炎トリッパー/高橋留美子
453 名前:炎トリッパー[sage] 投稿日:2005/05/25(水) 08:35:44 ID:???
高橋留美子(たかはし・るみこ) 『炎(ファイヤー)トリッパー』

<主な登場人物>
涼子(すずこ)…現代の女子高生、17歳。拾われっ子のため、両親と血の繋がりはない。
周平(しゅうへい)…涼子宅の隣家に住む、元気な男の子。盲腸の手術をしたばかり。
宿丸(しゅくまる)…戦国時代に生きる、16歳。「赤馬」という野盗の大将と敵対している。
すず…宿丸の妹。戦の戦利品として、宿丸が拾ってきた「鈴」を宝物にして手放さない。

<あらすじ>
涼子とすず。周平と宿丸。「炎」をキーワードに、現代と戦国時代を結び、二重のタイム・パラドックスが
織り成す物語。──現代に生きる涼子は、周平とともにガス爆発に巻き込まれ、戦国時代に飛ばされる。
数え切れないほど多くの亡骸が転がる戦の跡地で呆然とする涼子は、野盗に襲われかけたところを宿丸に
助けられる。翌日、涼子は、「死体から剥ぎ取った」着物の中に周平の洋服を見つけ、慌てて外に飛び出す。
幼い周平の身を案じる涼子は、日が暮れるまで周平を探し回るが、一向に見つかる気配はない。ある日、
涼子は、宿丸の妹すずが見覚えのある「鈴」を持っていることに気づき驚愕する。「すずちゃんはあたし?」
混乱する涼子は、野盗の急襲を受け、炎に包まれた家の中から現代にタイムスリップするすずを見送る。
涼子は、このとき現代に飛ばされたすずが成長した姿だった。一方、敵の大将に追い込まれた宿丸を庇った
涼子もまた、炎の中、宿丸とともに現代にタイムスリップする。帰還した日はあの事故当日だった。負傷した
宿丸の腹に盲腸の手術跡を発見した涼子は、宿丸こそ、過去に飛ばされた後に、立派に成長を遂げた周平
本人だったと気づく。「一緒に村に帰ろう」宿丸のプロポーズを受け入れた涼子は、再び事故現場に立つ。
爆発のそのときが迫り、涼子と宿丸はきつく抱きしめ合う。離さないでね。今度こそ一緒に行こう。二度目の
ガス爆発がふたりを包み、涼子と宿丸は戦国時代へ帰っていく。 <了> 「高橋留美子傑作短編集2」より