ぶきような魔法使い/森本里菜
672 名前:ぶきような魔法使い[sage] 投稿日:2007/11/19(月) 19:46:09 ID:???
卒業式から一週間後の春休み、桜井裕子は街中でクッキーを食べてながら
静かに泣いていた。そこに同じクラスの委員長こと
小久保真が自転車で通りかかる。彼は人形劇をやっている姉貴の忘れものの
魔法使いの人形を届ける所だった「見にくるか?」と尋ねる彼に裕子はついて行く
舞台裏で委員長の姉に彼女に間違えられる裕子。
委員長は3日前に丸山とゆう彼女が出来たばかりだった。
人形劇は悪い女王の陰謀でムリヤリ結婚させられるお姫様が
ちょっぴりドジでおちこぼれな魔法使いのおかげで
本当に好きな人と結婚できるメルヘン
―泣かないでお姫様、ボクは魔法一つ使えない落ちこぼれだけど
勇気と元気はあげられるんだ、だから笑って、笑顔が一番好きだから
劇中のセリフから裕子は卒業式を思い出す
好きだった先輩に手作りクッキーを渡し告白するつもりだった。
でもその前に先輩は他の子の気持ちに答えていた
トリップしてる間に劇は終わり。委員長と姉貴が客席まで裕子を迎えに来ていた。
姉貴は裕子に今日までの映画のチケットを渡し二人で見に行くように勧める
映画館の前で先輩が見たいと言っていた映画だと気付く。
やっぱり見ないと言い出す裕子に委員長は失恋か?と言い当てる
裕子は鈍感無神経男とやつあたり、委員長なんか大嫌いと言い過ぎてしまう。
「わかった」帰ろうとする委員長を裕子は引き留める。
二人は公園で委員長の失恋話を聞く。
一年間くらい好きな子がいたけどその子は他の奴が好きだった、
でもその子がどれくらい、その人を好きか分かったから何も言えなかった自分。
そんな時、今の彼女が告白してきた。
最初は断るつもりだった、
でも誰かが誰かを想っててその誰かも他の誰かを想ってる
そんな堂々巡りに俺は終止符を打つことにした。
ひきずらないの?と聞く裕子に、今日でふっきると言い切る委員長。
そのままショッピングに行く二人。委員長の言葉に少しずつ元気になる裕子
まるで委員長は魔法使いみたいだね。一日だけの魔法使い。ありがとう
と裕子は元気と勇気をもらい終る