公爵領・バスク地方。
当時、公爵家には幼い姫しかなく、適当な男子の跡取りがいない事に野心を持った領主の息子・タキオは、家柄の良いリアンダと政略結婚に踏み切る。
二人の血をひいた男子が生まれれば、次代の公爵の座を狙えると踏んだのだ。
しかし、その後カルバニアではタニアが王座に就き、女性による爵位の継承が可能になってしまった為に、次期公爵の座は一人娘のエキューのものに。
タキオの野望は水の泡となり、リアンダは息子のフランを捨てて家を出て行ってしまった。

残されたフランを託されたのは家臣のカフ。
動物を育てる名人だったが、本人もまだ年若く、まさか人間の、しかも主人の子供を育てるなど思いも寄らない。
しかし、両親に顧みられる事のない彼を哀れに思い、手塩にかけて育て上げフランもまた彼によく懐いた。

フラン12歳の時、父親のタキオは彼に、32歳のホルグ領主後家との結婚を命じる。
公爵になれないとはフランにはまったく当てが外れた。政略結婚に使えばせめてホルグの領地が手に入る…と我が子を道具同然に扱うタキオに業を煮やして、カフはフランを連れて公爵家へと駆け込む。

主君筋の公爵家から諫めて貰わない限りタキオは聞く耳を持たない、これではあまりにフランが可哀相だ、とエキューに直訴するカフ。
だが当のフランは「ホルグでもどこでも、おまえ(カフ)はいっしょにくるんだろ?」「おまえがいるかぎり、おれはかわいそうなんかじゃない」と笑顔を見せる。

けなげな主従の姿にエキューは半ば呆れながらも、しばしの公爵家滞在を許し、タキオには自分から手紙を書く事を約束するのだった。

つづく

321 名前:カルバニア物語[sage] 投稿日:04/07/11 12:55 ID:???
<バスクの息子達>

実のところタキオは、身分の高いリアンダよりも、酒場で知り合った女給のアンヌを愛していた。
フランをホルグにかたづけたら、バスク領はアンヌとの間に出来た息子のアトスに継がせようという腹づもりだった。

フランは、自分の腹違いの兄弟の存在を知っていた。
タキオが風邪をひいた折に、必死の様子でりんごの砂糖煮を見舞いにと持ってきたところに出くわしたのだ。
同じ家で暮らしながらタキオが風邪をひいた事にも気づかぬ自分より、日陰の身のアトスの方が、ずっと父の息子らしい…と感じるフラン。
だからホルグとの縁談がもちあがった時も、仕方ない、と諦めたのだ。親父があの子にバスクを譲りたいと思っても、それは仕方がない…。

カフもまた悩んでいた。フラン大事のカフにとって、アンヌとアトスの存在は許し難いものだった。
しかし、日陰の身に堪え忍ぶアンヌとアトスの健気さを目の当たりにした時から、彼らを憎む事が出来なくなってしまった。もう、誰が悪いのかわからない…。

さて、公爵家には「子供を返せ」とタキオから矢の催促。しかも二人を預かると手紙を送ったのはエキューなのに、タキオからの手紙は父・タンタロット公爵宛にしか届かない。
女なんか相手にしていられない、と未だ次期公爵としてエキューを認めないタキオの態度に、エキューは怒りを募らせる。

つづく

322 名前:カルバニア物語[sage] 投稿日:04/07/11 12:56 ID:???
カフと公爵家を誘拐罪で女王に訴えるとまで言ってきたタキオにエキューは爆発し、二人を連れてバスクに乗り込む。すぐに拘束されるカフ。
だが彼の罪を問う前に自分の話を聞いて欲しいと、カフの父・ハルがアトスを伴って現れる。バスク領をその子に与えるというのなら、我ら家臣は卑しい酒場の女給の子に仕えねばならぬのか、というハルの言葉に、カフを取り押さえていた家臣たちも思わず手を放してしまう。

その様子を見て面白そうに笑うエキュー。「あなたのさしがねか!」と怒りを向けるタキオ。
エキューは家柄だの由緒だのに振り回されるのはいずれも私の流儀ではない、と暗にタキオを揶揄する。「だって私は、女だてらに公爵になるのでね」

言うだけ言ってエキューが帰ってしまうと、アトスがわっと泣き出した。こんなところに出てきて父さんを困らせてごめんなさい、バスクの領主になんてなりません、だからみんな父さんを困らせないで…泣く兄に引きずられるように、フランもまたカフを責めないでと泣き出す。
少年達の泣き顔に「良く似ておいでで…」と呟くハル。
タキオはけなげな幼い兄弟の姿に、家柄や爵位にばかり振り回されていた我が身を自嘲する。

つづく

323 名前:カルバニア物語[sage] 投稿日:04/07/11 12:58 ID:???
アンヌとアトスは正式に屋敷に迎え入れられた。
ハルは心にもない茶番だったとは言え、二人に無礼な口を聞いたと自粛して、カフとともに自ら牢に入った。
獄内でお菓子をボリボリ食べながら気楽に通販生活を楽しむ二人に泣きついて出所してくれと頼むタキオ。
公爵家でカフとフランが紹介したバスク名物のりんご雑貨がいつの間にか話題となり、国中から注文が殺到して目の回る忙しさなのだという。
「フランかアトスに手伝わせなさい」
「連日兄弟で遊び呆けて何の役にも立たない! 人前でわあわあ泣くし、てんで子供で、恥ずかしくて外に出せない! …ホルグにもどこにもな!」

エキューにアトスを「兄」と嬉しそうに紹介するフラン。良かったねと笑う彼女にフランは尋ねる。
「エキュー、公爵になるの?」
「うん、なるよ。なって黙らせるのさ。女だから公爵になれないとか、身分が卑しいから領主になれないとか、言ってる奴ら」
馬上の公爵令嬢に憧れた様に目を瞠るフラン。

やがてエキューの元に、リアンダとの正式な離婚とアンヌとの再婚に関して公爵家から教会への口添えを依頼するタキオからの手紙が、正式に彼女に当てて届けられた。

おわり

324 名前:名無しさん@そうだ選挙に行こう[sage] 投稿日:04/07/11 13:17 ID:???


325 名前:名無しさん@そうだ選挙に行こう[sage] 投稿日:04/07/11 13:49 ID:???
いい話やん

326 名前:カルバニア物語[sage] 投稿日:04/07/11 14:25 ID:???
<ダゴル長官の憂鬱>

女王のスケジュールについて話し合う重臣会議でエキューは「その頃女王陛下はメンス(生理)ですからスケジュールは月末に回して下さい」とハキハキ言い切って、並み居る男達を赤面させる。
前々から男勝りな彼女が目障りで仕方のないダゴル長官は、「小娘の分際で出しゃばりだ」とエキューに意見する。即座に言いかえすエキュー。

「私もはっきり言おう。あんたは無能だ。小娘には小娘の都合ってもんがある。メンスになったこともないくせにメンスのある人間のスケジュールを決めようとするな」
メンスメンスと若い娘が大声で言うな、女がメンスの話をしなくてどうする、あんたみたいなおやじがおやじばっかりでメンスの話をするのかと怒鳴り合う二人。

怒りのおさまらないエキューは新兵相手の訓練で大暴れ。「もっとマシなのはいないのか、男のくせに!」
その様子を影から見ていたダゴル長官は、以前に酒場でエキューを見たときの事を思い出す。酔漢が暴れ、長官が警備兵を呼びに行っている間に、エキューはその全員を叩きのめしていた。
「あのヒゲ男(長官)は警備兵を呼んだだけよ、男のくせに…」酒場の女達のひそひそ声が耳に残る。

そもそもダゴル家はゴツい外見に似合わず争いを好まないおだやかな性分。長男のロプスに至っては、男だてらに宮廷のドレスデザイナーだ。
虫の居所が悪い父親に「いいレースだろう」と喜んで見せたロプスは「男のくせにみっともない」と怒鳴られる。

「エキューさまとメンスメンスと怒鳴り合っていたらしいですからね」ご機嫌が悪いんですねとお針子のフランシーヌが慰める。若い娘の口からメンスという言葉が出て赤面するロプス。
「あらだって、女が話さなきゃこればっかりはわからない事でしょ。少し恥ずかしいけど、でも一緒に仕事をしていく上では必要な話だと思うんです」
「私もこの仕事が好きで、誇りをもってやってるけど、よく『男のくせに』と言われる」
ロプスは続ける。「良くないよな。日常の中でつい使ってしまうけど、人を縛る言葉だ。『女のくせに…』とか『男のくせに…』とか」

つづく

327 名前:カルバニア物語[sage] 投稿日:04/07/11 14:33 ID:???
酒場で偶然相席になる長官とエキュー。長官が頼んだのは甘い果実酒で、エキューの注文はホルモンに豚足…。
「こんなのはおかしいんだ! 変なんだ! あの時だって自分が残ってあんたが警備兵を呼びに行くべきだったんだ!」葛藤する長官。「でも、本当は、あんたやうちの息子の様な生き方が羨ましいよ…」

思わず心情を吐露した彼に、エキューも赤面のうちに告白する。自分は逆にケンカが大好きで、本当の武人なら腕試しをしたがるなんてアホなのについやってしまう。警備兵を呼んだあんたの処置の方が正しかったんだ。「弱い証拠さ。恥ずかしいから、忘れてくれ」

男らしく、女らしく、という以前に、自分らしく生きようとするエキューの姿勢を、長官は納得し…「良いレースだな、ロプス」…無骨な髭面で似合わぬ可憐なレースを見つめて息子達を青ざめさせた。

おわり。

短編さえ2書込になってしまう自分に欝。
後々ひっぱるエピソードではありませんが非常に作者らしい話なので。

■ロプス・ダゴル
エキューの友人。胸のない彼女の為にいつも苦心惨憺して美しいシルエットのドレスを作ってくれる。

■フラン・バスク
バスク領の領主の息子。エキューとは姉弟同然に仲良しだが、本人は「やっぱりアトスとバスク領を争いたくないから、円満解決の為に公爵令嬢と結婚したい」と結構本気。

■カフ・カークスタン
「動物を育てる名人」として有名なバスクの家臣。フランの育ての親的存在。何につけ有能なので、タンタロット公爵がひそかに自家に引き込みたいと狙っている。

■タキオ・バスク
ヒゲのバスク領主。エキューとは何かにつけそりが合わないが、公爵はエキューが爵位を継いだ後の強力な後ろ盾として期待している。


328 名前:名無しさん@そうだ選挙に行こう[sage] 投稿日:04/07/11 18:32 ID:???
乙。
でも毎回「つづく」と書かんでも…一気に投下してるんだから

329 名前:カルバニア書いた人[sage] 投稿日:04/07/11 19:09 ID:???
>328
いや、以前書かないでいたら、真ん中で一瞬の隙に3つくらい投下された事があって。
「ああ〜まだ途中なのに〜」と。でもみんな書いてないね。スマソ。

330 名前:カルバニア書いた人[sage] 投稿日:04/07/11 20:26 ID:???
そしてカフの名前を間違えたスマソ。「カフ・スタン・ストーク」だった。

331 名前:少女少年 MIZUKI[sage] 投稿日:04/07/11 23:48 ID:???
>304の続き)
何故か紗夜香がチケットを持っていたせいで、結局智恵子と一緒にコンサートを見に行くことになった晶。
どうにか正体がバレないための作戦を立て、当日。珍しくいつもとは違うかわいい服を着た智恵子に驚きつつ、晶は会場に向かう。
開始時間が近づいたため、晶は作戦を実行するため「トイレに行く」と言って席を立つ。
間もなく、コンサートが始まった。が、晶が戻ってくる様子はない。やっぱり…? と思い始めたその時、晶が戻ってきた。
だがステージには確かに、みずきがいる。やっぱり晶とみずきは別人なのか。そう思った智恵子はそっと話し始める。
「あたし…みずきが晶でも…それでもいいと思ってた…。だってあたし…。みずきも晶も好きだから…」
その言葉に、驚いた様子で智恵子を見つめる晶。

終了後、晶は再びトイレに行くといってみずきの元へ。実は途中から姉が変装し、晶のふりをしていたのだ。
智恵子が何か言ってなかったか? とみずきは聞くが姉は面白がってわざと告白のことを告げなかった。

大掃除の日、まだ他のメンバーが来ていないため智恵子と二人きりで体育館裏の掃除をすることに。
しかし、智恵子は妙によそよそしい。
「コンサートのときあたしが言った事…気にしないでね」
いきなりそう言われるが、晶には何の事かさっぱり分からない。さらにやってきた紗夜香にも替え玉を使ったわねと追求され、
苦しくなった晶はついに「白川みずきは、…俺でした!」と白状してしまう。何を言われるかと気が気でない晶だが、
それに反して智恵子は明るかった。
「やっと全部納得がいったよ。白川みずきが気になったりしたのは…、あたしが晶を好きだからって…」

智恵子にばれたことですっかり気が抜けたみずき。るりにも元気がないことを指摘され、取って置きの場所を教えてあげると、
昔から嫌なことがあるとよく来たという、巨大クリスマスツリーの前に連れて行かれる。
「早くいつものみずきさんに戻ってね。私の好きな、元気な晶くんに…」

332 名前:少女少年 MIZUKI[sage] 投稿日:04/07/11 23:51 ID:???
いきなりの告白に驚くみずき。だが、それを自分を励ますために言った言葉だと勘違いし、
「私のこと、どう思ってる?」の問いにも「憧れのアイドル」と答えてしまう。
「あーあ、智恵子ちゃんがうらやましーな。私も“超ムカツク女”とか“かわいくねー”とか言われてみたい」
「結局私は晶くんにとって偶像(アイドル)でしかないのね…」
とつぶやくるりに訳が分からないみずき。
るりはみずきの頬にキスすると、言った。
「私はこれからも“みんなのアイドル”としてがんばる。そんな気の抜けた“みずきさん”、ライバルとして認めないから…!」
ようやく告白が本物だったと気づく晶。心の中でただ「ありがとう」とつぶやくしかなかった。

終業式の日、智恵子にどんな顔したら…と悩む晶に智恵子は普通に声をかけてきて、ほっとする。
そこへ、友人達が新聞を持ってやってきた。
見るとそこには、なんとコンサート終了後、姉と入れ替わるためにカツラをはずしているみずきの写真と共に
「白川みずき実は男…!?」の見出しが。
事務所にもマスコミが押しかけ、村崎は「よく今まで隠し通せたよね」とすっかりあきらめモード。
だがみずきは裸になんない限り大丈夫と楽観的。そこに紗夜香がやってきて、今回の騒動は自分のマネージャーが
したことだと話す。全てはみずきに仕事をとられた逆恨みだった。
もうとっくに正体ばらしをする気などなかった紗夜香は、まさかこんなことになるとは思わなかったと泣き出してしまう。
紗夜香のせいじゃない、何とかなるとあくまで楽観的なみずきだが紗夜香はもうマネージャーが裏で手を回しているはずと、
心配でしょうがない。そんな紗夜香をよそに、みずきはCMの撮影に向かうのだった。

スタジオに着いたみずきは、いきなりCMの変更を知らされる。しかもそれは裸での撮影だった。
急には出来ないと言うみずきだがスタッフ達はそんなのよくあることだとむしろ楽しそう。
明らかに自分を嵌めようとしていると気づいたみずきだが、もう遅かった。
スタッフ達は渋るみずきに飛び掛ると、なんと無理やり服を脱がせてしまった。
しかもパンツとカツラまで。
言い逃れの出来ない証拠を、みずきはスタッフ達の前にさらしてしまった。

333 名前:少女少年 MIZUKI[sage] 投稿日:04/07/11 23:54 ID:???
みずきの緊急記者会見が開かれた。卑怯なやり方に憤りつつも、会見前に
「今まで無理に女の子の格好させて悪かったね。もう潮時なんだよ…。後の責任は僕がとる!」と言っていた
村崎を思い出し、みずきは自分が油断してたばっかりに…!と申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
激しいマスコミの追及に「男、です…」と答えるが、聞こえないからと何度も聞き返され、
せっかく大声で言ってもわざとらしくCM入りのジングルを被せられ、ついにみずきはキレた。
「俺は男だっつってんだろっ!!」
そう叫ぶなり、壇上に上がりカツラと服を脱ぎ捨て“晶”に戻ったみずきに、視聴者はもちろん、マスコミも度肝を抜かれ茫然。
こうして白川みずきは引退。芸能界から姿を消した…。

新学期。
「白川みずき男騒動」が年末年始の特番と重なり、予想していたほど騒がれなかったこともあって、
晶はどうにか普通の生活に戻っていた。
相変わらず「あたしと付き合ってみない?」と付きまとう紗夜香に「好きな奴がいるんだ」と断りの返事をする晶。
すると紗夜香はいきなり「残念でした! 今までのは全部演技よ!」と言いだす。
「真に迫ってたでしょ? 女優になろうかしら?」とうそぶき去って行く紗夜香に晶は怒るが、実はそれこそが演技だった。
独りになった紗夜香は、失恋のショックにそっと涙を流す。
(…やっぱりあたしはアイドル失格ね…。アイドルはどんなときだって笑顔でいなきゃ…。涙を見せちゃ、ダメなんだから…!)

334 名前:少女少年 MIZUKI[sage] 投稿日:04/07/12 00:15 ID:???
学校へつくと、いきなり智恵子が自分の前で服を脱ぎだす。慌てて止めると「約束したでしょ!」と一言。
ふと晶は思い出す。
以前喧嘩をした時、智恵子が「もし自意識過剰でワガママじゃない芸能人がいたら、裸で逆立ちして校内一周してもいい」と
言っていたことを。
白川みずきはいい子だからあたしの負けだと、なおも脱ごうとする智恵子をどうにか止め、もうみずきはやめたと告げる。
「なんで?」と聞く智恵子に晶は答える。
「これからは…お前だけのアイドルでいるためさ!」
智恵子はあきれるが、それが晶からの告白だと気づき、みるみる真っ赤に。
そこへ大勢の女の子達がやってきた。どうやら「女装してアイドルをやっていたかわいい男の子」と言うことで
晶に違うファンがついてしまったらしいのだ。
女の子に囲まれ、あたふたする晶を尻目に智恵子は「何が『お前だけのアイドル』よ!」舌を出して行ってしまう。
「誤解だ!」と慌てて智恵子の後を追う晶。だが智恵子の顔はどこか嬉しそうだった。

その後、るりは髪を気ってイメチェンをし、映画に出る。紗夜香も順調に女優としての道を歩み始めた。
そして村崎も、今日も新たなスターの発掘に励んでいる。



少女少年 MIZUKI編 終わり。





…以上で「少女少年」一巻分終了です。
基本的に「少女少年」はどの巻もこの話のように「小学生の男の子が、ひょんなことから女として芸能界に入ることになる話」で
ほとんど説明できます。本当は概要だけのつもりがこんなに長くなってしまった……。
なので全部やるか、それともあと2、3話ぐらい選んでやるかは考え中です。
ちなみに村崎だけは、どの話にも登場してますが同一人物かは不明です。

335 名前:少女少年書いてた人[sage] 投稿日:04/07/12 00:26 ID:???
あ…字、間違えてる…。

まとめサイト管理人様。
最後のレス上から14行目を「髪を気って」→「髪を切って」に訂正してください。

336 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/12 00:57 ID:???
女の子みたいな性格の男の子が主人公なのかと思ってたけど、
普通の男の子だね。
他の話もそうなの?

337 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/12 08:55 ID:???
るりちゃんに行くのかと思っていた。自分の脳内では智恵子はかなりザコな顔をしていた。
すまねえ…智恵子。そして書いた人乙。

338 名前:マロン名無しさん[age] 投稿日:04/07/12 19:57 ID:???
「グランディーク」「デス・ロッカー」
お願いします。

339 名前:Final Mission 4[sage] 投稿日:04/07/13 01:37 ID:???
こうしてリィンとジョーカー(男)の合同捜査が始まった。
ジョーカー(男)の情報によると、次の殺人ターゲットは工事用機械などを扱っている会社の社長・山菱だった。
彼とその妻はもちろん『エデンのリンゴ』で知り合った運命の恋人同士である。
ジョーカー(男)は火星北極自治区の地底開発局副局長レッド・ブリザード、リィンはその恋人の山田太郎として山菱夫妻に近づいた。

夜、4人はホテルの一室で歓談していたが、山菱夫妻はジョーカー達の仕込んだ睡眠薬によりいつしか眠り込んでいた。
いよいよ作戦決行である。
リィンは護衛役として、爆睡中の夫妻と共に部屋に残る。
そしてジョーカー(男)は山菱氏に変身し、狙われやすいようホテルの外へ出て行った。
即座に3人の男が山菱氏(ジョーカー)を取り囲み、彼の体に深々とナイフを突き刺して逃げていった。
山菱氏は重体、夫人もショックで寝込んでいると世間には発表されたが、夫妻は保護され、変身していたジョーカーも無事である。
こうして病院に張り込み、再び犯人が来るのを待つのだ。

その夜、『エデンのリンゴ』には、ヘビ様に不安を打ち明けるリィンの姿があった。
恋人・ブリザードから1万坪もの土地をプレゼントされること、山菱氏の一件から自分の恋人もそんなことがあるかもしれないという不安だ。
事がうまく運んでいると思ったヘビ様は微笑んで、「どんな事態が起ころうと必ず良い方向に導いてやる」と言う。
それを聞いたリィンは不敵な笑みをたたえ、『エデンのリンゴ』の実体を暴いていった。
『エデンのリンゴ』は暗示にかかりやすい少女達を操り、金持ちの未亡人にしてはその財産を吸い上げていたのだ。

340 名前:Final Mission 5[sage] 投稿日:04/07/13 01:40 ID:???
リィンに暗示が効いていないことを悟ったヘビ様は、隠してあった合成人間達をけしかけリィンを殺そうとする。
だが合成人間達は次々とリィンの手で倒されてしまった。
筋力強化された合成人間が、いとも簡単にやられてしまうなど信じられないことだ。
実はジョーカーがリィンに変身していたのだが、ヘビ様はそれを知らない。
驚き怯えるヘビ様の首にリィン(ジョーカー)の手が伸び、ゴキッと鈍い音をたてる。
乱闘の音を聞いて駆けつけて来た『エデンのリンゴ』スタッフは、その場の光景に凍りついた。
黒い長髪の男がヘビ様の死体を抱えあげようとしていたのだ。
男が振り向きその顔が見える。
スタッフを見つめる男の瞳は銀色の人工眼球だった。

同じ頃、病院を襲撃していた3人の男は、本物のリィン達州警の手のよって取り押さえられ、事件は無事解決した。
しかしジョーカーは再びリィンの前から姿を消してしまい、リィンはまたも落ち込んでいた。
だが、ジョーカーとの出会いは数多くの出会いの一つでしかない。
このままジョーカーと会わなければリィンはそのうち彼女(彼)を忘れ、新しい恋を見つけるだろう。
そうとはわかっていても、本当の運命の恋人になるにはどうすればいいのだろうかと、リィンはジョーカーに思いを馳せる。
たとえ別れを告げられようと、リィンはジョーカーを愛しているから。

「運命の恋人」完   第3話につづく

341 名前:Final Mission 6[sage] 投稿日:04/07/13 02:12 ID:???
第3話「ファイナル・ミッション」
〈あらすじ紹介〉
特捜司法局が動き、ジョーカー達の活躍によって『赤のキャラバン』は壊滅する。
だがジョーカーは無理をしたため記憶を失ってしまう。
リィンはそんなジョーカーを受け入れ、残り少ない時間を共に過ごす。
数十年後、合成人間達は人権を得、明るく生きていた。
〈ストーリー紹介〉
映画館で『特捜司法官S‐A』の映画を見た直後、リィンとバーリーは合成人間の死亡事件に遭遇した。
死んだ合成人間の目には金属片がはめてあり、特捜司法官を模しているらしい。
それは、このところ日本州各地で続発している合成人間損壊事件(合成人間は人でなく物扱い)の一つだった。
事件はその後も続いた。
州警は、州議会選挙区一つにつき一つの損壊事件が起こっていること、そして特捜司法局が介入した事件現場もそれに重なることをつきとめる。
それでいくと損壊事件が起こっていない場所はただ一箇所、富士樹海自然パークだった。
そこには世界会議場があり、1ヵ月後各国の要人が集まって惑星間法整備会議が開催されるのだ。
それはあたかも『赤のキャラバン』から特捜司法局へのテロ予告と見て取れた。
しかしなぜそんな手間のかかった予告をするのか、リィンには今ひとつしっくりこなかった。

                                  つづく 

342 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/13 17:02 ID:???
BAROQUE 〜欠落のパラダイム〜

これよければいってみようと思います。
……でも頼んだ人まだ見てるのかな……。まぁいいや。

343 名前:BAROQUE〜欠落のパラダイム〜[sage] 投稿日:04/07/13 17:32 ID:???
原作のゲームを知っている方に、一応留意していただきたいのは
この作品は、原作の一解釈として描かれているものだということです。(まぁゲームがあれだし)
よって原作の拡大解釈やらもなされていますし、オリジナルストーリーです。
あと、何か規制があったのかどうかはわかりませんが(色々規制食らったらしい)
バロック = 妄想 という概念はありません。
バロックは歪みそのものを指す言葉として使われています。

用語集 世界観

あらゆるものがねじくれ、奇妙に歪み、荒廃した世界が舞台。

バロック 歪みのこと。人の体とかも平気で歪んだり、くっつきあって合成されてたりする。

マルクト教団
偽装天使と名乗る信者たちを持つ教団。
信者は、偽翼と呼ばれるフェイクの翼を背負い、翼が大きいほど位は高い。
最上位は上級天使。次点は十二人(十三人でもある)のコリエル達である。

神経塔
マルクト教団の本部。歪みの中心地。

感覚球
大熱波という災厄以降、世界中のあちこちに出現した球体。形はさまざま。
神の感覚器官が現出したものであるとされており、さまざまな物体を転移させる力を持つ。
偽装天使たちが人工的にまねて作った人工感覚球というものも存在するが、
こちらは情報しか運べない。

344 名前:BAROQUE〜欠落のパラダイム〜[sage] 投稿日:04/07/13 17:33 ID:???
コードに繋がれた不思議な機械(中に主人公が入っている)の周囲で、研究天使たちが
「意識シミュレート」なるものの開始を告げるところからストーリーは始まる。

あるとき主人公は気づくと、奇妙な世界に立っていた。
空は赤く染まり、奇妙なうめき声のような音が響き渡り、廃墟のような建物が並んでいる。
十字架に斜めの棒が一本加わったようなマークも、あちこちに飾られていた。

道端に立つ人間もいたが、首が異様に長かったり、頭からすっぽり袋をかぶっていたり、
皮膚がただれていたりと、まともな姿のものは一人もおらず、
皆一様に「神経塔へ行け」と言うばかりだった。
主人公は、自分に記憶がないことと、胸の奥に焼け付くような罪悪感だけを覚えていることに気づく。
途方にくれた彼が、人々が行けと指差す方向を見ると、そこに奇妙な形の塔があり、
ふもとには、地面から生えた刺つきの大きく奇妙な球(感覚球)と、
球の横に立つ白く大きな翼を背負った偽装天使の青年の姿があった。
目が赤いことと、翼をしょってるところを除けば、唯一まともな姿をしている人だ。
その青年、上級天使は、主人公に
「覚えてないだろうが、お前が人々や万物を歪め、世界を殺したのだ」と告げる。
天使達の教団マルクトの本部である神経塔。その地下最下層には創造維持と呼ばれる
神が実在しており、そしてその神は狂ってしまっている、ゆえに世界は歪んでいるのだという。
空に響くうめき声は、神の泣き声なのだと思うと、主人公は不思議と神に同情した。
上級天使は、主人公を神経塔の中へと導き、告げる。
「狂った神を浄化しろ。それがお前の使命であり、お前の罪悪感を癒す唯一の方法だ」と。


345 名前:BAROQUE〜欠落のパラダイム〜 2[sage] 投稿日:04/07/13 17:35 ID:???
今回だけは手伝ってやれる、と上級天使は主人公について歩き浄化の仕方を教える。
神経塔内には異形と呼ばれる化け物が徘徊している。主人公が彼らを殺すと、
死体ではなく、イデアセフィロスと呼ばれる、歪みなき、物の本質の結晶が残った。
これこそが主人公のみが持つ、「浄化能力」であった。
途中、異形とも人ともつかない不思議な姿の者を目撃しつつ、主人公達は最下層につく。
中心にいる神は、近づけばそれまでまともであった鳥でさえたちまちに歪んでしまう、歪みの元凶だった。
上級天使は主人公に大熱波と呼ばれる災害の映像を見せて、教える。
かつて神経塔を中心に、大熱波が広がり、世界を打ち砕き、溶かし、人間達を歪めて異形に変えてしまった。
自分のせいで世界がこうなったことを思い知らされ、主人公は呆然とする。
天使たちが用意した「天使銃」という、もうそれ銃ってかバズーカーじゃねーのかサイズの銃を渡され
それで神を撃つことで、浄化がなされると教わる主人公。神を撃とうとするが、
先ほど塔の中で見かけた、異形にも似た人物が現れ「その銃を撃たないで下サイ」と言う。
その姿は主人公にしか見えなかったが、このことから
上級天使が「天導天使」が意識シミュレートにハッキングしていると気づくと、その天導は姿を消した。
天導の言葉に戸惑いつつも、上級の言葉に従い、遠くに見える神を撃つ主人公。
「それでいい。忘れるなお前の使命を」という上級の言葉とともに、意識シミュレートが終了し
彼は現実の世界へと送り出された。


346 名前:BAROQUE〜欠落のパラダイム〜 3[sage] 投稿日:04/07/13 17:43 ID:???
主人公が気づいたときには、彼は再び何事もなかったかのように赤い空の下に立っていた。
意識シミュレート内で見たのと同じ人々が周囲にいたが、歪んだ姿の彼らは、皆好き勝手に喋ったり、
意味不明のことを呻いたり、叫んだり、主人公の心の声を読んでエコーさせたりしている。怖い。
更に意識シミュレートと違い主人公は喋ることもできなかった。
何もわからず、迫りくる歪んだ人々に怯えた主人公は、すがるように塔のふもとまで逃げる。
「救済がほしいか?」という言葉とともに、上級天使が姿を現してくれたが、彼にすがろうにも
現実世界では上級の体は立体絵像でしかなく、触れることもできない。
一方的に天使銃を渡され、「行け。これからが現実の罪の償いだ」と上級から言われた主人公は
その言葉に従い、不思議そうに見守る歪んだ人々に見送られて、神経塔へと向かうのであった。
胸の奥の罪悪感を、癒して満たされるために。

主人公が塔の中を歩くと、意識シミュレートのときと違い、異形以外のものともであった。
目のくぼんだ胎児に羽をつけたような、小さな天使(?)の幻がが<助けて><苦しい>飛び去っていく。
さらに感覚球が浮かぶ泉に上で、主人公と同い年ほどの少女がふわふわと楽しげに浮かんでいる。
彼女は主人公の存在に気づくと、驚き、突然怒り出した。
「もぉ! 遅いよ。僕ずっと待ってたんだよ。どうして今まで来てくれなかったの?」

続く

347 名前:BAROQUE〜欠落のパラダイム〜 4[sage] 投稿日:04/07/13 18:23 ID:???

喋れない主人公が、心の中で(誰?)と呟くと、少女はその心の声に当然のように返事を返した。
「誰って、ひどい! 僕のこと忘れちゃったの!? じゃあ遊びだったの!? そうなのね。もぉ、信じらんない」
いきなり、痴話げんかを吹っかけられて、戸惑う主人公に、少女もショックを受けたように、呆然とした。
「本当に忘れちゃったんだね……」「いいよ、もう。僕は別に苦しくなんかないもの」
「――でもどうして、僕のこと捕まえておいてくれなかったの?」そう言って、少女は泉の中へ沈んでいく。
追おうとするも、泉の中までは追いかけられず、あきらめて主人公が帰りかけたとき、
少し調子を取り戻したのか、少女は泉から顔をのぞかせて、拗ねたように何故今更ここへ来たのかと訊ねた。
罪の意識から逃れるために、世界を壊した罪を償うために、創造維持を浄化しにいくと主人公が告げると、
少女はしばし呆然として「そう、君はそう思っているんだね」と意味深に呟く。
しかし次の瞬間には明るく、「君が望むのなら、僕が手伝ってあげるよ」と、どこからかき集めたのか
天使たちが塔の中で生き延びるために使っている道具を、どさどさと主人公に持ってきた。
少女が、はしゃぐように一つ一つ使い方を教えてゆく中で、彼女は焼印を拾い上げて、それを自分に平気におす。
「これはお守りみたいなものらしいよ。捺すと跡が残るの。綺麗でしょ。君もやってみる?」
しかし焼印は当然熱く、何も感じなかったような少女と違い、主人公はしばし痛みに苦しんだ。
それををみて、少女は再び呆然とする。「ごめん。僕達はあまり痛みと言うことがわからないんだ」
「他にもたくさんのことが、色々と欠けている気がするのだけれど……」

348 名前:BAROQUE〜欠落のパラダイム〜 5[sage] 投稿日:04/07/13 18:24 ID:???

その後も少女ははしゃぎながら、幾つかのことを教えた。
異形のイデアセフィロスからは、苦しみの声が少しだけ聞こえること。
赤ん坊のような姿の天使は、天使虫リトルというものの幻で、いつも苦しいとしか言わないと。
<苦しい><助けて><でもそれは死――>
そこへ異形が現れて、少女は唐突に姿を消した。
強力そうな異形<カトー>に、持っていた剣を振り落とされ、主人公は怯えて、思わず天使銃を撃つ。
すると撃たれた異形の姿は大きく歪み、ぷっつりと消滅し、あとには血まみれの白い羽根が舞い落ちるばかりだった。
天使銃のあまりの威力に主人公が呆然としている間に、盗み癖の強い異形<グリロ>に銃を奪われ
さらに別のカトーが迫ってくる。逃げ惑うも二匹のカトーに通路で挟み撃ちにされ、主人公は殺されてしまった。

どこかの研究室のモニタールームで、研究天使たちが主人公の生体反応が消えたことを確認する。
とりあえずはこんなものか、と呟く彼らの部屋に、不意に上級天使が現れ
「死体の回収」と「次の目覚めまでに人工感覚球を移植すること」を命じた。

そして死んだはずの主人公は、再び赤い空の下に立っていた。その体には何の傷跡も残っていない。
戸惑いながら、歪んだ人々とすれ違い、塔のふもとまで行くと、
上級天使が、償いを果たすまではお前は死んでも何度でもこの地点に戻ってくるのだ、と教えた。
こうして天使銃を渡され、主人公は再び、神経塔へと潜っていった。

349 名前:BAROQUE〜欠落のパラダイム〜[sage] 投稿日:04/07/13 18:27 ID:???
やばい、無駄に長くなる。
とりあえずここまで。
続きます。

350 名前:マロン名無しさん[age] 投稿日:04/07/13 22:50 ID:???
乙age

351 名前:クロノクルセイド[sage] 投稿日:04/07/14 23:11 ID:???
前回はdat落ち済みの前スレ>>452-454
どうしてもリアル事情とぷ○○規制が絶妙のタイミングで襲い掛かってきやがる・・・
<運命のカーニバル 前編>
飛行機が辿り着いたのはサンフランシスコ。ここにヨシュアがいる。
逸る気持ちを抑えロゼットら一行が向ったのは・・・サンクスギビングデイのお祭り。
祭りなど楽しんでるヒマはないと吼えるロゼットとまったりお祭りムードのその他。
代表してクロノに跳び蹴りをプレゼンツ。

というのも、シスコ支部がこれほどまでの大規模活動をするのが始めてのことなので、
どんなに逸ろうと何も出来なければ仕方がない。事務所の整頓にアタッカーは不要・・・
というわけでシスターグレイスに投げ飛ばされ事務所から追い出された一行は、他に出来る
こともなく、どうせなら、ということでお祭りに行くこととなったのだ。

事務所では、ギリアムとレミントンが「明日を乗り切れば、我々の勝ちだ」と静かな闘志を
燃やしていた。


お祭りを楽しむ一行。
コルク銃の的当てに失敗したロゼットがブチ切れて本物出してひと悶着起こしたり、サテラに
冷やかされたのが悔しくてクロノとダンスの壇上に登ったものの結局踊れなさが原因で猛烈な
足の踏み合いになったり、楽しい時を過ごす。

そんな光景を見ていた地元カメラマンが辛うじて踊りになってきたロゼット・クロノを写真に収める。
サテラはそのカメラマンに自分たちの写真を撮ってくれ、と頼む。そして、4人そろっての集合写真。


後に、この日のことを「彼女」はこう振り返る。
時代と共に駆け抜けていった4人の、輝かしい時間。
それが、確かに会った事を証明する、たったひとつの証。
4人で撮った、最初で最後の写真・・・。

352 名前:クロノクルセイド[sage] 投稿日:04/07/14 23:15 ID:???
お祭りの光景を遠目に、サテラは「処理」を終える。罪人達が動くときが来た。
だらしない格好で付いていくと言うヨシュアの身なりを整えるアイオーン。
狙いは、最後に残る地上代行者アズマリア。彼女を得ることで、計画は最終段階に入る。
地上代行者の力によりアストラルラインを制御し、そしてパンデモニウムを殺す。
そして、世界の死と引き換えに、真の自由と解放を得る。

ステージの幕は上がった。罪人達はカーニバルの光を目指す。

そのころ、ギリアム・レミントン以下マグダラの実働隊は一手違いでもぬけの殻となった罪人達の
アジトを包囲していた。誰もいないアジトと、大量拉致事件の首謀者のものと思われるトラック
(前にヴィドとジェナイが乗ってきたヤツね)を発見し、罪人の規模が予想できない事態を
感じ取ったレミントンは撤退を進言する。

だが、少し離れた木陰で様子を覗っていたギリアムは険しい声で「そうはいかなくなった」と返す。
彼の眼前には、同僚の牧師の首を両手に抱えたジェナイの姿があった・・・。

シュタイナーとの「尖角のない悪魔」に関する情報のやりとりを終え、騒がしいお祭りに一休み、と
いった感じのご一行。ゴミを捨てに行ったクロノを探しに喧騒に戻るロゼット。気を聞かせて二人きりに
させてあげようと、追うサテラを引き止めるアズ。

なんとか会えた二人。クロノはロゼットの手を取り人ごみから抜け出す。そこに広がっていたのは
サンフランシスコの夜景。夜景を見ていたクロノは、不意に、似た光景を「命の灯火みたい」と例えた
「彼女」のことを思い返し、ロゼットと重ねていた。
変わらないアンタはいいわね、と言い出すロゼットに、変わらないものなんて無い、自分も目覚めて
4年になるが変わり続けている、と答え、その変化が楽しい、嬉しい物であることを教えてくれた
ロゼットに感謝している、と告白する。

ふと視線を夜空に向けたロゼットは、見た。・・・アイオーンの使い魔の鷹。
飛び立った方角へ必死に走り出すロゼットと、人ごみを掻き分けながら追うクロノ。

鷹が行き着いた先。腕を差し出し鷹を止まらせる一人の少年。
そこにいたのは、紛れも無く、ヨシュアであった・・・。

353 名前:クロノクルセイド[sage] 投稿日:04/07/14 23:17 ID:???
遅筆で申し訳ないです。
これでようやく折り返し点。このあたりから「謎」の解明が始まってきます。
今日は某おさむらいさんアニメの時間が遅くなったので、待ちの時間に後編の投下を
目論んでおります。

354 名前:クロノクルセイド[sage] 投稿日:04/07/15 02:48 ID:???
というわけで>>351-352の続き。
<運命のカーニバル 後編>
ついにヨシュアと巡り会えたロゼット。感極まって泣き出しながらヨシュアに語りかける。
だが、それに対しての返答は

     はじめまして。  姉さんの名前もロゼットっていうんだ

尖角の影響で記憶が混濁してしまっていたのだ。
その光景を背後で見据える影が二つ。電灯の灯りに照らされて現れたのは、アイオーンと
フィオレ。捜し求めていたロゼットと相対してもヨシュアに変調に改善の余地がなくロゼットを
見限ったアイオーンはヨシュアの世話をフィオレに任せ、ロゼットを挑発する。

そして、さらなる挑発として、ロゼットの福音弾入りの銃口を眉間に当てさせて、「オレの計画の
破綻とおまえの4年間で得た全てで賭けをしようじゃないか」と言い出す。
焦りと怒りの入り混じった顔のロゼットは、引き金を引く。


喧騒の中でも銃声はアズの耳に届く。何があったかとその方向を目指そうとするアズをサテラは
制止する。視線の先には、巨漢、ヴィド。


福音弾は、額に掠り傷を負わせる程度でしかなかった。
ロゼットは完全に冷静さを失い、恐怖と焦りに完全に支配されてしまう。
それをからかうように、時間操作を利用した跳躍で銃を掠め取り銃口を向ける。

と、そこにクロノが合流。クロノの存在と共鳴する尖角に苦しみだすヨシュア。
誰がどう見ても完全に動揺しきっているロゼット、直接接触、包囲。
打つ手なしと冷静に判断したクロノは撤退すべきと勧告する。
しかし、ロゼットは何かできるはずだ、と半ば衝動的に返す。

355 名前:クロノクルセイド[sage] 投稿日:04/07/15 02:49 ID:???
ヨシュアの戦意を感じ取ったクロノは逃げるように促す。しかしヨシュアが、ねえさん、と呟いたように
聞こえたロゼットは、思わずクロノの手を取ってしまう。

その背後に、跳躍したヨシュアが、銃口をクロノに向けて撃ち放つ。
ヴィドに導かれてその場にやってきたサテラとアズが見たのは、左上半身と完全に破壊され
崩れ落ちるクロノの姿であった。

その光景に崩れ落ちるアズ、戦意を向けるがヴィドの気迫に気圧されるサテラ、そんなばかなと
目の前の光景を信じられず動揺の極みに達するロゼット。

崩れ落ち、物言わぬクロノの胸倉を掴み吼えるアイオーン。
おまえはタイセツなモノなんて作るから世界の果てを越えられないんだ
失望したぞ。この数十年何も学ばなかったのか?
いつまで死んでいるつもりだ!体組織(レギオン)を活性化して立ち上がれ!
戦闘態勢を取り敵を迎撃しろ!
殺せ!打ち倒せ!目の前にいる、このオレを
でなければ、おまえのタイセツなモノは永遠に失われる


その言葉に、クロノは夢を見る
ロゼットが泣いている。悲しいから泣いている。死を目の前にして泣いている。
死ぬと言うことは「大切なものが永遠に失われる、だから悲しい」と「彼女」は教えてくれた
二度と悲しませない
でも、ヤツが「彼女」を奪った
アイオーン

クロノは立ち上がる。その姿に感激を覚えるロゼットだったが、次の瞬間視界が歪む。

356 名前:クロノクルセイド[sage] 投稿日:04/07/15 02:52 ID:???
マグダラNY支部。
レミントンの行方不明の報とシスコ郊外でアストラルの異常濃度が観測されたとの報が
同時に飛び込み、後者にエルダーは過敏に反応する。
早急に救助隊を編成しシスコの住民を避難させろ、最悪シスコが消える、と激吼する。


ロゼットは突然訪れた異常なほどの苦しみにもがいていた。
クロノは消し飛んだ体の部位を急速に修復し、そして封印を強引に解除する。
そう、クロノはロゼットの寿命を食い真の姿に戻ったのだ。

ただ怒りのみに任せアイオーンに襲い掛かるクロノ。
アズは必死にクロノを止めようと叫ぶが、ヴィド曰く「ああなったら誰の声も届かない」という。
このままじゃロゼットが死んでしまうが、自分には何も出来ない。ただ泣くしかない。

ヴィドはフィオレにこの場を任せ、アイオーンに「届け物」をすべく戦場に向う。
後を追おうとするサテラを制止するのはフィオレ。
その指には宝石が、その左耳にはサテラの右耳のものと対になる宝石のピアスが。

戦場。派手に光弾をぶちかまし「息切れ」を起すアイオーン。
それみたことかといった表情で「届け物」を渡そうとするヴィド。
そのとき、クロノがヴィドを吹き飛ばす。その鬼気迫る殺気にほくそえむアイオーン。

日頃抱く「なぜアイオーンに従わないのか」という怒りを胸に、真の姿を晒しトラック投げや
腕・足の器官からの光弾掃射でクロノを仕留めにかかるヴィド。
だが、その攻撃の数々もクロノには全く通じず、両腕を切断され、なぶり殺しにされる。


そのとき、クロノは「彼女」の気配を感じる。失うことの悲しみを刻み付けてやる、と
怒り以外の感情を失ったように叫ぶクロノを優しく抱きとめる。その姿は、「彼女」か
ロゼットか・・・。

357 名前:クロノクルセイド[sage] 投稿日:04/07/15 02:55 ID:???
正気に返り、いつもの姿に戻ったクロノ。目の前の光景に茫然自失。
自分の行いを悔いるクロノに、アイオーンは「届け物」、剣を背後から突き立てる。
そのアイオーンの頭に、尖角は無かった・・・。


どちらも尖角ナシの互角の勝負なのにこんな終わりじゃつまらない、と呟くヨシュア。
クロノを持って帰ってきたアイオーンの姿にサテラはある「確信」を抱く。

ロゼットが死んでしまうからと戦闘を拒否するクロノを、腑抜けが、と一蹴するアイオーン。
そのとき、光剣を手にしたレミントンがアイオーンに迫る。

一方、戦場から離脱しジェナイと合流したヴィド。
満身創痍のヴィドと、レミントン・ギリアムのコンビによる結界に捕らわれたジェナイ。

レミントンの剣技はアイオーンを圧倒する。その光景に加勢しようとするヨシュアをギリアムが放った
結界弾が阻む。

これでチェックメイトだ、と次げるレミントン。だがアイオーンは余裕の表情。
ギリアムの方にフィオレをけしかける。
彼女は、晶換(ラーデン)、と呟き、右腕を死神の如き鎌を握る宝石のガンドレットに変えて
ギリアムを襲い、ヨシュアを結界から解放する。
それに動揺し隙を作ってしまったレミントンはアイオーンに胸を斬られ、まだ動けるサテラに
アズを連れて逃げろと告げる。

正直確かめたいことがたくさん目の前に落ちているが、それでもアズを守らねばならない。
サテラはアズの手を引き脱兎の如く逃げ出す。

358 名前:クロノクルセイド[sage] 投稿日:04/07/15 02:58 ID:???
だが、突如アズが動かなくなる。ヨシュアが時間凍結でアズを固めたのだ。
アイオーンは、世界の再生とパンデモニウムの死という最高のショーの、極上の観客席を
用意してやるから追って来い、とクロノを挑発する。
そして、ロゼットには、あんたがクロノにとってかつてのマグダレーナと同じ存在かどうか
気にはなるな、と言い姿をくらます。
同じく消えゆくフィオレに「行かないで、姉様!」と叫ぶサテラ。その言葉に明らかに
動揺するフィオレだったが、その姿も完全に消滅する。

後に残ったのは、動揺と焦燥に完全に打ちのめされ、しかもアイオーンの最後の言葉の意味が
分らないロゼット、戦闘不能のクロノ、それと傷ついた面々。
レミントンは呟く。完敗だ、と・・・。

359 名前:クロノクルセイド[sage] 投稿日:04/07/15 03:03 ID:???
というわけで後編おしまい。
最後の5分で全てが台無しになったと大好評のアニメ版も終了して久しいですが、
開始当初から見守り続けてきた人には概ね好評、途中からの人には打ち切り臭漂うものと
映った漫画版の終わりまで残り半分。もう少々お付き合いください。

360 名前:マロン名無しさん[age] 投稿日:04/07/15 22:43 ID:???
乙彼

361 名前:少女少年書いてる人[sage] 投稿日:04/07/15 23:39 ID:???
>>336
中身はみんな普通の男の子です。
自分から女装している主人公自体、一人しかいませんし(その子も決して、そっちの趣味があるわけでもないし)

…で、あらすじですが、結局全部やることにしました。
さっそく二巻「KAZUKI編」をやりたいと思います。

362 名前:少女少年II KAZUKI[sage] 投稿日:04/07/16 00:03 ID:???
星河一葵(ほしかわ・かずき)は赤ん坊のときに母親が死んだため、父親と二人暮しをしている小学六年生の男の子。
貧乏ではあったが幸せに暮らしていたある日、町を歩いていた一葵はスカウトマンの村崎に大女優・大空遥が
主役を勤める映画の子役募集オーディションがあるから出てみないかと声をかけられる。
以前から大空遥に似ていると言われることが多かった一葵は興味を示し、とりあえず応募用紙を貰うことに。
家に帰った父親に、早速オーディションの話をする一葵。だが、その映画の主演が大空遥だと知ると見る間に顔色が変わり、
「…これも何かの因果かな」とつぶやく。
訳が分からない一葵に、父は唐突に自分は一葵の本当の父親じゃないと言い出す。冗談だと思う一葵だが、父は話を続けた。
かつて、人気急上昇中だった若手女優のマネージャーをしていた父。
だがある時、彼女が妊娠していることが分かる。今ならともかく、当時はそれは致命傷になりかねない大スキャンダルだった。
そのため彼女が密かに出産した後、子供の存在を隠すため父が極秘に引き取り育てることにしたのだ。
そしてその女優こそが、大空遥なのだという。
じゃあ本当の父親は誰なんだと聞く一葵だが、父は今はまだ言えないと何も話してくれない。
「母さんを恨まないでやってくれ。これでよかったと思ってるから…」と言う父だが、一葵は納得がいかなかった。
一葵は母に会うために、オーディションを受ける決意をする。

一葵は村崎の事務所を訪れ、村崎にオーディションの応募用紙を渡す。すると村崎は間違いがあると言う。
そんなわけないと見直す一葵に村崎は性別欄を指差し男に○がついていると言う。訳が分からず「男なんですけど…」と言うと
村崎は仰天。どうやら一葵を女だと思っていたらしいのだ。
確かによく女に間違われるが、村崎が自分を女と勘違いして声をかけたとは思ってなかった一葵はむっとする。
すると村崎はこの話はなかったことにしてくれと言い出した。
今回のオーディションで募集しているのは娘役。男の一葵は対象外なのだ。
だが一葵はこれを逃したらいつまた母に会えるチャンスがあるか分からないと、女のふりをしてオーディションを受けると宣言する。


363 名前:少女少年II KAZUKI[sage] 投稿日:04/07/16 00:10 ID:???
オーディション当日。控え室に行くと他の女の子達が着替えをしていて、一葵は戸惑う。
すると、一人のかわいい女の子が近寄ってきて声をかけてきた。
「日比野絵梨です。よろしくお願いします」
自分も名乗る一葵。それを見ていた別の少女が「何自己紹介してんの? みんな敵(ライバル)なのに」と言い、
一葵はむっとする。すると絵梨が彼女は望月マユカと言い、同じ学校なのだと教えてくれる。
間もなくスタッフが来て水着審査があると言い出した。水着を持っていなかった一葵は慌てるが、
絵梨が自分はカメラテストが先だからと水着を貸してくれる。かわいい上に性格もいいと感激する一葵だが
「そんなことして何になるの? 性格なんて審査の対象にならないのに!」とマユカはあくまで嫌味な態度を崩さず、
一葵はイライラを募らせる。

水着審査もカメラテストも終わり、大空遥を含めた審査員達は控え室で議論をしていた。
どの子も似たりよったりという皆が言う中、審査員の一人がユニークな子がいると一葵の書類を差し出す。
遥もそれを受け取った。
「星河…一葵!?」
雰囲気も遥に似ているから結構いけるんじゃないかと言う他の審査員達。遥はただ黙ってその言葉を聞いていた。

二次審査では実際に映画のワンシーンを演じることに。審査員席に大空遥がいないときょろきょろする一葵だが、
そこに遥が現れた。実際に遥を相手にして演技をしなければならないのだ。
やがて、一葵の番が来た。しかし遥は、一葵にまるで気づいていない素振りを見せ一葵は不安に。
「そんな事ないわよ。ちゃんと…分かってたわよ。あなたのこと、気づかない訳ないでしょう!?」
それが映画の台詞だと分かっていても、動揺しっぱなしの一葵。そのせいで台詞を言うのを忘れ、そのことを遥に指摘され
ようやく我に返る。
「じゃあ、これからはずっと一緒に暮らせるの…?」
「ええ…ずっと…いっしょよ…」
次の瞬間、一葵は遥に抱きしめられていた。演技と知りつつ、初めての母親からの抱擁に一葵の目には涙が滲む。
だがそのせいで一葵は最後の台詞を忘れ、そのまま自分の番が終わってしまった。だがもともと母に会うのが目的だった一葵は
とりあえず満足だった。


364 名前:少女少年II KAZUKI[sage] 投稿日:04/07/16 00:14 ID:???
オーディション終了後、遥の控え室の前で出てくるのを待つ一葵。どきどきしながら待っていると、ついに遥が出てくる。
「母さん!」
意を決して、そう声をかける一葵。だが、遥は一葵を冷たい目で見ると、言った。
「誰? あなた。私に娘なんていないわよ」
頭が真っ白になる一葵。さらに追い討ちをかけるように遥は言葉を続ける。
「それに…私の本当の子供なら、本番で台詞を忘れるようなミスはしないわね」
「お遊びの冗談なら、もっと演技が上達してから出直してくることね」
そう言い放ち去っていく遥を、一葵はただ黙って見ているしかなかった…。


オーディションの結果は落選。当然の結果とはいえ、一葵は未だに母の言葉が頭から離れずにいた。
だったら演技を磨いて出直してきて、実の子だってことを証明してやると意気込む一葵の元に村崎から一本の電話が入る。
娘役こそ別の子に決まったが、映画のプロデューサーが一葵を気に入り、自分の元で本格的に演技の勉強をしないかと
言ってきたと言うのだ。喜ぶ一葵だが、村崎からそのプロデューサーが作った学校への転校を言い渡される。
それは私立校に芸能人を養成するためのカリキュラムがあるところだと聞かされ、私立にいくお金はないと言う一葵だが村崎は
特待生なのだからその心配はないと言う。でも何もわざわざ転校まで…と渋る一葵に、村崎はとんでもないことを言い出した。
「君にはこれから女の子として生きてもらわなきゃならないからね! いい機会でしょ」
驚き、オーディションの時だけのつもりだったと一葵は言おうとするが、村崎はそのプロデューサーは一度見た顔は
絶対忘れない人だから、もう芸能界で男としてはやっていけないと言う。
女のふりをし続けるか、男だと暴露して芸能界をあきらめるか…どっちにしろ男だとバレた時点で芸能界永久追放だという村崎に、
一葵は決意する。
「俺…、女になります!」

(続く)

365 名前:Final Mission 7[sage] 投稿日:04/07/16 00:24 ID:???
仕事を終えて帰宅したリィンは、アパートのドアの前で飛騨ジェンクスに出会う。
彼は特捜司法局を脱走してきたので、匿って欲しいと頼む。
リィンが断ると、ジェンクスはジョーカーの解体処分の話を持ち出し、恋人を死なせたくなければ特捜司法局を潰す手伝いをしろと言うのだった。
だがそれは犯罪である。
リィンは、ジョーカーを救うためなら何でもするつもりだが、犯罪者となってジョーカーを悲しませることだけは絶対にしたくないと思っていた。
するとジェンクスは、特捜司法局の特別任務だと言いだす。
ジェンクスの話のどのあたりが本当でどこがウソなのか、と言うよりそもそも真実なんてあるのかどうかさえわからなくなったリィンは、心底途方に暮れるのだった。

その頃月では、ジョーカー(男)が新たなミッションに取り掛かろうとしていた。
『赤のキャラバン』中枢への潜入、それが今度の任務である。
失敗はできない。  やり直しは効かないのだから。
なぜならこれが、解体前の最後のミッションとなるからだ。

一方、損壊事件で死んだ合成人間は自殺したものと判明。
だが合成人間には自己を破壊するプログラムなど入ってはいない。
本来は書き替え不可能な基本倫理回路が、ウィルス・プログラムによって書き替えられていたのだ。
ウィルスの内容を変えれば大規模なテロさえ起こせる、犯人はそんな技術を持っているということだ。
そんなことが出来る人物をリィンは一人知っている。
それは彼の家に居候している飛騨ジェンクスである。
リィンはアパートへ駆けつけ、ジェンクスを問い詰めた。
ジェンクスは嫌味でひねくれていて、大胆且つ何をするかわからないような性格の人間だが、決して倫理観の抜けた悪い人間ではないはずだ。
リィンはそう思っていたが、ジェンクスは取り澄まして自分が犯人であると告白する。
『赤のキャラバン』に接触しその一員となるため、自分の頭脳をアピールしていたのだ。

366 名前:Final Mission 8[sage] 投稿日:04/07/16 00:27 ID:???
告白後、ジェンクスはいきなりリィンを蹴り倒し、彼の腹に手を這わせた。
傍目にはじゃれ合っているようにしか見えないが、その陰でジェンクスはリィンに、指文字であることを伝えた。
驚くリィンにジェンクスは「次は富士樹海自然パークだ」と、犯行予告をして去って行った。

そして予告通り、世界会議本会議場に合成人間の死体が忽然と現れた。
見回る警官達の隙をつき、わずかな時間に放置されたのだ。
「寝てたんじゃないか!?」と警官を叱責するバーリー。
しかし手品のような状況に当惑していたのはバーリーだけではなかった。
「自分でもそう思う。見落としは無かった筈なのに」と言いながら、『赤のキャラバン』幹部・狩カルストが現れる。
その場にいた警官達は一斉に銃を上げ、リィンとバーリーに狙いを付けた。
彼等は皆『赤のキャラバン』の人間だったのだ。
リィンの部屋に仕掛けた盗聴器でジェンクスの事を知ったカルスト達は、州警内部に潜入していたのである。
だがその時、死んでいたはずの合成人間が立ち上がり、カルストは額を撃ち抜かれて死んでしまう。
死体に扮し、カルストを射殺したのはS‐Aだった。
S‐Aはジェンクスと『赤のキャラバン』の接触を阻止するため、ジェンクスの行方を探しているという。
リィンが知らないと答えると、S‐Aは一組のイヤリングを取り出し、ジョーカーから預かった物だと言ってリィンに渡した。
それは以前、リィンがジョーカーにプレゼントしたイヤリングだった。
「ジョーカーは昨日付けで解体処分されました」と言うS‐A。
つまり、今さらジェンクスを庇い特捜司法局を潰したところで、もはや手遅れだということだ。
S‐Aの言葉にリィンは愕然とし、呆けたようにイヤリングを握り締めた。

この様子を盗聴している者がいた。
若い男である。  その男の横にはカルストの側近・サディムが付き従っていた。
(マンガでは目の部分が影になっていて正体はわかりませんが、さっき死んだカルストに似ているなー、と思わせる程度に描いてあります)
                 つづく

367 名前:Final Mission 9[sage] 投稿日:04/07/16 02:33 ID:???
テロの可能性は未だ十分にあるため、世界会議場の警備は続いた。
そしてその中には、率先して指示に当たるリィンの姿もあった。
その夜人気のない公園の入り口で、リィンはビールを飲みながら一人静かに泣いた。
とはいえジョーカーの死を完全に信じることは出来なかった。  その知らせはあまりにも唐突過ぎたのだ。
その上、幸か不幸かじっくり考える時間もなかった。  
帰宅したリィンを思いもよらぬ人物が出迎えたのである。
それは死んだはずの狩カルストであった。
カルストは2つの肉体を持っており、その脳は常にシンクロしていて精神的には同一人物という、極めて特殊な人間だったのだ。
カルストはリィンに美しい少女の写真を見せた。  もちろんただの少女ではない。
彼女こそはカルストの母親、そして『赤のキャラバン』の総裁・マムであった。
魅せられたようにマムを見つめるリィン。
異変を感じた時にはもう遅かった。
洗脳され自由意志を奪われてしまったリィンは、命じられるままジェンクスを呼び出す。

ジェンクスと『赤のキャラバン』はついに接触した。
ジェンクスの妻子は、特捜司法官と『赤のキャラバン』との銃撃戦に巻き込まれて死んでいる。
そのことを知っているカルストは彼に真意を問う。
するとジェンクスは「『赤のキャラバン』も潰したいが、まずは特捜司法局を潰す。 (いつ敵となるかもしれないという)リスクを考慮しても、買い得なはずだ」と悪びれもせず言ってのけた。
だが『赤のキャラバン』にとって魅力的なのは、ジェンクスの頭脳であってジェンクスという人間ではない。
ジェンクスはリィンに薬を嗅がされ、気を失ったまま宇宙へ連れ出されてしまった。
『赤のキャラバン』のアジトである宇宙ステーションに着いたカルストは、手術室にジェンクスを運び込んだ。
そこからはグロテスクな巨大コンピュータが見える。  それはマムの半身とも言うべきものだった。
マムもまた特殊な人間であり、1つの身体に2人分の脳を持って生まれたのだ。
その1つは身体から切り離され、コンピュータに接続された。  だが、2つの脳はシンクロしている。
人間のマムとコンピュータのマム、2人合わせて1人のマムなのである。
そしてコンピュータ・マムは、他人の脳を次々取り込み今なお増殖しているのだった。

368 名前:Final Mission 10[sage] 投稿日:04/07/16 02:39 ID:???
同時刻、地球某所では、人間・マムが惑星間法整備会議に集まった各国要人の様子を窺っていた。
だが彼女の狙いはもっと大きい。
人間・マムはモニターに映った富士山を見ながら微笑んで言った。
「花火を上げてやろう。 大きな花火を、世界中に見えるように」

一方宇宙ステーションの手術室では、カルスト達が見守る中、科学者(?技師?医師? とにかく脳ミソとコンピュータを扱う人)がジェンクスの脳を取り出そうとしていた。
しかしそれは当のジェンクスによって阻止される。
「この場に飛騨ジェンクスは存在しない」
そう言って飛び起きたジェンクスは、素早く科学者を捕らえた。
その時、傍観していたリィンがいきなり苦しげにうめきだす。
わけのわからないことの連続にうろたえるカルスト。
そのカルストに側近・サディムが追い討ちをかける。
「六道リィンには前もってシールドを施してあったので、洗脳が解けかけているのだ」
サディムはそう言ってカルストの首を折り、ジェンクスもまた科学者を殺していた。
洗脳の解けたリィンは、目の前でジェンクスとサディムが変身するのを見た。
ジェンクスは科学者に、サディムはカルストになる。
2人とも特捜司法官だったのだ。
リィンはジェンクスの正体がジョーカー2であったことを知っている。
以前本人が指文字でそう知らせてきたのだ。(アパートで腹を触られた時)
では今カルストに変身したのは…?
「リィン、無事ですか?」
そう言って心配そうな顔をしているのは、見た目はカルストでも紛れもなくジョーカーだ、リィンはそう確信した。

                つづく

369 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/16 22:00 ID:???
「半熟英雄」
「イグドラシル」
「風の惑星ゼファー」
「ダビスタブリーダーズバトル」
「マリーとエリーのアトリエザールブルグの錬金術士」

よろしくお願いします。

370 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/16 23:03 ID:???
・だから牡丹が好きやねん
・ホットロード
お願いします

371 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/17 01:20 ID:???
>>369
イグドラシルとゼファーは一緒の漫画だよ
雑誌が休刊したせいで中途半端に切れていたイグドラシルに
なんとか切りのいいとこまで書き加えて新たにコミックスにした時の題名がゼファー

372 名前:カンタレラ 14[sage] 投稿日:04/07/17 02:36 ID:???
一方、チェーザレを連れて戻ったタジオは、この件を知る従者達を全て抹殺。
眠るチェーザレの傷に口付けしようとすると、チェーザレが目を覚ます。
「死ぬぞ。私の血は毒でできているからな。ホアンを見ただろう?」
「それならば、私はとうに貴方という毒に侵されています。
貴方という、甘美なる毒。私の命は、生も死も全て貴方だけの為にある!」
「ふふ…私に命を捧げる、か。地獄に落ちるぞ?」
「かまいません。私の神は貴方だけなのですから…」
法王庁では、予定されていた会議にも姿を見せないホアンの捜索が開始される。
翌朝、テベレ川の下流からホアンの刺殺体が発見され、法王は犯人の捜索隊を組織するが、その調査は突然に打ち切られる。
法王の前にはヴァノッツァの姿をした魔物が現れ、「全てお忘れなさい」と暗示をかけていたのだった。
やがて、長く王が不在であったナポリに前王の息子、フェデリゴが即位。
その載冠式に法王の名代として出席する事になったチェーザレは、雷鳴轟く中、ナポリへと発つ。
出発前、タジオを前にチェーザレは、問わず語りに話をする。
「こんな日だったのだそうだ、私が生まれおちたのは…だからかな、私には憤りの様な、この雷鳴が心地良い。
皮肉なものだ。父は神の代理人の地位を得る為に、神にあだなす者を自らの手で造りあげたのだから。
私の存在理由が天から祝福されたものでないのならば、私はいったい何なのだろう?
神という概念からすれば、この世に存在してはならない禁忌か…?
ならばその時、母と共に雷で刺し貫けば良かったものを…」
様子がおかしいチェーザレを気遣い、キアロはすぐに戻ってくるだろうから心配は無い、と慰めるタジオだったが、耐えきれず激昂する。
「そうやって…あの男は、いつも貴方のお心を乱すのですね。ナポリへ発つ、この大事の時でさえ…
貴方の意識の半分はあの男の影を追っている。まるで…まるで…!」
そう言ってチェーザレの腕を掴んだタジオは、その感触にハッとする。
チェーザレの手は変色し、無数の血管が浮き出しており、魔物の様な手になっていた。
「キアロがいない今、少しでも弱味を見せると、奴らはこうして身の内から這い上がってくるのさ。
自分でも驚いたよ、こんなにもキアロに依存していたとは、ね」
続く

373 名前:カンタレラ 15[sage] 投稿日:04/07/17 03:29 ID:???
「そのお体ではナポリ行きは無理なのでは?」
「この先、何かある度にキアロに槌りつけと言うのか?
お前はそんな脆弱な魂の持ち主を覇者と仰ぐつもりなのか!?」
そう言い放つチェーザレの腕は、既に美しく戻っていた。
「ご自分を試すおつもりなのですね。その言葉、ご自身に問うておられる様に聞こえます…」
――人をも魔をも神をも凌く、全てに超越する存在…
絶対的な力の持ち主こそが、私の求める真の王。
その代償として貴方がその身を魔に委ねたとしても、私はそれを良しとするだろう――
一方キアロは、深刻な状態にあったが、ルクレツィアの献身的な看病で一命をとり止める。
目覚めたキアロは、ルクレツィアに迷惑をかける訳にはいかない、と傷付いた体で立ち去ろうとするが止められ、仕方なくホアン殺しの犯人である事を告白する。
だがルクレツィアは「何度も助けてもらったから」と譲らず、それからも腹心の侍女・パンタシーリアと共にキアロの世話をする。
幾日か過ぎて、「あんた、聖母みたいだな」と言うキアロに、ルクレツィアは心情を吐露する。
「私は聖母なんかじゃないわ。だって…私の心は汚れているもの。
あなたがホアンを殺したと告白した時、私はさほどとり乱さなかったでしょう?
ある意味、あなた以上の罪を…私はホアンの死によって思い知らされていたから…
ホアンの葬儀の時…本当に久しぶりに、その人の姿を見たの…
忘れようとして、想いを固く封印したはずの、最愛の人。
その人が通り過ぎる一陣のそよ風だけで、私の胸は高鳴り、切なく躍る…
傍らには、ホアンが冷たくなって横たわっているというのに…
私は自分が恐ろしい。こんな…こんな…
だから、神は罰をお与えになったんだわ。
その人とは一生結ばれる事は無い。
けれど、生きている限り、こうやってずっと、この想いに支配され続ける…
だって、その人は私の…!」
「もういい。自分を追い込むのはやめろ」
ルクレツィアはキアロの腕の中で泣きじゃくり、救いを求めるかのように呟く。
「助けて…」
二人はキスを交わす。
キアロは、チェーザレへの裏切りと知りながらも愛しさを抑えきれず、ルクレツィアと結ばれるのだった。
続く

374 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/17 12:45 ID:???
最近まとめサイトが更新されてないのが気になるが
味っ子のストーリーがいくらなんでも大雑把過ぎるなぁ・・

375 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/17 20:51 ID:???
ハイスクール奇面組をお願いします。
特に最後の方

376 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/17 21:59 ID:???
>>375
唯の夢おち

377 名前:カンタレラ 16[sage] 投稿日:04/07/18 00:16 ID:???
「後悔しているのか?」
「私は、私の認めた人以外、触れさせたりしないわ。
後悔しているとしたら貴方の方でしょ、キアロ。
貴方は優しいから、私に同情して…」
「ばか、同情だけでこんな事できっかよ…」
二人はつかの間の蜜月を過ごすが、法王がルクレツィアの様子見に差し向けたペドロという男に関係を知られてしまう。
ルクレツィアを守りたいパンタシーリアは、ひとまずキアロに身を隠す様に言い、二人は一端離れる。
ペドロは、何かにつけルクレツィアの前に現れ、いやらしい視線を投げかける。
ある日、ルクレツィアとジョヴァンニとの正式な離婚証明書を持って来たペドロは、キアロの事を法王庁に報告するもしないも自分次第だと言い残し、去る。
「今日はこの報告に来ただけだ。俺も忙しい身なんでな。
またすぐ来るぜ…すぐに、な…」

ナポリで載冠式を執り行ったチェーザレは、式典後の食事会でサンチャの弟・アルフォンソと出会う。
ナポリとの更なる結び付きを求めるチェーザレは、彼をルクレツィアの次期花婿にと思い、話をする。
「僕には心を捧げた人がいるのです。貴方の妹君を愛してあげられないかもしれませんよ」
「心は関係ない。これは政治…国と国との駆け引きだ。
ルクレツィアも私の妹。それは分かってくれるだろう…」
その夜、魔物化する腕の痛みにチェーザレは悶絶。
ついには自分で腕を切り落とそうとするが、タジオに止められ、後ろ手に縛られる。
苦しむチェーザレを見ながら、タジオは自分の気持ちを確かめていた。
――せめて、貴方の戦いを、目を伏せる事なく見ていよう。それが私に出来る唯一の事なのだから…
お前は知る事はあるまい、キアロ。
堕天しようとする天使の、惨たらしいまでの美しさを。
決して、お前には理解できまい。
この方にとっての“光”がお前である限り、私は“闇”を見つめるしかないのだから――
翌朝。
見事な精神力で回復したチェーザレは、新王誕生のパレードに随行し、隣に控えるタジオに呟く。
「このパレードが法王特使としての、いや、枢機卿の任務としての最後になるかもしれんな。
時は満ちようとしている。私は、自分の信じる道を行くだけだ。
たとえそれが、絶望と殺戮で血塗られていようとも…」
「どこまでも、お供いたします。地獄の果てまでも」
続く

378 名前:カンタレラ 17[sage] 投稿日:04/07/18 03:41 ID:???
法王はずっとホアンの棺を置いた部屋で悲しみに暮れていた。
そばにはヴァノッツァ(魔)が付き添っていたが、ある日法王は「もうよい、去れ」と呟く。
「私にはわかっていた。お前はヴァノッツァではない。
思い出したくなかったのだ…ホアンの死を…最愛の息子がもうこの世にいないという事を…
現実に向き合わねばな。これも私が作り出した現実なのだから…」
法王はナポリから帰ったチェーザレに新たな所領を与える事を決め、自室に呼ぶ。
「ホアン亡き後、お前がボルジア家の唯一の希望だ」
「…貴方からその様な言葉を聞くとは思ってもおりませんでした」
疲れた様に、諦めた様に、法王は言う。
「わしも言いたくはなかったさ。どうせ…わしの全てを握っているのはお前だ。
好きにするがよい。わざわざ魔物で操らずとも、わしはお前のいいように動こう」
「後悔…しておいでか?」
「今更…言っても、せんない事。もう…私の愛したホアンは戻らぬ…」
法王と別れ、自室に戻ったチェーザレは複雑な感情に悩み、腕が痛みだす。
その時、キアロが忍んでくるが、逆光を背にしていた為、チェーザレにはそれが誰なのか判らない。
のたうつチェーザレは痛みがひいてゆくのを感じ、心地良さに意識を失う。
異変を聞いて駆け付けたタジオは、安心しきった様にキアロに抱かれて眠るチェーザレの姿を見て激昂し、剣を抜く。
「出てゆけ。今更お前に、この方に触れる資格は無い。
なぜ…なぜお前でなきゃならない!?
この方をいつも見つめてきたのは、この私だ!私なのだ!」
タジオの感情を理解出来ぬまま、キアロも応戦するが、下働きの者が「賊だ!」と衛兵を呼んだ為、逃亡。
その時、タジオの剣が仮面をかすめ、落ちる。
騒がしさに目覚めたチェーザレは「不思議な光が私を満たし、痛みを癒してくれた。あれはまるで…」
と言いかけるが、タジオは「夢です」と相手にしない。
ふと視線を落としたチェーザレは仮面を見付け、タジオを睨むと、慌てて外に出る。
だが、キアロは既に逃げ去った後であった…
続く

379 名前:Final Mission 10.5[sage] 投稿日:04/07/18 09:44 ID:???
※ 事件についての説明です。
  (マンガでははっきり書いてないけど、多分こうだろう・・と想像した部分も少し入ってます)
今回の件は、特捜司法局が飛騨ジェンクスの計画に基づき仕組んだものだった。
ジェンクスは『赤のキャラバン』が、要人の集まる世界会議場を狙うと予測した。
そこで、犯行を阻止し『赤のキャラバン』を壊滅させようとしたのである。
特捜司法局は以前にも潜入捜査を行っており、かなり詳しく『赤のキャラバン』の内状を把握している。
つまりマムについても知っていたわけで、ジェンクスの天才的頭脳は恰好のエサになり得た。
そこでまず連続合成人間損壊事件を起こし、ジェンクスの存在をアピールした。
そして、リィンが『赤のキャラバン』にマークされていることを利用し、ジェンクスに変身したジョーカー2が『赤のキャラバン』内部へ潜入するという段取りになっていたのである。
ただし、特捜司法局の行動は極秘であるため、州警はもちろん、リィンにも詳しいことは知らされなかった。
一方で人間・マムに近づくための計画も進行していた。
彼女に疑念を抱かせず近づくためには、カルストを利用するのが最良の方法だったが、それには問題があった。
2人のカルストはシンクロしているため、一方に成りすましてももう一方にバレてしまうのだ。
そこで一方のカルストを殺すための罠が仕掛けられた。
それが世界会議本会議場の一件である。
カルストがジェンクスを捜して行動していることを利用したのだ。
ここでS‐Aがジェンクスを捜している云々と言ったのは、もちろん盗聴されていることを知った上での芝居である。
(ジョーカーが解体処分されたと言ったのは、リィンにさっさと諦めさせるため。 ジョーカーが頼んだのかも?)
こうしてほぼ計画通り、2人の特捜司法官が『赤のキャラバン』に潜入した。

380 名前:Final Mission 11[sage] 投稿日:04/07/18 16:15 ID:???
『赤のキャラバン』壊滅作戦はいよいよ最終段階に入った。
科学者(ジョーカー2)はコンピュータ・マムを停止させるためその場に残った。
そしてカルスト(ジョーカー)は人間・マムに接触するため、リィンは世界会議場守備のため、共に地球へ向かう。

地球へ向かう船艇の中で、リィンは再び会えた喜びからカルスト(ジョーカー)を抱きしめる。
カルスト(ジョーカー)はそれに応え本心を告げた。
「私を忘れて幸せになって欲しい。 私を一生忘れないで欲しい。 本当はどうして欲しいのかわからない」
合成人間であるジョーカーの体はすでに劣化が始まっており、2人の別れは避けられないことだった。
リィンは「君を忘れないで幸せになる」と答える。
「君と出会ったことが現在の僕を形造っている。 ジョーカーに触れたことが、ジョーカーと話したことが、
心のDNAに刻みこまれて、次に僕と出会った人がジョーカーの心のカケラを受け取って、
そうして君の生きた証は受け継がれていくんだ。 君がいなくなっても、僕がいなくなっても、未来までずっと――」
(うまく要約できなかったので、セリフそのまま書きました。 何だかすごくいい事言ってるような、どんどん恋愛するぞーと開き直っているような…)

カルスト(ジョーカー)は人間・マムに会うため、彼女のいる潜水艦内へ入った。
コンピュータ・マムと人間・マムは、誤差2秒以内でほぼ同時に殺す必要があった。
どちらが遅れてもコンピュータ・マムは自爆し、大量の汚染物質が地球に降り注ぐこととなるのだ。
意を決したカルスト(ジョーカー)は人間・マムに近付いた。
カルスト(ジョーカー)を本人だと信じて疑わない人間・マムは、楽しそうに富士山噴火計画を語る。
それは有史以来最大規模の噴火となるはずだ。
地震により日本列島は壊滅し、津波は環太平洋の各地を広範囲に巻き込むだろう。
すでに富士地熱発電所への仕掛けは終わっている、と。
カルスト(ジョーカー)は人間・マムの顔に優しく手をかけ、首をひねって殺した。
科学者(ジョーカー2)の手により、同時にコンピュータ・マムも停止する。

381 名前:Final Mission 12[sage] 投稿日:04/07/18 16:18 ID:???
残るは噴火の阻止であり、リィンは地熱発電所へ急行した。
カルスト(ジョーカー)は発電所のメンテナンス・ロボットが、時間になると暴走し爆発するよう仕組まれていることを探り出し、リィンに通信を送る。
だが時すでに遅く、2体のロボットが行方不明、その上発電所のシステムは正常に機能しなくなっていた。
残る方法は直接ロボットを探し出すことだけだ。
耐熱服を着込んでの地下捜索が始まる。
しかし高熱の中での作業は過酷なものだった。
時間ばかりがむなしく過ぎ、体力も気力も限界に近付いた時、リィンは問題のロボット1体を発見する。
それには爆弾が仕掛けられており、リィンは解体作業に入るが、高熱に朦朧とし倒れこんでしまう。
窮地を救ったのはS‐Aだった。
別の1体を処理し、リィンのもとへ駆けつけて来たのだ。
2体の処理を終えたS‐Aは、リィンを助けて地上へと戻っていった。

潜水艦の中、任務を終えたカルスト(ジョーカー)は、苦しげに顔をゆがめてその場に倒れてしまう。
変身も解け本来の姿に戻ってしまったジョーカーは、薄れてゆく意識の中で、生きてきて良かったと心の底から思うのだった。

『赤のキャラバン』は壊滅し、議会は無事開催された。
リィンは事後処理に忙しく同僚達と働いていた。
そんなリィンの前に飛騨ジェンクスが現れる。
今回は本物のジェンクスであり、彼は壊滅作戦で総動員した特捜司法官の調整のため地球に来ていたのだ。
特捜司法局嫌いのジェンクスらしからぬ仕事内容に、リィンは首をかしげた。
確かにジェンクスは特捜司法局を嫌っている。
だがそれは妻子を殺されたからというわけではない。  その在り方、制度などを嫌っているだけだ。
気に入らなければ作り変えればいい、変えるにはそれなりの力を持てばいい、それがジェンクスの考え方だった。
というわけで如才ないジェンクスは、特捜司法局内でかなりの地位を得ていたのである。

382 名前:Final Mission 13[sage] 投稿日:04/07/18 16:48 ID:???
ジェンクスはリィンを特捜司法局八王子支部へ連れて行った。
そこには解体処分されたはずのジョーカーが居るという。
解体処分制度はすでにジェンクスが無くしていたのである。
けれど嬉しい知らせばかりではなかった。
劣化しつつある能力をフルに使ったため、ジョーカーは記憶を失っていた。
加えて余命は僅か1〜2年。
「それでも会いたいか?」と尋ねるジェンクスに、リィンは躊躇なく頷いた。

案内された部屋で、ジョーカーはベッドの上にいた。
今のジョーカーにとってリィンは見ず知らずの他人でしかない。
リィンは微笑んで「はじめまして」と挨拶した。
もう一度恋をするために。
限られた時を2人で生きるために。


数十年後、州警を定年退職したリィンは、月で合成人間の保父をしていた。
合成人間の扱いは飛躍的に改善されており、将来を語る子供達は明るく無邪気だった。
彼らの未来には等しく無限の可能性が広がっているのだ。
ジョーカーと出会って生まれ、受け継いだ想い。
それは今リィンの傍らで笑う子供達にも受け継がれていくだろう。
そうしてその先の未来へつながっていく――

END                                                  

383 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/18 17:56 ID:???
カンタレラ乙
一応聞くけどチェーザレもキアロもタジオも男だよね…?

384 名前:マロン名無しさん[age] 投稿日:04/07/18 19:13 ID:???
FINAL MISSION乙

西の善き魔女を教えてください

385 名前:マロン名無しさん[] 投稿日:04/07/18 22:26 ID:w/L8kObt
糞スレ

386 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/18 22:45 ID:???
ノシ 西の善き魔女予約します。

387 名前:384[sage] 投稿日:04/07/18 22:48 ID:???
ありがとう。よろしゅうおねがいします。

388 名前:カンタレラ書き[sage] 投稿日:04/07/18 23:36 ID:???
>>383
そうです(汗)
描かれ方は、タジオは「行き過ぎた忠義者」って感じなんですが
チェーザレのキアロへの想いはちょっと801チックと言うか…ゴニョゴニョ
チェーザレは普段は感情を抑えているので、キアロは素の感情をぶつけられる相手である、という事なんじゃないかな〜と。

389 名前:カンタレラ 人物紹介 その3[sage] 投稿日:04/07/19 00:18 ID:???
【パンタシーリア】
ルクレツィアの侍女。政略結婚に利用されるルクレツィアの立場に同情しており、幸せになってほしいと願っている。
【ペドロ・カルデロン】
イル・ペロット(オウム)と呼ばれる法王の侍従。ゆすり屋。
【アルフォンソ・ダラゴーナ】
ルクレツィアの二番目の夫。スペインのアラゴン王家の血を引くナポリ王子で、サンチャの実弟。
表向きはヘラヘラしているがナイフ投げの達人で、一筋縄ではいかない性格。
【エンリケ】
アルフォンソの侍従。
【フェデリゴ一世】
新ナポリ王。サンチャとアルフォンソの叔父にあたる。

書き忘れていましたが、2004年7月現在、8巻まで刊行中(以下続巻)です。
17で7巻の始めあたりです。

390 名前:少女少年II KAZUKI[sage] 投稿日:04/07/19 00:36 ID:???
>364の続き)
女の子「星河かずき」として転校した一葵。だがそこの学校は制服で、
スカートをはいての登校にかずきは恥ずかしくてしょうがない。
おまけに同じクラスには、オーディションで出会った望月マユカがいた。特待生として入ったことで早々に睨まれ、
「いい気にならないでよね。娘役に選ばれたのはあたしなんだから!」と嫌味を言われるかずき。
こいつが…とかずきは思うが、確かにオーディションでの演技は上手かったことを思い出し、
普段の自分が見えるようでは役者としてはまだまだなのかもしれないと思う。

休み時間。廊下を歩いていたかずきは隣のクラスにいる絵梨に会う。絵梨に手を引かれ校内を案内されるが、
そこにいきなり現れた少年が、走っていた絵梨に転んで顔に怪我でもしたらどうするんだとお説教をする。
彼は風間トキオといい、絵梨の幼なじみでかずきと同じく特待生だった。
どう見ても自分よりかっこいいトキオを見てかずきは「勝ち目ないじゃん!」と内心うなだれるが、
すぐに自分は今は女なんだから、絵梨と女友達として仲良くなろうと思うのだった。

それから間もなく、二泊三日の校外学習の日が来た。
人数の都合でクラスが違う絵梨と同じ班になったかずきだが、バスの中でトキオと仲良くしているのを
見せつけられ彼に対するイライラは募るばかり。
絵梨と二人きりになったかずきは思い切って「トキオと付き合ってんの?」と聞いてみるが
彼女はあっさりと「幼なじみってだけ」と答え、今はそんなことよりお芝居の勉強をしたいと言う。そんな絵梨を見て、
かずきはつまんない事を気にしていたなと少し反省する。


391 名前:カンタレラ 18[sage] 投稿日:04/07/19 11:40 ID:???
修道院ではペドロが偽の伝言でパンタシーリアを呼び出し、敷地の外れの小屋で一人になったルクレツィアに関係を迫る。
そこへキアロが現れ、ルクレツィアは救われるが、法王の使いであるペドロを殺せば問題になる、とキアロは剣を引く。
ペドロは本堂に戻り、偶然にも再婚準備の為にルクレツィアを連れ戻しに来ていたチェーザレと出会う。
ペドロから密告を受け、チェーザレは信じられない想いで小屋へ向かう。
小屋が近づくにつれ、キアロの気を感じたチェーザレは、ルクレツィアと友の不義を確信しつつ、扉を開ける。
「ここで何をしている?」
驚く二人にチェーザレは、ルクレツィアの再婚を告げ、今すぐにローマへ戻る様に、と侍女にルクレツィアを連れ出させる。
キアロと二人になったチェーザレは、彼に説明を求める。
「私は混乱している。何故お前がここにいるんだ?」
「あの後…追手から逃れようとここに逃げ込んだんだ。
深手を負って朦朧としてて…ここがルクレツィアの居る修道院とは判らなかった」
「深手…?」
「ああ…あん時、あんた気を失ってたんだっけな。ホアンの奴、最後の力で襲いかかってきたのさ。
…そうだ、言っておかなきゃ。ホアンの息の根を止めたのは俺だ。
だから、あんたは奴の死に何の呵責も感じる必要は無い」
「ははは…こんな時までお前はお前らしいな。
良心の呵責?そんなもの、生まれた時から持ち合わせてはいないさ。気遣いは無用だ」
「そうか…」ホッとした様子のキアロに、チェーザレは苛立つ様な嬉しい様な、複雑な気持ちになる。
「続けろ」「あん時は、マジでヤバいと思ったぜ。だけど、ルクレツィアが一生懸命看病してくれて…」
「あれは、天使の様な娘だからな…それで、ほだされたのか」
「あの娘はあんたを想って泣いてたんだ。あんただって知ってた筈だ。あの娘はあんたを――
俺は、あの娘の心が少しでも楽になれば、と思った。言い訳はしない。あんたが俺を罰するというなら、受けるよ…」
「愛して…いるのか?」
「……愛している」
一瞬の沈黙の後、チェーザレは口を開く。
「お前の優しさは、時として最大の凶器だな」
「…?」「同情で抱いたのだ、お前は。ルクレツィアを!」
「違う!」「言い切れるのか!?」
キアロは言葉に詰まる。
続く

392 名前:少女少年II KAZUKI[sage] 投稿日:04/07/19 14:59 ID:???
>390
あれ、エラーになったはずのやつがばっちり書き込まれてる…。
と言うわけで、続き。

その日の夜、宿に着いたかずきに最初のピンチが来た。お風呂の時間になったのだ。
風邪気味だからお風呂に行けないと言い訳するかずきだが、他の女の子達は温泉だから治るかもとしつこく勧めてくる。
それでも渋るかずきを見てマユカは「もしかして月経じゃないの?」と言い、それを聞いた別の女の子がタンポンを渡してきて
かずきはパニックに。なんとか「温泉に入るとアレルギーでじんましんが出ちゃう」と言いごまかしたが、
今度は脱衣所で着替えるのが面倒だからと皆が目の前で服を脱ぎだし、かずきは思わず鼻血を出してしまう。
改めて、女のふりをするのは大変だと思うのだった。

夜中、かずきがふっと目を覚ますと、なんと男子トイレで用を足している最中だった。
昔から寝ぼけて歩き出す癖があったが、まさかこんなことになるとは思わずあせる。
さらに悪いことに、その現場を同じくトイレに起きてきたトキオに見られてしまった。
当然、男である“証拠”もばっちり見られ、かずきは大慌てで「何でも言うこと聞くからみんなには言わないで!」と必死で頼み込む。
するとトキオは「絵梨に…好きな奴いるか聞いてくれないか?」と言い出す。
どうやらトキオは絵梨のことが好きらしい。昼間彼女が言っていたことを正直に伝えると、案の定トキオはがっくりと肩を落とす。
その様子に一葵は、自分が絵梨との仲を取り持ってやると約束。トキオは嬉しそうに笑い、どうにか危機は去った。

393 名前:少女少年II KAZUKI[sage] 投稿日:04/07/19 15:07 ID:???
翌日は映画のロケの見学だった。かずきはふとマユカがいないことに気づき見回すと、マユカは出演者の側にいた。
マユカが娘役に選ばれた、例の映画のロケだったのだ。もしかして…と思い別のほうを見るとやはり遥がいた。
こんな形で再会なんて…!とかずきは歯がゆくてしょうがない。しかも撮影しているのはオーディションで演じた再会のシーン。
しかし、何故かオーディションの時にはあった「嬉しい…! ずっとずっと一緒だよ!」という最後の台詞がない。
絵梨と不思議に思っていると、校長で、この映画のプロデューサーでもある露里浩紀(つゆさと・ひろき)が現れ、
オーディションで一人だけ台詞を言わなかった子がいたが、その子の演技は真に迫っていてよかった。だから台本を変えたと話す。
「僕は君の演技、すごく気に入ってるんだよ。星河かずきさん」
そう露里に言われるが、それはたぶん自分のは演技じゃなかったから…とかずきは心の中でつぶやく。

一方、マユカは台詞のない最後の部分の演技がうまく出来ず、何度もリテイクが続く。
スタッフの間からも愚痴がこぼれ始めたその時、いきなり露里が「この子にやらせてみてくれないか?」とかずきを勧めてくる。
思いがけない展開に戸惑いつつ、遥の元へ向かうかずき。
遥は相変わらずかずきを見ても顔色一つ変えず「…お久しぶりね」と言うだけだった。

台詞なしでどう「ずっと一緒だよ!」と言う気持ちを演じたらいいのかを必死で考えるかずき。
長い間離れ離れになっていた母と再会したのなら、嬉しいが素直になれないはず…
そう考えたかずきはあえてそっぽを向き、さらに遥が抱きしめようと伸ばしてきた腕をかわした。
何をするのか…とはらはらするスタッフの前で、かずきはゆっくりと遥に向き直り…そして、自分から思い切り遥に抱きついた。
あえて自分から抱きつくことで気持ちを表現したかずきにスタッフ達は関心。露里も「君には素質がある。がんばりなさい」と
声を掛けてくれる。
さらに遥も去り際に「少しは出来るようになったじゃないの」と一言。
かずきは感激するが、その影で、マユカはただ悔しさに唇を噛み締めていた。

(続く)

394 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/19 16:24 ID:???
「つゆさと」か。ロリと読むのかとオモタ

395 名前:西の善き魔女[sage] 投稿日:04/07/19 23:17 ID:???
冒頭。引き裂かれる恋人達。王女エディリーンを拐かした罪としてギディオンなる男が捕らえられようとしている。
抵抗するエディリーン。「女王陛下に伝えなさい、今に誰もが気づくでしょう。星仙女王(アストレイア)こそが真実に背く不自然な存在だという事を!」

二十年後。明るく快活な十五歳の少女フィリエルは、育ての親のおかみさんとだんなさんから伯爵家の舞踏会で着る為のドレスをプレゼントされて幸福いっぱい。
研究以外の事には目も向けず、天文台にこもりっぱなしの父に晴れ姿を見せようと彼の元を訪れる。

「世捨て人の塔」と呼ばれるそこで暮らすのは、父と、弟子のルーンの二人きり。旅芸人の一座から暗算の才能を見いだされて引き取られたルーンは、少年だが、博士とともに研究に没頭して寝食も忘れるほど。
ルーンは博士から預かっていた青い石のペンダントをフィリエルに渡す。驚くほど高価そうなそれは、幼い頃に死んでしまった彼女の母親の形見らしい。
ドレスを着て首飾りをつけ「お姫様みたいじゃない?」と無邪気に喜ぶフィリエル。
だがルーンは「絶対にその首飾りをつけて伯爵の舞踏会に行ってはいけない」と厳しく戒めるのだった。
父が教えてくれない母の事を、ルーンは何か知っているのだろうか…?


396 名前:西の善き魔女[sage] 投稿日:04/07/19 23:20 ID:???
友達と舞踏会に出かけるフィリエル。「シンデレラのお城みたい」とはしゃぐが、誰にも通じない。
フィリエルが知っている童話は全て母が手書きで残してくれたもので、他の人は知らない物語なのだ。

舞踏会で「宝石ひとつ身につけないで」となみいる貴婦人達に嗤われたフィリエルは、思わず母の形見のペンダントを取り出してしまう。
伯爵の長男・ユーシスが彼女にダンスを申込み、楽しそうに踊る二人。微笑ましくそれを見守っていたユーシスの妹・アデイルはフィリエルの首飾りに気づく。

青い石のペンダントはこの国の第二王女・エディリーンが失踪した時に持っていた王家の宝物・「女王の試金石」?!
どこから盗んだのか、と騒然となる城内だが、フィリエルは首からペンダントを引きちぎり、こんな石ひとつで自分と父の潔白を疑われてはたまらないと啖呵を切る。
鎖で傷ついたフィリエルの血を受け、輝き出す試金石。

その場をおさめたのはアデイルだった。
フィリエルは自分の友人だと嘘をつき、彼女を城にひきとめようと誘うが、そこへルーンが現れる。
ルーンの名をユーシスに聞かれて「ルンペルシュルツルツキン」と答えるフィリエル。名を持たなかった少年にフィリエルがつけたその名は、母の残した童話の中の小人の名前だった。
誰も知らない筈の物語をアデイルは何故か知っている…。

博士に言われてフィリエルを迎えに来たルーンだったが、貴族を罵倒する事ばかりを言ってフィリエルを怒らせてしまう。
意地になって城に残ったフィリエルは、アデイルが次代の女王候補と言われていること、そして彼女と自分が従姉妹の関係にある事を知らされる。
女王の試金石は正当な女王の血を継いだ娘の血に反応して輝くのだという。果たしてアデイルの血にもペンダントの石は反応した。

女王家の娘達は皆、国内の有力者の家で養女として育つならわしを持つ。アデイルは伯爵家の令嬢といっても、ユーシスの実の妹ではなく、女王家からの養女だったのだ。
自分も女王家の血筋「消えた第二王女・エディリーン」の娘である事を知って驚くフィリエル。


397 名前:西の善き魔女[sage] 投稿日:04/07/19 23:21 ID:???
彼女を保護したいと申し出るユーシスに、ルーンは「駆け落ちした姫と博士を捕らえて幽閉したのは伯爵その人だ」とつっぱねる。
もうフィリエルは荒野に帰らず、王宮に行ってしまうのかと案ずるルーンだが、フィリエルは荒地での暮らしを望む。ホッとして見上げる空には「変革の星」。何か大きく世界が変わる前触れ…。

荒地に戻ると、育ての親とも言えるだんなさんが謎の死を遂げていた。ディー博士は海に逃げてもう戻らないという。
博士が逃げたのは、異端審問官が粛正に来る事を感づいたからではないか。だんなさんはそれを逃がそうとして殺されたのではないかと恐れるおかみさんは、ルーンに研究所の書物を全部燃やしてしまうようにと忠告する。拒んで飛び出していくルーン。

フィリエルは彼を説得に行くが、ルーンは亡き母の手書きの童話を「これも異端なんだ」と突きつける。君に燃やせるかい、と言われ、フィリエルは両親の思い出の詰まった本を暖炉に放り込む。
ルーンの命にはかえられないというフィリエルの言葉に、ルーンはこれまでの研究の成果をすべて消却した。
「僕は博士の弟子だ。君を守る事が博士の願いなら、僕は君と共に生きる。約束するよ」

そこへ現れた謎の男達。「エフェメリス」を燃やしたのかと詰問し、二人を縛り上げてしまう。
何とか隙を見てフィリエルを逃がすルーン。男達を足止めしたルーンは、彼が盗賊団の一味に育てられた事、未だ彼らの「主領様」の手の内にあるのだと言われてもなおひるまない。ルーンの中には「闇の種子」があると言われても、考えるのはフィリエルの事だけだ。

逃げだしたフィリエルはおかみさんの家にひた走るが、懐かしい家は炎に包まれていた。
呆然とするが、気力を振り絞って歩き出す。助けを求めて、伯爵家のアデイルの元へ…。

賢者の予測した未来を謳う詩人と、星仙女王。フィリエルをどう思う、と言われて「ただの乙女だ。世界の行く末を左右するとは思えない」と一蹴する詩人。
「この世界の終末を止める術は何ひとつ残されていない筈なのに」女王は呟く。「何かが変わる予感がするのです」


398 名前:西の善き魔女[sage] 投稿日:04/07/19 23:31 ID:???
小説読んでないんで何か変だったらすみません。

フィリエル・ディー。喜怒哀楽の激しい典型的ヒロイン。ちょっと高飛車なプリンセスモードあり。博士が研究ヒッキーの為におかみさんとだんなさんに育てられていたらしい。

ルーン。メガネ美少年。メガネをかけているのはこれまでの自分と決別(区別)する為の博士から貰ったアイテムだかららしい。過去はかなり薄暗そう。

ギディオン・ディー。博士=フィリエル父。実の娘も「お父様」と呼ばず「博士」と呼んでいるので紛らわしくも寂しい。

アデイル。蜂蜜よりも淡い髪と瞳のお姫様らしいが、あまりにも淡いペンタッチで描かれている為、最初幽霊か透明人間かと思った。ステルス・シールド搭載のお嬢様。


399 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/07/20 09:11 ID:???
鷹の団を脱退したガッツは、久し振りに1人で、剣を傍らに野宿する。
そこに突如として出現した、異様な殺気。それはあの“不死のゾッド”と同じような
ものを感じさせた。反応する間もなく、その気配の主、得体の知れない何者かに
背後をとられていた。必死で薙ぎ払うが、そこには誰もいなかった。
敵の殺気を読み違えたことなど、今までなかったといのに。
気配の主は少し離れたところから、今度こそ姿を見せた。
それは髑髏の兜をつけ、骨格をかたどった鎧を纏い、
やはり骨を模した兜をつけた馬に乗った騎士だった。
髑髏の騎士はガッツのことを「もがく者」と呼び、「一年の後、蝕の刻」
死が訪れることをほのめかす。だが同時にガッツは「誰よりも死に近く、
それゆえ死から逃れる術に長けている」とも言い、「もがき、足掻く」ことで
対抗できるかも知れない、ともほのめかし、姿を消す。
幻覚か、とも思われたが、雪の上には馬の蹄の跡が残っていた。

冷たい雨が降る中、ユリウス、アドニスに続いて、不仲だったとは言え義母を亡くした
シャルロットは沈み込んでいた。その時、窓の外の木の上に、グリフィスが現れる。
「誰かに見つかりでもしたら・・・」というシャルロットの心配もあり、
部屋に上がるグリフィス。ようやく間近で再会できて、泣きつくシャルロット。
グリフィスはそのまま、シャルロットを押し倒した。それはガッツを失った反動だったか。
激しく交わる2人。だが、通りかかった1人の女官が、鍵穴からその様子を覗いていた。

400 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/07/20 09:12 ID:???
夜が明け、グリフィスが後宮を抜け出すと、兵士達に囲まれ、引っ立てられる。
抵抗しようにも剣が先程ガッツに折られ、持っていなかった。
国王は自らシャルロットの部屋に乗り込んだ。いくつかの痕跡に目を止める王。
更にシーツを引き剥がすと、ベッドには破瓜の血の跡があった。

グリフィスは地下牢に幽閉された。
グリフィスに大きな期待を寄せていた王が今回は一転、激しい怒りをぶつける。
戦乱の世の中、愛娘の温もりだけが光明だったと語る王。それに対しグリフィスは、
「いっそ自分で抱きたいのですか? いや、抱いてほしいのでは?」とその本心を指摘する。
王は一層怒り、グリフィスを鞭で打ち据えるが、その表情を変えもしないグリフィスを、
やがて拷問官に一任する。少なくとも1年は生かして、好きに責め苦を与えよと。
シャルロットの名誉のため、この件は一切秘密にされた。

眠っているシャルロットの様子を見に行った王は、衝動に駆られて娘の服を剥ぎ、
押し迫ってしまう。だが目を覚ましたシャルロットは悲鳴を上げ、
グリフィスの名を叫んで泣き叫び、王を蹴飛ばして抵抗した。
血を流して退散しながら、王は更にグリフィスへの怒りを燃やすのだった。

鷹の団は全員、グリフィスの命令ということで装備もなしに召集される。
そこへ射掛けられる矢の雨。周りは味方のはずのミッドランド軍に包囲されていた。
脱出すべく咄嗟に指揮をとるキャスカだが、彼女にも矢の雨が襲い掛かる。

地下牢で責め苦に遭いながらもグリフィスは「つまらないな・・・こんなの」と
つぶやくだけだった。拷問官はその首にかけていたベヘリットに目を止め、欲しがって
手に取るが、目を開けたのに驚いて水路に落としてしまう。

(続く)

401 名前:マロン名無しさん[age] 投稿日:04/07/20 10:06 ID:???
ドキドキ

402 名前:マロン名無しさん[] 投稿日:04/07/20 16:20 ID:qJbgU0eL
ファンタジー二連打

403 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/20 18:07 ID:???
・おばあちゃんはアイドル
・ホールドアップキッズ
・私はカラス

お願いします。

404 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/20 18:12 ID:???
なんて素敵にジャパネクス
ざ・ちぇんじ

コミクス買う金も小説版買う金もない。お願いします。

405 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/20 18:41 ID:???
ジャパネスクじゃなかった?

406 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/21 03:27 ID:???
うん、ジャパネスクだね

407 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/21 12:23 ID:???
しかももうリクエストされてるし。


408 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/21 15:08 ID:???
西の善き魔女、原作しか知らないんだけど
なんか漫画版読みたくなった。

淡いタッチで描かれたアデイルが気になりまつ。
さぞ可憐なお嬢に描かれているんだろうね。

409 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/21 15:21 ID:???
ジャンプの「BLEACH」誰かお願いします

410 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/22 10:04 ID:???
>>408
凄いもみあげのお嬢様です。

411 名前:花田少年史1/5[sage] 投稿日:04/07/22 23:19 ID:???
風呂は釜焚き、トイレは汲み取り、カラーTVがあこがれだった頃。
近所でも有名な悪ガキ、花田一路(はなだいちろ)が三輪トラックと衝突した。
幸い命は助かったが、頭に九針の傷を負った一路は丸坊主に。 おまけに目覚めて以来、一路に助けを求める女性・ユキの幻が見えるようになってしまう。

「オバケが出たんだ!」周りにユキの事を話しても、日頃の行いのせいか誰にも相手にしてもらえない一路。 そればかりか近所の犬・チロがいなくなった件で濡れ衣をきせられる。
「ユキのせいで嘘つきよばわりされる…オイラおばけなんか大嫌いだ!」
そんな一路の前に、行方不明だったチロが現れた。チロは一路を河原へ連れていく。 そこには車に跳ねられた身重のチロの身体があった。一路をつれてきたチロは霊だったのだ。
「……ドジ。」

リヤカーでチロを病院に運ぶ一路。助かったのはお腹にいたチロの子供だけだった。無邪気に頬を舐めてくるチロの霊を一路は根性なしと責める。
落ち込む一路の前に現れ、助けを求めるユキ。 
「オイラには何もできないよ。チロも助からなかったじゃないか。」
「助けたじゃない、新しい命を。お願い、時間がないの。」 そして一路は、おばけのユキの願いを聞くことになる。

ユキの願いは男との思い出の品を、四十九日までに埋めてほしいというものだった。 一路はユキの好きな男・チンピラの青司に会いに行く。
二人の関係は、身体の弱いユキを気紛れで青司が連れ出し縁日を見て帰った、ただそれだけ。
その1日が病院の中で育ったユキにとっては何よりも幸せな記憶として残っているのだ。
一方青司にとっては、それがきっかけでユキが体調を崩し亡くなったことが、心の傷になっていた。
イタズラかと疑う青司に凄まれ脅されながら、必死にユキの言葉を伝える一路。 折れた青司は半信半疑ながらも、ユキに買ってやったブローチを2人が会った病院の庭に埋めた。
「今度はちゃんと産んでもらえよ」呟く青司の眼に、ユキの幻が見える。
「そしたらまたあなたに会える?」
「…今度はどこに行きたい」「どこにでも行く」
微笑むユキ。彼女は一路にお礼を言って消えていった。 「ありがとう一路。あなたに困ったことがあれば、すぐに助けに来るわ。あなたは私の恩人だから」

(続く)

412 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/23 00:47 ID:???
いいね

413 名前:花田少年史2/5[sage] 投稿日:04/07/24 14:30 ID:???
ユキの成仏を手助けして以来、一路の元には悩みを持ったオバケが表れるようになった。
一路は本当はオバケの悩みなんか聞きたくない。でもオバケ達はミイラや骸骨…とにかく恐ろしい姿になって助けろと脅すのだ。
チロの子供・二路(ジロ)を育ててくれ、という近所のおばあさん。
妻に見つかったら恐いからと、ラブレターの処分を頼みにくる全裸のジジイ。
女性のおっぱいに顔を埋めてみたかったという学生…オバケの未練もいろいろ、小学生には分らない悩みも多い。
一路は手に入れた霊能力と生来の悪ガキっぷりを発揮し(嫌々ながらも)オバケ達の未練を昇華させていくのだった。

そんなある日一路の前に、りん子という古い野良着の少女が表れる。 彼女もやはり、初対面の一路に頼みがあるのだと言う。
最初はオバケかと思って断った一路だが、親戚だと言うりん子は家族や友達とも普通に接し、いつの間にか馴染んでいる。
「一路のお嫁さんになってあげる」と屈託なく笑う少女に一路もまんざらでもなく、願いを聞くのだった。
りん子の頼みは、地震で地割れが起こって以来立ち入り禁止の裏山、その谷に落ちた小さな地蔵を引き上げること。
小さい地蔵とはいえ子供には大変な作業だが、一路はりん子に励まされ毎日少しずつ地蔵を抱えて谷を登る。

毎夜こっそり地蔵を運ぶ一路。顔色は悪くなり頬はこけ、その様子は尋常ではない。
その行動を知った山の坊主は物の怪に憑かれていると指摘するが、一路はお腹にサラダ(サナダ)虫がいるのだと言って譲らない。
坊主は地蔵が対の母子地蔵であると教え、その作られた由来について話す。
昔、貧しさに遊廓に売られた娘が、初の客を取る夜山に逃げ、崖から足を滑らせ死んでしまった。
それを知った母も悔やみ悲しみ、後を追って山で亡くなる。
二人を哀れに思った村人達は、あの世で親子離れることがないように2つの地蔵を作ったが、子の地蔵が地震で谷に落ちてしまったのだ。
「それがりん子だって言うのか?違う、りん子はオバケじゃない!」
信じようとしない一路はなおも地蔵を谷から引き上げようとするが、あと一歩、という所で足を滑らせてしまう。
落ちていく一路と、遊廓の男達に追われ足を滑らせる少女の姿が重なる。
「お母ちゃん!」と叫びながら落ちていった少女の顔は、やはりりん子だった。

414 名前:花田少年史3/5[sage] 投稿日:04/07/24 14:32 ID:???
「りん子はオバケなんだろ。どうしてオイラに嘘をついたんだ」
途中の岩棚で目覚めた一路はりん子を責める。りん子は、一路が最初に「オバケの言う事は聞かない」と言ったからだと答える。
「オバケの言うことは聞かないけど、りん子の言うことならなんでも聞いたのに!…お嫁になるって言ったのも嘘だったのか?」
拗ねる一路に、りん子は目に涙を浮かべて首を振った。
「女の子は好きな人のお嫁さんになるのが一番だって、お母ちゃんが言ってた。だから、あたしは一路のお嫁さんだよ」
りん子は一路をあの世につれていって、お嫁さんになるつもりだったのだ。
「…ダメ?」と恐る恐る聞く姿に、一路はため息をつく。
「ダメじゃないけどさぁ、りん子って大胆だなぁ…オイラも負けたぜ」

地蔵を母地蔵の隣に戻し、りん子と共に行こうと霊体になった一路。
そこに帰ってこない息子を心配して一路の母が迎えにくる。 
「敵が来た!早くいこうぜりん子!」
すでに魂のない一路の身体を見て何があったのかと取り乱し、泣き出す一路の母。
それを見て自分の母との別れを思い出したりん子は、一路にキスをし抱き締める。
「大好きだからお嫁さんになりたかったけど、もっと大好きだから置いていく」
「なんで?」「一路やおばさんに、あたしやお母ちゃんみたいな思いはさせない」
大好き、と言い残し1人で消えてしまうりん子。
取り残された一路は、無事でよかったと抱く母をクソババと罵り、泣きながらりん子の名前を呼ぶのだった。

(続く)

415 名前:花田少年史[sage] 投稿日:04/07/24 14:37 ID:???
途中オムニバスなので省略してます。
それでも長くなってしまいましたが…次で多分終わりです。スマソ。

416 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/24 19:42 ID:???
ササメケ
お願いします

417 名前:カルバニア物語[sage] 投稿日:04/07/25 15:39 ID:???
<クロスチアの恋文>

若くて可愛い女王タニアはカルバニアをはじめとする近隣諸国の若者の憧れの的。
王宮を訪れた彼らがそっと庭やあずまやにしのばせた恋文が、今日もタニアの元に
届けられる。
カタブツのダゴル長官は渋い顔だが、女官のテレーズは
「自分への恋文で異国の言葉に親しむなんて素敵ですわ」と笑顔でとりなす。

ところがある日、タニアの手に渡ったクロスチア語の恋文は
タニアとの熱い夜の思い出を赤裸々に綴ったポルノまがいのしろものだった。
無論タニアは身に覚えがなく、王宮では悪質な悪戯として差出人の「マーカス」なる男
を徹底的に調査することにした。

「マーカス」の手紙が、内容は内容ながらも、字も綺麗でひたむきな印象を受ける事から
悪戯ではなく「タニア」という別の女性宛の手紙ではないかと推理するエキュー。
だが、カルバニアに「タニア」という女性は女王タニアの一人しかいない。
上位五位までの王位継承者と同じ名前を持つことは許されないのだ。
その事実を初めて知ったタニアは、自分が生まれた時に何人もの「タニア」が名前を
失った事を済まなく感じる。

カルバニアに「タニア」がいなくても、クロスチアになら「タニア」が何人もいる筈。
あの手紙は元々クロスチア語だし、クロスチア人のマーカスがタニアに宛てた手紙が
間違って女王に届けられたのでは…とエキューは考えるが、ダゴル長官は気を緩めず
女王の身辺警護の強化を主張する。
ベテランの女官も一人やめてしまうし、当分警戒が必要だというのだ。
「誰かやめるの」「テレーズが国へ帰るんです。クロスチアへ」
テレーズはクロスチア人だったのだ。大恋愛でクロスチアから嫁いできて、夫の死後も
帰らなかったが、急に国に帰って女の幸せを追求したいと言い出したのだという。
死んだ彼女の夫の名前は…まさかマーカス?!


418 名前:カルバニア物語[sage] 投稿日:04/07/25 15:41 ID:???
果たして手紙は、テレーズの大事な思い出の品だった。
「私、昔は『タニア』って名前でした」
マーカスはカルバニア人だったが、クロスチア語が達者で、いつもテレーズの事を
「綺麗なタニア」とクロスチア語で口説いていた。
「タニア様がお生まれになって、私は『テレーズ』になりましたが、主人はそれから
すぐに死んでしまったので、『タニア』と呼ばれた記憶しかありません」
愛された記憶の中、私はいつも『タニア』でした、と懐かしそうに語るにテレーズに
タニアは謝りたい気持ちになる。

だがテレーズは「タニア様がどんどんお綺麗になられて、恋文を貰うようになると
私まで嬉しかった。私が恋されているみたいで」とタニアに感謝するのだった。
「こんな気持ちになったのはタニア様のおかげ。クロスチアに戻れば
私はまた『タニア』と呼ばれるようになります。もう一度恋が出来るでしょうか」
綺麗なタニア、って、誰か言ってくれるかしら…? 
テレーズとの別れを惜しみながら、タニアは頷く。
「タニアって名前は、きっともてるのよ…」

20年もあんな手紙を大切にしていたテレーズに、ダゴル長官は
「女はいじらしい」とホロリとさせられるが、
「恋ってそんなにいいものかなあ」「美味しいものがこの世で一番」「私も」
と長官のおやつを盗み食うタニアとエキューによって
女性への幻想を打ち砕かれるのだった。

おわり

419 名前:カルバニア物語[sage] 投稿日:04/07/25 16:32 ID:???
<泣かないリアンダ>

公爵邸に遊びに来たフランが、何者かに誘拐されかかった。幸いエキューがその場に
居合わせて難を逃れたが、カフは心労のあまりすっかり睡眠不足に陥ってしまう。

だがフランは、あれが何者のさしがねだったのかうすうす感づいていた。
あやしい男達の「間違いない、よく似ておいでだ」という言葉。カフだけが話してくれた
自分を捨ててバスクを出て行った母・リアンダの手のものに違いない。
カフの思い出話の中のリアンダは、わがままで、でも何故か憎めない若い女性。
だが子供を捨てて出て行ったきりの彼女の評判はひどく悪く、実際に母に会った事もない
フランは正直、彼女を憎んでいいのかどうなのかわからないでいた。

誘拐事件は簡単に解決した。ハイゼン侯爵が自分の召使いが先走ってした事だと詫びに
来たからだ。ハイゼン侯爵はリアンダと一緒に暮らしていた。彼女とフランを会わせたい
とタキオに要請しても、返事を先延ばしにされてきた事に焦れた結果だという。

タキオがフランと実の母との面会をなかなか許さなかった理由…それは、相手の申し出が
あまりにも性急だったからだ。これまで何の音沙汰もなかったリアンダがどうして
「一刻も早く会いたい」などと言い出したのか。それに、何年も一緒に暮らしているのに
どうしてリアンダがハイゼンと籍を入れないのか。それを調べてからにしたかったのだ。
しかし、そう言った翌朝、タキオはカフに「二人を会わせてやってくれ」と命じる。

カフの思い出の中のリアンダは、プライドが高くてわがままな貴婦人。
だが初めての出産に怯えて一人で泣いていた、弱くて、寂しい女性だった…。


420 名前:カルバニア物語[sage] 投稿日:04/07/25 16:33 ID:???
公爵邸ではフランは猪狩りに行きたいとはしゃいでいるが、カフは危ないからといって
許さない。「口うるさい、男ばあや!」フランの機嫌が悪いのは、猪狩りを
止められたせいだけではなかった。カフがリアンダを愛していたという噂を聞いて
リアンダを好きだったから自分を育てたのかと思うと腹が立ったからだ。
リアンダとの面会にも承諾しないフランを、エキューは猪狩りに誘う。

フランは動物が死ぬのを見たことがなかった。死にかけたペットがいるとカフは
それを連れて部屋にひきこもってしまい、安らかな死だったとだけ教えてくれるからだ。
「エキュー、あんたはいつだって全部見せてくれるね。そこが気に入ってるんだけど」
もう子供扱いはされたくない。カフの悲しみや辛さもフランは全て知りたいのだ。

猪狩りから帰ると、男ばあやは飲んだくれてべろべろになっていた。泥酔する寸前に
「リアンダは初恋の人だけれど、フランを育てたのは…よくわからない」と言ったカフに
フランは機嫌を直す。「エキュー、ハイゼン侯爵に連絡つけてくれる?」
リアンダを恨む気持ちはない。そのおかげでカフと一緒にいられたのだ。

もう立ち上がることも出来ないリアンダはベッドの上で二人を迎えた。
綺麗な子供に育ったフランにリアンダは喜び「私の手柄です」とカフも笑顔で応じた。
二人に会うのに出来るだけ元気そうに見せたかったというリアンダは、痛み止めに
打ちすぎた麻薬のせいでやがて眠ってしまい、フランはその手を握りしめていた。
帰り道、フランは馬上で涙を流す。どうして自分が泣いているのか、そしてカフが
泣かないのか、さっぱりわからなかった。
ただリアンダと二度と会えない事はわかっていた。


421 名前:カルバニア物語[sage] 投稿日:04/07/25 16:33 ID:???
病床のリアンダに呼び出されたエキュー。
「私がこんな病気になったのは、子供を捨てた罰かしら?」
「私はいつか死ぬ時に、母がいるところに行くのかと思えば心が安らぐ。
一度も抱いてくれなかった母だけれど、それで十分」
エキューの言葉に、リアンダは痛快、と微笑み、彼女に遺言を託して短い一生を終えた。

リアンダの遺産は全てカフに譲られる事になっていた。
すぐさま辞退してフランに譲渡しようとするカフだが、それは出来ない。カフ以外の
誰にも受け取る事は出来ないのだ。
リアンダがハイゼンと籍を入れなかったのは、この遺産を最後まで守りたかったから。
プライドの高い彼女が最後まで愛人の座に甘んじて守り抜いたものを、受け取ってやれと
タキオは言う。「お前がこんなもの必要ない事は十分わかってる。だけどこんな形でしか
あいつは自分の気持ちを表しようがないんだよ」

「どうして泣いているの? カフ」「あんたの母親がひどい事ばっかするからです」
いつもいつもいらないもんばっかり、人に押しつけてどっかへ行ってしまう。
いらないものばっかり。カフの不用意な言葉にびくともしないでフランは笑う。
「受け取んなよ、リアンダの遺産。それでパーッと使っちゃえよ」
あの時押しつけられた子供に涙を拭ってもらえるなんて、どうして想像できただろう…。

「ついに最後まで、私はあなたに何一つ逆らえないようですね。リアンダ…」
棺の中であどけないように眠るリアンダ。彼女の葬儀が静かにはじまった。

おわり。

422 名前:少女少年II KAZUKI[sage] 投稿日:04/07/25 23:42 ID:???
(>393の続き)
旅館に戻ったかずきは、本当に露里に言われた「役になりきる素質」があるのかと考え込んでいた。
オーディションの時もそうだったが、たまたま自分に境遇が似ていた役だったからうまくいっただけなのかもしれないと。
それを聞いた絵梨は「実際にお母さんに会ったら今日の演技の時みたいな態度する?」
「『自分だったら…』じゃなくて『嵐(らん(娘の役名))』の立場で考えたでしょ。役になりきるってそういうことなんじゃないのかな」
と言い、かずきは納得。そこにトキオ達男子が部屋に遊びにやってきた。早速協力しようと絵梨をトキオの隣に座らせるが、
絵梨は何かとかずきにべったりで、トキオはイライラするばかり。
とうとうかずきはトキオに呼び出され「変な気起こしたら承知しねーぞ!」と怒らてしまった。

校外学習が終わってからしばらく後、マユカは先生に頼まれ校長室へ資料を運んでいた。
部屋の前に着くと、露里と遥が電話で話しているらしく、声が聞こえてくる。
「一葵を大事に育てるための時間稼ぎなら誰でもよかったんだろ?」「(マユカは)残念だけど子役で終わりだろうね」と自分に対する
ショッキングな発言の連続に、マユカは震えが止まらない。そして最後に、驚くべき台詞が聞こえてきた。
「その点一葵は違う。なんたって君の血を引いているからね」
大空遥は独身で、結婚したこともないはず。なのに子供がいると言うことはかずきは遥の隠し子なのでは…とマユカは疑問に思い
始める。

他の生徒達の目から見ても、見る間に演技が上達していくかずきとトキオ。そんな二人に連続ドラマの主役が決まった。
そのドラマ「セクシャル☆チェンジ」は主人公の男女二人の体と中身が入れ替わってしまう内容のドラマで、かずきはややこしいと
悩むが、トキオは「そんなの地でやりゃいいじゃん」と言い、自分のほうが難易度が高いと愚痴る。
「絵梨ちゃんに教えてもらえば? 女の子の気・持・ち!」
からかうように言うかずきにトキオは真っ赤になって怒る。そこに絵梨が現れ、三人で一緒に帰ることになった。
だがどうも絵梨の態度がぎこちなく、いくらトキオに話すように勧めてもなかなかうまくいかない。
とうとう絵梨は「用事を思い出したから」と一人で帰ってしまった。

423 名前:少女少年II KAZUKI[sage] 投稿日:04/07/25 23:48 ID:???
「セクシャル☆チェンジ」の撮影初日。「俺の役は地でやりゃいいんだもんね」と余裕のかずきだが、
いざ始まると監督からは「男っぽすぎる」とOKが出ない。結局監督が怒って途中で帰ってしまい、撮影は中断してしまった。
かずきは絵梨に相談しようと電話をするが、絵梨は「トキオくんの方がよく知ってるよ」とそっけなく電話を切ってしまう。
遥に聞いてみようかとも思い、楽屋の前まで行くが「やっぱだめだよな、母さんなんかに頼っちゃ…」と思い直し、帰る。
それと入れ替わりに、マユカが遥の楽屋を訪ねる。
入るなりいきなり遥にかずきが隠し子なのかを尋ねるマユカ。遥はあっさりと「そうよ。それがどうかしたの?」と答える。
マユカが「もしそれが皆に知られたらどうなるかしらね」と言っても遥は「言いたければ言ってもいいわよ」とまったく冷静な態度を
崩さない。
「そんなことであの子に勝って、あなたはそれで満足?」逆に遥にそう言われ、マユカは何も言えなくなってしまう。

父と銭湯に行った一葵は最近元気がない理由を尋ねられ、役作りで悩んでいることを打ち明ける。
一葵の「誰も教えてくれない」の言葉に父は甘ったれるなと厳しい一言。
誰かに教えてもらったところでそんなものはお前の演技じゃない。誰だって初めから完璧に出来るわけじゃないと言われ、
一葵は確かに甘えてたかもしれないと、自分で演技をつかもうと決意する。
銭湯から出ると、一葵の父親が誰なのかを探ろうと後をつけていたマユカがいた。男湯に入るところも見られていたことを知り、
男だと白状すると、一葵を「この年になってもお父さんとお風呂に入るファザコン女」だと思っていたマユカは仰天。
一葵は仕方なくマユカにこれまでのいきさつを全て打ち明ける。マユカは目に涙を滲ませるが、親の権力をかさに着てることに
変わりはないとそっぽを向く。
「でも黙っててあげる…! そんなことであなたが潰れても、本当に勝ったことにはならないし…。それにあなたに"本当の女の子"の
気持ちがわかるわけないもの!」


424 名前:少女少年II KAZUKI[sage] 投稿日:04/07/25 23:57 ID:???
マユカのその言葉に、確かに自分は体は女じゃないからそういうのはわからないだろうな、と思った一葵は、ふと気づく。
今自分は女のふりをしているが、体は女じゃない。だがドラマの役は心は男でも体は本物の女だ。
「地でやればいい」がとんでもない間違いだったと気づき、一葵は反省する。

翌日から一葵は、村崎に頼んで様々なドラマのビデオを借りまくり、勉強を始める。その中には遥が出ているものもあった。
ドラマによって役も違えば雰囲気もまるで違う遥を見て、一葵は気づく。
役になりきるために気持ちを考えるのではなく、なりきるから自然とその役の気持ちもわかる。だからこそ、演じる人がどう感じたか
によって演技が違ってくるのだと。一葵は初めて、芝居が楽しいと感じる。

次の撮影で、監督からまあまあマシになったと言われるかずき。それを聞いた露里と村崎はあの監督はめったにほめないことで
有名だから、たぶん最高のほめ言葉だと言い、かずきは驚く。

そして10月。「セクシャル☆チェンジ」のOAが始まり、視聴率30%を超える大ヒットドラマとなる。
かずきとトキオの人気も上がり、二人は連日の取材や撮影、テレビ出演に忙しく、ほとんど学校にいけない日が続いていた。
そんなある日、ワイドショーに出演したトキオとかずきは、そこで司会の女性から最終回に二人のキスシーンがあると言われ、
まったく話を聞かされていなかった二人は驚く。
翌日、二人は始めてのキスの相手が男だなんて最悪だと話しながら久しぶりに学校に行く。
絵梨を見つけたかずきは声をかけるが何故か無視していってしまう。すると他の女の子達が寄って来て
「星河さんとトキオくんって付き合ってるのー?」と聞いてくる。短絡的だとあきれるかずきだがふと気づく。
トキオにはつい男同士のつもりで接していたが、傍から見れば自分達は男と女。
それで絵梨が自分とトキオの仲を誤解しているのだと気づき、違うんだー! と心の中で叫ぶかずき。だがそれなら絵梨も
トキオのことが好きなのかもしれないと思ったかずきは放課後、絵梨を誘って一緒に帰り、自分が男であることを打ち明ける。
女の子にしか見えないと驚く絵梨だが、かずきはトキオとマユカも正体を知っていると話す。

425 名前:少女少年II KAZUKI[sage] 投稿日:04/07/26 00:01 ID:???
「だから俺とトキオはなんでもないよ」
「でも、いつか必ず自分から話さなきゃって、ずっと思ってたんだ。だって、絵梨ちゃんのことは、俺が男とか女とか関係なく、大事な
親友だって思ってるから…!」
そう言うと途端に絵梨は泣き出し、後から入ったにもかかわらず自分を追い抜いてドラマに出たことと、トキオと最近仲がいいことで
ずっとかずきにヤキモチをやいていたことを話し、冷たくしてきたことを謝る。
やっぱりトキオのことが好きなんだね、と聞かれうなずく絵梨。かずきは実はトキオも絵梨が好きなことを話し、ドラマで二人の
キスシーンがあるからその前に二人にキスをして欲しい、そのための段取りも考えてあると話す。
「かずきちゃん…。これからも…、親友でいてくれる…?」
「うん! もちろんだよ! ただし"女の子"としてね!」

久しぶりのオフの日に、かずきは作戦を決行すべく絵梨とトキオを誘い遊園地に遊びに行く。様々なアトラクションを回り、
ついに決行の舞台でもある観覧車へ。かずきはわざとチケットが見つからないふりをして、トキオを絵梨と二人きりで乗せてしまう。
なんとなく気まずい空気が流れる中、先に口を開いて「好き…」と言ったのは絵梨だった。トキオは真っ赤になり、景色に注意を
そらそうとするが、絵梨が移動しようと立ち上がった拍子に転んでしまい、二人は抱き合う格好に。
そのまましばらく見つめあう二人。やがて、トキオが言った。
「絵梨。俺もお前が好きだ」
絵梨は目を見張り、そして、二人の唇がそっと触れ合った。

地上から告白がうまく言ったかを心配するかずき。だが、絵梨とトキオがうまくいくということは自分が絵梨に失恋することになる。
かずきは複雑だったが、胸の痛みをとりあえず今は押し殺すのだった。

その後、互いに内心気持ち悪がりながらも無事キスシーンの撮影を終えた二人。かずきはしばらく「ファーストキスが男」という
ショックから立ち直れそうになかった。

(続く)


426 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/26 11:04 ID:???
ウホッ

427 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/26 11:23 ID:???
今まとめサイトでMとNの肖像読んだ。
書いた人乙。面白かった。

428 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/26 23:54 ID:???
「炎のロマンス」「東京探偵団」お願いします。

429 名前:マロン名無しさん[age] 投稿日:04/07/27 01:41 ID:???
「これが私の御主人様」のあらすじお願いします。
作者が2chでコテやってるとか噂を小耳に挟んだので、
そういう人がどんな漫画造ってるのか気になる。

430 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/27 16:06 ID:???
遊戯王予約します・・・
どこまで細かく書いていいのやら分からんが・・・

431 名前:遊戯王 その一[sage] 投稿日:04/07/27 16:48 ID:???
どこにでもいる平凡(髪型のみ平凡じゃない)な高校生武藤遊戯は
あるきっかけで千年パズルを完成させる。
それを期にもう一人の自分ー闇遊戯が現れた・・・

ストーリー的には幾つかのエピソードに分かれてます。

【初期】
一話完結でへっぽこ悪人(厚化粧の先生とかDQNとか)にフレ○ドパークっぽいゲームで勝負し
「罰ゲーム!ドン☆」で裁いていきます。
のちの名脇役海馬瀬人も超悪人顔で登場し遊戯のじいさん所有の「ブルーアイズホワイトドラゴン」の
カードをギって「すごいぞーかっこいいぞー」とか言っていました。

【DEATH-T編】
闇遊戯に「罰ゲーム!」をくらってプライドズタズタの海馬。
遊戯を罠にかけるべく一大プロジェクトをしかけることに。
そうとは知らず高校生社長海馬が経営する「海馬ランド」のプレオープンに招待される遊戯と親友城之内。
偶然居合わせた友人本田と杏子らと「海馬ランド」に仕掛けられた死のテーマパーク「DEATH-T」を突破していく。






432 名前:遊戯王 その二[sage] 投稿日:04/07/27 17:41 ID:???
【DEATH-T編 つづき】
途中本田の尊い犠牲や遊戯に恨みを持つ海馬の弟モクバとカプセルモンスターチェスで勝負を
したりしつつ、ついに海馬のまつ最上階にたどり着く。
海馬は自分が体感した罰ゲーム(モンスターが実体化する)を元にバーチャルマシンを考案、
それをつかいM&W(※)で勝負をつけることになる。
序盤は遊戯が押すものの、海馬が必殺の「ブルーアイズホワイトドラゴン」を召喚。みるみるその差を縮め、
遊戯は絶体絶命のピンチに陥る。
さらに2体のブルーアイズを召喚されるが、足止めをくらわせることに成功する。とは言えまだまだピンチは続く。
何か手はと手札を見るとモンスターの手足がばらばらに描かれたカードが。
それは頭・両手・両足すべてのパーツをそろえるとモンスターを一撃で葬り去る「エクゾディア」のパーツカードだった。
両手・両足4枚のカードはそろっている。しかし次に引くカードが頭カードでなかったらー一瞬気弱になる遊戯の心。
そのとき差し出した手に浮かぶ「ピースの輪」。
途中友人達といつまでも友情が続くようにと手にマジックで書いた友情の証「ピースの輪」を見た遊戯は、
気弱な心を押しやりカードを引く。
はたしてカードは頭カードだった。遊戯はエクゾディアを召喚。3体のブルーアイズを殲滅し勝利をもぎ取った。
「ぜ・・・・ぜん・・・・めつめつめつ・・・・」と悔しがる海馬に追い討ちの「罰ゲーム!ドン☆」
あわれ海馬は罰ゲーム「マインドクラッシュ」で心をくだかれてしまいましたとさ。
(遊戯いわく「心のかけらを拾い集めている」そうです・・・)

※M&W・・・マジックアンドウィザーズ(アニメではデュエルモンスターズ)。カードゲームです。
      40だか45枚のモンスターカードをつかい、HPが先になくなった方が負けというゲームです。
      モデルは超有名カードゲーム。

433 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/27 18:03 ID:???
喪黒福造とカイジを足して学生にしたような感じか?

434 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/27 18:05 ID:???
初期はねー

435 名前:マロン名無しさん[age] 投稿日:04/07/27 19:51 ID:???
ここはグリーンウッドをお願いします

436 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/27 21:39 ID:???
千年パズルってなに?

437 名前:遊戯王 その三[sage] 投稿日:04/07/27 22:35 ID:???
>436
すいません・・・説明不足で
千年パズルとは逆三角すいの形をした立体パズルです。
ピラミッドを逆さにしたようなもんと思っていてください。中央にウシャトの目
(エジプトの神殿とかに描かれている目)の文様があります。
結構重量ありそうなのにいつも首からかけている遊戯・・・。パズルだからレゴ並に軽いのか?
千年パズルの謎はときどきストーリー中で明かされて行きます。
次のエピソードもそんな話です。

【モンスターワールド編】
ある日遊戯のクラス(童実野高校って学校に通っています)に転校生獏良(バクラ)がやってくる。
ゲーム好きの獏良と早速仲良くなる遊戯たち。聞けば両親と離れてくらしているとのこと。
実は前の学校で何やらやらかして・・・というか彼にかかわった人たちが意識不明の昏睡状態になっている・・・。
だから自分とはかかわるなという獏良。早速ありがちな体育教師にも目をつけられる。
その夜家族宛てに手紙を書く獏良の耳に聞こえる「声」。
『ククク・・・オレの声が聞こえるようになったか・・・』。頭の中に直接響く声におののく獏良。
『オレはお前の中に潜むもう一つの存在・・・千年リングとともにな!』
獏良は驚き自分の胸にかけられた、父の出張みやげのペンダント(って大きさじゃない・・・結構大きい)をみる。
声は語る。千年パズルを長く探していたがここでようやく見つけた。見つけたお礼にお前を宿主にすると。
また、前の学校のやつらを昏睡にしたのはお前の望みだと。お前がずっとやつらとゲームをしていたいと
願ったからオレはその手助けをしたのだと。今日は気分がいいから宿代をはらってやる!
声の言葉にうろたえる獏良。そのスキをつき獏良の体をのっとる声の主。
アーヒャヒャヒャと笑いながら向かったのはその日因縁をつけてきた体育教師のところであった・・・。

千年アイテムは心の墓標ー守るものがあればそれを暴く盗賊もいる。
声の主は千年パズルを手に入れるチャンスを伺うーがその時はすぐにやってきた。


438 名前:遊戯王 その四[sage] 投稿日:04/07/27 23:12 ID:???
※千年アイテム・・・古代エジプトの遺産。全部で7つある。
            全部そろうと何やらおこるらしい代物。
            今後もバシバシ出てきます(詳しく書くとネタバレになる)

【モンスターワールド編続き】
翌日学校を休んだ獏良の見舞いにやってくる遊戯・城之内・杏子・本田。
例の体育教師が昏睡状態になったなどと噂話に花を咲かせています。
(本田ですがDEATH-Tで尊い犠牲となりつつも生きています・・・ジャンプですし)
最初は「帰って欲しい」いう獏良だが、突然人が変わったように「あがって行けよ」という。
そんな獏良の態度に不安を感じる遊戯。
部屋に上がり獏良がハマっているというゲーム「モンスターワールド」で遊ぶ事になる。
「モンスターワールド」とは立体的なテーブルトークRPGで、箱庭の中で人形を動かしながら10面ダイズ2つを
つかいストーリーを進めて行くゲーム。
遊戯は魔獣使い・城之内は戦士・杏子は魔術師・本田は魔銃士・獏良はゲームマスター(いわゆる仕切り屋)で
プレイ開始。なぜか遊戯たちに似た人形が用意してある(獏良いわく「凝り性だから」)。しかも攻撃判定などに
ノーパソを使うブルジョアジーさを見せ付けています。
今回のストーリーは魔王ザークを倒しに行くというもの。最初の村で情報集めをするが、村人の人形をよく見ると
体育教師にそっくりで驚く四人。そんな彼らを見、助けを求める人形。人形が喋ったとさらに驚く四人だが、突然
人形は押し黙ってしまう。
不思議に思いつつもゲームを続ける四人。しかしここでもう一人の獏良の罠が待ち構えていた・・・

439 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/28 01:01 ID:???
七つ集めると神龍が出てくるんですね

440 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/28 03:39 ID:???
はしょられてるけど、ターバン被った男が出てくる話は重要じゃなかったっけ

441 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/28 05:02 ID:???
全然読まなくなったけど
今アニメでやってるデュエルなんたら〜ずは
遊戯王初期のものとは大分違うの?

442 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/28 07:47 ID:???
遊戯王うまくまとめてあるねー

あれって少しでも見逃すと話についていけなくなるんだよね…
復習がてらに読むのもいいかも

443 名前:BLEACH[sage] 投稿日:04/07/28 12:40 ID:???
黒崎一護は幽霊が見える・話せる・触れる、超霊媒体質の高校生
その体質により、自分に憑く霊を除霊する毎日だった

ある日、自分の部屋で死神と名乗る朽木ルキアと出会う
ルキアの話によると、ソウルソサエティという所から悪霊を退治する為に来たらしい
その話を信じようとしない一護を鬼道という呪術で拘束し、一護に憑いていた霊を目の前で成仏させる

この世には二種類の魂魄があり
整(プラス)と呼ばれる通常の霊(一護が普段見ている霊は全てこれ)と
虚(ホロウ)という、生者・死者を襲って魂を喰らう悪霊がいる
死神は整を魂葬でソウルソサエティに送ることと虚を昇華・滅却することが仕事

ルキアは虚退治に来たが、何か大きな力に阻害されて虚の気配を感じなくなってしまったという
その時、一護はルキアよりも先に虚の叫び声に気付く
虚が自分の家族を襲っていると知った一護は、自力で鬼道を破り虚の所へ向かう
虚は常に霊力の高い魂を求めており、虚はお前を狙ってきたのだとルキアは言う
自分のせいで家族は襲われたことに逆上し、俺の魂が欲しいなら俺を殺して奪ってみろと虚の前に立つ一護
噛みつかれそうになる一護をルキアは庇い倒れてしまう、このままでは全員奴に喰われるのを待つばかりだと言うルキア
助かる方法は1つ、ルキアの死神の力を一護に半分分け与え、一護が死神になることだった
覚悟を決め、一護は死神化に成功、虚を滅却した
半分のつもりが力を全て一護に奪われてしまったルキアは一護の霊圧から
自分の感覚を阻害していたのは一護だったと気付き、死神が見え、鬼道を自力で破った一護は一体何者なのだと疑問に思う



>>409
とりあえず1話書きました、なんかすげえ長くなってしまった
こんな感じでよければ続き書きます

444 名前:補足[sage] 投稿日:04/07/28 12:45 ID:???
死神の武器は刀、個人の霊力によって大きさが異なる
一護のは当然バカでかい

445 名前:409[sage] 投稿日:04/07/28 13:32 ID:???
ありがとう。とても分かりやすいです、はい。
続き、是非お願いします。

446 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/28 16:17 ID:???
>443
そういう話だったのか。乙。
一護←なんて読むの?

447 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/28 17:48 ID:???
いちご君

448 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/28 18:22 ID:???
めるぷり かたつむり前線 くのいち生徒会こいき七変化!! ストーリー教えてください

449 名前:BLEACH☆2[sage] 投稿日:04/07/28 21:17 ID:???
虚に襲われた次の日の朝、親父の蹴りで目を覚ました一護は
家族の怪我が全て治っており、虚に襲われたことを忘れ
虚が家に開けた穴もトラックが突っ込んだことになっていることから
ルキアは証拠隠滅し尸魂界(ソウルソサエティを漢字で書くとこう)に帰ったのだと考えた

とりあえず学校に来た一護、席につこうとした途端
学校の制服を着て何事もないかのように平然と隣に座っているルキアに挨拶される

ルキアを呼び出し話を聞く一護
尸魂界に帰るには死神の力が必要だが、今の自分には力はない
力は一護に全て奪われ、お前の魂が死神化してしまったのだと話すルキア
(弱体化した死神は義骸と呼ばれる仮の肉体に入って力の回復を待つ
ルキアは義骸に入っている為、霊力のない普通の人にも姿が見える)
そういうわけだから、力が戻るまでの仕事は代わりにお前がやれと言うルキア
それに対し、一護は断ると即答
昨日虚と戦えたのは、襲われていたのが自分の身内だったからで
見ず知らずの人間の為にそこまですることはできないと言う


450 名前:BLEACH☆3[sage] 投稿日:04/07/28 21:17 ID:???
ならば仕方がない、ルキアは骸骨模様のグローブで
魂を一護の体から無理矢理抜きついてこいという
(一護の場合、魂が死神化している為 魂を抜くことで死神になれる)

公園に来た一護たち
尸魂界からの指令によるともうすぐここに虚が現れるという
指令通りすぐに虚が出現、公園にいた子供の霊が襲われる
助けようとする一護だが、赤の他人だろうとそれを止めるルキア
目の前で襲われてんだぞ、助けないわけいかないだろと叫ぶ一護
目の前だろうとどこか遠くだろうと、襲われるという事実に変わりはない
今その子を助けるなら、これから先他の全ての霊も助ける覚悟を決めろとルキアは言う
それを聞き、あっという間に虚の脚を切り落とし、頭を割り滅却する一護
覚悟だとかそんなもん知るか!!俺は助けたいと思ったから助けたんだよ!
あんたが昨日俺を助けてくれたときは死神の義務だからとかムズカシいこと考えたのかよ
体張るときってそんなんじゃねーだろ
確かに覚悟はしてねーし、ホントにヤバくなったら逃げ出すかもしれない
けど受けた恩忘れてヘラヘラできるほどクズでもねえんだよと
死神の仕事を手伝うことを決める


451 名前:BLEACH☆4[sage] 投稿日:04/07/28 21:20 ID:???
一護はルキアと虚退治の特訓をしていた
虚の弱点は頭、頭を叩き割れば一撃で倒せる
背後から近づき、頭を叩き割るのがセオリーだと教えるルキア

特訓中、一護はクラスメイトの井上織姫に話しかけられる
特訓のことをうまくごまかすも転入生であるはずのルキアといっしょにいたところを見られてしまう
ルキアは織姫の脚の痣があることから何かに気付く
帰り道、織姫に家族はいるのかと一護に尋ねるルキア
織姫には年の離れた兄がおり、三年前に事故で死んだとのことだった
(一護の家は病院、織姫の兄が運び込まれたのもそこだが搬送中に死亡)
そういやお前どこに泊まってんだと疑問に思った一護だが
ルキアに軽く流されてしまう

夜、ルキアに尸魂界から指令がくる
ルキアはいつのまにか一護の部屋の押入れにいた(同居?)
虚が現れるのは時間も場所も今ここだと一護を死神化させるルキア
現れた虚の頭を狙うも浅く、虚は逃げてしまう
虚を追おうとするルキアにどういうことだと訪ねる一護
虚の割れた仮面の下に見えたのは井上の兄だったからだ

虚を背後から一撃で倒すのは戦いにおけるダメージを減らすの同時に
一撃で倒すことで虚の正体を決して見ないようにする為だった
なぜなら虚は元々普通の人間の魂だったからだ


452 名前:BLEACH☆5[sage] 投稿日:04/07/28 21:22 ID:???
その頃、井上の家では織姫の友人の有沢たつきが来ていた
頭が裂け棚から落ちたぬいぐるみを拾おうとする織姫
拾った途端、ぬいぐるみから出た虚の手が織姫をブチ抜く

織姫の家へ急ぐ一護たち
虚は人間の堕ちた魂であり、死んだ人間の魂が尸魂界に導かれないままの魂などが
中心(こころ)を亡くすと虚になる
そして虚になった魂は中心を埋める為に
生前最も愛した者の魂を求めるのだと(その人の魂を喰った後は霊力のある人間を無差別に襲う)

織姫に家族は三年前に死んだ兄一人
織姫の足にあった痣は虚がつかんだ跡だ
このままだと襲われるのは井上ということになる

織姫の家ではたつきが兄に襲われていた、既に織姫は死んでいる
(死んだ直後は肉体と魂が因果の鎖というもので繋がっており
 繋がっているうちはまだ助かる)

ギリギリのところで織姫が襲われているところに間に合った一護だったが
自分の姿が見えている織姫(霊体には死神や虚の姿が見える)に動揺し
兄から攻撃を受け家の外に叩き出される


453 名前:BLEACH☆6[sage] 投稿日:04/07/28 21:23 ID:???
自分が兄だと説明する虚、目の前にいるのが死んだ兄だと理解した織姫は
なんで一護やたつきにひどいことするの尋ねる
それはあの二人が俺とお前の仲を引き裂こうとしたからだと答える兄

織姫は自分が死んでから毎日自分のために祈っていた、兄はそれを毎日見ていた
だがたつきと出会ってから織姫が祈ってくれる回数が目に見えて減っていったと
そして高校に入り、一護と知り合った織姫はついに自分の為に祈ることをしなくなった
それからというもの自分の前で織姫が話すのは一護のことばかりになってしまった
そんな織姫を見て、少しずつ心から自分が消えていくのを見るのは辛かったと語る兄

飛び込んできた一護を尻尾で押さえつける兄
淋しかったならそう言ってくれればいいのに
お兄ちゃんはこんなことする人じゃなかったと言う織姫に
兄は発狂、殺してやると織姫を握りつぶそうとする
一護は兄が妹に向かって殺してやるだなんて死んでも言うんじゃねえよ!と兄の両腕を切り落とす


454 名前:BLEACH☆7[sage] 投稿日:04/07/28 21:24 ID:???
織姫は兄が15の時に生まれた子供で、両親から虐待を受けていた
兄は両親の代わりに織姫の世話をし続け
18の時家を出て、それ以来ずっと二人で生きてきた

織姫を育てて、守ってきたのは俺だ
だれにも渡すものかと一護に襲いかかる兄
井上は井上だ、だれのモンとかそんなんじゃねえだろと一護は言うが
俺は織姫の為に生きた、でも織姫は俺の為には生きてくれない
ならばせめて俺の為に死ぬべきだと織姫に襲いかかる兄

抵抗せずあえて兄に噛まれる織姫
確かに最初は祈ってばかりだったけど、自分が悲しんでいるところばかり見せても
お兄ちゃんを心配させるだけだから、自分の好きなものや好きな人の話をして
自分は幸せだということを伝えたかったんだと言って倒れる織姫
織姫を襲ったことを後悔する兄

そこにルキアが現れ、胸の鎖が切れていないうちはまだ鬼道で助けられると治療を始める

織姫が自分のプレゼントのヘアピンを初めてくれたものだから毎日つけていると
死んだ奴も残された奴もどっちも同じだけ淋しいんだ
自分一人だけ淋しがっているなんて勝手なこと思ってんじゃねえよと
一護の話を聞いた兄は
このままでいても自分は理性を無くしてまた織姫を襲うから
そうなる前に消えておきたいんだと一護の斬魄刀(死神の持つ刀)を自分で頭を割る


455 名前:BLEACH☆8[sage] 投稿日:04/07/28 21:24 ID:???
何も消えることはないだろと一護は言うが
一度虚になったものは二度と元に戻ることはない、そのまま消えさせてやれと
虚を斬魄刀で斬るのは殺すためではなく罪を洗い流し
尸魂界へ行けるようにしてやる為なのだと言うルキア

兄が事故にあった日
織姫は兄からもらったヘアピンがなぜか気に入らず喧嘩になり
初めて何も言わずに兄を仕事に行かせたことをずっと後悔していた

お兄ちゃん・・・いってらしゃいと言う織姫、泣きながら空に消えていく兄

問答無用で織姫とたつきの記憶を消し、代替記憶を入れ
二人に今日あったことを忘れさせるルキア(一護の家族にもこれを使った)

次の日学校で昨日のことについて話している一護とルキア、それを見て笑っている織姫とたつき



456 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/28 21:48 ID:???
いってらっしゃいだった・・・最悪だ・・・間違えた・・・


457 名前:マロン名無しさん[age] 投稿日:04/07/28 22:08 ID:???
各キャラのビジュアル的にはどんな感じなのよ
死神と聞くとデスノート(ジャンプじゃなくて単行本で読んでる)の
リュークの顔しか思い浮かばない

458 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/28 22:24 ID:???
リクエストです。
清水玲子『かぐや姫』をお願いします。
気長にまってますのでよろしくです。

459 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/28 22:30 ID:???
>>457
とりあえず既出のキャラだけ

黒崎一護
ttp://jump.shueisha.co.jp/bleach/charalist/imgs/classmate_b/classmate_b_01.gif
朽木ルキア
ttp://jump.shueisha.co.jp/bleach/charalist/imgs/classmate_g/classmate_g_01.gif
井上織姫
ttp://jump.shueisha.co.jp/bleach/charalist/imgs/classmate_g/classmate_g_02.gif
有沢たつき
ttp://jump.shueisha.co.jp/bleach/charalist/imgs/classmate_g/classmate_g_03.gif
黒崎一心(親父)
ttp://jump.shueisha.co.jp/bleach/charalist/imgs/family/family_01.gif
黒崎遊子(妹@)
ttp://jump.shueisha.co.jp/bleach/charalist/imgs/family/family_03.gif
黒崎夏梨(妹A)
ttp://jump.shueisha.co.jp/bleach/charalist/imgs/family/family_04.gif

今度から新しくキャラ出てきたら貼りましょうか?

460 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/28 22:36 ID:???
>>458
家具屋なら途中までですがまとめサイトにあるですよ。

461 名前:マロン名無しさん [sage] 投稿日:04/07/28 22:49 ID:???
458じゃないが、まとめサイトの家具屋を読んできた
おもろい、おもろいよ、あのあらすじ
あれ書いた人、別の作品も書いてくれ

462 名前:457[sage] 投稿日:04/07/28 22:59 ID:???
>>459
THX
>>443で死神としか書かれてないのでどんな外見なのか気になったのがメインだからいいや。
人間はそう特異的な外見でもないみたいだしね。
人じゃないキャラが出てきたら気になるから画像か文章で教えてくれると嬉しい。
人間と同じなら「人間と同じ」でいいから。

しかしリュークとえらい違いだね
普通の人間に見える。

463 名前:ブレーメン2[sage] 投稿日:04/07/29 00:44 ID:???
>316より続く。

トラブルに見舞われつつも第一寄港地を通過したブレーメン2。こっそり船に乗り込んでいたナッシュ社長は
いまさら送り返すこともできず、かといってタダメシ食わせるつもりも無い、ということで甲板員として雇用扱いとなった。
次の寄港地へ向かう途中、救難信号を受信したブレーメン2は救助へ向かう。そこで彼らが見たものは
乗員ほぼ全員が虐殺された囚人護送船であった。
唯一の生き残り、ヘルツォーク刑務官を保護して帰艦し、連邦軍の到着を待つキラ船長。だが
周囲の油断を突いてヘルツォーク刑務官は逃走し、ブレーメン2のシャトルを奪って脱出しようとする。
それを阻止したのは、先のスタナー事件で負傷し療養中の、白ヤギのアベル図書館長であった。
ヘルツォークの正体は刑務官ではなく、護送船の流刑囚。かつてモーゲンスターン博士の元で働いていた彼は
ブレーメンの改良遺伝子を自分に移植するため、アベル館長の双子の兄弟、黒ヤギのカインを殺し
その遺伝子をナノマシンによって自分に移植、自らを超人化しようとした。
だが、白ヤギのアベルには、黒ヤギカインにのみ通じる奇妙なテレパシー能力が備わっており
以来アベルは(相手が接近している時のみ)黒ヤギの遺伝子を継ぐヘルツォークの心を感知できるようになったのである。
それ以降もヘルツォークは違法な人体実験や麻薬の製造密売に手を出し、終身流刑にされそうになったところを
護送船の人間を皆殺しにして逃走のチャンスを図っていたのだ。
アベル館長と、異変に気づいて駆けつけたキラ船長たちに捕らえられそうになったヘルツォークは
小型爆弾を放って船に穴をあけ、シャトルを奪ってまんまと逃走に成功してしまった。
ブレーメン2乗組員から死者が出なかったのは不幸中の幸いだが、船に大穴を空けられてしまい
怒りに燃えるキラ船長であった。

464 名前:ブレーメン2[sage] 投稿日:04/07/29 00:45 ID:???
ヘルツォーク事件の顛末を宇宙連邦軍に引き渡し、次の寄港地へ向かうブレーメン2。
だが、その寄港地カルナックは混乱状態にあった。かの星が属するバステト星系が、恒星バステトの
超新星爆発で吹き飛ぶ寸前だという。しかもこの惑星、非文明主義の新興宗教団体が保有しており
その教団の教主エリシャは「自分たちは神様に従っているから平気」と避難勧告を拒否。
さらに信者の子供を人質に取り、避難勧告に応じようとした穏健派を妨害しているのだ。
成り行きでカルナック住人の避難に協力することになったブレーメン2。調べていくうち、さらに悪い事実が見つかる。
教団幹部は、カルナックに生息する動く木「ドリアード」から麻薬を生成し、信者に内緒で売りさばいているらしい。
人質の子供たちは、ドリアードと感応できる能力を買われ、何も知らぬまま麻薬製造に協力させられているのだ。
キラ船長とナッシュは、密かに教団の隠れ家へ忍び込もうとするが、キラ船長が見つかって軟禁されてしまう。
ナッシュの提案により、催眠ガス「サンドマン」を使って人質もろとも全員眠らせ、まとめて連れ出す作戦が取られる。
隠れ家の人間は全員確保できたが、教主エリシャは「子供たちの精神はドリアードと深く結びついている。
ドリアードと引き離してこの惑星から連れ出せば子供たちは死ぬぞ」と脅してきた。
はったりかもしれないが、子供たちの命を賭けて試すわけにも行かない。超新星爆発が目前に迫った今
ドリアードを捕まえて回るひまも無い。万事休すかと思われたそのとき、突然リトル・グレイが歌い出した。
イングランド民謡「グリーン・スリーヴス」である。なんの脈絡も無いこの歌に、なぜか惑星中のドリアードが寄り集まってきて
子供たちと一緒にドリアードを避難させる手はずは整った。
先のヘルツォーク事件でエンジンが不調になり、ブレーメン2の航行速度が危険域脱出に足りないのではという問題があったが
キラ船長はとっさにスイングバイ航法(天体の重力を利用して加速する方法。現在ではそれなりに活用されているが
この話の舞台である24世紀ではすでに大昔の技術である)を行って無事脱出。死者・負傷者ゼロで全住民の避難が
完了し、ついでに麻薬取締法違反の教団幹部は当局に引き渡されたのだった。

465 名前:ブレーメン2[sage] 投稿日:04/07/29 00:47 ID:???
忘れてました。
>463の冒頭に【Mission3 やぎさんゆうびん】
同じく>464冒頭に【Mission4 第6の封印】
を追加。


466 名前:458[sage] 投稿日:04/07/29 09:23 ID:???
>>460
ありがとう。いってきます!

467 名前:BLEACH☆9[sage] 投稿日:04/07/29 16:02 ID:???
屋上でジュースの飲み方とストローの使い方について雑談中の一護とルキア
そこへクラスメイトの浅野、小島、茶度(チャド)の三人がやってくる
チャドは巡りめぐって自分の所にきたインコを連れていた
そのインコは異常なくらい達者に喋り、シバタユウイチと名乗った
一護とルキアはすぐにインコの中に何かの霊がいることに気付く

その日、一護の家にチャドが急患として運び込まれる
チャドと共に家に来たインコから一護の妹 夏梨は何かを感じ取る

それとは別にインコからは何も感じなかったが、チャドの背中の傷から虚の匂いがすることに
一護とルキアは気付く、その夜病室にチャドとインコの姿はなかった

次の日、病室から消えたチャドを探し学校に来た一護
しかし浅野や小島に尋ねるもチャドは来ていなかった、授業開始と同時に教室を飛び出す一護
その頃夏梨は体調不良により早退の準備をしていた

ルキアと合流した一護は
何かの理由で虚に追われていると思われるチャドの行方を追うために
シバタの気配をたどれないかと考える
集中し一護は霊絡という視覚化された霊気によりシバタの気配を感じ取る
(霊絡は縦に長い布のようなもの、霊絡は上位の死神にしか見れない この点から一護は死神として成長している)




468 名前:BLEACH☆10[sage] 投稿日:04/07/29 16:03 ID:???
シバタの気配からすぐにチャドを見つけるもなぜか彼は逃げてしまう
すぐに追いかけようとする一護たちだが、早退途中の夏梨と遭遇し直後に夏梨は倒れてしまう
虚との戦いが上の空になっては困る、いったん夏梨を家に送ってこいとルキアに言われる一護
とりあえずルキアと別れ、途中で一護は夏梨が昨日シバタの記憶を偶然見てしまったという話を聞く
(夏梨は一護と同じで霊力が高い)
シバタは母親を目の前で殺されていた、お願いだからあの子を助けてやってくれと泣く夏梨

チャドを追っていたルキアは義骸のせいもあり、なかなか追いつけずにいた
(義骸は身体能力が普通の人間と同じように作られている)
追うことに夢中になっていたせいか背後にいる虚に気付かず不意打ちを受ける

ルキアは蒼火墜という術で対抗するも力が戻っていないためまったく効いていない
アンタ死神なのか・・・虚はルキアが死神であることに気付き
自分はシバタを成仏させに来た死神を喰ったことがあるとか、おとなしく喰われろだとか色々喋りだす
チャドと協力しつつ、へし折った電柱(大迷惑)で虚を抑えるが
虚は分身でシバタを人質に取り、手の出せないルキアに自分から逃げ回れと命令
なんとか逃げるも虚の分身の生み出した
虚の舌から出る音に反応して爆発するヒル型爆弾により
ルキアは追いつめられるも一護登場→死神化
力を持っているのがルキアではなく一護だということに気付いた虚は
一護と対峙、自分とシバタとの関係について話し出す


469 名前:BLEACH☆11[sage] 投稿日:04/07/29 16:04 ID:???
自分は生きていた時、TVでも報道された連続殺人犯で
シバタと母親を殺そうとして、母親にとどめを刺そうとした時
シバタに靴紐を捕まれベランダから転落し死んだとのことだった
母親は殺せたが、シバタを殺し損ねたまま虚になった殺人犯は
罰ゲームと称してシバタの魂を抜き、インコに入れ
そのままの姿で俺から3ヶ月逃げ切ったら母親を生き返らせてやると言った(もちろん虚にそんなことは出来ない)

自分を守って虚に殺されていく飼い主を見ながら
シバタはもうこんなことやめてと虚に言うが
そのたびに虚に「ママが助けを待ってるぜェ!?」と言われ、どうしてもやめることが出来なかったのだ
黙って話を聞いていた一護は虚の残虐さに怒り
ヒル型爆弾を浴びるも虚の舌を引っこ抜いて爆弾を封じ、続いて脚を串刺しにして動きを止める
「少しは味わえてるか?殺される側の気分ってやつを!!」
本気で自分を消そうとしている一護に恐怖し、脚を千切って逃げ出す虚
しかしあっという間に追いつかれ頭を割られる、直後巨大な門が出現
斬魄刀で洗ぐことができるのは虚になってからの罪だけで
生前に大きな罪を犯した虚は地獄に引き渡す契約になっていると説明するルキア
悲鳴をあげながら門番に引きずり込まれていく虚・・・

シバタを元の体に戻そうとするが
因果の鎖は既に切れ、肉体の戻るのは不可能だった
母親を生き返らせることは出来ないが、お前があっちに行けば今度こそ会えるぞと一護は言い
チャドは自分が死んだらまた遊ぼうなとシバタと約束し、一護はシバタを魂葬する

泣きながら夢の中で一護にありがとうと言う夏梨


470 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/29 16:46 ID:???
まとめサイト管理人様
載せてもらって早速で申し訳ないんですが
BLEACH☆5 5行目の尸魂界に導かれないままの「魂などが」
ここを削除していただけますでしょうか、よろしくお願いします



471 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/07/29 17:07 ID:???
鷹の団脱退から1年、ある貴族の主催する武芸大会に飛び入りで現れたガッツは
圧倒的な強さを見せていた異国からの戦士・シラットを一蹴する強さを見せる。
(このシラットというのが褐色の肌でターバンに覆面というイスラム風の風体で、
変幻自在の対術と変わった武器を使う)
ガッツの力を見た貴族は、近々領内で行われる盗賊狩りに参加しないかと誘う。
そこでガッツは、盗賊団の名前としてよく知った名を耳にすることになる。
「1年前ウインダムで反乱を起こした鷹の団と、その女首領キャスカ」の名を。

1年前、鷹の団はキャスカがとっさに指揮をとったおかげで全滅を免れた。
主要メンバーも全員生きていたが、その後は長い逃亡生活を強いられていた。
どこかの国で1からやり直そうにも、グリフィスがいなければどうにもならない。
そこでグリフィスを救出しようとし、ウインダム城の最下層、最も古い地下牢に
監禁されていることまでは判明していた。
だが、今でも生きているかどうか、とコルカス辺りは悲観的だ。

そこへ例の貴族が組織した討伐隊が襲撃する。先陣を切るのはシラットだ。
直接キャスカに挑み、変幻自在の体術で追い詰めるシラット。その時、背後から
シラットを蹴り飛ばした者があった。ガッツの登場だった。

472 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/07/29 17:07 ID:???
シラットはまずチャクラムを投げるが、ガッツは2つ同時に受け止める。
そこでシラットが取り出したのは最強の武器・ウルミン。刃の鞭が5本あるもの、
それを両手に持ち、10本の刃を操って敵を切り刻むという代物だ。
普通には剣で受けるのは不可能なものだが、ガッツは剣を一振り、風圧で鞭をはねのけて
攻略する。シラットもとっさに短い武器に持ち替えて剣をしのぐが、味方も総崩れで
一端退却、この場はガッツの勝利となった。

かつての切り込み隊の部下達に、そして仲間達に帰還を喜ばれるガッツ。
(コルカスは「一番大変な時にいなかった野郎を仲間なんて呼べるかよ」という態度だが)
とりあえず敵から逃れるべく移動したところで、ガッツは事の次第を聞かされる。
突然グリフィスが捕まり、鷹の団は追われたこと。戦死したり抜けたりで仲間は5分の1に
減ってしまったこと。それでも、キャスカがリーダーとなったおかげでやってこられたこと。
そして1年前、5箇所も矢傷を受けながら指揮を取り続けた、キャスカの勇姿のこと。
また過去の話だけでなく、近い内にグリフィスの救出計画を実行することも聞かされる。
一方でこの1年何をしていたのか聞かれたガッツは、山に籠もって剣を振っていたから、
諸国に噂となった鷹の団のことも知らなかったと答える。
「例のものは見つかったか?」とジュドーに聞かれると、ガッツは答える。
「正直、まだわかんねえ。だけど、ひとつだけわかった。どうやらオレは・・・
剣を振る以外のやり方じゃ何も実感が持てない、何も答えが出せない性分らしい」
「真顔でそこまで言えりゃ上出来じゃん」とジュドー。最後にジュドーはそっと言う。
1年前、矢傷で生死の境をさまよったキャスカは、うなされながら何度も、
グリフィスとガッツの名を口にしていたことを。

473 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/07/29 17:08 ID:???
翌朝早く、ガッツはキャスカに呼び出される。
いきなり「構えろ」と言い、斬りかかるキャスカ。この事態は「おまえが出て行ったせいだ」
と言うのだ。「あのグリフィスがそんなことで駄目になるはずがない」皆、ガッツも
そう思うが、キャスカは分かっていた。「グリフィスはおまえがいなきゃだめなんだ!!!」
それを先刻された時、ガッツはあえてキャスカの突きを受けた。戸惑いながら答えるガッツ。
「グリフィスと同じように、オレは自分のことをやっただけだ」
キャスカは、ガッツは正しいと分かっている、と言った上で語る。
「わたしはあの人の剣になりたい」ああ言ったのは本当じゃない、自分も女だ。
けれど、グリフィスはミッドランドの王座を狙うために、シャルロット様を娶るだろう。
それでも、女としてグリフィスに寄り添えなくても、夢を実現させるのに欠かせないものに
なれると信じていた。でも、1年前ガッツが去った時、分かってしまった。
グリフィスの隣に、自分のいる隙間などないと。「疲れちゃった・・・後はおまえがやれ・・・」
そう言ってフラリと倒れ、背後の崖から落ちかかるキャスカ。
だがガッツはその手を掴み、必死で引き上げた。
先程自分が突いた傷から血がしたたり落ちるのを見て、泣きつくキャスカ。
「いつも私のせいで・・・いつも血ィ流してるな。バーカ・・・」
森の中で、静かに口付けをかわす2人。

474 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/07/29 17:09 ID:???
2人は裸になって激しく交わる。だがその時、ガンビーノに売られ、ドノバンに犯されたことが
ガッツの脳裏をよぎる。気が付けば、その手はキャスカの首を絞めていた。
気付いて手を離すと、泣きながら当時のことを断片的に口走るガッツ。
ようやく正気に戻ると、ガッツは謝って背を向ける。だがキャスカは、その背を優しく
抱きしめた。「キズのなめ合いでもいい。私は弱いところもおまえに全部さらけ出して
しまったから。これでやっと対等になれた気がする」

陽が昇る。グリフィスの救出後も鷹の団に残らないかとキャスカは呼び止めるが、ガッツは断る。
ガッツはこの1年、ゴドーという年老いた鍛冶屋のところに居候していた。
ゴドーは裏山(かつて妖精が住んでいたという)でいい鉱石が取れるからという理由で、
山奥で幼い娘のエリカと2人暮らしをしていた。物心ついた頃から、好きかと考えるより前に
鍛冶屋をやっていたというゴドー。ただ、鉄を叩く時の火花は気に入っていると言う。
そこに自分を重ねたりしつつ、ガッツは決めていた。自分の意思で、自分の戦をすると。
だから、グリフィスの救出に付き合ったら、また旅を続けると。
「勝手にどこかへ行っちまえ」と叫ぶキャスカだが、ガッツは言う。「来いよ」と。
「とにかくこのままじゃ・・・オレはおまえを抱き足りねえ」

(続く)

475 名前:マロン名無しさん[age] 投稿日:04/07/29 22:53 ID:???
書いてくださってる皆さん、乙です。

リクです。「虚数霊」をお願いします。

476 名前:少女少年II KAZUKI[sage] 投稿日:04/07/29 23:54 ID:???
>425の続き)
クリスマスイブ前日。かずきは絵梨と一緒の雑誌の撮影の仕事まで時間があるため、
トキオも交えて三人でオープンカフェでおしゃべりをしていた。絵梨は最近露里にも力がついてきたことを認められ、
忙しくしていたのだ。
トキオは絵梨と一緒に仕事が出来るかずきを羨ましがり、自分も女の格好をしようかなと言い出し、かずきは呆れ顔。
そこへ、雑誌の編集部の者だという西村と言う男が二人を迎えにやってくる。
いつもなら村崎が来るのにと不思議に思うが、急用で来られなくなったと言う男の言葉を信じ二人は車内へ。
だがトキオは男の車のナンバーが横浜ナンバーなのに気づく。
今日の仕事の雑誌の編集部があるのは品川。会社の車で迎えに来たのなら当然品川ナンバーのはず…。
西村は二人を乗せると猛スピードで車を発進させ、それと入れ違いに、来られなくなったはずの村崎が。
男が二人を連れ去る目的だったと気づいたトキオは村崎にそのことを話す。
村崎はそこにいながら何やってたのとトキオを叱るが、トキオの男が雑誌の撮影のこと、村崎のことも知っていたという話に、
内部事情に詳しい者の犯行かと思う。幸い、トキオが車のナンバーを覚えていたので、その線からあたってみようということに。

一方二人は、車内で西村がポットに入れて持ってきたジュースを飲んですっかりくつろいでいた。
ところがジュースを飲んで間もなく、二人は強烈な眠気に襲われる。
かずきがジュースに睡眠薬が入ってたのだと気づいたときにはもう遅く、二人は眠ってしまった。
気がつくとそこは見知らぬ家の中。まだ眠っている絵梨も、目を覚まして誘拐されたことをかずきから説明されパニックに。
どうしたら帰してもらえるのと尋ねると、西村はとりあえず明日のクリスマスイブまで一緒にいてくれたら考えると不気味な笑みを
浮かべるだけ。かずきのPHSも外に捨てられてしまい、逃げようとしても幹線道路まで10kmあるから無駄だと告げられる。
どうすればいいのかと思いつつ、かずきは男として絵梨を守らなきゃと思うのだった。

477 名前:少女少年II KAZUKI[sage] 投稿日:04/07/29 23:57 ID:???
西村が別室に行き、かずきは絵梨を必死で励ますが、絵梨はきっとお母さん心配してると泣きじゃくるばかり。
絵梨ははっとし、お母さんがいないのにごめんねと謝るが、かずきは気にしないと言う。
「…お母さん、生き別れって言ってたよね。どんな人だったか覚えてる…?」
そう聞かれ、母親の話を始めるかずき。
話を聞いた絵梨はもしかしてお母さんって大空遥? と聞き、かずきは何でわかったのかと驚く。絵梨は前から、
もしかしたらそうではないかと思っていたらしい。それに遥も、かずきのことは特別そうに見ていたと言われ、
胸が震えるかずき。だがきっと遥は自分の事なんか心配していないだろうとかずきは笑って言う。

夜になり、西村が寝た隙にこっそり抜け出したかずきは、捨てられたPHSをなんとか探し出し、村崎に電話をかけようとする。
ところがそこに西村が現れ、ついにPHSを踏み壊されてしまった。
「もう帰さないよ。かずきちゃん」
心の中で父と母に助けを求めるかずき。その時、警察がトキオと村崎と共にやってきた。
かずきのPHSの現在位置を知らせる機能で居場所がわかったのだ。
ところが眠っていた絵梨が起き出して来てしまい、西村に人質に取られてしまう。
かずきは警察のこっちに来なさいという言葉を無視し、絵梨の代わりに俺をタテにしろと西村に詰め寄る。
女の子が俺だなんて…と言う西村にかずきは「俺は男だ!!」と言い放ち、驚いた隙をついて急所に一撃を食らわせ絵梨を救出。
西村も警官に取り押さえられ、無事事件は解決した。
両親にすがって泣く絵梨を複雑な思いで見つめるかずき。するとそこに父とマユカ、そして…遥が現れる。
それまでの冷たい態度が嘘のようにかずきを思いきり抱きしめ「…無事でよかった…!」と涙を流す遥に、かずきの目にも涙が。
その時、一斉にカメラのフラッシュが二人に向けられた。
どうやら追いかけてきたマスコミがかずきの「俺は男」発言を聞いていたらしい。
さらに、遥は生番組を放り出してここに駆けつけてきたため、二人の間に何か関係があるのではと問いただしてくる。
トキオとマユカはレポーター達を止めようとするが、遥は二人を制すると前に進み出た。
「…わかりました。今ここで全部お話します。一葵は…私の"息子"です」

(続く)

478 名前:マロン名無しさん[] 投稿日:04/07/30 15:15 ID:LRUWQ1ql
クリィミーマミをお願いします

479 名前:BLEACH☆12[sage ペース早いかな?] 投稿日:04/07/30 15:40 ID:???
ルキアは尸魂界へ注文した品物を「浦原商店」と看板のかかった店に取りに来ていた
店長の浦原喜助(ゲタ帽子)から受けとった商品を持って学校に来たルキア
教室にいた一護を殴り倒し気絶させ、校舎の裏へ引きずり、さっきの商品の説明をする

それは義魂丸といい服用することで強制的に体から魂を抜く事ができる薬だった
しかも魂の抜けた体には
仮の魂(義魂丸の人格)が入り、魂が抜けても誰も気付く事がない代物だという
この前のこともあり、自分がいない時に虚に会ったらこれを使って死神化しろと言うルキア

試しに義魂丸を飲み込む一護、魂が抜け死神化する
しかし代わりのはずの人格が自分とまったく違うキャラであることに不満を言う
そんな時、ちょうどよく指令がくる
ここはそいつに任せて虚退治に行くぞと抵抗する一護を引っ張っていくルキア
残された義魂丸の人格の一護は「・・・ごゆっくり」と怪しげに言い放つ

その頃浦原はルキアに渡した義魂丸の入っていた箱に書かれている
「粗悪品」の字に唖然としていた


480 名前:BLEACH☆13[sage] 投稿日:04/07/30 15:41 ID:???
ルキアに売った義魂丸が粗悪品だと気付いた浦原は店員と共に回収の準備を進めていた

一護の肉体を手に入れ自由になった義魂丸はやりたい放題だった
虚を退治して戻ってきた一護たちは騒ぎを聞きつけ教室へ
一護の肉体は3階の教室から飛び降り着地して逃げる、どうなってるんだと尋ねる一護に
一護の肉体に入ったのは恐らく改造魂魄だとルキアは言う

昔、尸魂界で尖兵計画(スピアヘッド)という計画が持ち上がった
尖兵計画とは死んだ人間の肉体に戦闘用に特化された擬似魂魄を注入することで
戦闘に適したに強化された肉体を作り出すという計画だった(この擬似魂魄を改造魂魄と呼ぶ)
見たところ一護の肉体に入っているのは下部強化型の改造魂魄だ
しかし尖兵計画は死体を戦わせるという点から
完全成立せず作られた改造魂魄は全て破棄されたはずだった

またも尸魂界から指令がくる
虚の出現場所へ急ぐ一護たち、虚を発見するも
既に一護の肉体が虚と戦っている、「人の体で勝手に怪我すんな」と言いつつ一護は虚の頭を割る


481 名前:BLEACH☆14[sage] 投稿日:04/07/30 15:41 ID:???
吹っ飛んでいく虚をなぜか蹴り上げる一護の肉体
虚の落ちる先には蟻がいた
お前蟻を潰さない為にあんなことしたのか?と尋ねる一護に
「そうだよ!俺は何も殺さねえんだ!!」
「俺は作られた次の日に破棄されるのが決まってた、運良く他の丸薬に紛れて逃げ出せた後も
脅えながら毎日思ってた・・・」
「こうして生まれてきたんだよ!自由に生きて自由に死ぬ権利くらいあるハズだろ」と訴える改造魂魄

突然現れ一護と改造魂魄の間に割り込んで
ルキアの魂抜きグローブ(BLEACH☆3参照)と同じ骸骨模様の杖で
一護の肉体から改造魂魄を取り出す浦原
自分が見えているらしい浦原にそいつをどうするんだと訪ねる一護
当然のように破棄すると言う浦原、話を聞いていたルキアは浦原から改造魂魄を奪い取り
こちらはこれで満足している、回収する必要はないと浦原を渋々納得させる

あいつを破棄しないでくれてありがとなと一護はルキアに礼をいうが
礼ならもういわれたと一護に改造魂魄を手渡す



482 名前:花田少年史4/5[sage] 投稿日:04/07/30 19:47 ID:???
りん子が消えてしまうのに合わせて、一路以外の皆はりん子のことを忘れてしまった。
長いこと地蔵に留まっていたりん子の魂はまだ地上にあるが、母親以外の人間を好きになった事でそう遠くなく成仏するだろうという。
子供地蔵をまた倒せばまた会えるかもしれないと誘惑する霊に、
一路は、このままがりん子は幸せなのだと、母子地蔵の前にカタクリの花を埋める。
りん子との別れを過ぎて、一路は少し大人になった。

しかし大人になることは霊力を失うということ、一路の身に危険が迫ってくることでもあった。
霊力のあるうちに自分達だけでも助けてもらおうと、今迄とは比べ物にならないぐらい沢山のオバケがおしよせてきたのだ。
不眠不休で死者達に引き摺り回され、悩みを解決しなければならなくなった一路。
このまま連日霊に連れ回されるのは、小学生の体力が持たない。
ユキやチロ、一路に恩のある霊達は密かに集まり、恩人を救おうとオバケ避けのお守りを一路に託した。
しかしそのお守りは、守ろうとするユキ達をも一路から遠ざけてしまう。
ただでさえ一路は事故・事件などの危険に近い。
それは元々の無鉄砲な性格に加え、霊と接してきたことがあの世とこの世の境界を一路に感じさせなくしているからだ。
このままでは不慮の事故の時に一路を守れない。悩んだユキ達は犬のジロに、いざという時にはお守りを外すように頼むのだった。

そしてついにその日が来た。
友達にふざけてお守りを投げ捨てられた一路は大量のオバケに襲われ、
お守りを取りかえそうとしたところを高架から落ちてしまう。下には迫るトラック。
ジロはとっさに高架から飛び出しお守りを奪い、後ろ足で一路を突き飛ばす。
お守りが外れた隙に力を放ち衝撃を和らげようとするユキ達。しかし完全に止めることはできず一路は地面に叩きつけられる。
病院に運ばれる中、自分を庇いトラックに衝突したジロを探す一路。
祖父は大丈夫だとジロを抱いてみせるが、一路の目にはすでに霊となったジロとチロの姿が見えていた。
「ごめんな…でもお母ちゃんと一緒だし…オイラもすぐに行くからカンベンしてくれるよね…」
親や友達に、あっちの世界にも仲間がたくさんいるから心配するなと言い残し、一路は意識を失う。
ユキ達はまだこっちにくる時ではないと、必死で一路を励まし力を送った。


483 名前:花田少年史5/5[sage] 投稿日:04/07/30 19:56 ID:???
一路は手術から三日目に意識を取り戻し、二ヶ月後に退院した。
霊と接触する力も、霊達との記憶も、事故を境に無くしてしまった。
だからジロが空から見守っている事も、りん子が一面のカタクリの花に見守られて成仏した事も、今の一路には分らない。
しかしたとえ本人がオバケを否定しても、一路は関わった霊達みんなの誇りなのだ。


さらに十数年(?)後。近所でも有名な悪ガキがいた。名前は花田千路(せんろ)。
ファミコンを買ってくれとごねて建築現場の柱に登り、足を滑らせて落ちてしまう。
幸い命は助かったが、頭に傷を負った千路は丸坊主に。
「花田家の長男はみんな一度坊主になるのね」お父さん、おじいちゃんもそうだったと笑うおばあちゃん。
しかし千路には笑い事じゃない。目覚めてから千路には変なオバケが見えるように…。

(おわり)

484 名前:マロン名無しさん[age] 投稿日:04/07/31 00:51 ID:???
花田少年史グッジョブ。

485 名前:マロン名無しさん[] 投稿日:04/07/31 17:05 ID:+0KtUzEU
「トーマの心臓」がどんな話なのか教えてください

486 名前:少女少年II KAZUKI[sage] 投稿日:04/07/31 23:09 ID:???
(>477の続き)
自分の子であることも、男だということもあっさり認めた遥に驚く一葵。レポーター達はダブルスクープだと色めき立つ。
レポーターの一人にどうして女の子のふりをしてたのかと尋ねられ、一葵は正直に母さんに会いたいと思ったからと答える。
それを聞いて「かずきちゃんがここまで来れたのは大空さんのおかげというわけですね」とレポーターは言うが、
遥は全てはこの子の実力で、私はこの子に何もしていないと強く否定する。
オーディションで会えた時も、嬉しさで胸がいっぱいになるのを抑えて、あえて突き放したのだと。
親子であることがわかればマスコミに心無いことを書きたてられ、一葵が傷つくかもしれない。
元々一葵の存在を隠していたのも、彼とその父親に迷惑を掛けたくなかったから。だが一葵は、自分の前に現れた。
それならば「大空遥の子」ではなく「一人の役者」として勝負をしてもらおうと思い、全てを隠していたのだと。
「皆さんも一葵の実力はよくご存知でしょう。だって一葵はこの半年間、立派に"女"を演じきったじゃないですか」
遥のその言葉に、考えてみれば男だとは思わなかったとざわめく報道陣。
正体を知っていたマユカと絵梨でさえ、本人から教えられるまでは気づかなかったのだ。
「これでお分かりいただけたでしょう? ですからどうかこの子を…今までどおりこれからも、よろしくお願いします!」
そう言って深々と頭を下げる遥に驚く一同。いつしか皆の間から、拍手が沸き起こっていた。

その後、東京に戻ってから正式に記者会見が開かれ、その後も様々な取材が続き、家に帰る間もなく数日が過ぎる。
だがその間も、一葵の実の父親については一度も触れられることはなかった。

それらが一段落つき、一葵は遥と露里と共に食事をすることに。
二人が知り合いだと知り、不思議がる一葵に遥は本当の父親について話し始める。
「あなたの本当のお父さんは露里さんといって…、この人の弟さんなのよ」
つまり露里は一葵の伯父。かずきが男だと言うことも初めから知っていたのだ。
黙ってて悪かったねと謝る露里。そして二人は、詳しいいきさつを話し始める。

487 名前:少女少年II KAZUKI[sage] 投稿日:04/07/31 23:13 ID:???
露里の紹介で彼の弟と知り合い、交際を始めた遥。
だが彼は事故で亡くなり、そのショックと過労から遥は倒れ、その時に一葵を妊娠していることが判明する。
彼は芸能界とは何の関係もない人間。知られれば子供はもちろん、彼もスキャンダルに巻き込まれることは目に見えていた。
それでも愛する人の忘れ形見を産みたかった遥は密かに出産し、その存在を隠すために当時マネージャーであった、
一葵の育ての父に託したのだ。

遥はこれまで存在を隠してきたことを一葵に謝り、これからは一緒に暮らさないかと話す。
だが、一葵は親子は形じゃないと言い、母さんとは離れてても親子の絆を感じるし、
血が繋がってなくたって本当の親子に負けない、強い絆もあると話し、それを断る。

父が待つアパートに帰る一葵。一葵が遥と暮らすことを選んだと思っていた父は驚き、何で戻ってきたんだと尋ねる。
「だって、ここは俺の家じゃん…!」
父は泣きながら、一葵を思い切り抱きしめた。

その後も子役として、仕事を続ける一葵。その日はマユカとのドラマ撮影の仕事だった。
マユカは一葵は大空遥の才能を受け継いでるんだからやっぱり不公平だと愚痴るが、
一葵はマユカだって最近うまくなってるじゃんと励まし、マユカは真っ赤に。
露里はそれを見て、確かにマユカはうまくなったと思いつつ、一葵には周囲にいい影響を与える才能もあるのかもしれないと思う。

そして4月。中学生になった一葵は初めて男子の制服を着て学校に行く。
「かっこいいー」「似合うじゃん」と一葵をはやし立てる絵梨とトキオ。そしてマユカは、一葵の横でそっと頬を赤らめていた。


新しいドラマが始まる――。



少女少年II KAZUKI編 終わり。

488 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/07/31 23:59 ID:???
乙です。

489 名前:少女少年III YUZUKI[sage] 投稿日:04/08/01 00:52 ID:???
橘柚季(たちばな・ゆずき)は四国のとある小さな島に住む小学六年生の男の子。
三人兄弟の末っ子だが、あまりにも女っぽい声と顔立ちから、寝ている間に化粧をされたり、無理やり女装をさせられたりと、
毎日のように二人の兄達からセクハラまがいのいじめを受ける日々を送っていた。
そのため柚季はいつしか、この島から出たいと強く願うようになる。
そんな彼の夢は、日曜夜九時からやっているオーディション番組に合格し、アイドルになって東京へ出ること。
話を聞いた幼なじみで、柚季以外の唯一の六年生の佐倉ちよ子は、こんな田舎の子がデビューできるわけないじゃんと言うが、
柚季は本気だった。柚季はオーディション用紙を取り寄せ応募し、見事合格。二次審査のために憧れの東京に行くことに。

会場に着き、人の多さに驚く柚季。
番号に従って行った場所に自分以外に女がいないことを不思議に思っていると、いきなり誰かがぶつかってくる。
ショートカットの気の強そうなその女の子に「どこ見てんのよ! どうせ田舎から出てきたおのぼりさんでしょ!」と図星を突かれ
むっとする柚季にさらに別の女の子が「何番?」と話しかけてきた。
女の子は番号が近いことを知り、「一緒に並ぼ!」と柚季をその子から離す。その子は桃園ユリと言い、タレントスクールに
通っているのだという。柚季はうらやましがり、普段は海に向かって歌っているだけだと話すとユリは「面白ーい」と笑顔に。
するとまた先程の女の子が「うるさいわね!」と注意してくる。柚季はこっそり、あかんべーをするのだった。

二次審査は歌唱力の審査。自分で歌いたい曲のCDを持っていき、それを歌うのだ。
だがこの会場のステージの上で歌わされると知り、柚季は驚く。
おまけに始まってみれば皆上手で、あの嫌味な子――梅咲文華(うめざき・あやか)でさえ、ものすごく歌が上手い。
まったくのど素人なのにと緊張する柚季だが、ユリも震えている。柚季はユリを励まし、ユリはお礼を言ってステージに向かう。
それを見た文華はまた「ばっかじゃないの、敵に塩送るようなマネして…!」と嫌味を言い、再び柚季は腹を立てる。

490 名前:少女少年III YUZUKI[sage] 投稿日:04/08/01 01:00 ID:???
ついに柚季の番が来た。だがこのままではとても他の子に太刀打ちできそうにない。
その時ふと、以前ちよ子に声が高いから女の子の歌のほうが合ってると言われたことを思い出し、
急遽ユリが持っていた白川みずきの「天使の予感」のCDを借り、それを歌うことに。
そして結果は…合格。他にもユリと文華が合格し、オーディションは終了。
そこに今回の企画のプロデューサーである村崎ツトムが現れ、女の子三人のユニットでデビューさせるつもりだと説明。
その言葉で、柚季は自分が女と間違われているらしいことを知り、パニックになる。

別室に連れて行かれ、改めてプロフィールを書かされる柚季。
だが性別を記入するところで、柚季は本当は男かを告げるべきかで悩んでいた。
柚季は村崎から新学期からは東京の学校に転校させるつもりだと告げられ、気持ちが揺らぐ。
さらに東京では村崎の家に住み込みだと聞かされ、柚季は結局女で通して、東京で暮らすことを選ぶ。

家に帰った柚季から女に間違われて通ったと聞かされた兄達は大爆笑。
だが柚季が何で女に間違われたんだろうなあと不思議がるのを見て「すまん…」と謝る。
実は兄達が、偶然柚季のオーディション用紙を見つけ、軽いイタズラのつもりで性別欄の○を「女」に書き直したのだ。
柚季は怒るが、そのおかげでオーディションに受かったようなものだと思うと責めることも出来ない。
女としてやってくつもりだからこれ以上邪魔するなと言うと兄達はまたもや爆笑。
両親は悲しんだが、何とかデビューを許してくれた。

東京行き前日。ちよ子にそのことを告げる柚季。
柚季はこれから東京だと思うとわくわくすると語り、東京で見たことをあれこれ話すがちよ子は急に立ち上がり、
「さっさと行っちゃえ! ばか!」と走り去っていってしまう。
東京行きの高速バス乗り場では兄と両親、友人達が見送ってくれるが、そこにちよ子の姿はない。
あんな別れ方したくなかったなと思いつつバスに乗る柚季。
だがバスが発車したその時、後ろの方にちよ子の姿が見えた。慌てて後ろに行き、ちよ子を追う柚季。
「ちよ子っ…! 俺がんばるからっ…。きっと…」
やがてちよ子は見えなくなり、柚季は何故か胸が苦しくてたまらなかった。

(続く)

491 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/01 02:22 ID:???
兄達から強制女装…萌える!(ぉ

492 名前:カンタレラ 19[sage] 投稿日:04/08/01 02:47 ID:???
>391の続き
チェーザレは「なぜお前なのだ」と涙を見せるが、すぐに拭うとキアロに背を向ける。
チェーザレは「ローマを去れ。二度と私の前に姿を見せるな」と言い残し、小屋を後にする。
しかし、その姿を見送っていたのはキアロだけではなく、密談は全てペドロに聞かれてしまっていた。
ルクレツィアを連れてローマに戻ったチェーザレは、再婚まで彼女をサンタンジェロに置く。
居室こそ離れの一室であるが、これは事実上の軟禁であった。
キアロを想って泣き暮らすルクレツィアを見舞い、なじられたチェーザレは寂し気に笑う。
「私を憎んだって構わない。そうされるだけの事はしているからね…地獄に落ちるのは、私だけでいい…」
チェーザレはキアロの事を法王には報告せず、胸の内に収める。
その一方で、ホアン殺しの件で強請ってきたペドロには容赦無く動く。
思わぬ金蔓に浮かれるペドロは、突然に公金横領の濡れ衣を着せられ、サンタンジェロ地下牢に投獄される。
唯一の窓も漆喰で固められ、泣き叫ぶペドロの前に魔物が現れ、手を貸す。
復讐に燃えるペドロは、チェーザレの愛する者の命を奪おうとルクレツィアの部屋へ急ぐ。
同じ頃キアロも、ローマを去る前に一目ルクレツィアに会いたいと、サンタンジェロへ忍び込む。
パンタシーリアの案内で部屋へ急いだキアロは、ペドロがルクレツィアを殺そうとしている場面に出くわす。
剣を抜くキアロだったが、魔物の力を借りたペドロの動きは素早く、後ろを取られてしまう。
その時、無我夢中で剣を握ったルクレツィアがペドロに突進する。
不意をつかれ、怯んだペドロをキアロは斬り、我に返って恐慌するルクレツィアを優しく抱き締める。
騒ぎになる前に立ち去ろうとするキアロにルクレツィアは、一緒に連れて行ってほしい、とすがる。
キアロは躊躇するが、彼女のいじらしさに心を動かされ、駆け落ちを決意する。
成りゆきを見守っていたパンタシーリアは笑顔で二人を送り出す。
「さ、早く。ここは私が何とかしますから。
幸せにおなりなさい、姫様。そうでないと許しませんよ。キアロ、姫様を頼みましたよ…」
走り去る二人を見送るパンタシーリアの背中を、ペドロの剣が刺し貫く。
続く

493 名前:カンタレラ 20[sage] 投稿日:04/08/01 04:15 ID:???
その頃、ペドロの逃亡を知ったタジオは衛兵達を率い、探索を開始。
物陰に潜んで彼等の話を立ち聞きしたキアロとルクレツィアは、パンタシーリアの死を知る。
キアロは戻ろうとするルクレツィアをなだめ、かつて父と暮らした要塞を後にする。
折しも、嵐になろうとしていた…
タジオ達は傷を負ってさまようペドロを捕え、ルクレツィアの居場所を吐かせるべく、拷問にかける。
「自白するのに必要な器官さえあればいい。あとは全て削ぎ落としてでもな」
自白したペドロの口や鼻から黒いモヤが立ち昇り、彼は干からびてしまう。
タジオは、部屋で待つチェーザレに報告する。
「まるで役割を終えた物が壊れる様に、告白した途端に絶命しました」
「何か含むところのある言い方だな」
「これを――貴方にお伝えするのがいいのかどうか、私は迷っておりました。
けれど、貴方は聡いお方。すぐにも真実を知る事になるだろう…と、あえて私の口から申し上げます」
「ルクレツィアの身に何か…?」
「ルクレツィア様は、おそらくご無事です。ヴァチカン一の剣の使い手に守られておりますから」
その時、雷鳴が轟き、サンタンジェロの天使像を砕く。
まるで、チェーザレが受けた衝撃を表した様に。
「…いかがいたしますか?」
「すぐに追手をかけろ。必ず見つけだしてルクレツィアを連れ戻すのだ。
もし…キアロが抵抗したならば……殺せ!!」
「はっ…」敬礼をしてタジオが去り、チェーザレは崩れ落ちる。
――天使は、私のもとから飛び去った―――

法王庁では会議が開かれ、フランス王シャルルの不穏な動きが報告されていた。
チェーザレは、フランスと拮抗する軍事力を持つスペインとの繋がりを強めるべき、と進言。
その為には、アラゴン王家に連なるナポリと更に多くの姻籍関係を結ぶ事が必要であり、ルクレツィアの保護が急務であった。
そんな雑事をこなしながらも、チェーザレの中で魔の力は増大しつつあった。
彼の前には馬を走らせる二人の恋人達の姿が幾度となく映し出され、その度に彼は、身を切る様な孤独感に襲われるのだった。
「何故こんなものを見せるのだ!」その声に、ヴァノッツァ(魔)が答える。
「それは貴方の心の痛み。全て手放して私に委ねれば、貴方は楽になれる…チェーザレ、もう逃げないで…」
続く

494 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/01 05:13 ID:???
>485
母子家庭(裕福)でマザコン気味でわがままに育ったドイツの少年
エーリクが再婚を考える母へのあてつけのように全寮制ギムナジウムに
入り、そこでいろいろな少年達との交流から成長していくという話。

「トーマ」というのはエーリクが転入する直前に謎の死をとげた少年で
偶然彼とそっくりな顔をしている。その事実が波乱を呼ぶことになる。

495 名前:485[sage] 投稿日:04/08/01 10:47 ID:???
>>494
ありがとうございました

496 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/01 15:07 ID:???
なあ、>>1のテンプレのサイトに大嘘がたくさんまじってるが・・・。
いいのか?

497 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/01 15:45 ID:???
たとえば?

498 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/01 16:28 ID:???
今437KBでそろそろ次スレだし、
良かったら新テンプレ作ってみてくださいよー>496

499 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/01 20:00 ID:???
>>493
カンタレラお待ちしてました
キアロ駆け落ちっすか…チェーザレを捨てて…

500 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/01 20:26 ID:???
大嘘ならベルバラがきつい。あれはさすがに…

501 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/01 22:09 ID:???
他にはどの部分が大嘘なの?

502 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/02 00:05 ID:???
間違いみつけたら指摘すればいい

503 名前:マロン名無しさん[] 投稿日:04/08/02 01:12 ID:dbVMM+LM
「ぽすたるWORK」をお願いします。

504 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/02 11:29 ID:???
「パートタイム戦士HIKARI」のストーリーを教えてください

505 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/02 18:06 ID:???
>>501
同意。
誰かが何でも分かるとはいかないし、皆でやっていけばいい。

506 名前:505[sage] 投稿日:04/08/02 18:06 ID:???
レスアンカー間違えた。>>502ね。

507 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/05 10:04 ID:???
なかなか書いてる暇がない

508 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/05 14:06 ID:???
いちご100%
死と彼女と僕

出来るだけ詳しく。

509 名前:雪影村殺人事件 登場人物[sage] 投稿日:04/08/05 21:45 ID:???
・金田一一(きんだいち・はじめ)
 名探偵金田一耕介の孫。祖父譲りの推理力で数々の難事件を解く。

・葉多野春奈(はたの・はるな)
 いつも校庭の片隅で絵を書いている、大人しく穏やかな少女。

・魚住響四郎(うおずみ・きょうしろう)
 船乗りの父を持ち、プロを目指してギターを弾いていた。

・太刀川都(たちかわ・みやこ)
 一とは母親が学生時代からの親友。

・島津匠(しまづ・たくみ)
 中学時代野球部に所属していた。豪球の持ち主。

・蓮沼綾花(はすぬま・あやか)
 明るく活発な性格。中学時代テニス部に所属していた。

・立石直也(たていし・なおや)
 中学時代、野球部で島津とバッテリーを組んでいた。

・社冬美(やしろ・ふゆみ)
 頭が良いが、固い所がある。綾花と仲が良い。

510 名前:雪影村殺人事件 1[sage] 投稿日:04/08/05 21:48 ID:???
 中学一年生の時、金田一一は、東北の小さな村に嫁いだ母親の親友を訪ねて、雪影村に二週間滞在した。
そこで知り合った者たちと、一はタイムカプセルを埋めた。五年経ったら開けるという約束で。
ある日タイムカプセルを一緒に埋めた仲間の島津から電話がかかってきた。
仲間の一人、春奈が死んだのだという。昨日の朝早く海岸で、手首を切って自殺した。

 葬式に出るために雪影村に行くと魚住に会った。ギターのプロを目指していた魚住の手は
女のようにスラリとして繊細だったが、漁師の父の仕事を手伝いギターをする事も無くなり、
すっかりと無骨な船乗りの手へと変わっていた。春奈の家には既に島津、綾花、立石、都が集まっていた。
遅れてやって来た冬美は、以前は地味な姿をしていたのに、垢抜けた美人へと変貌していた。
遅れた理由は、おそろいの数珠を探していたためだという。
「修学旅行の時、お寺で記念にって7人で買ったんだ。ほんのシャレのつもりだったのに…
 まさかこんな形で使うなんて…」都は悲しそうに数珠を見せながら言った。
村の古くからのしきたりに従い、春奈の葬儀が始まった。死装束を着た春奈の亡骸の上には、
三本の矢が置かれた。『上送りの矢』と呼ばれ、山の神,海の神,雪の神を表し、
死者の魂はこの村を治める三つの神に連れられあの世へ飛び立つのだという。
明日の朝まで春奈の死体は寺に安置される。明後日は、春奈も楽しみにしていた桜雪祭が行われる。

 本当に自殺だったのかと聞く一に、遺書は残っていたが、その内容が誰にもわからなかったと皆は言う。
『うれしい色だったはずが 許されない色だったなんて もうだめ 死ぬしかない』
遺書には涙で滲んだ後があり、筆跡は確かに春奈の物だった。
春奈は絵が好きだったので『色』というのは絵の具の事ではないかと魚住は言う。

 綾花と冬美は葬式の帰りに言う。「あんなことで死ぬなんて!バカよ!あの子」と冬美。
「あたし見ちゃったんだ。あの子が変なの買ってる所…」綾花は冬美にその事を説明する。
「あの子…あたしたちの作り話真に受けて…生きていけないって…」綾花は怯える。
「あの子が勝手に勘違いして死んだだけよ!別にあたしたちのせいじゃないわ!」
それを影で聞いていたある人物は、拳を硬く握り締め震えた。

511 名前:雪影村殺人事件 1[sage] 投稿日:04/08/05 21:49 ID:???
続きます。
金田一少年の事件簿 は長くて入りませんでした。


512 名前:少女少年III YUZUKI[sage] 投稿日:04/08/05 23:34 ID:???
東京に着いた柚季は早速村崎の家に。
そこにはユリと文華もいて、デビューまでに結束を固める意味合いを兼ねて三人で暮らすのだと村崎は説明する。
幸い部屋は別だが、柚季は用心のため男とバレそうな物は全て捨てようと、荷物の整理を始める。
すると「from兄貴ーず」と書かれた包みが出てきて、その中には女物の下着が。
柚季は一瞬頭に血が上るが、女のふりをしなければならない今、好都合な物だと気づき兄達に感謝する。
その直後、ユリが眠れないからと部屋を訪ねてきた。
一緒に寝てもいい? と頼まれ柚季はしぶしぶ承諾。同じベッドで寝ることになり、手まで繋がれ柚季の緊張はピークに。
ふと柚季は、ユリが震えていることに気づく。ユリはこれからうまくやっていけるかが不安なのだ。
柚季はユリを励まし、やがて話は故郷の島のことに。
同じ学年の子は自分の他にもう一人しかいないと話すとユリはきっと寂しいよねと言い、柚季は島を出る前のちよ子の
様子を思い出し、そうだったのかもしれないと思う。

翌日。
ユリがぴったりくっついて眠っていたせいでほとんど寝られなかった柚季は、初めてレッスンのためスタジオに行く。
文華は、柚季がほとんどレッスンを受けたこともないと知り驚くが、そうとは思えない柚季の歌唱力と、
心なしか村崎の扱いがいいことに嫉妬を覚える。

初日からぶっ続けのレッスンで柚季はくたくただったが、夕べのユリの言葉を思い出しちよ子に電話をかける。
柚季はちよ子に謝り、そしてまだ自分が女としてやっていくことを告げていなかったことを思い出しそれも話す。
だがその会話を文華に聞かれてしまい「どういうことか説明してもらおうじゃないの」と問い詰められる。
ついには裸になるのと実家の電話番号を教えるのとどっちがいいかと聞かれ、しぶしぶ柚季は番号を教える。
文華が電話をすると、出たのは兄達だった。単刀直入に柚季は男か女かを尋ねる文華に不安になるが、
兄達は「柚季は正真正銘、僕達のかわいいい妹ですよ」と答え柚季は一安心。
それでも文華は身内だから口裏を合わせている可能性もあるし、まだ納得していないと言う。

513 名前:少女少年III YUZUKI[sage] 投稿日:04/08/05 23:39 ID:???
追求は収まったが、それからもレッスンのたびに文華に目の敵にされ柚季は困り果てていた。
ちよ子に相談すると服装や言葉遣いをもう少し女っぽくするように気をつけたほうがいいと言われる。
しかし言葉遣いはともかく、服は新しく買うお金がない。
だがそれから間もなく、兄達から届いた宅配便には女物の服と下着、そして「がんば!」と書かれた手紙が
入っていて、柚季は改めて二人に感謝する。

翌日、柚季は初めてスカートをはいてスタジオに。そこには三人のサイズを測りに来たスタイリスト達がいた。
だが柚季が男かもしれないと思っている文華は裸になることを渋る。
何度も促されようやく脱いだものの、計り終わった瞬間、耐え切れなくなりスタジオを飛び出してしまう。
慌てて後を追いかけた柚季は、ついに自分は男だと文華に白状し、裸は見てないと弁解する。

デビューする事になったいきさつを話す柚季。文華はいい加減な動機で応募したとあきれるが、
一方で相当な実力があるのかもしれないと思う。柚季はさらに話を続け、最初は確かに東京に出たいだけだったが、
実際に来てみて周りの人たちのレベルに圧倒され、自分が井の中の蛙だと気づいた。
だから、ここまで来たからには自分がどこまで通用するのかやってみたくなったのだと話す。
文華は思わず柚季に見とれ、そういうことならつきあうと言うのだった。
だが代わりに柚季は男だとバレないように文華に徹底的に特訓を受けることに。

それから三週間後、柚季達のオーディションがTVで放送され、夏休みにあわせてのCDデビューも決まった。
めまぐるしく日々は過ぎ、ついに三人は「Girlish(ガーリッシュ)」というユニット名でデビュー。
プロモーションのための全国ツアーも始まった。
ツアーは四国にも行くことになり、柚季はちよ子が来てくれるかなと胸を躍らせるが、客席を見て島の人が全員
応援に来ていることに驚く。だが島の人たちは当然、柚季が男だと知っている。
もし皆が下手に野次を飛ばして、自分が男だとバレてしまったら……柚季の胸に一気に不安が広がった。

(続く)

514 名前:少女少年書いてる人[sage] 投稿日:04/08/05 23:40 ID:???
あ、書き忘れてましたが上の二つは>490からの続きです。

515 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/06 00:28 ID:???
スナイパー人形隼のジョー
魔法の少尉ブラスターマリ

教えてください。

516 名前:雪影村殺人事件 2[sage] 投稿日:04/08/06 11:09 ID:???
 雪影村には300年以上も昔から、4月の21日から25日にかけての五日間、
朝6時頃に最後の雪が降る。雪は一時間ほどで溶けて水になる。
「300年続いてる名残雪か。それって不思議だな」という一に都は、
「でしょ?だからこの村では古くから山の神海の神と共に雪の神も崇められてるんだ」
と説明する。都は推理小説が好きで、自身も推理作家を目指していると言う。

 二人は島津と立石が桜雪祭の準備をしている所を見つける。
練習ばかりの野球部も祭の日は休みなのかと訊ねると、高校の野球部は廃部になり、
二人はもう野球をしていないのだという。「ま、部が続いても俺はもう出来ないんだけどな」島津はつぶやく。
そこへ冬美と綾花がやって来る。今年のミス桜雪祭に選ばれた冬美は巫女姿だ。
寂れる一方の村から出て、東京に行ってタレントスクールに入るのが夢だと冬美は言う。
そこへ魚住もやって来る。春菜の棺から上送りの矢が消えたと魚住は報告した。

 翌日、タイムカプセルを掘りに八人は中学校の校庭に集まる。冬美と魚住はまだ来ていない。
雪はもう降ってきていて、すぐに積もるだろう。6人で先に掘ろうと向かう。そこへ魚住が到着。
校庭には既に足跡がついていた。冬美が先に来ていたのだろうか?
足跡の先には、白いコートを着て倒れている冬美がいた。首には上送りの矢が刺さっていた。
足跡は冬美のものしかなく、しかもこんな飾り矢では遠くから飛ばす事もできない。不可能犯罪だ。

 刑事は自殺だという。首の後ろの急所を矢に刺されて自殺なんておかしいと一は言うが、
現場の状況では自殺以外考えられないと言われる。都も、あれは殺人だと主張する。

 冬美に自殺する理由があるか、殺されるような理由があるかを知りに、一と都は冬美の家へ行く。
冬美の母は、春菜が自殺してから冬美は酷く落ち込んだ様子で、
「あたしのせいだわ…」といって泣いている所を見かけたことがあるという。

 春菜が生まれる前に両親は離婚し、春菜は父の顔を知らずに育った。
都は春菜とその父が話している所を見た事があるのだという。長身の父の右頬には不気味な大傷があった。

続く

517 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 01:39 ID:???
原作を読むのが面倒な人が、丁寧に書かれたストーリーを全部きちんと読むのだろうか。
なんだか疑問になってきた。


518 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 02:08 ID:???
正直、一話一話丁寧にやってるのは読む気もしない。

519 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 02:42 ID:???
漫画読んだ方が早いものなんて本末転倒だな

520 名前:ブレーメン2[sage] 投稿日:04/08/07 02:49 ID:???
>464より続き。
【Mission5 黄泉国より】
次の目的地マホロバ星系を目指すブレーメン2に便乗してきたのは、スカイ・アイ社のライバル社Ωヴェリタスの社長
ラウル・ダ・シルバであった。マホロバ星系の惑星イザナミに居る妻のところへ行くという。だが、イザナミは
男性の無精子症を起こす放射能があるため、男子立入禁止の星なのだ。なぜ、そんな星へ奥さんを迎えに行くのか?
問い詰められて、ラウルは彼の妻ジゼル・コールラウシュ・ダ・シルバにまつわる話を始める。
宇宙山師だったラウルの曽祖父は、息子の借金を返済するため、当時の相棒だったジゼルの曽祖父を裏切ったのだ。
以来ダ・シルバ家は、何も言わず去っていったコールラウシュ家への贖罪を悲願とするようになった。
ラウルが、やっと探し出したコールラウシュの末裔ジゼルと結婚したのは、贖罪ではなく彼女に一目惚れしたからなのだが
「両家の因縁ゆえに玉の輿に乗った」などと噂を立てられて憔悴したジゼルは、ついに家出してしまったのである。
自分で迎えに来たラウルの誠意は認めるが、彼をイザナミに降ろすわけにも行かない。妥協案として
キラ船長と女性ブレーメン数名が、使者としてイザナミの鉱山で働いていたジゼルの元へ向かう。
その時、鉱山内で火山性の地震が発生。キラ船長たちは、ジゼルと共に鉱山内に閉じ込められてしまった。
事故の知らせを聞いて、何が何でも自分で助けに行くと息巻くラウル。もはや彼を止められぬと察したナッシュは
彼に、ステルス・スーツ(Mission2のジャックが着ていたもので、元々ブレーメン2の妨害のためラウルが彼に渡したもの)
を渡し「気休めにはなる、着ていけ」と促す。
だが、このスーツには欠陥が。グレイのメス「ラージ・グレイ」に外見がそっくりなので、これを着ていると
大量のリトル・グレイに懐かれてしまうのだ。案の定リトル・グレイの群れにたかられてしまったラウルだが
なんとかグレイの群れを御し、彼らとともに鉱山になだれ込んでジゼルとキラ船長一行を救助した。
話し合いによってラウルとジゼルは和解。さらに、ステルス・スーツにイザナミの特殊放射線を防ぐ効果がある事がわかり
Ωヴェリタスは新規の市場を開拓。幸せ一杯のライバル社社長を見てふてくされるナッシュであった。

521 名前:ブレーメン2[sage] 投稿日:04/08/07 02:52 ID:???
【Mission6 タイガー タイガー】
次なる寄港地は観光惑星フロリナ。ここで乗員たちは休暇を取る…予定だった。
だが予定はあえなく変更となる。この星の住人たちは、ブレーメンたちを露骨に差別してきたのだ。
不愉快な星に別れを告げようとしたとき、ブレーメン2への便乗希望者が現れる。
その便乗者もブレーメンだった。シベリアンタイガーのシャキール。第一世代のブレーメンにして
連邦捜査官というエリート公務員。ブレーメンたちの憧れの人物である。
彼の標的は、あの脱獄囚ヘルツォークだった。ブレーメン2の次の寄港地、惑星プレリアに潜み
隠れ家から新種の麻薬を売りさばき、大勢の中毒患者を生み出しているのだ。
シャキールのパートナー、アラン・ハークネス捜査官が潜入捜査中だが、ここ数日連絡が取れないという。
プレリアに着くとすぐシャキールは降りていったが、直後、図書館でアベル館長が騒ぎ出す。
例のテレパシーでヘルツォークの思念を捕えた、既にアランは捕まり、ヘルツォークはシャキールを待ち構えている、と。
ブレーメン乗員たちは、大先輩シャキールの危機を見過ごせず、救助隊を組織する。
ヘルツォークの秘密基地に飛び込んだキラ船長と救助隊が見たのは、シャキールと退治する異形の怪物。
ナノマシンの暴走により、精神まで変質したヘルツォークの姿であった。
アランを自分の部下にするため、自分と同じナノマシンを投与したと語るヘルツォークに、シャキールは怒りを爆発させる。
だが、改造によって異常な身体能力を得たヘルツォークには、ブレーメン達ですらかなわない。
シャキールが倒されそうになった瞬間、身代わりになって致命傷を受けたのは、駈け付けてきたアラン捜査官だった。
「残念だったなヘルツォーク…俺には自慢の友達が居るが、貴様には誰も居ない…惨めだな」
ナノマシン投与によって、自分と同じになったはずのアランに拒絶されたのがショックだったか、それとも単に肉体的限界か
ヘルツォークは自壊する。だが、アランも助からなかった。彼が今わの際に残したのは1枚のメモ。
ヘルツォークを見限った黒山羊カインの遺した、麻薬の製造法と解毒法の記録である。
相棒の躍進を確信しながら逝ったアランの為に、シャキールは声を上げずに泣くのだった。

522 名前:ブレーメン2[sage] 投稿日:04/08/07 02:55 ID:???
【Mission7 熊の親切】
ヘルツォーク事件の事後処理のため惑星フロリナに引き返したブレーメン2。また差別に会うのかとキラ船長は心配するが
意外にも、フロリナ住人は一転して好意的だった。麻薬被害が深刻化していたため、その解決にブレーメンが活躍した
というニュースが世論を大きく変えていたのだった。
だが出港直前になっても、機関長のミーシャ(熊)が帰ってこない。
鼻の利くヨシダ警備長(犬)が匂いを追うと、辿り着いたのは閉鎖中の遊園地。
踏み込もうとしたキラ船長たちは、突如地面の穴に引っ張り込まれ、ファンタジーな世界を旅する羽目になる。
どうやら園内のアトラクションが暴走しているらしい。
一方、船長たちの帰艦を待つブレーメン2に、遊園地のオーナー、ロザノフ氏が連絡を取り付け
機関長の行方不明は、自分の孫娘の仕業だと説明を始める。
ロザノフ氏いわく、実の孫娘を事故で失った彼は、孫娘そっくりのアンドロイド「アリス」を購入し、家族兼遊園地の管理AI
として可愛がっていたのだが、彼の入院と遊園地の経営悪化をきっかけにアリスが暴走。
遊園地を見捨てて退職していった人間の従業員たちに愛想を尽かしたアリスは、話題のブレーメンに着目し
従順なAI群とブレーメンだけで構成された、自分とおじいちゃんの楽園として遊園地を再構築しようとし始めたのだという。
ロザノフ氏の情報により、ブレーメン2のメインコンピュータ「アンブレラ」が遊園地をハッキング。
キラ船長たちとミーシャ機関長を助け出す。が、ほぼ同時刻に、ロザノフ氏が病気の悪化により死亡。
遊園地の管理と、祖父の存命という目標を見失ったアリスは麻痺状態に陥ってしまう。
ロザノフ氏の遺言は、彼女に遊園地を相続させるというものだったが、これでは話が進まない。キラ船長の指示を受け
アンブレラが彼女を説得するため、再びアクセスを開始する。
「君が軽蔑する人間たちは『思い出』というメモリで大切な人の死に耐えることができるんだ。
 人間より高性能なメモリを持つ君が、おじーちゃんの思い出と共に遊園地を守らなきゃ誰が守るんだ?」
説得を受け、まもなくアリスは復帰。従業員問題も、モーゲンスターン博士が優先的にブレーメンを回してくれることになり
無事解決したのだった。


523 名前:ブレーメン2[sage] 投稿日:04/08/07 02:59 ID:???
>522までで、とりあえず単行本既刊分はほぼフォロー。
完結巻は9月発売の予定だそうです。



524 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 03:07 ID:???
「ストーリーを一話ずつ丁寧に書いてあるもの」と
「おおまかな粗筋を書いてあるもの」
の二つが混ざってる気がする。


525 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 11:33 ID:???
>>508
せめてお願いしますくらい家。

いちご100%
パンティラ&パンティラ

死と彼女と僕
幽霊が見える男と女の話

526 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 11:35 ID:???
>>517
金のなくて読めない俺は丁寧な方が助かる。

527 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 15:10 ID:???
依頼する人がどっち希望なのか書いて欲しいなあ。
やたら科白一つ一つ入りなんてのを続けられても…

528 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 15:32 ID:???
長くても面白おかしく書いてるのならまだ許せるけど、
丁寧に書いてあるだけのははっきり言って読む気がしない。

529 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 16:20 ID:???
俺は話をくわしく知りたいから面白おかしく書かれるより原作に忠実に書いてほしい
丁寧なほどいい

530 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 16:32 ID:???
現行本なら大まかなあらすじだけでいいと思うけど
絶版本は詳しく書いてもらうと嬉しい。

531 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 18:21 ID:???
次から【読むのが】【面倒】ってのスレタイから外さないか?

532 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 19:04 ID:???
>530,531
同意

533 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 19:21 ID:???
>>525
すみませんでした。詳しくお願いします。

534 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 22:26 ID:???
>>531
そうだね。
ついでに>>1の過去スレ一覧も行数多くなってる、ってこれはまた別問題か。

535 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 22:38 ID:???
>530 
胴衣。後はやっぱりリク主さんにきくのがいいかね?

536 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 23:32 ID:???
アドルフに告ぐ
漂流教室
大雑把でいいので最後まで頼んます。

537 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/07 23:47 ID:???
漂流教室なら間に合ってますが
しかも超大作。まとめサイトに行こう

538 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/08 08:08 ID:???
漂流教室超面白かった。
梅図作品は絵が怖くてちゃんと読んだことなかったけど
ストーリーだけ見ると凄く面白い。書いた人乙でした。

539 名前:雪影村殺人事件 3[sage] 投稿日:04/08/08 14:02 ID:???
 次に一と都は春菜の家に行く。そこで立石と遭遇。三人は春菜の遺書を見せてほしいと
春菜の母に頼む。以前に魚住にも同じ事を言われたと母は言う。
『今井龍矢様』と遺書の封筒に書かれていた。今井龍矢とは、春菜の父の名だ。
春菜は母に隠れて父と手紙のやり取りをしていた。遺書は父に出すつもりでそのままにしていたようだ。
父を慕って書いた文というよりは、まるで怒っているような、つっけんどんな文体だと一は思う。
 葬式の名簿をこっそり見ると、中には今井龍矢の名があった。
しかし、一が今井龍矢は葬式に出たのかと訊ねると、来ていないと春菜の母は答えた。

 雪影村の者たちは大きな港のある岬町へと次々に去っていく。都達が通う雪影高校も時期に廃校になる。
島津の義父の会社は港と関係なく羽振りが良いと魚住は言う。
去年の桜雪祭の頃、 魚住はふらりと一ヶ月ばかり村から消えた。
戻ってきた魚住はギターをやめると言い出し、 父の仕事を手伝うようになった。その理由は誰も知らない。
五年の間に皆変わったと驚く一に、 自分が野球を止めたのは肩を痛めてしまったからだと島津は言う。肩より上に腕が上がらないのだ。

 冬美の葬式に行くと、名簿に『今井龍矢』の名があった。しかしそれらしき人物は見当たらない。
冬美の母は、春菜の葬式の次の日に、縁側に干してあった冬美の靴が盗まれたと言う。

 春菜の葬式に今井龍矢は来たのではないかと訊ねる一に、春菜の母は同姓同名の別人だと答える。
この地方には今井姓の者が多いのだ。翌日、綾花が死んだという知らせが届く。冬美と同じく矢を刺されていた。
現場は中学のテニス部の部室で、綾花は電球を替えようと来ていた。何かを探したような形跡があったが、
電球は替えられておらず、懐中電灯を使ったようだった。綾花の葬式の日、皆の揃いの数珠が何者かに盗まれていた。

 一は海岸に雪が積もっていない事を不思議に思い、釣りをしている男性に訊ねる。
「そんなの中学生の理科の問題だぞ」一はその言葉で冬美が殺害された時のトリックに気づく。
男性の釣り箱には『今井龍矢』と書かれていた。春菜の父かと訊ねると、違うと男性は答える。
男性は以前に春菜の近所に住んでいた事があった。話を聞いていくうち、一は事件の真相に気づく。

続く

540 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/08 15:19 ID:???
>「そんなの中学生の理科の問題だぞ」

大学生だけど、わかりませんorz

541 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/08 23:52 ID:???






         犯  人  は  魚  住
  
      ギター野郎の魚住は女にモテモテ。
          春名・冬美・綾蚊と三股。
   しかしそれが全員にばれそうになり、あえなく殺害。
       春名は自殺ではなく他殺だった






542 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/08 23:54 ID:???
新スレは475KB?

543 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/09 02:50 ID:???
>>537
じゃ恐竜教室おねがい

544 名前:マロン名無しさん[age] 投稿日:04/08/09 17:11 ID:???
二十面相の娘をお願いします。できるだけ詳しく知りたいです。

545 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/08/09 18:32 ID:???
いよいよグリフィス救出作戦開始。主要メンバーの中ではリッケルトだけが
怪我のため残留する組に入る。健康な者達は救出部隊として、ウインダムへ。
3日後ウインダムへ到着すると、夜更けにガッツ、キャスカ、ピピン、ジュドーの精鋭4人で
墓場から城の霊廟へと続く抜け道を通り、潜入する。こんな抜け道を見つけることができたのは
他でもない、シャルロットと内通していたためだった。
グリフィスが幽閉されているのは再生の塔、ミッドランド建国当時あるいはそれ以前から
あるという、城内でも最も古い塔の地下牢だった。
塔の前まで来たところでキャスカはシャルロットには帰ってもらおうとするが、
ジュドーは人質になるよう連れて行くことを提案する。そして、シャルロット自身も
それに賛成、志願するのだった。今のままならグリフィスはただの一罪人だが、
姫様を連れ出したとなれば国家規模の問題、加えて婦女子を人質にとったりしたら
グリフィスの消えない汚名になる、と説得するキャスカ。しかしシャルロットが駄々をこねて
騒ぎかけ、「グリフィスが駄目だと言ったらあきらめる」約束で同行することになる。
そう言いつつ自分は内心シャルロットに嫉妬している、と気に病むキャスカだが、
ガッツにたしなめられる。
ジュドーの投げナイフで衛兵を射殺し、塔に潜入する一行。

その頃傷病兵達の部隊にいたリッケルトは、水を汲みに行った時、大きな妖精のようなものが
飛んでいくのを見る。その直後、仲間のところから聞こえる悲鳴。
急いで戻った時には皆の姿は消えていた。そして、闇の中から現れたのは、
瀕死の仲間を加えた、(後にガッツと戦う)巨大なナメクジのような伯爵だった。
更によく見ると背後には、仲間の死体が積み上げられ、虫のような怪物が群がっていた。
さっきの妖精のような少女がそれを見下ろしており、やがてリッケルトに虫達を向かわせる。
その時、後方からガッツの前にも現れた髑髏の騎士が出現する。彼が剣を向け、
「貴様らとてこんな暇はないはず」と言うと、怪物達は去っていった。
髑髏の騎士も姿を消し、仲間の全滅した中にリッケルト1人が残された。

546 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/08/09 18:33 ID:???
再生の塔の地下は、深い縦穴の壁に螺旋状に階段が造られ、その途中に牢の部屋が並んでいる。
シャルロット曰く、この地下牢は塔の高さとほぼ同じ深さまでだが、穴自体は
ミッヂランド中のどの山よりも深いという。そして、これにまつわるある話がある。
約千年前も、今と同じような戦乱の続く時代だった。そこに現れたのが覇王ガイゼリック、
国々を平定し、大陸全土に渡る大帝国を一代で打ち立てた皇帝である。
彼が歴史の表舞台に出現する以前の記録は一切残されていない。そして、彼は戦いの際、
髑髏を模した兜を愛用していたという。(ガッツは当然、あの髑髏の騎士を思い出す)
これに関しては、ジュドー達もおとぎ話として聞いたことがあるという。
やがて王の暴政を見かねた神様が天から5人の天使を遣わし、一夜にして都を
消し去ってしまったというのだ。(キャスカは天使が「4人じゃなかった?」という)
シャルロットは言う。実在したその都の名はミッドランド、“国の中央の地”
天変地異によって地中に没したその都は、この縦穴の奥深くに眠っているという。
皇帝の死後、国々は徐々に今のように分かれていった。皇帝は子を成さなかったので
直系ではないが、ガイゼリックの血縁を持つのはミッドランド王家だけだとも言う。
また、この穴の地下に何度か調査団が下りたが、一人として無事に戻った者はおらず、
再生の塔はその不浄の過去を封印するために築かれたという。

ここでキャスカが岩に頭をぶつけ、たいまつを落としてしまう。その穴の底には、
深すぎてガッツ達の目にも止まらなかったが、巨大な遺跡と、無数のミイラ化した
死体があった。その死体全ての額には、後にガッツに刻まれるものと同じ烙印が。

547 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/08/09 18:33 ID:???
一番下の地下牢を、塔の衛兵から奪った鍵で開けて入る。中は静まり返っていたが、
その奥に一人の人物が倒れていた。傷だらけの裸身で(背中など皮膚をはがされている)
頭部にはグリフィスの愛用していた兜と似た、鷹の鉄仮面をかぶせられている。
ガッツは真っ先に駆け寄って抱き起こす。体中のあちこちに皮膚をはがされたりした
拷問の跡があり、手足の腱も、舌も切られていた。更に仮面の下の顔は・・・
(その様を間近で見たのは、ガッツとジュドーだけ)「これがあのグリフィスのはずがねえ」
と言うガッツだが、気が付いたグリフィスはガッツの名を呼ぼうとし、
力なく手をガッツの身体に伸ばす。
その時拷問官が現れ、扉に鍵をかけて一同を閉じ込めてしまう。勝ち誇り、興奮した様子で
グリフィスへの拷問のことを語る拷問官。しかしガッツの怒りの剣がハンマーでも
敗れないという扉ごと拷問官を貫き、その死体は遥か穴の底へと投げ落とされた。

牢を出ると既に、拷問官の呼んだ兵士達が駆けつけていたが、ガッツが凄まじい勢いで
戦い、斬り捨てていく。とにかくグリフィスを連れて塔から脱出する一同。
城内を逃げる一同を狙撃しようとした兵は、王に止められる。シャルロットに当たる
危険があるためだ。この1年で見る影もなく老いていたが、その目はグリフィスへの執念に
燃えている王は、暗殺者の一族“バーキラカ”を呼ぶ。
(呼ばれたバーキラカは5名、褐色の肌でインド風の風体)

548 名前:ベルセルク[sage] 投稿日:04/08/09 18:34 ID:???
グリフィスをピピンが担ぎ、シャルロットとその侍女アンナを連れて元来た地下水路を
逃げるガッツ達に、バーキラカが襲い掛かる。
手足の長い男が両手に爪をはめ頭上から来たかと思うと、銛を持ったカエルのような男が
水中から襲う。更に、小さな男が壁の穴から現れ、吹き矢でグリフィスを狙った。
それにいち早く気付いたシャルロットがグリフィスをかばい、小さな男はガッツが
斬り捨てたが、吹き矢に塗られた毒にシャルロットは倒れる。
手足の長い男は「解毒剤はこちらの手にある。こちらも姫に死なれては困る」と姫を
渡すようもちかけ、取引は成立。だが姫とアンナの身柄を渡したところで、バーキラカは
再び攻撃を始めるのだった。しかも手足の長い男と水中男に加え、巨躯の男が
離れたところから、大砲のような威力で槍を投げてくるのだ。灯りを消せば槍の狙い撃ちは
避けられるが、手足の長い男と水中男に襲われる。だがそこでジュドーの発案が。
まず灯りを消すと槍の飛んできた辺りにナイフを投げるジュドー。それが壁に当たった火花で
一瞬相手の姿が見えると、次のナイフは槍投げ男の頚動脈をとらえていた。
更にピピンが戦槌で壁を叩き、その火花で残る2人の男を見極めて、見事仕留めるのだった。
しかしすぐにバーキラカの最後の1人の女の、水路に粉を撒き、粉塵爆発を起こす攻撃が。
元鉱夫のピピンがいち早く気付き、走って逃げることに。爆発に追いつかれそうになるが、
ピピンが天井を崩して爆発を逃がし、どうにか助かるのだった。
そのバーキラカの女も、戻ったところで姫を傷つけた責任として、王に処刑される。
更に王はグリフィスへの追っ手として、「黒犬騎士団」を差し向けるのだった。

(続く)

549 名前:雪影村殺人事件 4[sage] 投稿日:04/08/10 00:46 ID:???
 一は校庭に犯人を呼び出し、自首してくれと訴えかける。
しらを切る犯人に、一は数珠玉を見せる。
綾花が殺されたテニス部の部室の床の割れ目にあった物だ。
犯人は綾花殺害時にもみあいになって持っていた数珠をばらまいてしまったのだ。
もしこれを警察に発見されたら、一人だけ数珠を持っていない者が真っ先に疑われる。
そこで犯人は考えた。自分の物だけでなく、皆の数珠もなくなればいいと。そのために数珠は盗まれたのだ。
だからといってその数珠玉が自分の物だという証拠はないと犯人は言う。
しかし一にはもう全てがわかっていた。
数珠玉を拾う時、犯人は懐中電灯を使った形跡がある。
電球を替えて電気をつけて探した方がよっぽど見つけやすいのに。 犯人は電球を替える事ができなかった。
何故ならば、犯人には利き腕を使う事が出来なかったからだ。
「天井に直接つけられた電灯の傘を外す作業は、 両手を使わなければとても出来ない。
  まして利き腕でもない左手一本では。そうだろ?島津!」
利き腕を肩から上に上げられない島津こそが犯人だ。

 辺りにはいつのまにか雪が降り始めていた。
皆と一緒にいたのにあの足跡をつけられる筈がないと、島津は言う。
「島津、後ろを見てみろ」一の言葉に振り向くと、
積もったばかりの雪にいつのまにか足跡が浮かび上がっていた。
海岸に雪が積もらないのは、海岸の砂に塩分が含まれるからだ。
雪国では庭先に雪が積もらないよう塩をまく習慣がある。
この東北の村に生まれ育った島津はそれをよく知っていた。
島津は冬美の靴を盗むと、箱にその形の穴をあけた。
その穴に網を張り箱の中に塩を入れ、冬美を殺害する前に、
あたかも冬美が校庭に向かい歩いたかのように塩を降る。
後は、皆がくる時間よりも早く冬美を校庭に呼び出し殺害すればいいだけだ。
雪は警察がくる前には溶けて水になり、 塩も溶けて流れていく。証拠は残らない。一は言う。
「お前がガキの頃に離別した親父さんに会ったよ。春菜の父親と同姓同名の…」

550 名前:雪影村殺人事件 5 [sage] 投稿日:04/08/10 00:49 ID:???
 肩を壊して絶望していた島津を、恋仲にあった春菜は励ました。
春菜の貸してくれた本の影響で、島津は推理小説を書き始めた。
足跡のトリックは、島津が書いた小説に出てきたものだった。

 冬美と綾花も島津に恋をしていた。二人は島津と春菜の仲に気づき、嫉妬し、
父親が同姓同名である事を利用し『近親相姦の許されない仲だ』と嘘をついた。
「『うれしい事』が『許されない事』に変わる――あの言い回しで気づいたよ。春菜はお前の子供を身篭ってたんだろう?」
島津はそうだと認め、涙を流して地面にうずくまった。

 春菜の葬式の帰り、島津は冬美と綾花の会話で、春菜の自殺の理由を知った。
「冬美、あたし見ちゃったんだ。あの子が変な物買ってる所…薬局で妊娠検査薬買ってたの」
綾花の言葉に島津は驚愕した。その時まで、春菜が子供を身ごもっている事すら知らなかった。
妊娠検査薬は、妊娠しているとリトマス試験紙のように色が変わる。
『うれしい色、許されない色』それは妊娠検査薬を指していた。

 春菜は死ぬ前日島津の家へやって来て、アルバムを見せてほしいと頼んだ。
島津は深く考えずに見せた。 トイレにいって帰ってきた頃には、春菜は消えていた。
開き放したアルバムの中には、近所づきあいで幼い島津を抱いた春菜の父の写真があった。
自分と島津が血のつながった兄妹だと言われ、混乱していた春菜を追い詰めたのは島津だった。


 島津はポケットの中から最後の上送りの矢を取り出す。自らを罰するため島津は死のうとする。
そこへ野球のボールが飛んできて、上送りの矢は地面に落ちた。ボールが飛んできた方向には、立石達がいた。
立石は春菜と島津が付き合っている事を知っていた。そして、島津が冬美達を殺した犯人だと悟っていた。
「生きててもしょうがないなんて考えないでくれ!! 俺も立石も魚住も都も…
 お前がどんな奴だって、生きてて欲しいってそう思ってるんだからさ…」
今年最後の名残雪はいつの間にか雨に変わり、薄く積もった淡雪が溶けていくその様に、
一は五年前の同じ日の思い出を重ねていた。あの日この儚い淡雪の中で無邪気にはしゃいでいた皆。
それは大人になる痛みを知る前の、ほんの短い幻だったのかもしれない。
島津はその日のうちに自首した。

551 名前:雪影村殺人事件 5 [sage] 投稿日:04/08/10 00:51 ID:???
終わりです。思っていたよりも長くなってしまいました。

552 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/10 00:53 ID:???
お疲れ様です

553 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/10 01:59 ID:???
高校生だったら妊娠してもうれしいというよりヤバイという思いの方が強そうだ。いや、童貞の俺には関係のない話だが。

554 名前:マロン名無しさん[] 投稿日:04/08/10 09:08 ID:mOudY70v
>553
カレカノとか?

555 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/10 11:23 ID:???
>>554
>>550

556 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/10 15:00 ID:???
んぁ?なんで塩があると雪が積もらないんだぁ?

557 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/10 15:15 ID:???
そろそろ次スレかな

558 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/10 15:51 ID:???
塩を加えると水の融点(凝固点)が下がるため
雪が塩に触れると融解して水になる

559 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/10 20:03 ID:???
リク主さんへ
日出処の天子は詳しく書けばいいでしょうか?三行くらいでいいでしょうか?


560 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/10 20:43 ID:???
三行だとホモでサドでマザコンで人殺しの超能力者の厩戸王子が最後には
炉になっちゃうって話だね・・・。

561 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/10 21:33 ID:???
二行で済んでるがな

562 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/08/10 22:22 ID:???
ワロタ

563 名前:仮面ライダーBlackの人[sage] 投稿日:04/08/11 01:22 ID:???
もう完全に忘れられてるかも知れませんが_| ̄|○
実家に戻って回収した残り2巻分、書き上げたので投下します。

564 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:24 ID:???
第6話『湖北省 白蛇伝(後編)』

夜が明けた。川で水浴びをする小琴。そこに険しい表情の光太郎がやってきた。
一方のサムとケイトは昨夜の許仙の話を全く覚えていなかった。そんな2人を許仙は
再び昏倒させる。
小琴に変身して見せろと言う光太郎だが、彼女は変身した姿を見たら嫌いになると拒否。
昨日は変身を肯定的に言っていた事を光太郎に指摘されると、仕方なく小琴は変身する。
真っ白なヘビ怪人(というかただの白い大蛇)になった小琴は、あなたは私達の王と
なるべく選ばれたと光太郎に告げ、元に戻った。そして光太郎が好きだと言い、再び
口付けを交わした。
ゴルゴムの改造人間プラントの1つ「進化殿」へと光太郎を案内する小琴。すると中から
許仙が出て来た。ゴルゴムに戻れという許仙の言葉を拒む光太郎だが、許仙はサムと
ケイトを人質に取っていた。
さらに部下達を集め、力づくでもゴルゴムに戻すと宣言する許仙。
仲間は何十人もいる、勝ち目はないと言われるが、光太郎の答えはノー。(人質は無視)
やむなく光太郎を殺す事を決意し、変身する許仙。(やっぱり人質は無視)
他の部下達も後を追って変身し始める。許仙は巨大な竜怪人となった。光太郎は怪人達に囲まれた。
オレは多分死ぬだろう、しかしオレの住める世界はもうどこにもないと言い、小琴の
必死の説得も聞かず変身する光太郎。こんな腐った卑小な世界のどこがいいと許仙に
問われるが、ゴルゴムに利用される位なら死んだ方がマシと一喝。
小琴も光太郎に加勢し戦闘を開始するが、竜怪人の炎に焼かれあっさりリタイア。
ひるんだ所にカメ、セイウチ、トカゲ等の怪人に羽交い締めにされた光太郎に、竜怪人が迫る。
しかしその時、光太郎の額のシグナルから閃光が走り(キングストーンフラッシュ?)、
全てが白く染まった。そして光太郎の意識は遠くなっていった。
サムとケイトの声で光太郎が目を覚ますと、辺りには大量の怪人の死骸が転がっていた。
2人を解放してくれた小琴によると、光太郎は"賢者の石"の奇跡で勝てたのだという。
サムとケイトに支えられてその場を離れる光太郎を、顔の半分が焼け落ちて骨まで
剥き出しになった小琴が物陰から見送っていた。
「…さよなら、光太郎…」

565 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:27 ID:???
第7話『東京 狂風の街』

夜の新宿公園。カップルに襲いかかるネコ怪人が暗躍していた。
所変わって葛飾柴又。バイクショップ・大門モータースを経営する大学時代の先輩、
大門五郎の所に光太郎はいた。面倒見がよく、辺りの不良少年の相談役になったり、
行き場のない女性を住まわせていたりする大門。
幼少時のTV番組『仮面ライダー』に憧れて作成中のコンピュータ内蔵、排気量2000ccの
スーパーバイク(どう見てもバトルホッパーだが、名前や意思はない)を光太郎に見せ、
これに乗るのはお前以外にないと言う。

柴又の開発計画を進める大企業・横押興産。暴力的だが高2の娘・桃子には甘い社長の横押は、
計画に邪魔なアパート「ときわ荘」の買収がうまくいかない事に苛立っていた。
大門モータースを訪ねる桃子と彼氏のケンジ。彼と結婚すると桃子は軽い気分で言う。
ケンジは身分が違うと言ってためらうが、桃子は子供ができれば何とかなるとあくまで能天気。
あまりに調子のいい桃子に声もない大門。
その時、ガレージのシャッターが開いてあのスーパーバイクが飛び出してきた。光太郎が
作りかけのバイクを完成させたのだった。そのままメーターもナンバーもないバイクで
試運転に行ってしまう光太郎。
光太郎は走りながら大門の言葉を思い出していた。
「――オマエは仮面ライダーになれ…――そしてゴルゴムと、徹底的に戦うんだ…
 ――それがたぶんオマエの宿命だ!」
「…しかし先輩、ことはそう単純じゃないんです!」
順調にバイクを飛ばしていると、京都にいるはずのあゆみと遭遇。信彦から手紙と電話が
きたのだと言う。信彦曰く、光太郎が戻ってくれないと自分は殺されてしまう。
自分を救えるのは光太郎だけなのだという話だが、ゴルゴムを恐れる光太郎はこれを拒否。
するとあゆみは目は不気味な光を放ち、光太郎を惑わし始めた。
「戻るのよ……ゴルゴムに! ――戻って信彦さんと一緒になって…!!」
と、その時。通りがかったトラックのクラクションで我に返る光太郎。
とりあえず明日もう一度相談する約束をして、帰路についた。




566 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:29 ID:???
ケンジが家に帰りつくと、クレーン車がアパートに突っ込んで半壊させていた。横押興産の
仕業だという。ケンジの実家はアパート「ときわ荘」の大家だった。

大門の家に戻った光太郎。あゆみの目は催眠術でもかけようとしているようだった。まさか彼女も……?

翌日。横押の雇ったヤクザがときわ荘に現れ、大量の札束を突き出した。それでも首を縦に振らない
ケンジの母と祖母に掴み掛かるヤクザ。ケンジが応戦するが、ヤクザの大男のパンチであっさりKO。
明日また来ると言ってヤクザは去った。ケンジを手当する母は、もう少しねばれば倍の
値段で売れる。アパートに固執していた祖母はボケててもう何も分かるまいと冷たく言い放つ。
そんな母を見てケンジはある決心を固めた。

その頃、新宿公園で半怪人化したあゆみが人々を襲っていた。

翌朝、大門モータースをケンジと桃子が訪れ、家出してきたのでしばらく泊めて欲しいと言ってきた。
さすがに困惑する大門。するとそこにあのヤクザ連中が現れる。桃子を連れ戻しに来たと
言ってナイフを取り出し、止めに入った大門に襲いかかるヤクザ。
その時、黒いライダースーツにヘルメットをかぶった光太郎が出現。力強く名乗った。
「オレは――仮面ライダーBLACK!」(注:変身してません)
ナイフを持った小男のヤクザが光太郎に襲いかかるが、何が起こったのかわからないうちに
吹っ飛ばされてKO。次は大男のヤクザが相手になったが、一瞬で顔を蹴り潰され気絶。
ヤクザ達は捨て台詞を残して逃げて行った。それを見送り、ヘルメットを脱ぐ光太郎。
「……大門先輩、オレ…決心したんです!」
「――仮面ライダーに、……なることを、だな!?」
頷く光太郎。
「……いつまでも悩んでいてもしかたがありませんからね…… 今――オレにできることはなんだろうと、……できることをやってみようと……」
「――悪と戦うことだ!!
 正義という言葉がパロディとしてしか通用しなくなり、悪が――職業としてのさばっている、狂った世の中なんだ…!!
 “正義の味方”を職業とする者がいてもおかしくはない……
 いや!――現代だからこそ必要なんだ!!」



567 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:30 ID:???
満身創痍で事務所に戻って来たヤクザ達。そこへ現れる光太郎……と同じヘルメットと
ライダースーツを纏ったあゆみ。彼女はヤクザ達を皆殺しにすると、バイクでその場を去った。
その夜、光太郎はあゆみの泊まるホテルを訪れた。やはり向こうには戻れないと言う光太郎
だったが、その時テレビでニュースが流れた。光太郎のヘルメット・ライダースーツを
纏った男がヤクザの事務所を襲撃したというニュースにうろたえる光太郎にあゆみは囁いた。
「……アナタはもう――日本にはいられないわね…」

翌朝。大門モータースには警察が来ていた。店の前で光太郎がヤクザ達と戦っていたという
通報を受けてきたのだった。事件担当の刑事・多々羅によると新宿公園で頻発している
殺人事件とヤクザ達の事務所での大量殺人の手口がよく似ているという。
大門はとっさに嘘のアリバイを言って取り繕ったが、警察は店の前を張り込んでいた。
一方、桃子とケンジは新宿公園にいた。自分達で真犯人の証拠を掴もうとする2人の前に
ライダースーツのあゆみが現れる。ネコ怪人となって2人に襲いかかるあゆみだが、
そこに現れる光太郎。あゆみはとっさに薮の中に隠れた。彼女は光太郎を呼び戻すため
だけに改造されたのだが、その改造は不完全で、突発的な吸血衝動に襲われるのだという。
私を殺してと言い、光太郎に掴み掛かるあゆみ。変身した光太郎は空高く飛び上がり、
彼女の体を地上へと叩き付けた。その後警察が駆けつけ、真犯人があゆみだと確認。
あゆみを犠牲にしてしまった事を悔やむ光太郎だが、それでも彼は戦い続ける事を誓うのだった。
『……文明が、自然と人間を歪めている狂風の街、東京。』


568 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:31 ID:???
第8話『那覇 大獅子(シーサー)伝説』

何かに引かれるように沖縄・東風平村を訪れた光太郎。その後を未だ光太郎を疑う
多々羅刑事が追っていた。
寺院の前で大柄な外国人の男と遭い、写真を撮って別れる。男は光太郎を見送りながら
いよいよ“決行”だとつぶやいた。
その夜、民宿の女からある「伝説」を耳にする光太郎。昔々、この村に降ってきた火の玉を
鎮めるべく占い師の助言に従って彫った魔除け像がシーサーの発祥だというものだが、
最近になってそのシーサー像が動きだし、人を襲っているという。実際はハブに噛まれて
死んだのだと笑い飛ばす女主人だが、光太郎は疑っていた。ゴルゴムならやりかねないと。
それを確認しようと外に出る光太郎。多々羅刑事も追いかけてきたが、頭を打って気絶し見失う。
一人になった光太郎に、先程の男が変身したシーサー怪人が襲ってきた。光太郎に噛み付き、
毒を送り込むシーサー怪人。動けなくなった光太郎に怪人は、明日にも東京に水爆ミサイルを投下すると宣言した。ゴルゴムはぐずぐずし過ぎているので自分が独断で東京を燃やし、
清めるのだと言って去って行くシーサー怪人。光太郎は彼を止めようともがくが、体が動かない。

米軍基地・地下戦略指令室ではあの男が司令官として東京への爆撃命令を出していた。
パイロット達は不審に思いながらも核ミサイルを積んだ爆撃機を東京に向かわせる。

場面は村に戻る。先程気絶した多田羅刑事が目を覚まし辺りを探っていると、地中から
バッタ怪人となった光太郎が出現。それを目の当たりにして多々羅は再び昏倒してしまう

土に毒を吸収させるため地中に潜っていた光太郎だったが、それも完全にとはいかず緑色の
第一段階のまま。それでも光太郎はミサイル投下を阻止すべく走り出した。



569 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:32 ID:???
米軍基地では臨戦体制を取るよう命令された米兵達が見張りを固めていたが、光太郎は難なく侵入。
光太郎の気配を感じ取り、シーサー怪人へと変身する司令官。そこへ完全に変身した光太郎が
飛び込んでくるが、もう手遅れだと余裕顔のシーサー怪人。
戦いは光太郎が優勢に進む。相手の首を掴み、指令を取り消せと迫る光太郎だが、シーサー
怪人は自らの毛で光太郎を締め上げて逆転する。この毛に締められると体中の水分が
吸い取られるのだという。勝利を確信するシーサー怪人だったが、光太郎は全身から
熱を発して毛を燃やし脱出。毛の無くなったシーサー怪人に再び迫った。
「……いっておくがこんなことをしても、ゴルゴムの歴史にオマエの名は残らないんだぞ!」
「ナ・二!?」
「そしてオレは、ゴルゴムからの指令でここへきたのだ! オマエの愚行をとめるためにな!!」
シーサー怪人に嘘をついて何とか思い留まらせようとする光太郎。半信半疑のシーサー怪人だが、
光太郎が栄えある別の指令を持ってきていると言うと、しぶしぶ言う事を聞き、作戦中止
暗号「Z・Y・X」を爆撃機に発信した。安心するパイロット達。
別の指令とは何だと問うシーサー怪人に。光太郎は告げた。
「――オマエはゴルゴムの危険な反乱分子だから、殺せ! ――というものだ!!」
それはあゆみが死ぬ間際に光太郎にかけた後催眠だった。光太郎の一撃を受けて崩れ落ちる司令官。
こうして東京は守られた。

570 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:33 ID:???
第9話『雅典(アテネ) 神々の迷宮』

光太郎が抜け、新しいカメラマン・シャンを入れたケイトとサムはギリシャのアテネにいた。
この地で起こった大富豪トムソンの娘を含むアメリカ人15人の集団行方不明事件を取材に来たのだ。
2人はこの事件を、アメリカ人達の乗ったバスが次元の裂け目に吸い込まれたためと考え、
バスが雷と共に消えるのを目撃したという少年・ゴメスと共に事件現場へと向かう。
彼らが事件現場に到着すると、雷鳴と共にミノタウロス怪人が出現。角から放つ電撃で
攻撃してきた。
するとそこに銃を持った黒服の2人組が現れ、怪人と戦い始める。ミノタウロス怪人は
2人組を始末すると消えてしまった。とりあえず逃げ遂せたケイト達は光太郎に連絡。
ケイトによるとどうやらあの2人組はトムソンの私設調査隊員らしい。
一行は光太郎を連れて再度事件現場へ。今度は雷鳴と共に下着姿の女性の石像が現れた。
さらに岡の上にケンタウロス怪人が出現。光太郎は変身するが、攻撃を仕掛けた瞬間ケンタウロスと
共に消滅。余波を食らってケイト達4人と後を付けていた黒服2人も消えてしまう。
ケイト達と黒服2人が飛ばされた場所はアテナ像が安置されたパルテノン神殿。
そこへミノタウロス怪人がやってくる。黒服の1人が殺され、もう駄目かという所に
ケンタウロス怪人も姿を現し、ミノタウロス怪人と戦い始める。訳が分からないまま戦いを見守る
5人に光太郎が影から声をかける。とりあえず場所を移すと、怪人達はまた消えてしまった。


571 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:34 ID:???
光太郎が案内した場所には行方不明者の一部とバスが。光太郎によるとこのバスはゴルゴムの
テレポート実験に巻き込まれたのだという。ゴルゴムの科学者達はアテネとエレフシスの
2つの場所でテレポート実験を行っていたが、2つのグループは仲が悪く、新しく発見された
時間移動をめぐる功名争いになって対立。そのためお互いのボディーガード怪人である
ミノタウロスとケンタウロス怪人が争っているらしい。以上の事をゴルゴムの使者と名乗って
ケンタウロス怪人から訊いたのだという光太郎。
そこにまた2体の怪人がテレポートしてきた。勝負を征したミノタウロス怪人がバスに迫る。
光太郎が変身して戦闘開始。物陰に身を隠しながらの攻撃で一方の角を折る。
光太郎を追いかけるミノタウロス怪人があのアテナ像の部屋に入ると、アテナ像の胸部の
メデューサの像からビームが発射され、当たったミノタウロス怪人は石化してしまう。
すると今度はアテナ像が動きだし、目からのビームで神殿ごと光太郎を攻撃してきた。
これには敵わず光太郎がバスに戻ると、アテナビームがバスにも直撃。バスは何故か破壊されず、
事件現場にテレポートされた。また巻き込まれる前に急いで現場を離れる一行。

後日、光太郎はアテネ、エレフシスの研究所を爆破。トムとケイトもトムソンからのスポンサー
の申し入れを受諾。とりあえずめでたしめでたし。

572 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:35 ID:???
第10話『後楽園 ビッグエッグ』
日本に戻った光太郎は、新しい能力に目覚めていた。相手の生体オーラをコントロールして気絶・殺害する技。
それを訓練していると、速達が届く。中身は5月18日、東京ドームを破壊するという
犯行予告テープだった。とりあえず自分を尾行している多々羅刑事にも教えるが一笑に付され、
1人でドームを守る事に。
光太郎がドームを調べている頃、多々羅刑事はドーム近くの地下鉄構内で惨殺死体が発見され、
さらに野球博物館でも事件が起きている事を知る。ようやく腰を上げ、同僚にもテープの
事を話すが全く相手にされない。光太郎に対する自分の態度を重ねて嫌な気分になりつつも
光太郎を追って東京ドームへ向かった。

予告の5月18日。光太郎は屋根の周囲に出て外を見張る。ついでに追って来た多々羅刑事を
オーラ攻撃で気絶させ、野球の試合のクライマックスを待った。
そして試合が8回裏まで進んだ時、強力な超音波を発しながらプテラノドン怪人が姿を現す。
飛び回りながら超音波で攻撃するプテラノドン怪人に、光太郎はオーラ攻撃で対抗。
敗れた怪人は炎上しながら東京湾に落ちて行き、事件は未然に防がれた。

573 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:36 ID:???
第11話『兵庫 死霊の黄金』(前編)

場所は戻って京都の秋月邸。秋月杏子は枕元にドクロを置かれる、宅配便でヘビを送られる、
ウサギの皮剥ぎ死体を窓の外に吊るされるといった嫌がらせに悩んでいた。
時を同じくして秋月総一朗の腹違いの兄と名乗る片目の老人・塚原豪三とゴリラ顔の
息子・塚原強が秋月邸を訪れる。自分には家の財産を管理する義務があると言うが……
使用人のタキに説得され、光太郎は秋月邸に戻って来る。しかし秋月邸は危険だと主張する
豪三により、一足早く杏子は連れ出されていた。豪三の住む兵庫県地獄谷村に向かう光太郎。

兵庫県の竜王山の麓にある絵に描いたような山村・地獄谷村。豪三は静養になると言うが、
杏子は落ち着かない様子。
夜になり眠りについていると外から物音が。外を見ると鎧姿のゾンビが大量にうろついていた。
豪三によるとあれは豊臣家の埋蔵金を埋めた後に口封じで殺された下級武士の怨霊だという。
翌日、光太郎も地獄谷村に到着した。地獄谷村は廃村で誰も住んでいなかったが、
途中で遇った忍者衣装の男の導きで村から離れた所に豪三の家を見つける。
光太郎が家に近づいたその時、塚原強が襲いかかってくるが、改造人間の力で軽くいなした
所に豪三が割って入る。杏子を連れ戻しに来たという光太郎の話を豪三は頑として断る。
杏子は怨霊を見て錯乱したため薬を飲んで眠っているというので、光太郎も一晩泊まる事に。


574 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:37 ID:???
夜。光太郎が豪三に連れられて外に出ると、またゾンビがうろついていた。オーラの感知で
確かに死んでいると分かる。ゾンビ達は黄金を探しているというが、豪三も同じように黄金を
探っており誰にも渡すものかと言う。ゾンビは朝になるとどこかに消えるらしい。
光太郎が戻ると、目を覚ました杏子が目前にいた強のゴリラ顔に驚いて悲鳴を上げていた。
杏子に何をしたと強をしこたま殴る光太郎。
光太郎と杏子は東京(京都の間違いか?)に戻る決心を豪三に伝えるが、豪三と強は銃を
持ち出して脅す。
あの嫌がらせは案の定豪三の仕業だった。杏子が精神に異常をきたし、財産の管理能力を
失うのが狙いだったらしい。黄金を掘り出すのにどうしても金が要るのだという豪三。
光太郎にとって2人を倒すのは簡単だが、杏子が危険に遭うし何より変身を見せたくない。
攻めあぐねる光太郎の目の前に、あの忍者男が天井から登場。豪三の持つ埋蔵金について
書かれた古文書を奪い、逃げてしまう。弾を撃ち尽くした豪三に別れを告げて光太郎と
杏子も逃げ去る。追手を振り切ろうとする2人の前に、あのゾンビがまた姿を現した。

575 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:39 ID:???
第11話『兵庫 死霊の黄金』(後編)

ゾンビに囲まれた光太郎と杏子の前にまた忍者男が姿を見せた。やはり黒幕はコイツだった。
豪三は忍者男を追い、強は2人の前に現れて光太郎に加勢。忍者男を探しまわる豪三だが、
突如現れた巨大なモモンガのような影に首をかっ切られて絶命。ゾンビと戦う光太郎と強に
忍者男は豪三の首を投げてよこした。悲しみに暮れる強。
杏子を強に任せ、光太郎は忍者男を追う。光太郎が変身を開始した所に忍者男が変身した
モモンガ怪人が姿を現す。怪人も黄金を探しており、ゾンビはゴルゴム科学陣が開発した
死体兵士だった。
ゾンビに組み付かせて光太郎を襲うモモンガ怪人。光太郎は地面に潜ってやりすごすが、
モモンガ怪人の素早い動きと毒粉や木の葉を併用した攻撃に苦戦。さらに怪人を見失った所に
背後から締め上げを食らうが、竜怪人の時のように「賢者の石」の攻撃で撃破。
急いで杏子と強の所に戻るが、強はゾンビの刀に背中から刺されて絶命。
強の亡骸を埋葬し、光太郎と杏子は京都に戻った。

576 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:40 ID:???
第12話『京都 孤独の家』

京都に戻った光太郎は、杏子に起こして貰う、杏子の手料理を食べる、一緒にプールで泳ぐ、
といった新婚夫婦のような生活を満喫。しかし光太郎は自分の置かれた状況を考え、
言い知れぬ孤独に包まれていた。
「…信彦、今どこにいるんだ!? 助けてくれ!! オレは――いったいどうしたらいい!?」


第13話『豪州(オーストラリア) 異次元大陸 序章』

光太郎は夢を見ていた。巨大なカラスに襲われる夢。それを三晩続けて見ていた。
夜が明けても光太郎はボンヤリしたままで、何事もなく再び夜を向かえる。
4度目の夢ではカラスに襲われた光太郎はハトに変身。飛んで逃げるが雷に打たれて墜落――
したと思ったその時、光太郎は人間の姿に戻り、どこかの洞窟の中にいた。これも夢かと
疑っていると、背後から老人と女性が姿を現す。老人はアボリジニのグム、女性はホワイト(白人)
のフィーチとテレパシーで名乗った。

577 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:42 ID:???
超能力で光太郎をテレポートさせてきたというこの場所は
30年後のオーストラリア・エアーズロック。どうやら世界は滅ぼされてしまったらしい。
その元凶である魔王がいるという巨石群・デビルスロックを指すグム。
光太郎を呼んだのは大昔の伝説にある魔王を殺す黒い魔物だからなのだという。
その時、魔王が姿を現した。光太郎と同じ黒いバッタ怪人。
次の瞬間、光太郎は秋月邸の自室にいた。やはり夢か?と思うと今度は不気味な白い樹が
立ち並ぶ森の中に移動。グムとフィーチと再会するが、2本足で飛び跳ねる竜のような
怪物に襲われたので変身して叩き潰す。
グムは世界の破滅について語り出す。1999年7月、アリススプリングスの米軍レーダー基地に
核ミサイルが投下されたのをきっかけに世界は核戦争に突入。人類のほとんどが死に至った。
オーストラリアにはまだ人類が残っているが、魔王に追いつめられ絶滅寸前らしい。
話を聞く光太郎。その背後の怪物の死体の腹から、怪物の子供が出て来て光太郎に噛み付く。
怪物はなんと変わり果てたカンガルー。不気味な樹はユーカリの樹だった。
夜空に魔王の幻影が現れ、無駄な抵抗はやめろと忠告する。幻影が消えた後には南十字星が
輝いていた。フィーチから南十字星状に輝くオパールの首飾りを受け取り、光太郎はようやく
現代の自室に戻ってきた。


578 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:43 ID:???
第15話『東京 クワガタの夏』

久しぶりに大門の所を訪れた光太郎。大門は近所の子供達とクワガタ獲りに興じていた。
バイク店に帰った大門の所に電話がかかってくる。大門を慕っていた克明という少年が
自分の両親を殺したと言う。克明は家出を繰り返す問題児だった。
家に着くと確かに両親の死体があったが克明はいない。光太郎が付近を探しまわっていると、
突如クワガタ怪人の襲撃を受ける。動きの鈍いクワガタ怪人の腕をもぎ取り、光太郎は
難なく勝利するが、変身が解けたクワガタ怪人は探していた克明少年だった。
ゴルゴムを許せない、叩き潰してくれと乞う大門。光太郎は決意新たに京都へ戻った。

579 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:44 ID:???
第16話『京都 プールのJAWS』

ゴルゴムから人類を救う決意を光太郎は信彦に話す。しかし信彦は相手は強大すぎる、
絶望的だと反対。せめて信彦も改造人間であったらと光太郎はこぼす。
未来で聞いた魔王の声は信彦に似ていた。本当に改造されていないのだろうかと光太郎は
疑いの目を向ける。改造されているのに気付いていないのかも知れない。
信彦と話しているとプールから杏子の悲鳴が。プールにいたのは2mほどのサメ(一応怪人)。
光太郎はゴルゴムの仕業と断定し、やむなく変身して戦い始める。そこに人の足がついた
エイ怪人と、空飛ぶカジキマグロ(これも一応怪人)が参戦。信彦もビーチパラソルで応戦する。
光太郎はサメ怪人とエイ怪人をプールの中で打倒。信彦もパラソルでカジキマグロ怪人を刺し殺して勝利。
光太郎は信彦も改造されている事を確信。2人を残してオーストラリアに旅立つ事を告げた。


580 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:45 ID:???
第17話『豪州(オーストラリア) 異次元大陸 第一章』

アキヅキのシドニー支社を訪れた光太郎。支社長のクック・ズゥ(サイボーグ007似)の案内で
早速エアーズロックに向かう事に。まずはエアーズロックに近いアリススプリングスの町に到着。
アボリジニの人々やユーカリの木などを見ながらホテルに向かう。
夜。南十字星を見ながらホテルのハウスキーパーと話す光太郎だが、ハウスキーパーは
光太郎の部屋を出ると別な部屋のバスルームに入り、正体――クックの姿になる。
一人で高笑いするクック。どうやら変身能力のある怪人のようだが……
夜も更け、眠りにつく光太郎の部屋の窓から昼間に見たアボリジニの少年が侵入。
カモノハシ怪人となって光太郎に襲いかかるが、すでに察知していた光太郎は変身して反撃。
しかしとどめは刺さずに逃がしてやった。自分でも理由が分からない光太郎。ゴルゴムの
被害者だと感じていたせいか、あるいは……
翌朝。小型飛行機と車を乗りついでエアーズロックに到着し、辺りを散策する光太郎。
あの未来で居たデビルスロックが見える洞穴を見つける。
さらにクックの車でデビルスロックに向かう。まだゴルゴムの根城はなかった。
では現在ではどこにあるのかと光太郎が考えていると、突如落石に遭い、さらにカメレオン
怪人の奇襲を受ける。長い舌で首と口を押さえられ苦戦する光太郎。
カメレオン怪人は告げる。光太郎こそゴルゴムの未来を担う魔王なのだと。さらにそこへ
未来からフィーチの「貴方こそ光の王」というテレパシーが届く。光太郎はそのまま気絶し、
しばらくたって傍らにいたクックに起こされる。まさか自分が魔王なのか、と恐れつつも
光太郎は日本に戻った。

581 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:46 ID:???
第18話『奈良 開眼の儀式』

光太郎が秋月邸に帰り着くと、「杏子の命がおしければ奈良興福寺までこい ゴルゴム」
という手紙が届いていた事を知らされる。一足早く出発した信彦を追って奈良へ。
興福寺の庭園を歩いていると、鹿の角に手紙が掛かっているのを見つける。
中には「信彦 光太郎 東大寺大仏殿 深夜 ゴルゴム」というメッセージが。

メッセージ通り深夜の東大寺大仏殿で待っていると、ASHURAの一、ASHURAの二、
TAMON、JIKOKU、ZOUCHOU、KOUMOKUと名乗る6人の仏神怪人が姿を現す。
彼らは「開眼の儀式」の介添役として遣わされたと言い、光太郎と信彦にお互いの体内の
「賢者の石」を戦って奪い取り王となれと命令。すると信彦は拒みながら変身してしまう。
正気に戻ってくれと光太郎は訴えるが、変身した信彦はうって変わって戦う気満々。
戦闘を避けようとする光太郎は大仏殿に設置されていた火災報知器のセンサーをオーラで加熱。
怪人達に隙ができた所を突いて、捕まっていた杏子も取り返し逃亡成功。
外の山中で足を休めていると信彦がやってくる。変身が解けた信彦は変身中の事を何も
覚えていないと言う。
光太郎は信彦に疑念を抱きつつも共にゴルゴムと戦おうとするのだった。

582 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:47 ID:???
第19話『捏巴爾(ネパール) 邪命外道』

ケイトの友人・オルガを訪ねてネパールにやってきたケイト、サム、そして光太郎の一行。
学者であるオルガの父は、とある「滅亡による再生」を唱える宗教を信仰する村を調査しに
向かったが、一向に戻ってこないのだという。「滅亡による再生」という言葉にゴルゴムの
影を見る光太郎達。
とりあえず光太郎が一人で偵察に向かうが、村には人一人おらず、殺気に似た気配だけが存在した。
光太郎が村内を探索している頃、帰りを待つオルガ達は象怪人(ガネーシャ?)とコンドル
怪人に捕らえられてしまう。
光太郎は村の中心にある五重塔の中に入った。薄暗い塔の奥に待っていたのはシヴァ怪人。
光太郎は戦いを仕掛けるが、終始ふざけた調子のシヴァ怪人にペースを狂わされ、
さらに内外に500体の怪人が控えている事を聞かされ、ここでの戦いは諦める。
さらにシヴァ怪人は告げる。信彦が以前失敗した開眼の儀式のためにここへやってくると。
ケイト達を人質に取られた光太郎はとりあえず大人しくする事にした。
ケイト達と共に地下牢に捕われた光太郎だが、言う事を聞けば自分だけは出してくれる
というシヴァ怪人の誘いに乗り、地下牢から出る。


583 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:48 ID:???
この基地では人工地震の研究をしていると告げ、巨大な地震発生装置装置を見せるシヴァ怪人。
間もなくこれでヒマラヤを潰し、世界の気候を変動させると言う。
そのまま怪人の部屋に招かれるが、光太郎はここでシヴァ怪人に奇襲を仕掛ける。
脇腹についた4本の脚を使ってシヴァ怪人の4本腕を押さえ、残った腕で首を絞め勝利するが、
シヴァ怪人が死んだ途端天井や床から牙が生え、胃酸が湧き出てくる。五重塔自体が巨大な
改造人間だったのだ。逃げ回るうちに光太郎は五重塔怪人の頭脳を発見。叩き潰すと静かに
なるが、今度は配下の多数の怪人達が襲撃してくる。光太郎がそれらを蹴散らしていると、
それに呼応するように周囲から無数のバッタが五重塔目がけて集まってきた。
光太郎は一旦地下牢に戻ってケイト達を救出。そのまま地震発生装置の部屋を抜けるが、
眼前に象怪人が立ち塞がる。鼻からの火炎放射を身に受けるものの大したダメージは無く、
そのまま顔面を蹴り潰して逃走する光太郎。象怪人は死ぬ間際に牙のマシンガンを乱射するが、
このマシンガンと集まって来たバッタ達のせいで地震発生装置は大爆発。五重塔も吹き飛ばして
ゴルゴム基地は壊滅した。
脱出した光太郎の前に信彦が到着する。光太郎名義の電報で呼ばれたと言うが……
光太郎は一分の疑いを持ちつつもサムの情報によりルーマニアに向かう。信彦も付いて行く
事になった。

584 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:48 ID:???
第20話『豪州(オーストラリア) 異次元大陸 第二章』

荒廃した未来のオーストラリア。幼い兄妹は森で食料を採取していたが、奇怪な植物に
襲われてしまう。同じ集落の男により助けられるが、帰り道で今度は巨大なイモムシに
襲われる。やむなく男を見捨てて兄妹はグムとフィーチの治める集落に逃げ帰った。

所変わって現代のルーマニア。4人がやってきたトランシルヴァニア・ドラキュラ城は
コウモリ怪人が棲み着いているもののゴルゴムの基地ではなかった。コウモリ怪人を
軒並み倒した光太郎と信彦の前に数十mはある巨大コウモリ怪人が出現。城は破壊され、
4人は散り散りになってしまう。

光太郎が目を覚ますとそこは謎の光が飛び交い死体が転がっている廃墟だった。
そこにトカゲのような怪人が姿を現し、光太郎を「猊下」と呼んだ。どうやらここは未来の
オーストラリア。光太郎は魔王と勘違いされているらしい。得意そうに死体を見せびらかす
トカゲ怪人に憤りを感じる光太郎。そこにグムとフィーチの率いる人間達が現れ、
怪人達を撃退する。グムとフィーチは光太郎を救世主として彼らに紹介した。
魔王さえいなくなれば人類は互角に戦っていけるとグムに告げられ、光太郎は魔王のいる
デビルスロックへ向かう。
デビルスロックの怪人達は光太郎を魔王として易々と通してくれる。光太郎が最深部の
部屋に入ると、同じ姿の魔王が現れた。魔王は自分は未来の光太郎だと言い、自分を殺せば
お前も死ぬ(←未来なのに?)と言う。さらに岩を飛ばし炎を操り怪物を召喚して襲わせるが、
光太郎は全て幻覚だと看破。さらに魔王の方こそ自分を殺せば死ぬと脅す。
魔王はこの世界を共に理想郷にしようと持ちかけるが、光太郎は断固拒否。すると今度は
火山噴火と雷撃で攻撃してくる(今度は本物)。
「ワシは確かにお前だが、お前を殺してもワシは死なんぞ。なぜならワシはこの世の
あらゆるエネルギー……あらゆる力を身につけた魔王だからだ!!」
さらに魔王は言う。自分の力は世界の隅々にまで及んでおり、殺せば世界も共に死ぬと。
だが光太郎は、この新世界は地獄だ。共に死ぬ方が幸せだと言ってオーラ攻撃をぶつける。
光太郎と魔王の戦いはオーラ攻撃のぶつけ合いに移行。その末に光太郎は過去の秋月邸に
まで飛ばされてしまった。

585 名前:仮面ライダーBlack[sage] 投稿日:04/08/11 01:50 ID:???
最終話『東京 1999』

現代(1988年)に戻ってきたと思った光太郎だが、そこにいた杏子はすっかりやつれ果て、
歩く事もできなくなっていた。ここは1995年で、光太郎はルーマニアで行方不明になって
いたという。ゴルゴムにより世界中で異常気象や大規模な事故、戦争などが起こっていた。
そこに信彦が帰ってきた。信彦は光太郎を倒して吸収し、新世界の支配者になると言い
オーラで雷を直撃させる。攻撃を受けた光太郎はどこかに消えてしまった。
光太郎が辿り着いたのは1999年のお台場。グムとフィーチの力でテレポートしてきたのだ。
ここにまだ力を完成させていない魔王――信彦がいると言う。しばらく歩くとピラミッド型の
基地があり、そこから信彦が姿を現した。もう一度和解を持ちかける光太郎だが、信彦は一笑。
杏子はすでに死に、東京は人工地震で廃墟となり、世界中がゴルゴムの仕掛けた戦争、病気、
異常気象で死にかけている。もう遅いのだと言う信彦。それでも諦めない光太郎。
そして2人の最後の戦いが始まった。互いのオーラがぶつかり合い、お台場が爆発を起こす。
戦いを征したのは光太郎だった。敗れ、首だけになった信彦は最期の言葉を残す。
「お前が死ねば、オレが世界の王となる!! オレが死ねば、お前が世界の王となる!!」
信彦の首は海の底へと消えて行った。
「これで……本当に未来はかわるのだろうか? それとも……あの未来世界を支配していた
魔王とは? あの魔王とはいったい……」
暗い空に向かい、光太郎は叫ぶ。
「教えてくれ〜!! オレはだれだ!?」

仮面ライダーBlack―完―