ドラえもん のび太の宇宙開拓史/藤子・F・不二雄
414 名前:のび太の宇宙開拓史[sage] 投稿日:2005/07/25(月) 21:08:59 ID:???
巨大な宇宙船に追いかけられている小さな宇宙船。
乗っているのは、少年と言葉を喋るウサギのような生き物だ。
このままでは逃げ切れない、危険だがワープするしかない。
そうして少年たちを乗せた宇宙船は超空間に姿を消した。


昼寝から目を覚ましたのび太。いやにはっきりとした夢をみたことを覚えている。
そこにジャイアンから呼び出しがかかった。
いつも野球をやっている空き地が隣町の中学生に乗っ取られてしまったのだという。
のび太に取り返させようとするジャイアンとスネ夫。
しかしのび太は中学生たちを怒らせてしまい、飛んできたボールを頭に受け気を失ってしまう。
そこで夢の続きをみたのび太。

…ワープに失敗してしまった少年と不思議な生物・チャミー。
宇宙船は超空間の中で停止してしまっている。
とにかく修理しようと倉庫の扉を開けた少年だったが、なんと扉の向こうは見知らぬ部屋につながっていた。
あまりの空気の汚さに扉をしめる少年…

そこで目が覚めたのび太。
空き地を取り返せなかったことに怒るジャイアンから逃げしずかの家に逃げ込む。
しずかのとりなしで代わりの空き地を探すことになり、ドラえもんに頼むことになるが
やはりドラえもんはそんなことは無理だという。
どこか遠い星にでも…とのび太は考えるが、しかたなく今夜は眠りにつくことに。

…食料の残りもなく困った少年とチャミー。チャミーは扉の向こうを探検してみることに。
扉にはなにかつかえてるようでなかなか開かないが、それを吹っ飛ばして飛び出したチャミー。

415 名前:のび太の宇宙開拓史[sage] 投稿日:2005/07/25(月) 21:09:49 ID:???
そこはなんとのび太の部屋だった。
チャミーに吹っ飛ばされ飛び起きたのび太。
(縦と横が逆になっているので、のび太の布団の下のタタミが倉庫の扉とつながっていた)
逃げ回るチャミーだが空気の悪さにすぐにへばってのび太たちに捕まってしまう。
そんなチャミーに自分の夢とチャミーたちの現実がリンクしていたことを知ったのび太は
ドラえもんと一緒に宇宙船に行き、少年・ロップルとも仲良くなる。
ロップルとチャミーはトカイトカイ星からコーヤコーヤ星に帰るところだったのだという。
ワープ失敗による超空間の歪曲によって、お互い聞いたこともないような遠くの場所が繋がってしまったのだ。
ドラえもんのタイムふろしきで宇宙船の壊れた所を直すことができ船は超空間を抜けることができた。
タタミの穴が消える前にと慌てて部屋に帰るのび太とドラえもん。
すぐにこのつながりも消えるだろう。ロップルたちに別れを告げる。

次の日、ジャイアンたちに見つからないように遠回りして家に帰ったのび太。
しかしそこには先回りしていたジャイアンとスネ夫が待ち構えていた。
空き地を出せというジャイアンにとりあえず野球ゲームを与え帰らせたドラえもん。
ロップルとチャミーは無事についただろうか。
なにげなくタタミを持ち上げてみると、なんとそこにはまだ宇宙船に通じる穴が繋がっていた。
驚いて向こう側に行き外に出たのび太たち。そこは二つの月が昇っている不思議な星だった。
家ひとつない荒地を不思議に思うのび太だったが、ここを野球場にしてはどうかと思いつく。
そこに突然海もないのに大津波が襲ってきた。
2人は救命いかだに乗り込み、そのまま夜を明かすことに。


416 名前:のび太の宇宙開拓史[sage] 投稿日:2005/07/25(月) 21:10:52 ID:???
翌朝、何もなかった大地から家がむくむくとわきあがってきた。
そこからチャミーが飛び出し、春がきた喜びにはしゃいでいる。
続いて出てきたロップルたちにドラえもんのいかだは発見され、四人は再会を果たす。
ロップルの母と妹のクレム、そしてロップルの友達ブブに紹介されたのび太たち。
この星では冬の猛吹雪と春の大洪水を避けるためにそれが住むまでは地中に家を沈め生活しているという。
ここは開拓星で、ロップルたちはもともとはトカイトカイ星で進化した人類なのだが、
そこがビルでいっぱいになってしまったために無人の星をみつけては移住しているのだ。
この星はロップルの父が見つけ、皆で開拓した星なのだ。

流されたカーゴを探しに鉱山までやってきたのび太たち。
そこでこの間ロップルの宇宙船を追いまわしていたガルタイト鉱業のカーゴを発見する。
ガルタイト鉱業はあくどいことを平気で行い、ロップルの父親も事故に見せかけて奴らに殺されたのだ。
しかしトカイトカイ星に本社を持つ大企業なため、証拠がなければ警察も動かないのだという。
いまもこの星はガルタイトのかたまりのため住民を追い出し星ごと手に入れることを狙っているのだ。
「ガルタイト」とは鉱石の結晶で、二つをずらしてこすると反重力エネルギーが起こり飛んだりできるのだ。
ロップルたちの文明を支えている貴重な鉱石である。
その夜ロップルたちに今度は友達も連れてくるといい家に帰ったのび太たち。
二日も家を空けてしまったとママを恐れるが、なんとまだ二時間しかたっていないと知り驚く。
向こうはこっちと時間の流れ方が違うらしい。
喜び、次の日さっそくみんなを連れて遊びに行ったのび太たち。
荒地から見違えるように自然が広がった町を見て驚く二人。
ロップルたちは学校に行くため、先に五人で野球を始めることに。
しかしこの星は地球にくらべ重力が小さすぎるため、うまくすることができない。
軽く打った球は空の果てまで飛んでいってしまうし、ちょっと跳ねただけで大ジャンプになってしまう。
そこにボールがぶつかりカーゴに穴があいて怒ったガルタイト鉱業のやつらがやってきた。
銃を使って攻撃してくるのをなんとか逃げ切るが、怒ったジャイアンたちは帰ってしまう。

417 名前:のび太の宇宙開拓史[sage] 投稿日:2005/07/25(月) 21:11:41 ID:???
次の日、空き地を取り戻したジャイアンはのび太を仲間外れにするがのび太は意にかいさず
今度ガルタイトの奴らに会った時のためないよりマシだろうとおもちゃの銃を持ってロップルたちの元に遊びに行く。
ついたところはトカイトカイ星。どうやらロップルたちは買い物にきているらしい。
すぐに合流しコーヤコーヤ星に向かうが、またしてもガルタイトの奴らが現れ攻撃をしかけてきた。
途中の小惑星に不時着したロップルたちを追ってくるガルタイトの男2人。。
迫ってくる2人に思わず銃を打ったのび太。ところがなんとプラスチックの弾なのにもかかわらず
男たちにダメージを与えることができたのである。さらにのび太の力でも男たちを殴り倒すことができ、
2人は重力の小さいこの星では自分達はスーパーマンなことに気づいた。
こうして改めてコーヤコーヤ星の人々に歓迎されたのび太とドラえもん。
のび太はロップルに父の形見のショックガンを渡され、これから皆とこの星を守ることを約束するのだった。
こうしてのび太はジャイアンたちと仲直りもすることもなくコーヤコーヤ星に通いつづけた。
ガルタイトの奴らから星の人と自然を守り、ロップルやクレム、チャミーたちと友情を深めていった。
すむ星は離れているが、いつまでも、いつまでも友達でいようと誓い合うのだった。

ある日川の水に毒が流されていることに気づいたのび太とドラえもん。
2人は川の上流を辿っていくと、思ったとおりそこにはガルタイトのやつらがいた。
スーパーマン対策に頑丈に装甲されたカーゴに素手では歯がたたなかったが、
岩石を上から落とすことによってやっつけることに成功した。
その報告を聞いたガルタイト鉱業の主任は、遂に本社から強力な応援を呼ぶことにした。
やってきた男の名はギラーミン。
彼は「コア破壊装置」でこの星を中心から破壊すると言い出す。
事前に住民に警告をし、それでも聞かないやつらは勝手にこの星と運命を共にすればいい。
そう言い放つギラーミンに主任が警察の介入などはどうするかと問うと、
そこは表向きは事故に見せかけるのだという。
それを飲み、スーパーマンの始末をまかせる主任。

418 名前:のび太の宇宙開拓史[sage] 投稿日:2005/07/25(月) 21:12:20 ID:???
コーヤコーヤ星に秋がやってきた。もうすぐのび太たちがやってきてから一年がたつ。
クレムと仲良くするのび太を影からみて嫉妬するブブ。
そこにガルタイトの男が現れブブをギラーミンのもとに引っ立てていく。
のび太たちがどうやってこの星にきているのかを聞き出したギラーミンは
男たちにロップルのカーゴの扉に爆弾を仕掛けさせた。
コア破壊装置のアームもついに星の中心まで届き、その影響で火山が活動を始め動物達が逃げ出していく。
この異常な状況に、こんなときこそスーパーマンがきてくれるはずだろう…と騒ぎ出す住民たち。
彼らはこの状況を知らないのだからととりなすロップル。

そのころのび太たちは毎日遊びまわっていることに腹を立てたママに、外出禁止令を出されてしまった。
最近はガルタイトの奴らがあまり手を出してこない。そこに不安は感じながらも抜け出せないのび太たち。
しかしどうにも胸騒ぎが収まらず、遂に決心しタタミ持ち上げるがそこにママがやってきてしまう。
なんとママは見張り役にしずかを連れてきたのだ。慌てて手を離すと、タタミの下に衝撃がはしった。
そのとき向こうではカーゴが大爆発を起こしていた。
もうのび太たちに会えないと嘆くロップルとチャミー。
コーヤコーヤから逃げ出していく人たちも現れ始めた。
だが、父が血のにじむような苦労をして開拓した星を捨てることができないロップルは
遂に鉱山に一人で調査に行くことを決心する。
一人残されたチャミーはカーゴの残骸の中から倉庫の扉を発見し、のび太たちは違う次元から
やってきたのだから今でも空間は通じているかもしれないことに気づく。
扉をぶち破りのび太の部屋にやってきたチャミー。
タタミの下を覗くと、超空間の中かなり離れた場所にロップルたちの星の出口が見える。
ロップルのピンチを知り、しずかに「ママに言いつけたってかまわない」と言い残し二人は穴に飛び込む。
それを見たしずかは急いでジャイアンとスネ夫に助けを呼びに行った。
あんな奴はもう友達じゃないと強情を張る2人だったが、のび太たちのピンチを知り二人を追いかける。

419 名前:のび太の宇宙開拓史[sage] 投稿日:2005/07/25(月) 21:12:55 ID:???
破壊装置を発見したロップル。しかし監視ボールがうようよいるためそれ以上近づけない。
ついに見張りに見つかってしまうが、それを助けたのはのび太とドラえもんだった。
喜ぶロップル。チャミーをいれた四人で力を合わせ敵に立ち向かうことを決心する。
ドラえもんの道具を使い姿を変え、破壊装置に近づいていく。
しかしギラーミンに見破られてしまい敵が押し寄せてきた。対抗するも巨大なカーゴには適わない。
慌てすぎてヒラリマントを出そうとしてタイムふろしきを出してしまうドラえもん。
それを救ってくれたのは、ブブに案内されて追ってきたジャイアン・スネ夫・しずかだった。
みんなの友情に胸を熱くするのび太とドラえもん。
しかし装置のほうは爆発ギリギリに達しようとしている、
そこにギラーミンが姿をあらわした。
噂に聞いた腕利きのガンマン・のび太との一騎打ちを求めるギラーミン。
向かい合う2人。ピクリとも動かない。次の瞬間、2人が同時に銃を撃った。
よろめくのび太。しかし倒れたのはギラーミンのほうだった。
勝利に湧く一同だが、爆発にはもう間に合わない。
ところがなぜか爆発装置の光がぐんぐんと薄まっていくではないか。
様子を見に行ったドラえもんが突然笑い出した。
なんとさっき放り投げたタイム風呂敷が爆発装置に引っかかっており、起動前の状態まで戻っていたのだ。
星の無事も守られた。そしてそこに警察が集りガルタイト鉱業は逮捕されることに。
完全な勝利である。

のび太たちにお礼をいうロップルたち。
超空間の出口は来たときよりも遠ざかっている。もう。来ることはできないだろう。
「忘れないよ…いつまでも」「僕だって…」
クレムがくれた雪の花を受け取ると、みなに別れを告げのび太たちは穴に飛び込んだ。
部屋に帰ると、タタミの下はもうただの床に戻っていた。
そして、超空間の出口が開くことは二度となかった。

でも、雪の花を見るたびにのび太は思い出すことができる。
ロップルのこと…チャミーのこと…クレムのこと……
そして、望遠鏡にもうつらないほど遠いコーヤコーヤ星での毎日のことを…。

《完》