グラビテーション/村上真紀
232 名前:グラビテーション[sage] 投稿日:2006/04/09(日) 21:25:35 ID:???

グラビテーション
村上真紀 全12巻

ものすごく端的に言うと、ボーカル少年(主人公)と恋愛小説家(男)のボーイズラブ漫画
(18禁ではない)
この漫画の連載時期が結構すごくて、昨今(2006年現在)ではかなりメジャーになったBLだが
グラビテーション第一巻の初版発行日は1996年。単純計算で10年前。
その頃はまだ『ボーイズラブ』という名称さえ存在していなかった頃。
今では珍しくも無いBL漫画連載だが
このグラビテーションがBL布教の第一歩を踏み出したと行っても過言ではないと思われる。
チャレンジャーなスタートだったのに対して世間のウケは良く、
全12巻という長期連載の末、(ほぼ)大団円の終わりを見せた。

ストーリーは破天荒なギャグとシリアスが紙一重。
主人公は、今時のBL漫画にありがちな男なのに女々しいタイプや
自分はノーマルだ!相手がおかしいんだ!と主張しまくるタイプではなく、
『俺はユキ(小説家・男)が好きだ!愛してるんだー!』と大声でカミングアウトしまくりの
かなり賑やかで自分に素直な主人公である。
ギャグは美川べ○の(一応…)のような、ある種ぶっ飛んだネタで
読者側が男でも女でも思わず笑ってしまうだろう。
シリアス方面ではさすが女性作家と思わされる程、よく練って絡ませたキャラ背景や展開で
ギャグシーンのネタを考え出す人と同じ人間とは思えないくらい。
タイトルは『グラビテーション(重力)』であって『グラデーション(色調変化)』ではない。
(作中で結構作者が書いてたので)
これは、主人公・愁一の歌唱力や人柄に惹かれる→(見えない)重力 という意味。

233 名前:グラビテーション・追加[sage] 投稿日:2006/04/09(日) 21:52:47 ID:???
OVA・テレビアニメ版VD・ドラマCDが発売されていて、
そこで作中の登場人物のモデルなのでは?と読者の間で言われている
某音楽家が参加していたりいなかったりする。
そして村上真紀と言えば、自分が描いた漫画の18禁同人誌を描いている事でも有名であり
メイト等、多少そっち系の本屋の同人コーナーに置いてあるので興味のある方はどうぞ。

漫画雑誌で打ち切り時のお約束言葉『第一部・完』で終わっていたが、
現在は掲載雑誌媒体を替え、ウェブコミック・スピカで第二部を連載中。