ドラえもん のび太とふしぎ風使い/藤子・F・不二雄
357 名前:のび太とふしぎ風使い[sage] 投稿日:2005/07/23(土) 22:00:56 ID:???
月明かりの照らす夜。
男たちが扉を破り、嵐族の聖地に押し入ることに成功した。
彼らの狙いは「伝説の珠」である。
しかしその珠二つは手にした途端に飛び去ってしまった。
悔しがる男たち。その前におそろしい顔をした幽霊が現れる。
幽霊は飛び出すと野生の狼に乗り移り、どこかに姿を消してしまった。


庭でラジコンで遊んでいるスネ夫。そこに転がってきた玉に足をとられ転んでしまう。
怒ったスネ夫が地面に投げつけた玉が割れると、そこから不思議な生き物が飛び出してきた。
ラジコンを壊され怒り追いかけるスネ夫。
逃げ出した生き物は道を歩いていたのび太のアイスを取ってしまうが
そのアイスをジャイアンの頭の上に落としてしまう。
のび太に怒りを向けるジャイアンを吹き飛ばしやっつけた生き物。
すっかりのび太に懐いてしまう。
それを見ていたスネ夫は、あいつを絶対自分のペットにしてやろうと企むのだった。

家に帰ったのび太はドラえもんを問い詰めるが、ドラえもんの道具ではないことを知り驚く。
分析してみると、なんとこの生き物は台風の子供のようだという。
暴れまわる生き物に「フー子」と名づけたのび太。フー子を気に入ってしまい、
ママにばれないようにぬいぐるみの着ぐるみを着せて飼うことにする。
さっそくしずかに見せに行ったのび太。
しかしちょっと他のぬいぐるみをかわいがっただけで嫉妬して暴れ出したフー子に冷たい言葉をかけてしまう。
逃げ出したフー子を必死で探すのび太。ようやく見つけ出し仲直りをする。
だがそのとき、ぬいぐるみから出たところを運悪くスネ夫とジャイアンに見られてしまう。
明日フー子を奪おうと相談する二人。

358 名前:のび太とふしぎ風使い[sage] 投稿日:2005/07/23(土) 22:03:02 ID:???

次の日どこでもドアで広い大草原に遊びに行ったのび太・ドラえもん・しずか・フー子。
そこで空を飛び回りながら悪者から逃げている女の子を見つけ助けようとし、
そこに追いかけてきたジャイアンとスネ夫がタイミングよく降ってきて、救出に成功する。
女の子の仲間も集ってきて、敵は退散した。
やってきたのはテムジンという名の男の子。女の子は妹のスンという。
テムジンたち風の民は、カゼスビーという道具で空を飛ぶことができるのだ。
2人に案内され一行は風の民の村に行くことに。
風の民は風を操ることができ、なんでも風を利用して暮らしているという。
さっそくテムジンたち村の子と仲良くなった5人は一緒に遊び始める。
しかし相変わらずフー子を狙いつづけるスネ夫。
ついにはフー子は自分ちの庭でタマゴからかえったんだから自分のものだと言い出す。
フー子はみんなの友達じゃないというしずかの言葉にようやくあきらめたスネ夫。
日も暮れたし、すっかり草原が気に入ったフー子をテムジンに預け一同は家に帰ることにする。

それを影から見ていた幽霊の乗り移っている狼が、どこでもドアをくぐりこっちにやってきた。
そしてスネ夫の体を乗っ取ると、ドラえもんを騙しドアを出させ風の村に行ってしまう。
そのころテムジンは川に流れ着いたもうひとつの玉を発見していた。
玉が割れ中から現れたのは、邪悪な風をまとった生き物だった。
スネ夫はさっそくその生き物・ゴラドを捕まえる。

翌日帰ってこないスネ夫に気づいた4人は風の村に探しにいくことに。
そこで昨日の男たち・嵐族に追いかけられているテムジンを発見する。
どうやら男たちの狙いはフー子のようだ。
しかし中央に座っている、ウランダーと呼ばれるボスの顔を見て驚愕するのび太たち。
なんと、それは行方不明のはずのスネ夫だった。


359 名前:のび太とふしぎ風使い[sage] 投稿日:2005/07/23(土) 22:03:38 ID:???
すっかり別人のようになったスネ夫は男たちの命令し執拗にフー子を狙ってくる。なんと自らも術を使ってきた。
術に敗れ意識を失ったのび太たちからフー子を奪っていくスネ夫。
その側近のストームという男はドラえもんを見て「22世紀のネコ型ロボットがなぜ…」
と呟くと、ドラえもんのポケットを持っていってしまった。
一人意識を取り戻したジャイアンは、敵の部下に化けスネ夫のあとをつけることに。

ようやく意識を取り戻した三人とテムジンは、ドラえもんのポケットがないことに気づき
どこでもドアでスペアポケットを取りに行こうとするが、ドアは壊れてしまっていた。
とにかくあとを追おうとジャイアンが服を剥いだ男から嵐族の砦の場所を聞き出し追いかけることに。
そのころスネ夫は側近のストームと、フー子たちを明日残る珠と合体させ強力な力を得る計画をたて
前祝に宴会を開いていた。
そこについたのび太たち。のび太は罠にかかりフー子の捕まっている牢に閉じ込められてしまう。
そこにジャイアンが現れ二人を助けてくれる。
ドラえもんたちには先に逃げ道を教えたから逃げろと言うジャイアン。
自分はスネオをとっちめてから2人で帰るという。
逃げ出したのび太。しかし道に迷い吹雪の中に出てしまう。
弱っていくフー子。のび太も倒れてしまう。

そこに巨大な牛のような生物・ヤークが現れ風の民と嵐族の因縁を見せつける。
風の力を悪用しようとしている嵐族に風の民は対抗していた。
しかし嵐族の族長ウランダーが風の怪物マフーガを生み出してしまう。
風の民の長がウランダーとマフーガに止めを刺し三つの珠に封印をする。
しかしウランダーは甦った。スネ夫がウランダーに乗り移られていることを知ったのび太。
最も邪悪な赤い珠は封印の剣とともにマフーガ島に封印されているという。
けして赤い珠にフー子を近づけてはならない。フー子を渡さないことを誓う。
その後ヤークに村の入口まで送ってもらったのび太。
しかしそこでフー子がさらわれてしまう。

360 名前:のび太とふしぎ風使い[sage] 投稿日:2005/07/23(土) 22:04:37 ID:???
ドラえもんたちと合流しヤークから聞いたことを報告するのび太。
風の村の民とともに風の船でマフーガ島に向かう。
そのころウランダーの船に乗り込んでいたジャイアンは船が妙に未来的なことに気づく。
マフーガ島についたのび太たち。
ドラえもんはスネ夫のあとをつけ、のび太たちはフー子の救出に向かう。
封印の剣を抜こうとするスネ夫の前に隠れていたジャイアンが飛び掛る。
しかしスネ夫の術の前にジャイアンもドラえもんもつかまってしまう。
そうして封印を解いたウランダーはついにスネ夫から出て正体をあらわした。

のび太たちは四次元ポケットを取り戻しフー子の救出に成功する。
しかしウランダーが現れフー子は赤い珠に吸い寄せられてしまう。
歓喜するウランダー。しかしそこでストームが本性を表した。
なんとストームは22世紀からやってきた未来人だったのだ。
あっさりウランダーを封印したストームはマフーガを操り大嵐をおこす。

マフーガの一部となり暴れまわるフー子に心を痛めるのび太。
意識を取り戻したスネ夫と合流しようやく全員集った。
ポケットを手にしたドラえもんが負けるわけがない。
…と思いきやマフーガには攻撃がきかずやられてしまう。
封印の剣を手にし、自分をマフーガのところに連れて行かせるのび太。
フー子がもとに戻ることを願い切りかかる。
封印が解け、三つに分裂するマフーガ。フー子を取り戻した。


361 名前:のび太とふしぎ風使い[sage] 投稿日:2005/07/23(土) 22:05:12 ID:???
ところが残る二つの珠が合体し、再度マフーガが復活してしまう。
より凶暴化したマフーガに倒されるのび太。
それを見たフー子は自らのパワーをぶつけマフーガを消滅させようと突っ込んだ。
互角の力でぶつかり合うマフーガとフー子。
「マフーガなんかに負けるな!フー子!!」

次の瞬間、マフーガの姿は消え空には晴れ間が広がっていった。
ーーしかしそこにはフー子の姿もなかった。
フー子の着ぐるみを抱え泣き崩れるのび太。
ストームを倒しタイムパトロールに引き取ってもらい
一同はテムジンたちに別れを告げもとの世界に帰ることに。

数週間後、フー子をなくした痛みを忘れられないのび太。
しかし吹き抜ける風を感じ、フー子はいつまでも自分たちのぞばにいることに気づき
笑顔をみせるのだった。

《完》