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547 名前:血を吸う教室 1[] 投稿日:2005/06/11(土) 21:29:09 ID:jkgcbJEv
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千佳のクラスメートで陰気な少年佐々木は酷いいじめを受けている。
主犯の秋芳はPTA会長の息子で、そのために担任は放置していた。
千佳はいじめを止めようとするが「藤谷さんの二の舞になる」と言われ諦める。
卒業式が終わり、もうあんな悲惨な光景を見る事はないのだと安心する千佳。
クラスメートたちが全員教室に戻った途端、窓やドアの外に黒い壁が現れ、
全員外に出る事が出来なくなった。突然、佐々木が担任を刺し殺した。
「13人分の魂を神様に奉げなきゃ君たちはこの世界から出る事が出来ない。
キミたちは僕をいじめた償いをしなきゃならない」
驚くクラスメートたちに佐々木は薄笑いを浮かべながら告げる。
どういう仕掛けをしたんだと秋芳は怒り狂い佐々木を殺す。
しかし佐々木は首の骨を折ったはずなのに生き返った。
「僕の魂は13番目に捧げるって神様に約束したんだ。
だからそれまでは絶対に死なないし痛みも感じない」
あと11人死ななければ誰一人もとの世界に戻る事は出来ない。
佐々木をいじめた秋芳たちがまず死ぬべきだと皆は口々に言う。
「うるせえみんな心のそこじゃ面白がってたくせに!」
秋芳は椅子を振り回し、それに貫かれた内山は片目から血を流す。
男子生徒たちは集団で秋芳を殴り殺した。内山は痛みでうずくまっている。
「こんなに痛がってるんだもの。いっそ一思いに殺してあげましょう。
あと十人死ななくちゃここから出られないんだもの。
出席番号順に一人一発ずつこのバッドで内山くんを殴りましょう」
加賀美の提案を生き残りたいがためにみんな承諾する。
殴られつづけた内山は死んだ。それを見て倒れた村尾は
「これぐらいで気絶する奴に生きる資格はない」と殺された。
信じられない状況に泣き出す千佳に、
友人のあずみと昭枝は「絶対に三人で生きて帰ろう」と言う。
次は秋芳と一緒に佐々木をいじめていた三浦を殺そうと提案される。
「佐々木くんお願いだ許してくれ。俺…前の学校で君より酷いいじめにあってたんだ。
だから…親に頼んでこの学校に転校させてもらって…必死だったんだよ…!
この学校でもいじめられたらもうどこにも逃げられないから……」
しかし皆は聞く耳を持たず、順にバッドで三浦を殴っていく。
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548 名前:血を吸う教室 2[] 投稿日:2005/06/11(土) 21:31:44 ID:jkgcbJEv
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とうとう千佳の番が来た。ぼこぼこの顔で「死にたくない」と三浦は懇願する。
泣き出す千佳の代わりにあずみが三浦を殴る。三浦は死んだ。
偽善ぶるなと加賀美は千佳を殴ろうとする。それを止める小柴。
彼は以前から千佳に思いを寄せていて、千佳が死ぬのを見るぐらいなら自分が死ぬと言う。
「あたしに貴方を殺せるわけないじゃない!」加賀美は小柴に片思いをしていた。
それならばと小柴は、自らネクタイで首を吊ろうとする。
「秋芳には逆らえないと思ってた。だけど、今みたいにみんなで力を合わせていれば…
そうしてりゃこんな事にはならなかったんだな…今更後悔したって遅いけど…」
小柴は死んだ。小柴に恋をしていた加賀美と昭枝は千佳を逆恨む。
あと6人死ねば終わりだ。「もうこれ以上選べない、佐々木が選んでくれ」と皆は頼む。
長岡・藤谷・加賀美・野口・米田・千佳のうちでジャンケンに負けた者を次の標的にしろと佐々木は言った。
「佐々木くん、覚えてないの?一学期にあなたのいじめをかばって私酷い目にあったのよ!
秋芳くんと三浦くんに体育準備室に呼び出されて、それで…」藤谷は鳴きながら訴えかける。
恨むべきは秋芳たちだと佐々木は冷たい態度を取る。
ジャンケンでは長岡が負けた。長岡は加賀美に殺される。
「あたしたち親友でしょ!?」最後まで長岡はそう叫びつづけた。
次に、プロレス好きの男子生徒・池谷・上田・岸・高橋・山基が
誰か一人が死ぬまで殴り合わされる事になる。
イケメンの山基を女子生徒たちは応援し、
山基は嫉妬を買い共謀した残りの四人に殺された。
あずみは山基に片思いをしており、涙を流した。
次は、あずみ・昭枝・伊東・清水・畑・吉田が選ばれる。
彼女たちで上体起こしをし、一番最初にダウンした者が次の犠牲者だ。
千佳はあずみと昭枝に励ましの言葉をかけるが昭枝は「余計なお世話」と冷たく接した。
伊東はすぐにダウンし殺される。次にあみだくじをし、畑が殺された。
残るは二人だ。
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549 名前:血を吸う教室 3[] 投稿日:2005/06/11(土) 21:34:20 ID:jkgcbJEv
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次に佐々木は、戸田と岸田に腕相撲をさせる。負けた戸田は殺された。
「いよいよラストの一人だね。みんなここまで生き残ったんだもの、できるだけ公平に決めたいよね。
そうだ。痛みの我慢比べってどうかな。みんなで同時に一本ずつ指を切り落としていってさ、
我慢できなくなってこんな事するなら死んだほうがマシだって言い出した人を12人目に決めようか」
そう言った直後、千佳は何者かに押されて前に飛び出る。立候補するのかと佐々木は笑う。
「違う、後ろから誰かが押してきて…」後ろにいたのはあずみと昭枝だ。
二人はお互いにお前が押したのだろうと言い合う。どちらを信じるかと問われ、
あずみを信じると千佳は言う。押した昭枝に次は死んでもらうと佐々木は言った。
どうせ死ぬなら小柴と同じ方法で死ぬと昭枝は言う。
気づくと、小柴の死体がなくなっていた。いつのまにと千佳は驚く。
昭枝はネクタイに首をかけながら千佳とあずみを一生恨んでやると叫ぶ。
「うるさいわねさっさと死になさい」藤谷は昭枝の立っている椅子を押す。昭枝は絶命した。
いよいよ佐々木の番だ。しかし佐々木は、必要な魂はまだ二ついると言い出す。
六番目に死んだはずの小柴は、好きな人の身代わりとなって死ぬというのが神に気に入られ、
神の許しを得て一足先に元の世界に戻っていたのだ。
千佳の身代わりで死んだはずの小柴が生きているなら、次は千佳が死ぬべきだとあずみは言う。
「小柴くんが助かってくれて本当にうれしいからもういい。
あたしが死ねば…もうみんな元の世界に戻れるのよね…」
千佳は自ら死のうとするが、他人のために死ぬのは元の世界に戻るだけだと止められる。
千佳と佐々木以外の生き残ったクラスメートたちは、元の世界に戻るために先を争うように自殺していった。
しかし自分が生き残りたいが為に自殺した彼らは元の世界に戻れず、
また自殺した汚れた魂が神に受け取られるわけもなかった。
「あーあせっかく11個までそろったのに。
僕と君が死んでも元の世界に戻れる人はもう一人もいない。
困っちゃったな。どうしよう? ねえ、どうする?」
訊ねかける佐々木と、戸惑う千佳のアップで終わり。
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