ベルサイユのばら/池田理代子
107 名前:ベルサイユのばら1 投稿日:04/06/19 02:52 ID:IFw4fvaG
ベルサイユのばら 池田理代子
間違い有ったら突っ込みおながいします。

ルイ14世が太陽王といわれた頃〜フランス革命までの
お話です。
実際のフランスの歴史にからめたフィクションみたい。
主人公は多分「オスカル」「アントワネット」「フェルゼン」の3人。

マリー=アントワネットはオーストリアのお姫さま。
何不自由なく育ち、美しい少女であった。

オスカルはフランスの名門貴族の一員。女だが武道に長け、兵士として男装している。
同じ屋敷にいとこのアンドレが居候している。アンドレとは小さな頃から兄弟のように育った。このアンドレはなんと平民。オスカルの家とのつながりで特別に貴族と同じように宮廷へ出入りしている。

フェルゼンはスウェーデンの貴公子。
外交上の付き合いでたまにフランスにくる。

ルイ14世(太陽王というニックネームは世界史選択の受験生なら誰でも知ってる)が治めていた時代から物語は始まる。


アントワネットは15才という幼い年齢でフランスの王子と政略結婚させられる。
アントワネットの母マリア=テレジアが
オーストリア国民の安全のため、いわば人質として差し出したもの。
この頃のフランスは絶対王政の最盛期で、周囲の国々にも絶大な脅威だった。

夫となる王子もやはりまだ子供で、毒にも薬にもならないような人間だった。アントワネットはただ一人フランスの王室に入り、異国の人間として孤独を募らせる。
オスカルは権力よりも正しさを優先する人間で、アントワネットの孤独を理解し、冷たい他の貴族たちと違い、良心のままに暖かく接した。


108 名前:ベルサイユのばら2 投稿日:04/06/19 02:55 ID:IFw4fvaG
ルイ14世は絶対的な君主として君臨しており、その愛人は
貴族たちに自分の強さを誇示するようにしていた。

宮殿では、位の低いものが自分から相手へ話し掛けるという慣習があったが、
気高きオーストリアの王女アントワネットは、
卑しいその王の愛人に憤りを感じ、無視しようとする。
しかし周囲の圧力に負け、アントワネットは
「今日はよいお天気ですこと。」
と自分から話かける。
アントワネットは屈辱に耐え兼ねて泣く。

そのアントワネットの誇り高い様子にオスカルは感動する。

そんなある日突然ルイ14世が病に倒れた。
天然痘である。
当時は不治の病。顔をただれさせ、最期に牧師を前にして、
「自分は傲慢であった。これは報いだ」と懺悔をして、死んだ。

あっけないルイ14世の死によって、
アントワネットの夫、ルイ16世が即位することになった。
国王ルイ16世20才、王妃アントワネット19才(ぐらい?)。
若すぎる国王・王妃の誕生であった。


109 名前:ベルサイユのばら3 投稿日:04/06/19 02:56 ID:IFw4fvaG
ルイ16世は即位してもやっぱり人当たりはいいが
君主としてのリーダーシップや決断力はなく、
何か有るとすぐ趣味の錠前づくりに逃げてしまう、情けない男だった。
アントワネットは王妃になったとたん、
これまで押さえられてきたものが破裂したかのように
無邪気に奔放に権力と散財を満喫する。

もともと美貌に恵まれたアントワネットは
今や、権力、財力、美貌のすべてを手に入れてしまった。
しかし若さゆえ無邪気にそれを使ってしまう。
権力を使ってどんどん自分の取り巻きを良いポストにつけたため政治は腐ってしまった。
財力も自分に無尽蔵に与えられたかのように一時の享楽のためにどんどん使ってしまう。国で禁じられている賭博さえも連日行って、取り巻きの貴族に金を巻き上げられ続けた。
美貌を使って・・・アントワネットは宮廷内のファッションリーダーになると同時に、不倫の恋をしてしまう。その相手はフェルゼン。男らしさと思慮深さを兼ね備えたフェルゼンは、ルイ16世にはないものを持っていた。
一目会ったその日から恋の花咲くこともある…
激しく惹かれ会う二人。
でも不倫ですから。こそこそと逢瀬を重ねていても、
フェルゼンは辛さに絶えられなくなり国に帰ってしまう。
フェルゼンはフランス滞在中に親友となったオスカルに
「アントワネット様を守ってあげて欲しい」と告げてフランスを去る。
アントワネットは突然のフェルゼンの帰国に取り乱し、悲しみにくれる。
一応王妃といったら国民のアイドルたるべき存在であるはずなのに、
ふさぎこんで国民への愛想など考える余裕は全くない。


110 名前:ベルサイユのばら4 投稿日:04/06/19 03:00 ID:IFw4fvaG
弱腰のルイ16世はそんなアントワネットの暴走を止められない。
子供は結婚してから8年ほど経ってからようやくでき、王子2人、王女1人をもうけたが、ルイ16世もアントワネットも子煩悩ではあるが国の将来を考えることはなかった。
3人の子供のうち、長男は脊椎カリエスという難病で7才で死んだが、
アントワネットの浪費のために葬式代すらなく、銀の食器を売ってなんとか葬式を行った始末であった。

そんなこんなで政治は腐り、国の財政は逼迫し、人民の心は離れた。

あちこちで反乱の火種が見られたがアントワネットは
ことの重大さに全く気づかないままだった。
あまりの重税で主婦たちが
「パンをよこせ」とデモ行進を行ったが
アントワネットは無邪気に
「パンがなかったらブリオッシュを食べたらいいのに」
と言ったというエピソードは有名。
(ブリオッシュとは菓子パンみたいなものらしいです。カヌレとかエッグタルトの後くらいに日本でも少し流行った覚えがあります。)


111 名前:ベルサイユのばら5 投稿日:04/06/19 03:02 ID:IFw4fvaG
オスカルは、アントワネットの振る舞いに、
そばで守ることを苦痛に感じ始め、盗賊討伐失敗を理由に、
近衛兵(SPみたいなもの?)から降格させて欲しいとアントワネットに頼みこむ。
アントワネットはオスカルにそばにいてもらいたいと強く望むが、
しぶしぶオスカルの希望を受け入れて、小さな部隊の長に降格させる。
その部隊にはアンドレも隊員として加わった。
オスカルはその小さな部隊の貧しい隊員たちから一般市民の生活の困窮と王政への不満を肌で感じ取る。

オスカルはその激動の時代を敏感に感じとりながら、盗賊征伐の際にオスカルをかばって視力を失いつつあるアンドレと結ばれる。
オスカルとアンドレは相思相愛であったものの、
オスカルは自分の気持ちにが「愛」だと気がつくのが遅く、
アンドレは身分違いであることで自分にブレーキをかけていた。
そんな二人が結ばれた…
悲劇的な結末を予想させながら、二人はつかの間の愛の時をすごす。


112 名前:ベルサイユのばら6 投稿日:04/06/19 03:05 ID:IFw4fvaG
ついに大きな暴動が起こった。
ぶつかり合う反乱軍(民衆)と王側の軍隊。
オスカルとオスカル率いる隊員たちはその様子をみて、
自分たちの兵士の地位を捨てて、民衆側について戦闘に加わる。
アンドレはほぼ失明してしまっており、仲間の隊員たちの指示を頼りに銃撃を行う。
この激しい戦いでオスカル、アンドレは帰らぬ人となる。

民衆の怒りが激しくなり、
ルイ16世とアントワネットの一家は亡命を試みる。

粗末な馬車に一家で乗り込み国境をめざす。
しかし小さな待ちで民衆に王家一家と気づかれそうになり、
発覚の危険を感じたとき、突然助けに現れたのはフェルゼンだった。
フェルゼンは民衆の隙をついて王家一家を逃がす。
フェルゼンとアントワネットは久々の再会にもかかわらず、
愛を語りあうこともできなかった。
ルイ16世は2人が自分を裏切り、愛し合っていることを知っていながら、
「フェルゼン君、ありがとう。君には感謝している」と心から述べる。
フェルゼンをその場に残し、馬車は走り去る。
夜が明けるまでに国境を抜けなければ…



113 名前:ベルサイユのばら7 投稿日:04/06/19 03:08 ID:IFw4fvaG
しかし、あともう少しで国境というところで、民衆に見つかり、国王一家は
「国を捨て逃亡しようとした罪人」としてパリまで連れ戻されてしまう。
パリに戻ったあとアントワネットが帽子をとると、アントワネットの髪は
一夜にしてすべて白髪になっていた。

王家一家は幽閉され、フランス革命とともにルイ16世は絞首刑となった。
アントワネットと子供たちは引き離され、子供たちに会う事は2度とないまま同じく絞首刑となった。


以上。



マリーアントワネットは実在の人物ですが、
フェルゼン・オスカルは作者の創作でないかと想像しています。
フェルゼンは…その後どうなったか覚えていません。
どこかの戦争にいって戦死したような気がします。

ベルばらの一番の盛り上がりはオスカルとアンドレが結ばれるシーン、
そしてオスカルとアンドレが死ぬシーンです。
こうして振り返ると、べるばらってやおいのはしりだっだのかもしれませんね。
何度読んでも新しい発見がある、名作です。是非読んで欲しいです。


116 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/19 07:13 ID:???
>113
フェルゼンは実在の人物で国に戻って冷酷な権力者になり
後に民衆の手で殺されています。
それと、物語始めの時のフランス王はルイ15世で太陽王14世は
前の時代です…
ともかく乙。

118 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/19 14:02 ID:???
>>110
>アントワネットは無邪気に
>「パンがなかったらブリオッシュを食べたらいいのに」
>と言ったというエピソードは有名。

確かに有名なエピソードだけどそれは実はアントワネットがいったんじゃなくて
後世の創作つーかウソなんだよ。
そしてベルバラでもそんな言葉を言ったことはありません。

120 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/19 22:22 ID:???
>>107
>いとこのアンドレ
アンドレは平民なのでオスカルといとこのはずありません。
それからルイ16世が王位についたとき19歳、王妃は18歳。

ついでにやおいのはしりってのが意味分からない。
オスカルちゃんと女だし…

121 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:04/06/19 22:56 ID:???
べるばらについてはまあ、そのくらいで。
間違いが多いようならやりたい奴がもっかい書いたらいいんじゃね?


469 名前:マロン名無しさん 投稿日:04/10/31 18:48:22 ID:???
まああらすじと言えば、ごく平凡な器量だった女性がたまたま皇女に
生まれてフランスの王子と結婚させられ、前王が病気で急死して
しまったため何もわからないまま若くして王妃となり、自由に使える
権力と財力を得てしまったことと、時代がちょうど転換期に来ていた
ことから悲劇の死を迎えたマリー・アントワネットの話で、そこに
架空の人物オスカル(貴族階級、男装の麗人)やロザリー(庶民
階級)などを絡ませて面白く歴史を描いたというところか。