ドラえもん のび太と竜の騎士/藤子・F・不二雄
588 名前:のび太と竜の騎士[sage] 投稿日:2005/07/30(土) 16:20:03 ID:???
空き地で恐竜はまだ地上にいるいないで討論するのび太たち。
のび太はネッシーの例を出し戦うも、完璧にスネ夫に論破されてしまう。
なんとかして恐竜の生き残りを探し出してやると息巻くが
ドラえもんの道具により、地上にはもう一匹の生き残りもいないことが判明する。
がっかりするのび太だったが、そのときママがやってきてテストのことを聞かれる。
実は0点の答案を何枚も隠していたのび太は、それを持ってドラえもんと外に出かけることに。
道中でスネ夫とすれ違ったのび太。なんだかスネ夫の様子がおかしい。
空き地でのび太と別れたあと、スネ夫はジャイアンに飛ばされたラジコンを多奈川まで追っていった。
なんとそのとき水面に浮かぶ恐竜の姿を見てしまったのだ。
目の錯覚だろうと言い聞かせていたときにのび太に会ったスネ夫は慌てて逃げていった。
答案の隠し場所に悩んだのび太は、ドラえもんの道具(マンホールの蓋)で地底の空洞に繋がる穴を作り
そこに答案を隠すことにする。思いがけず大きな穴に出た二人は明日探検をしてみることに。

その晩スネ夫は出来杉に電話し、やはり自分の見たものは気のせいだと納得するが、
その時再び庭を歩いている恐竜の姿を見てしまう。ノイローゼ状態になるスネ夫。
次の日早速のび太とドラえもんは空洞に出かける。
せっかくこんなに広いんだからとしずかを呼びにいき、結局ジャイアンとスネ夫も連れて行くことに。
ドラえもんの道具で部屋や水道を作り、空洞を秘密基地として整えていく一同。
スネ夫は離れた所に部屋を作ろうと一人洞窟の奥まで歩いていくが、
徐々に天井が高くなっていき、ついには開けたところに出てしまう。
そこでまたまた恐竜を見たスネ夫。しかも今度は群れである。
パニックで皆のもとに戻り、連れて行くが、そこにはもう何もいなかった。
皆スネ夫の言うことを信じることもなくその日は家に帰ることにする。

589 名前:のび太と竜の騎士[sage] 投稿日:2005/07/30(土) 16:21:02 ID:???
秘密基地で思い思いに過ごしていた五人。
スネ夫はビデオカメラを持ち、決着をつけにあの広場に一人で行くことにした。
そこにこの間多奈川に沈んだはずのラジコンが飛んできた。恐怖にかられて逃げ出すスネ夫。
だが道に迷ってしまい巨大な地底湖に出くわす。そこに何かが近づいてきた。
それは恐竜にのった人間のようだった。

バギーに乗って遊びまわっていたのび太たちは、スネ夫のビデオカメラが落ちていることに気づく。
しかしスネ夫の姿は見当たらず、先に一人で帰ったんだろうと納得し、自分たちも家に帰ることにする。
家に帰ったのび太は散々遊びまわっていたことがママにばれ、外出禁止令を出されてしまう。
そこで空き地に置いた基地への入口(マンホールの蓋)をドラえもんに持ってきてもらうように頼むが、
蓋はそれをゴミだと思って怒ったカミナリさんにはちゃめちゃに壊されてしまっていた。
地底の中に色々置いていたため、もう行けなくなったと知ってキレるしずかとジャイアン。
残るスネ夫にもドラえもんは事情を話しに行くが、なんとスネ夫はまだ家に帰っていないという。
ということはスネ夫は一人地底に閉じ込められてしまったということか。
しかし助けにいきたくとも空洞の位置がわからない。
なにか手がかりはないだろうかとスネ夫のビデオカメラを見てみると、そこにはあのラジコンと。
それを見て「あれは多奈川に沈んだはず」と言っているスネ夫の声が入っていた。

その晩暗くなってからしずかとジャイアンを呼び出したドラえもんとのび太。
きっとあの空洞は多奈川の底からつながっているのだろう。四人でスネ夫を助けに行くことにする。
予想通り空洞につながる穴を発見し、奥まで進んで行く四人。
まるで誰かが地底の秘密を守るためにややこしい出入り口を作ったかのように感じるドラえもん。
突然明るい光が見えてきた。出てみると、なんとそこには白亜紀のような植物が茂り、
プテラノドンが飛んでいる、地底世界が広がっていた。

590 名前:のび太と竜の騎士[sage] 投稿日:2005/07/30(土) 16:21:40 ID:???
驚く四人。謎は深まるばかりだが、とにかくスネ夫を見つけなければ。
あちこち探し回りスネ夫のラジコンや不思議な建物などを発見するが、
スネ夫を見つけられないうちにタケコプターのバッテリーがきれてしまう。
歩き出した四人の前に次に現れたのは、なんとティラノサウルスだった。
襲い掛かってくるティラノにパニくって応戦できないドラえもん。
のび太が捕まってしまったその時。突然まわりから矢が飛んできて誰かが助けてくれた。
しかし助けてくれたそいつらに捕らえられてしまうのび太たち。(人食い人種っぽい)
地底に夜が訪れたことに驚くがそれどころではない。
そこに再びスネ夫のラジコンが飛んできた。それを見て移動を始める原住民っぽいやつら。
そこに、恐竜に乗った仮面の男が現れのび太たちを助けてくれた。しかし敵か味方か。

ホンヤクコンニャクで言葉が通じるようになると、男は自分を竜騎隊士バンホーと名乗った。
のび太たちの安全を保障し、スネ夫のことも保護しているという。
首都エンリルまで案内するといって歩き出すバンホー。ラジコンは監視用に改造したという。
どうやらここはかなり科学文明が発達している世界らしい。
バンホーの仕事は地上では絶滅した古代動物を守ったり、地上に迷いでるのを防いだりすることだという。
エンリルに行くには船で行かなければならないと言われ乗り込む一行。
なんと船は空を飛ぶと、地殻に潜り込んでいくではないか。一体地底人とは何者なのか。

再び地殻を抜け正常空間に戻ると、ようやく湊にたどり着いたようだ。
今度は鉄道に乗り込む。列車の動力は磁気だという。
ついにエンリルに辿り着くが、不法入国者ということでしつこく取調べが行われる。
それを終えようやくスネ夫に会うことができた五人。涙涙の再会である。
のび太たちに悪意のないことも認められ、2・3日後には地上に帰れることも決まった。
しかし帰るときには地底世界に関する記憶は全て消されてしまうのだそうだ。
がっかりする五人だが、帰るまではバンホーの妹にローに案内され地底見学に出かけることにする。

591 名前:のび太と竜の騎士[sage] 投稿日:2005/07/30(土) 16:22:29 ID:???
歴史博物館で黄金に輝く恐竜の化石を見て驚く五人。
聖域で発見された神の奇跡の印だという。聖域というのは大陸の南西にある、真四角の空洞である。
大昔、大災害が起こり地上の生物がほぼ根絶やしになった際、一部の恐竜たちは聖域に潜み難を逃れることができた。
そしてそこに適応し住み着くと、その一部が際立った進化に道を辿り地底人の祖先となったのだ。
その大災害についてはまだ何もわかっていないが、それを突き止める大計画が現在進行中だという。
その後地底の人類は文明をもち発展していくと、ついに次元転換船を発明した。
これにより、地殻のなかを自由に航海できるようになり、次々に大陸(空洞)を発見していったのだ。

地底の世界をタケコプターで飛び回るのび太たち。
ドラえもんは地底の明かりが「日光ゴケ」(22世紀の道具)であることに気づき不思議に思う。
地上の四季や、雨や虹などを知らないルーに色々教えてあげ仲良くなっていく五人。
そのとき少し離れた森で騎士団が演習をしていることに気づき、見学に行くことにする。
ルーに「ついに大遠征が実行されることになり、計画は完成した」と告げるバンホー。
その後、恐竜に乗って街まで帰ることにした一同だが、のび太はうまく操縦できず
近寄ってはいけないと言われた建物の中に一人で入り込んでしまう。
そこで巨大な船を発見したのび太。
祭司長が「地上を再び恐竜人の手に取り戻す」といっているのを聞いてしまう。

戻ってきたのび太からそれを聞き驚く四人。人間に戦争をしかける気なのか。
記憶を消される前に逃げようと建物を抜け出し、地上に戻ろうとする。
地図を持ち出し、一番近い地上への出口に向かうが、その前には巨大な原始林が広がっていた。
途中でタケコプターが壊れてしまい歩いて逃げることにするが、人食い人種に捕まってしまう。
またしても危ないところをバンホーに助けられた五人は、あの巨大な船に乗せられる。
地上人を滅ぼすのは本当かと聞くがバンホーは何も答えてくれない。
騎士団の軍団長は五人の身柄をバンホーに預け、このまま遠征に向かうことにする。

592 名前:のび太と竜の騎士[sage] 投稿日:2005/07/30(土) 16:24:19 ID:???
船の中が慌ただしくなったと思ったその時、衝撃があったかと思うと、なんと外の景色が地上に変わっていた。
しかし白亜紀の森が広がっている。なんとこの船は巨大なタイムマシンだったのだ。
奴らが哺乳類の先祖を絶滅させようとしていることに気づいた五人。
恐竜人たちは自分たちを地下に追いやった災害というのは、きっと自然災害などではなく
強大な力を持った何者かによる攻撃だったのだろうと考え、その侵略者を倒し、
地上を再び恐竜人のものに取り戻すため、災害の寸前のこの日にやってきたのだ。
船の外に逃げ出した五人。しずかは大きな彗星を空に見つける。
すぐに恐竜人に見つかるが、なんとか逃げることは成功。
しかしそのときに使った秘密道具をみた軍団長は恐竜を絶滅させたのはあいつらでは…と考え始める。

翌日五人は「風雲ドラえもん城」を構えると、恐竜人との戦いを始める。
優勢を保つものの、敵も本気で乗り込もうとしてくる。
そこで空を見上げたしずかは、あの彗星が地上にぶつかろうとしているのを発見する。
皆が見守る中、彗星は地面をかすめると海の遥か彼方に墜落した。
と思う間もなく襲ってくる爆風と土石まじりの豪雨。そして大津波が迫ってくる。
恐竜人たちは次元船で地中に潜り、のび太たちは「ポップ地下室」で地下に逃げ込んだ。
真っ暗な地下室に日光ゴケを吹き付けてみると、大きさ調節ができなかった地下室はかなりの大きさになっていた。
それを見て閃いたスネ夫。地底人の地図を広げてみてビックリ。
地下室の位置・大きさは聖域とピッタリだった。聖域はドラえもんが作ったのか。

地上に上がってきた恐竜人に白旗を掲げるドラえもん。
大災害の原因があの彗星のせいであることを証明してみせる。
たかが彗星一個によって滅ぼされてしまう自分達の身を嘆く恐竜人たち。
しかしドラえもんは救えるだけでも救うというと、皆と協力し恐竜達を地下室のなかに避難させることにする。
道具を使い環境を整えてやると、バンホーたちはドラえもんを神の使いといって頭を下げた。

こうして恐竜人たちの未来を守った五人は、バンホーとルーに送られて地上に帰ってきた。
いつか二つの世界を自由に行き来できる日がやってくるだろう。
その日までのお別れである。

《完》