朝霧の巫女/宇河弘樹
650 :マロン名無しさん :04/02/06 19:20 ID:???
舞台は現代日本だが、妖怪などの怪異が普通に認識されている世界。
六波羅機関や陰陽師などが未だに存在しており、平安時代の舞台を現代にしたような世界観。
ただ、昭和初期におきた原因不明の霊崩壊により妖怪などの怪異はほとんど消滅してしまったらしい。
用語アンド人物説明
・審神者(さにわ) 神々の声を聞き、神主(依代)に神霊を憑依させることが出来る者の総称。
・朝霧の巫女 神霊の依代となることが出来る神主の総称。
・天津忠尋 白髪の少年。通称ヒロ。審神者の血筋を引いており、そのことで怪異に巻き込まれる。
・稗田柚子 忠尋と同い年の従妹。代々女系の神主を生んできた稗田家の末裔の巫女さん。
 三姉妹の次女。忠尋にラブラブ。
・こま 一見20代くらいに見える女性だが、その正体は何十年も生きてきた猫また。
 忠尋の祖母でもあり、そのことを隠して影から忠尋を見守っている。
・天津忠寿 忠尋の父親であり、こまの息子。
 先代審神者として何らかの因縁に巻き込まれたらしく、忠尋が幼い時に死亡している。
・稗田結美 忠尋の母親で、日瑠子陛下に仕える陰陽団の頭。普段全く家に寄りつかないらしい。
 ちなみに柚子の母親である御幸とは姉妹。
・乱裁道宗(あやたちみちむね) 南帝に仕える謎の男。何十年も生きているらしい。
 普段は怪しい天狗のお面をつけているが、はずすと結構美形の青年。
 忠尋の審神者としての素質を付け狙っており、忠尋が通う学校に入学し忠尋に近付く。
・南帝 乱裁が仕えている古代からの神?忠尋を使って神代の復活を企んでいるらしいが詳しいことは不明。
 普段は熊沢菊理という少女に取り憑いている。
・日瑠子陛下 若干15歳の少女にして日本における神的事象をすべる天皇。
 三種の神器を使って何かしようとしているらしいが詳細は不明。南帝とは何らかの因縁があるらしく対立している。

651 :朝霧の巫女 :04/02/06 19:21 ID:???

主人公の天津忠尋はある日、母親からの置き手紙によって一人で三次市に引っ越すことになる。
三次市には小学五年まで住んでいたことがあり、とりあえず従妹である稗田三姉妹の元を訪れようとする忠尋。そこに、突如怪異を引き連れて乱裁が現れる。
「よう帰られた。審神者の血を継ぐ子よ。」そう言って、困惑する忠尋に近付く乱裁。
そこを、連絡を受けていた倉子(長女)、柚子(次女)、珠子(三女)の巫女三姉妹に助けられ、捨てゼリフを吐いて逃げる乱裁。
そうして忠尋は5年ぶりに幼なじみの柚子と再会することになる。
その後、すったもんだの末、稗田家で暮らすことになる忠尋だったが、再び怪異に襲われて気が滅入ってくる。
そこで、柚子達と共に忠尋は死んだ父親の墓参りに行くことに。だが、父親・忠寿の墓前には先客の女性がいた。
それは息子の墓参りに来ていたこまだった。こまが自分の祖母だとは知らない忠尋だったが、こまと接している内に不思議と親近感を覚えていく。
「あの、また会えますか?」と、こまにたずね別れる忠尋。


652 :朝霧の巫女 :04/02/06 19:22 ID:???
そして、高校に上がった忠尋と柚子。
長女の倉子もその高校で教師をやっており、何故か二人とも倉子が担任をしているクラスに入ることに。
そこを、やはりまた怪異(ひょうたんが落ちてきたり、生首に追い回されたり)に襲われる忠尋。
巫女である倉子と柚子の活躍によって何とか怪異は鎮められたが、その後も頻繁に起こる怪異によって学校は授業どころではなくなる。
柚子一人では怪異を抑えきれなくなり、怪異に取り込まれそうになる忠尋。
そこを同じクラスの美形男子(ファン倶楽部あり)の楠木に
「深淵を恐れるな、異界の言葉に耳を傾けよ。」と助けられる。
その事が縁で親しくなる忠尋と楠木。
しかし、楠木の正体は乱裁で、意図的に忠尋を怪異に触れさせることによって審神者としての資質を呼び覚まそうとしていた。
一方事態を重く見た倉子は、学校側に「巫女委員会」なるものを設立するよう提案する。
それは、一般生徒を募って即席巫女に仕立てあげ、怪異に対抗しようというものだった。
柚子を筆頭に、柚子の親友である征子と千佳、ムー愛読者の変な女子生徒岬原、お嬢様生徒の志津歌などによって巫女委員が結成される。
その後、乱裁が忠尋を狙って影から送り込んでくる怪異と奮闘する巫女委員。


653 :朝霧の巫女 :04/02/06 19:24 ID:???
そんなある日、文化祭で二人きりになった忠尋と柚子の元に乱裁が現れる。
今までの成果を確かめに来たと告げた乱裁は、
柚子を依代として忠尋に古の神の神降ろしを強要する。
柚子を助けるため、とついに龍神を召喚してしまう忠尋。
そこを、こまが二人を助けるために結界を破って乱入してくるが、
乱裁と戦い重傷を負う。
だが、こまの助言により忠尋は再び龍神を幽界へと連れ戻すことに成功。
「我々の望んだ結果は動かない。」と言い残し逃げ去る乱裁。
こまは運良く一命を取り留めたが、
傷の養生のために稗田家に居候することになる。
一方、南帝がいよいよ本格的に動いたと知った日瑠子陛下と裕美は、
護衛と監視を含めて六波羅機関の実力者平田を送り込むことを決める。


654 :朝霧の巫女 :04/02/06 19:26 ID:???
また、いつまでたっても忠尋が審神者として開眼しないことに焦れて、
乱裁に任せておけぬと南帝は自らが乗り込むことを決意する。
乱裁が止めるのも聞かず、南帝は柚子達が通う学校に転入生・熊沢菊理としてやって来て(南帝の見た目は少女)、
忠尋と接触する。
そこを平田が忠尋と南帝の監視のために教師としてやってきたことによって、
南帝と乱裁は大っぴらな行動が出来なくなる。
しかし、楠木と菊理の正体に気付いていない忠尋は二人と接していく内に、
次第に「異界」に絡み取られていく。
そしてとうとう、柚子の目の前で忠尋は異界へと足を踏み入れそのままどこかへと消えてしまった。

というのが既刊までのストーリー。