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99 名前:アンネ・フリークス[sage] 投稿日:2006/03/11(土) 03:02:26 ID:???
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藤堂あんな(女)、北川ゆり(男)、前園みつば(男)はカルト組織『革青社』幹部の子供たち。
革青社は10年前に爆破テロを起こし、組織内での抗争で幹部数人が粛正された。
その時のドサクサに紛れ、あんなは医師資格を持つ青年・萌に、
ゆりは母に、みつばは父と姉に連れ出され、組織から隠れるように暮らしていた。
それぞれのきっかけで3人で暮らすようになったあんな達。
あんなは銃器の取り扱いに長け、殺人を罪と思わない、どこかしら危うい美少女。
そんなあんなに、二人は次第に惹かれてゆく。
ゆりとみつばは、「幹部である自分の父親を殺し、革青社を潰す」というあんなに協力する事になる。
二人はこの復讐を終えた後、あんなを普通の女の子に戻してあげたいと願う。
そんな折り、街中で公安の革青社対策本部長である西釜警視正(女)に追われたあんなは銃撃戦を展開し、車で通りががった牧師・國田に助けられる。
國田は10年前の爆破事件で妻子を失い、革青社に恨みを持つ元革青社構成員であった。
萌と四人で國田の教会にアジトを移したあんな達を西釜が訪ね、
ゆりとみつばに革青社へのスパイ役としての潜入捜査を依頼する。
危険を承知で革青社本部に乗り込むゆりとみつば。
だが、彼らがスパイである事は見抜かれ、ゆりは監禁されてしまう。
みつばは首にロープをかけられ、屋上から吊されようとしていた。
あんな、萌、國田は西釜の目を逃れ、本部に潜入。
激しい銃撃戦を繰り広げ、ついにあんなは父と対面するが、父の命は既に無く、体はミイラとして奉られていた。
続く
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100 名前:アンネ・フリークス[sage] 投稿日:2006/03/11(土) 03:35:30 ID:???
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西釜は銃撃戦の間も突入を控え、その態度に女刑事・生野は不信を抱く。
「あんなは化け物だから、あんたには救えない」と言う西釜に、自身も母親である生野は以前から不満を持っていたのだった。
彼女にとって子供は、どんな人間であっても救うべき存在なだ。
みつばが屋上から吊されたのを見た生野は西釜の制止を振り切り、本部に突入。
しかしその甲斐虚しくみつばは頸動脈を損傷し、植物状態に。
自戒の念に駆られた生野は行方不明となる。
萌は死に、國田は警察に捕らえられ、ゆりとあんなは逃亡、みつばは病院に収容される。
大き過ぎる代償に精神のバランスを崩したあんなは呆けたようになり、ゆりは懸命に世話をする。
ひっそりとクリスマスが過ぎ、事件から一週間。
みつばを見舞ったゆり達は、病院に来ていた生野に発見され、屋上に追い詰められる。
「公安の好きにはさせない。戻っておいで」と諭す生野をナイフで刺すあんな。
ゆりの絶叫に、生野を探しに来ていた西釜は屋上へと急ぐ。
「化け物!」あんなを見つめる生野。「それ、あたしのこと?」あんなはニッコリと笑い、平然とナイフに付いた生野の血を払う。
続く
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102 名前:アンネ・フリークス[sage] 投稿日:2006/03/11(土) 04:06:24 ID:???
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生野に蹴りを入れ、倒したあんなはゆりにナイフを握らせる。
「ほら。しっかりにぎって、ふり降ろすだけよ」
ゆっくりと言葉を放つあんな。
「(生野を)殺して」
ゆりはあんなから目を離せないでいた。
『僕はあんなを、いつか連れ戻せると思っていた。今がその時じゃなくても、いつかは…と』
「北川君」生野の声に我に帰るゆり。
「彼女の言う事を聞いちゃだめよ。
あなたは人を傷つけるのなんて嫌なんでしょう?
帰ってきて。私が、今度は絶対守るから」
葛藤するゆり。そこふ西釜が到着する。
あんなは銃を構え、西釜に向ける。ソロソロと近づきながら、説得を試みる西釜。
「あんなちゃん。生野はあんたを救いたいそうよ。
あたしから見ればバカだけど。
本人が望まなきゃ、いくら言っても届かないもの。
特にあんたは。ほんとは自分以外の誰も大切じゃないんでしょ?
そこにいるガキ(ゆり)も、いらなくなったら殺すんでしょ?」
あんなはゆりに視線を投げ、西釜の言葉を否定する。
尚も言葉を継ごうとする西釜を撃ち、ゆりに向き直るあんな。
「ゆり。あたし、やっと目が覚めたみたいよ」
西釜が呼んだパトカーのサイレンが響く。
「あたしが生きるのは、この音の中。一緒に生きようよ、ゆり」
近づくサイレン。「その人(生野)を殺して見せて。時間がないわ」
目に涙を溜め、あんなは続ける。
「あたし一人じゃだめなの。ゆりがいないと。一緒に来て」
ゆりはナイフを手にしたまま、あんなを抱き寄せる。
『彼女は 連れ戻せない』
続く
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103 名前:アンネ・フリークス[sage] 投稿日:2006/03/11(土) 04:53:54 ID:???
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それならばいっそと思ったゆりは、あんなの首筋にナイフを当てる。
あんなはゆりの背中に回した銃に力を込めるが、すぐに手を降ろす。
「ゆり、決めて」体を離し、ゆりを見つめるあんな。
ゆりはあんなに背を向け、うずくまる生野のもとへ。
「あんな。僕、一緒に生きるよ」
「北川君!!」叫ぶ生野の視線の先に、心から幸せそうに微笑むあんなの顔。
視界はゆりに遮られ、生野には何も見えなくなった。そして、何も見る事が出来なくなった。
その後、ゆり達は警官隊を蹴散らし逃亡。
非常線が張られる中、ゆり達は暢気にバーガーショップで食事をする。
オーロラビジョンにゆり達の逃亡を伝えるニュース速報と共に、國田の名が出る。
國田は10年前の革青社の内部抗争の首謀者で実行犯であった。
あんなは激昂し、ゆりを連れてロッカーに隠した武器を取りに駅へ。
「國田を殺しに警視庁に行くよっ!」 あんなは大胆に機関銃を放り投げ、ゆりに軽くキスをする。
「楽しくなってきたでしょ?」
「うん、少しね」照れながら、ゆりも答える。
「行こ?」微笑むあんなを優しく見つめ、ゆりは思う。
『獲物を狙っている時のあんなは 生き生きとして魅力的だ
僕は こういうあんなが好きなんだと思い知らされた』
「うん。行こう」
しっかりとあんなと手を繋ぎ、ゆりは幸せを噛み締めた。
終わり
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101 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/11(土) 03:48:52 ID:???
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みつばを連れて出た人たちは便宜上姉と父になっていたが赤の他人なんじゃなかったっけ?
あとみつばはあんなに惹かれてたかな?ゆりだけじゃね?
なんにしろ乙
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104 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/11(土) 04:56:07 ID:???
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>>101
そうなんですが、ダラダラ長くなるかなーと思って端折りました。
結局長くなっちゃっいましたが…orz
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