ハッピーファミリー/三原ミツカズ
583 名前:ハッピーファミリー[sage] 投稿日:2005/10/03(月) 10:22:23 ID:???
小学生の なるとは美しくおっとりとした性格の母・まゆらに恋をしている。
愛してると連発しまくる日々だがまゆらは家族愛程度にしか思っていない。
それに、父・うづし夫が常になるとの邪魔をしている。
うづし夫を退けてまゆらの愛を掴もうとする奮闘の日々。

それまではコメディ調だったが、小学校卒業前からシリアスになっていく。
性欲をもてあますなるとに、同じくまゆらに恋する岡内は言う。
「お前もわかってんだろ。本当の敵は血の繋がりとか年の差じゃなくて
 まゆらがあいつを愛してるって事だ」わかっているよと泣くなると。
やがてなるとは背が伸び大人っぽくなり、まゆらに迫る事もなくなった。
もう甘えてくれないのねと寂しがるまゆら。
しかし態度に表さないだけでなるとのまゆらへの思いは成長と共に強くなっていく。

中学に進学したなるとに、男女の双子の兄妹が近づく。
母を失ってから荒んだ父に虐待を受けてきた双子は幸せな家族を憎んでいる。
一方なるとは、もしまゆらがうづし夫と別れたら自分を見てくれるかもしれないと思っていた。
双子と手を組み、まゆらとうづし夫を離婚させようと企む。
しかし、うづし夫と距離が離れて行くにつれまゆらは元気を無くしていく。
眠るまゆらにキスをしようとするなると。眠りながらまゆらはうづし夫の名を呼ぶ。
相手に見返りを求めるのが恋なら、求めないのが愛。俺はまゆらを愛してる
自分を子供としか見てくれなくても笑っているまゆらが好きだからと、
なるとは双子兄に離婚計画をやめるよう言う。
兄は父から殴られるだけですんでいるが、妹はもっと酷い目にあっている。
幸せな君の家庭がうらやましいよと双子兄は言う。

双子となるとの謝罪によって夫婦はお互いの誤解を解き仲直りする。
双子は家に帰って行く。「あんな家でも僕らの家だ」

俺の欲しいもの 一生手に入らないとわかっていても焦がれてやまない
なるとのモノローグで〆